あと、ベルギーの現首相の名前の「デウェーフェル」というカタカナ表記を見たけど、フラマン訛りだと「ドウェーヴェル」に近いのよな。前者みたいな表記だと、オランダ訛りかドイツ訛りみたいで、違和感ある。

それにしてもVdL、内燃機関の自動車の生産終了などの高すぎる環境目標とか、ウクライナのEU加盟交渉開始とか、凍結資産を利用した復興支援とか、その時その時の世論の風向きを見て夢のようなアイデアを打ち出すのはいいけれど、ことごとくうまくいかないので、前のめりで一人相撲とっている印象。政策実現のための合意形成の能力が低いのかな。

ベルギーの現首相は、今でこそトーンダウンしたけれど、フラマン語圏独立を掲げていたポピュリスト色の強い政党の政治家。国内のフラマン語圏の中で「ドイツ人がトップを務める欧州委員会の無理筋の提案をドイツの首相を向こうに回して潰した、首相すごい、今や首相の政党こそ中道右派の王道」みたいな反応があって、気持ち悪い。

確かに、欧州委員会の当初の復興財源案は無理筋。ただ、EUがウクライナのために負債を作ることで、最大の加盟国ドイツの対EU感情が悪化するだろうし、今回の決定は良いことだけではない。ベルギー首相は本を正せば民族独立派だから、EUについても懐疑的なのではないかと勘ぐりたくなる。

最近、アメリカに旅行に行った知人が「散歩してたら、何か登録したわけでもないのに『そろそろ休憩しませんか、近くにスタバありますよ』的なメッセージが送られてき驚いた」と言っていた。そういう、知らないところで情報使われて気持ち悪いけれど便利な社会と、最新のAirPodsの同時翻訳機能がすぐに使えるようにならない社会とどっちがいいか、みたいな二者択一はつくづく不毛だと思う。