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@ubarabara.bsky.social
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成人shipper
🥚:文仙中心◆刀:くにちょぎ、にゃんちょぎ
◆無節操に色々呟くので、色々お気軽に。
◆サークル名『ウバラ』で活動中。

◇一次創作アカ
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一葉と双葉の過去読んで、初めてちいかわで短歌読んだな、セイレーン編……
一葉　双葉短歌 涙と血は同じだからぐつぐつと煮込んで消せよあね潮の味 温かいものと君だけそれだけで生きたかったねできなかったネ 君となら寂しくないよ例えばさ危険物の日がお葬式でも
November 24, 2025 at 12:18 PM
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美術館で試したときも思ったけど、やっぱり南泉が一番使いやすいかな～フローラルさがスパイスで抑えられて華やかだけど甘すぎない
国広くんはめーちゃくちゃ爽やかで優しい　寝るときにつけるのも良いかも
長義は重くてセクシーで最初びっくりしたが、確かに本作長義のイメージこれ、あまりにこれ
クリーム色のケーキスタンドに乗った香水瓶(山姥切国広イメージ、山姥切長義イメージ、南泉一文字イメージ)
October 25, 2025 at 8:45 AM
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#OnigiriAction
塩昆布と枝豆とチーズのおにぎり大好き
青いストライプ柄の皿の上に枝豆とチーズと塩昆布のおにぎりが２つ並んでいる
October 21, 2025 at 9:27 AM
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ワイン飲んでチェンソーマン観てきた！　ワインは芳醇で綺麗な味でとっても美味しくて、映画はめっちゃ面白かったです。
劇場版レゼ篇、原作で読んだときの500倍ロマンチックな話だなと思った。日常シーンも戦闘シーンもすべてが終始ロマンチックだった。こう、ずっと手触りが岩井俊二だった。逆にその辺り、原作のドライな感じが好きだった人にはまったく解釈合わなそう。血生臭いけど瑞々しい青春映画だった。
テラス席で白ワインのグラスを掲げている メレンゲで仕上げたふわふわのティラミス 映画チェンソーマンのポスター
September 30, 2025 at 3:18 AM
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9/21忍FES.33【ウバラ】
#忍FES33頒布物

□新刊『ラブライズインコールドスリープ』
文仙／小説／A5／18P（表紙含む）／¥200

残暑厳しい晩夏、六年生たちがある人の骨壺を金楽寺の和尚に預け、その帰りに海に立ち寄る話

※以下描写を含みます
・オリジナルキャラの捏造
・子どもへの理不尽な暴力
September 20, 2025 at 6:36 AM
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先日『私たちが光と想うすべて』を観た。スクリーンの中ムンバイで暮らす彼女たちの、故郷に帰れば「家の所有物、財産」として扱われて当然とされる人生を、私はたった映画を見ただけで"理解した"だなんて決して言えなくて、それでも、人生においてどんなにちっぽけでときには選んだことを後悔してきたあらゆる選択と歩んできた道のりは、自らの人生を照らす光なのだと、そんなラストシーンは、確かに「私たち」が持っているあらゆる原風景と重なって、胸が締め付けられた。夜の回を観たので、映画館から出てきた瞬間に色とりどりのネオンと人波に呑まれて、それにも何だか泣きそうになってしまった。
映画「私たちが光と想うすべて」の各種ポスター
September 8, 2025 at 12:00 PM
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最近飼い主がスーパーマンを観たので、「わんぱく」を発揮する度にクリプトと呼ばれるようになった犬
ヒモの玩具を咥えて元気に遊ぶ可愛いミニチュアシュナウザー
August 21, 2025 at 3:00 PM
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#オレンジ色を取り戻せ
#これを見た差別に反対する人は何かオレンジ色の画像貼る
『HAPPYEND』のポスターと、日比谷で開催された『ウィキッド』のフラワーアレンジメントのひとつがオレンジが基調だった。
「安心」と「平和」は差別を肯定するための免罪符ではない。
映画『HAPPYEND』のポスター オレンジを基調とした色とりどりのフラワーアレンジメント
July 19, 2025 at 12:32 PM
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えー、すごい楽しい……無双の伯仲の雰囲気が好きな人はめちゃくちゃオススメしたい……二振ともすごくすごく良い……
東海道新幹線乗車限定　伯仲音声ドラマのサイトスクショ
July 18, 2025 at 1:21 AM
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龍賀三姉妹短歌
初恋は実らぬものと、では乙女のまま咲き誇り散れ仇花 初恋は実らぬものと、でもわたし、ひのえの女にもなれなかった 初恋は実らぬものと、なら要らぬ、産むわちょうこう、愛よ輝け
July 12, 2025 at 2:51 PM
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龍賀沙代短歌
故郷(ふるさと)の土には埋めずあの汽車の火室で荼毘に付してください 初恋は実らぬものと、ならばもう最後の人になればいいのよ 髪撫でる　この青い火に比べれば地獄のそれも優しいわ　ねえ
July 12, 2025 at 2:42 PM
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文仙ワンドロ
お題『水溜まり』をお借りしました
x.com/nouibara/sta...
