#RKRNプラス zat
🎄引用のつづき/王見パロ

「大丈夫だよ。ほら、ゆっくり」

背中を撫でる手は、🌸を安心させるためにとても優しい。そのリズムに合わせるように、🌸の呼吸も少しずつ落ち着いていく。

その時zatのスマホに着信が。
「……んー、……ごめんね、ちょっと仕事の電話」

電話で話している間も、彼の大きな手は🌸の背をゆっくりと撫でる。
抱き寄せられた彼の胸から、直接耳に響く落ち着いた声。
そして、まさかエレベーターに閉じ込められているとは思えないほどいつも通りのやりとり。

#RKRNプラス di
🎄引用のつづき/王見パロ

外に出ると、冷たい夜風が頬を撫でた。
最後まで付き合ってくれた上司にお礼を言い、頭を下げる。気配が遠ざかるとゆっくりと顔を上げ、冷たい空気を吸い込む。そして、はぁーっと思いっきりため息を吐いた。

その時、ちらりと人影が視界に入った。街灯の下、行き交う人の中、見知った姿。

彼だった。

こちらに気付きゆっくりと近づいてくる。
「おつかれさま」
変わらない、いつも通りのやさしい声。
驚きで言葉を失う彼女に、彼は少し困ったように笑う。

「な、んで……」
「んー……会いたくて、来ちゃった」

#RKRNプラス　zat
※王見パロ/zatは🌸の憧れの上司

クリスマスイブ。
世間のきらめきから取り残されたようなフロアで、🌸はキーボードを叩いていた。
画面から目を離し、ふぅとため息をひとつ。気付けば🌸一人だけになっていた。

――まあ、一緒に過ごすような人もいないし……。

資料を取りに立ち上がる。ついでに伸びをして、誰もいないことをいいことに腰に手を当て、ぐいっと栄養ドリンクを一口。その瞬間、

「……残業？めずらしいね」
背後から聞こえた声に、🌸はびくりと肩を跳ねさせた。慌てて振り返ると、そこには憧れの上司、zatが立っていた。

#RKRNプラス di
🎄王見パロ/diと🌸は恋人同士

クリスマスの約束を指折り数えていた🌸。
なかなか予約の取れないレストラン。
やっと取れたクリスマスディナーの約束を思い出すたび、彼女の口元はゆるんだ。
（今日は絶対、早く終わらせて定時であがるぞー！）
そう心に決めて、いつもより手際よく仕事を進めていた。

最近、お互い忙しく恋人のdiと会えない日々が続いていた。電話をしたり、メッセージのやりとりはあるものの、仕事のストレスやらなんやらで、すれ違いばかり。最後の電話は、少し険悪な雰囲気のまま切ってしまった。

まだ慣れないからいろんなとこポチポチしてみる。

なんか新鮮な気持ち…