幸せを願った。
私が不幸だと信じているのねと彼女は嗤った。
人の幸せを願う気持ちが真水のように澄んでいるとは限らない。
幸せを願った。
私が不幸だと信じているのねと彼女は嗤った。
人の幸せを願う気持ちが真水のように澄んでいるとは限らない。
図書室で星の本を見つけた。
こういう果てしない物への関心と恐怖が僕にページをめくらせる。
パラパラ、パラパラ、パラパラと。
「僕らって、星に関しちゃ相当教養深いよね!」
紙が擦れる音が、星の爆発にかき消された。
いや、根地先輩だった。
驚き振り返った先、鼻先が触れあいそうな距離感に根地先輩がいて思わずのけぞる。拒絶に類する動きに根地先輩が「なによ!」と批難の声をあげて、僕は数歩下がりながら、すみませんと頭も下げた。
「星に関しちゃ詳しいけど、見た星の数は、案外乏しいかもね」
根地先輩が僕とは逆に顔を上げる。いや、天を仰ぐ。
図書室で星の本を見つけた。
こういう果てしない物への関心と恐怖が僕にページをめくらせる。
パラパラ、パラパラ、パラパラと。
「僕らって、星に関しちゃ相当教養深いよね!」
紙が擦れる音が、星の爆発にかき消された。
いや、根地先輩だった。
驚き振り返った先、鼻先が触れあいそうな距離感に根地先輩がいて思わずのけぞる。拒絶に類する動きに根地先輩が「なによ!」と批難の声をあげて、僕は数歩下がりながら、すみませんと頭も下げた。
「星に関しちゃ詳しいけど、見た星の数は、案外乏しいかもね」
根地先輩が僕とは逆に顔を上げる。いや、天を仰ぐ。
海堂はカイのことを入学した当初から好敵手に位置づけている。
「カイにはもっと可能性があるはずだ! 根地にもそう進言しているのだが……!」
ダンスを止め、ぐっと拳を握る海堂。
「カイに伝えとくよ」
そう言いながら、『華と器』という言葉がフミの頭を重たく巡る。
了
海堂はカイのことを入学した当初から好敵手に位置づけている。
「カイにはもっと可能性があるはずだ! 根地にもそう進言しているのだが……!」
ダンスを止め、ぐっと拳を握る海堂。
「カイに伝えとくよ」
そう言いながら、『華と器』という言葉がフミの頭を重たく巡る。
了
以前書いたワンシーン。春頃。
「それにしても、クォーツの一年は仲がいいんだな!」
共用のダンスルーム。
フミと同じように個人で踊る時間が欲しかったのだろう。海堂が自分のダンスを鏡で確認しながら言う。
三人というのは、希佐、スズ、世長のことだろう。
「んー、全員が全員そうってわけじゃねーぞ。あの三人が特別」
同期といえども役を取り合う仇同士。ライバル心を隠すことなく、攻撃的になる生徒だっている。
「お前んとこは? 78期生の次席いんだろ。あとはあの色気あるジャックと、長山先生の弟」
以前書いたワンシーン。春頃。
「それにしても、クォーツの一年は仲がいいんだな!」
共用のダンスルーム。
フミと同じように個人で踊る時間が欲しかったのだろう。海堂が自分のダンスを鏡で確認しながら言う。
三人というのは、希佐、スズ、世長のことだろう。
「んー、全員が全員そうってわけじゃねーぞ。あの三人が特別」
同期といえども役を取り合う仇同士。ライバル心を隠すことなく、攻撃的になる生徒だっている。
「お前んとこは? 78期生の次席いんだろ。あとはあの色気あるジャックと、長山先生の弟」
「足、気をつけろ」
早い段階で、海堂先輩にそう言われた。
オレはドキッとして、その振動ごと飲み込んだ。
飲み込んだ数だけ響いたんだと思う。足に。
後になって、「心配してくれてたのにすみません」って謝った。
そしたら笑って、オレの肩を叩いて「わかるぞ、お前の気持ちは」と言ってくれた。
隠して、無理して、迷惑かけて、どーしようもなくカッコ悪かったオレなのに。
でも、オレを見る海堂先輩の目は、いつもと変わらずオレへの期待に満ちている。
「足、気をつけろ」
早い段階で、海堂先輩にそう言われた。
オレはドキッとして、その振動ごと飲み込んだ。
飲み込んだ数だけ響いたんだと思う。足に。
後になって、「心配してくれてたのにすみません」って謝った。
そしたら笑って、オレの肩を叩いて「わかるぞ、お前の気持ちは」と言ってくれた。
隠して、無理して、迷惑かけて、どーしようもなくカッコ悪かったオレなのに。
でも、オレを見る海堂先輩の目は、いつもと変わらずオレへの期待に満ちている。
クォーツ生7人のお誕生日に書かせていただいた小説がドラマCD化されたものです。
それに加えて「あなたの誕生日に聞いて欲しい」バースデーメッセージと、小瀬村さんの新劇伴が合わさったお誕生日スペシャルなCDとなっております。
クォーツ生7人のお誕生日に書かせていただいた小説がドラマCD化されたものです。
それに加えて「あなたの誕生日に聞いて欲しい」バースデーメッセージと、小瀬村さんの新劇伴が合わさったお誕生日スペシャルなCDとなっております。