　文仙ワンドロお題『水溜まり』で小説。以下画像３枚分の本文 　文次郎の故郷は、漁を営む小さな村である。 　父親の船に乗せて貰ったのは、五歳になったばかりの頃だった。漸く自己というものの形が、ふにゃふにゃと出来上がりつつあった頃、小さな体のぜんぶで感じた海原はそりゃあ大きくて恐ろしかった。視界の何もかもが果てがなくて、白く泡立った水面が船を舐めながら絶えずさざ波、魚たちの生命を飲み込んで力強く、太陽の光にきらめいて、文次郎の目をチカチカとさせて、美しかった。 「――いよいよ、明るくなってきたな」 　朝を告げる鳥の声と仙蔵の声が重なり、山中の靄に溶ける。 　いつの間にか。獣の腹の中を潜るかのような暗闇は薄れゆき、青く澄み渡る空気に変わろうとしていた。木々がその輪郭を僅かに取り戻して、長い夜が、明けようとしている。 　口当て越しにふうと一つ息を吐いた仙蔵が、後ろ手に髪を手繰り寄せてその束を軽く絞る。滴る水滴が、再びの雨となって地面に落ちた。 　文次郎の額にもまた、汗とも雨粒ともつかない水滴が、顎まで伝い流れる。 　意を決して、口を開いた。 「……すまなかった」 　バツが悪くて落とされた視線とは真逆に、はっきりとした謝罪の声となった。 　仙蔵は一瞬目を丸くしたが、すぐにああと合点がいき、やはり口当て越しに息を吐いた。溜息ではなく、笑いのそれで。 「意外と気にするなあ、お前」 「気にせずにいられるか」 　そもそも二人が一晩中山中に身を顰める嵌めになったのは、文次郎が間者を仕留め損なったからである。槍を持つ指が汗により僅かに滑ってしまい、矛先がずれてしまった。 「次からはもっと、入念に掌に粉を擦り込んでおく。皺全部埋まるまで擦り込んでやる」 「それ、逆にもっと滑りそうじゃないか？」 　そう言って、仙蔵は今度こそ両目を細めてケラケラと笑った。 「俺のぽかで計画狂って、そのせいで雨にまで降られることになって、その癖、お前、何にも言わねえんだな」 「言われないほうが堪えるだろお前」 　事もなげに返されて、文次郎はぐっと喉が詰まった。それはそう。確かにそうだ。責められる方が余程楽だった。 　布の下でもわかるほど唇を引き結んだ文次郎の顔を、満腹の猫のような目で見つめながら、仙蔵は胸元にかかっていたままだった黒髪を静かに背中に戻した。 「でもまあ」 　満ち足りた猫の、幸福な、無垢の目で呟く。 「生きてさえいれば、お前も私も、あとはどうとでもできるから」 　そう言って、信じられないぐらいの信頼で以て、文次郎を見つめるので。 　二人の頭上、濡れた木々の葉の隙間を縫って、朝日が差し込んでくる。 　足元ではちっぽけな水溜まりが、風に揺られて生まれたての光を弾く。瞬きは、けれどすぐに消え失せてしまう。有限のさざ波。明日には、最初から何もなかったかのように乾く土の上の、小さな水面の輝きに、それでも、文次郎は目をすがめた。眩しくて。
June 16, 2025 at 9:07 AM
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モチコさんとあずみさんと『国宝』観てきた！新宿109シネマめーちゃくちゃ快適。また長丁場の映画があったらここで観たい。坂本龍一監修の音響もすごく良かった。
映画『国宝』の電子ポスター ポップコーンとその上に乗ったチョコスナック、横にはストローが刺さったアイスカフェオレ
June 8, 2025 at 12:37 PM
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『無名の人生』観た。ジャニー喜多川を始めとする芸能界における性加害等の社会問題、大地震、戦争と、あらゆるテーマを諸々詰め込んで、しかして主軸となっているものは風刺的というよりは個々の内面であり哲学的な観点だったように思う。その辺り、何を期待して観に行ったかで評価ガラッと変わるかも。
序盤にキンちゃんが言った「(血の繋がりに引け目がある主人公の養父に向かって)血なんてただの液体で、ポカリと一緒だよ」というセリフが好きだったな。
武蔵野館上映中の『無名の人生』展示
June 3, 2025 at 8:48 AM
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駆け込みで『トワイライト・ウォリアーズ』鑑賞！　"義"と"人の営み"を問う物語の間に、青春と今は亡き青春の日々のきらめきと、老いも若きもこれでもかと繰り広げる豪華スタイリッシュアクションと、義も営みもないフィジカルモンスターが大暴れするめちゃくちゃ面白い映画だった。
トワイライトウォリアーズのポスター
May 28, 2025 at 2:16 PM
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設置完了しております！
本日は宜しくお願い致します✨(撤収は15時半予定です)
May 11, 2025 at 3:07 AM
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文フリ新刊ハイライト！明日は宜しくお願い致します🙇
新刊ハイライト 記憶なんてものは蟻地獄みたいなもので、手で掘ったところで、今更何の意味もない／現状に、何も思わないわけではない。未来は不安だし、過去に後悔もある。あるだけなのだけれど。いつだって、私には気持ちがあるだけだ。そういう自分の無気力な部分を、それでも私は無気力である自覚があるだけマシなのだと、そうやって、慰めているところがひたすらに救えない／足の踏み場にも困る、かろうじて可燃ゴミだけはまとめてくくってある、汚い部屋。一人の部屋。私の部屋。私の火星／現状に、何も思わないわけではない。未来は不安だし、過去に後悔もある。あるだけなのだけれど。いつだって、私には気持ちがあるだけだ。そういう自分の無気力な部分を、それでも私は無気力である自覚があるだけマシなのだと、そうやって、慰めているところがひたすらに救えない／「美幸ちゃんは優しいねえ、美幸ちゃん、産まれてきてくれてありがとう……」と、可愛いふわふわとしたマルチーズが飼い主にするように、無垢な愛おしさをたっぷりと込めた眼差しで言われ、とっくに在庫が切れたはずの悲しみが急に心臓に仕入れられて、倉庫に入りきらなかったそれが、涙となって溢れて止まらなくて、つけていたマスクに吸わせて誤魔化した、あの気持ち／お嫁に来た、の言い方に、隠し切れない冷酷さが滲んでいた。咲さんの鶴のように美しく伸びた首を、真珠のネックレスが守っている。春の光を弾いて輝く／養生テープでぐるぐる巻きにされて封印されたパンドラの箱は、希望も一緒にしまわれたまま、私の中でひっそりと分解されて、虫に食われ、朽ち果てていくのだ。それでいい／その日の夜、人生で一番丁寧に歯磨きをした
May 10, 2025 at 3:57 PM
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5/11文学フリマ　い-6『ウバラ』で参加します。
新刊『火星でフロス』P16（奥付等込）／200円
中年女が特に劇的なドラマもシスターフッドもなく人生の憑き物を自分でちょっとだけ落とす話。
初めてのオリジナルだった為に己の人生の経験がちょこちょこ入ってますが、まったく自伝とかではないです。
同人誌『火星でフロス』表紙
May 10, 2025 at 12:42 AM
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改めまして、先日はイベントお疲れ様でした！
お差し入れやお手紙いただき、感無量です……本当に、ありがとうございました！！こちらを心と体のエネルギーにして、また頑張ります！！！
盆の上に乗った差し入れのお菓子、入浴剤、お茶、お手紙
May 7, 2025 at 3:05 PM
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#超忍FES2025頒布物
5/3 東1 エ38b『ウバラ』で参加致します！
新刊『月で座礁』文仙／小説／R18／22P（表紙等含む）¥300円
既刊につきましてはお品書きをご参照ください🙇‍♀️
また、完全に自分の記念用に作ったクリア栞を無配しますので、もし貰ってやってもいいよ！という方は是非……
お品書き 新刊『月で座礁』文仙／小説／R18／¥300 既刊 文仙 『あなたの人生の物語／光景』／漫画／再録集／¥800　 『あなたの人生の物語／言葉』／小説／再録集／R18／¥800　※女体化・転生パロ含 『恋は筵』／小説／¥300 『骨をしゃぶらせ肉を抱く』／小説／R18／¥300　※現パロ 『アンタレスの肋骨』／小説／¥300　※現パロ・女性表象化・文次郎の性自認がQです 『鯨骨生物群集』文仙←綾部／小説／¥300 ※死ネタですが絶望的なお話ではないです。 新刊のハイライト 1.汗で湿った前髪が、視界を隠す。その隙間から、白い指がこちらに向かって伸ばされるのを見た。指は頬に当たり、硬い皮膚を撫でる。射抜かれて息絶えた獣を慰撫する、月の光のような柔らかさで 2.春を超えた先に夏がある。 そんな当たり前のことを、文次郎は麗らかな斜陽が白く広がる部屋で、ぼんやりと思った。 3.「ずっと、ずっと、私で苦しめばいいよ」 4.多幸の光に溢れて目が眩み狂いそうになりながらも狂うことも許されない、愛で敷き詰められた地獄の人生を、今、選びたかったのだ。 5.でもそれは、どこにも存在しないものに祝いをくれた女たちへの罪悪感で、これから戦によって存在するものを失うかもしれない女たちへの寂寥で、決して、どこにも存在しないものに向けられた罪悪感でも、寂寥ではなかった。 6.荒唐無稽な幸せを、血を吐きながら笑って握り締めてゆく 7.誰かにとっての幸せではないからではない、生命を生み出さないからではない、そんなことは過ちではない、そんなことで、俺たちの何もかもが満たされるわけも、損なわれるわけもない クリア栞二種。それぞれ以下の文章が書いてある。 『感情の海に、ぷかぷかと泡が生まれては浮かんで弾けては、笑い声を上げてまた生まれて、浮かぶ。歌声が綺麗な鳥の羽のような、芳しい香りがする花のような、洞窟に潜み摩訶不思議にきらめく石のような、美しい色をした泡たちが、文次郎の心臓を支配していた。』 『背後で嘲笑う太陽は、あと百度死んだら真冬の空で浄化され、荒ぶ北風となりこの四肢を引き千切るだろう。指の先までばらばらになったなら、生まれたての北の星となって、正しいお前の視線の先になりたい。』
May 1, 2025 at 3:43 PM
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5/3忍FESは東ホール1エ38b『ウバラ』で参加致します！
新刊は文仙小説『月で座礁』発行予定です。
新刊『月で座礁』表紙。月や波、青いマーブル模様の球体、カモメ、散らばる宝石などが描かれている。
April 4, 2025 at 3:50 PM
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5/3忍FESは東ホール1エ38b『ウバラ』で参加致します！
新刊は文仙小説『月で座礁』発行予定です。
新刊『月で座礁』表紙。月や波、青いマーブル模様の球体、カモメ、散らばる宝石などが描かれている。
April 4, 2025 at 3:48 PM
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先日『ノー・アザー・ランド』観た。映画館から出た瞬間、街に溢れる賑やかさが肌に突き刺さるようだった。同じ世界でずっと起きていることなのに、自ら見ようと、知ろうとしないと、少なくとも今の私が生きている視界ではまるでなかったことのようになってしまう。
#StopGazaGenocide
#FreePalestine
映画『ノー・アザー・ランド』のポスター
March 25, 2025 at 3:19 PM
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スワンシュークリームアフターバースデー🦢先日の英国展で購入したAOBA TEAのカティーサーク淹れたけど、華やか且つ甘味の邪魔をせずに美味しかったな～～同店の烏龍茶も気になる
スワンの形をしたシュークリーム、マグカップの紅茶
March 8, 2025 at 4:27 AM
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2024年5月忍フェス無配WEB再録　文仙『春日遅遅』
(画像は4枚ですが、ALTは2枚までに内容すべて記載しております)
文仙小説『春日遅遅』 　春はあけぼの、と歌われたこの時期の夜明けは、しかして細くたなびく紫雲の美しさよりも、天女のように手招く抗いがたい微睡みの方が勝ってしまう。 　布団から半分だけはみ出た口で、仙蔵はほうと息を吐く。夢の湖面をゆらゆらと揺れている意識で、裸足の爪先を擦り合わせた。冬の間のそれとは違って、敷布の上はふわふわと温かい。まるで大きな仔犬でも抱いているかのように体中がじんわりと心地良くて――否、比喩ではなく、実際に大きな仔犬を抱いているようなものだったなと思い至る。次第に、意識がゆっくりと、覚醒の岸辺に足をかけ始めた。夜明けを迎える前の、生まれたての青く清潔な空気。 　それを感じながら、涙でぼやける視界で、腕に抱いた男を見上げた。寝ているときも寄った眉間と、真っ直ぐで太い眉毛。閉じた厚い瞼と、やや鷲の形をした鼻、ほんの僅かに息を逃がしている唇。しっかりとした顎、喉仏。文次郎。 　こいつの喉仏、随分とはっきりと出ているんだなあと今更ながらに眺めて、仙蔵は躊躇いなくそこに指を伸ばした。さわさわと。美しい形を確かめるように、愛おしむように撫で続ける。 　文次郎は一度ぐうっと喉を鳴らしたかと思うと、そのままむずがるように軽く腕を上げた。体が伸ばされ、ぱきりと骨が音を立てる。 「すまん、起こしたか」 　遠慮の一つなく触っていた癖に、言った仙蔵自身ですらも不思議なほど白々しい言葉が笑い混じりに出ていった。視線の先で文次郎は夢の湖面から無理やり釣りあげられ、暫し瞬きを繰り返している。 「……んで」 「ん？」 　文次郎は、声が低い。その声を耳殻から直接流し込まれると、頭の先から尾骶骨まで痺れていくようで好きだった。が、寝起きで掠れていると随分と聞き取り難くて、仙蔵は首を傾げて聞き返した。 「なんで、くび、くあ、さわってたんだよ」 　欠伸混じりにもう一度問われて、珍しくいとけない舌ったらずな口調が可愛いなあなんて、惚れた欲目できゅうっと心臓が切なくなってしまい、反応が一瞬遅れてしまう。 「首、って」 「触ってただろ、この辺」 　とんとん、とこちらに向かって頸動脈を差し出すようにしながら、喉仏の辺りを指す。ああ、無防備。他の誰の前でも、そんなかっ切ったら死んでしまう場所、見せないだろうに。私には見せるのだものなあと、やっぱり、きゅうっと切なくなってしまう。 　仙蔵は僅かに唇を噛みながら、文次郎の指に己のそれを重ねるようにして、そのまま綺麗に浮き出た喉仏を再びなぞった。骨の窪みを外から味わうようにして触ると、ふっ、と文次郎の口から息が漏れる。根源的な恐怖からか、それとも覚えた気持ち良さからか、そのどちらも混じったような息は熱く震えていて、仙蔵の頭の先から尾骶骨まで痺れてゆく。可愛い。 「お前のここ、すごく綺麗に浮き出ているんだなあと」 「……いまっ、さら」 　ひっくり返る声。可愛くて、可愛すぎて、いっそ憎たらしかった。 「きっと、荼毘に付されたあともそのままの形で、ここは綺麗に残るのだろうなあ」 　火にくべられて、やがて何もかも焼けた白い灰の中で、文次郎の喉仏だけは生きていた頃のそのままに、綺麗に座禅を組んでいることだろう。そんな想像をすると、何とはなしに笑えてくる。血も肉も心もひっぺ剥がされたその先の、骨の先までが、まるで正しさで出来上がっているようで。 　夜明けの青い空気は、未だ黄金の光によって薄れゆく気配はなく、暴かれる手前の秘密めいた儚さで守られていた。 　仙蔵は、文次郎の正しさが好きで、文次郎の正しさが、ときどき寂しかった。彼の正しさとは、一人で生きてゆくことで完成されるものだから。最後に残る骨ぐらい、私の為の可愛い形であればいいのにと、そんな、本来無一物とは程遠いことを考えるほどには、仙蔵は文次郎のことが好きだった。正しい彼が、好きだった。好きだったから寂しかった。二人でいても寂しくなるほど、好きだった。 　喉仏をなぞる指が文次郎のそれに握られて、静かに下ろされた。 縁起でもないことを言うなと叱られるかと思ったが、けれど叱咤の代わりに、逞しい両腕が仙蔵の頭ごと抱き込んでくる。 「まだ、寝てろよ」 　そんな言葉が、狼が番に送る合図のように頭上から降ってきたので、仙蔵は目線だけを上に向けて笑った。 「お前にまだ寝てろと言われるとは思わなんだ」 「こんな日は、いいだろ」 　こんな日。こんな日って、どんな日だろう。 　聞きたいような気がするけれど、それも野暮なような、夢の湖面から岸に上がってしまうような、仙蔵を抱きかかえる優しい体温の被膜を破ってしまいそうで、やめた。 　その代わりに、ぐっと首を伸ばして唇を寄せる。数刻前に散々した舌を入れたり絡ませたりするようなものではなくて、ただ、薄皮と薄皮を擦れ合わせるような、そんな口付けだった。 文次郎が、小さく唸る。 「……寝たくねえのかよ」 「寝たいよ。すごく眠い」 　答えは、しかしてついさっきの行動とは矛盾していて、それは仙蔵もわかっていたが、されどときに、心と体と言葉と感情はすべてバラバラになることを、きっとこの男との恋から教わっていた。だから、矛盾していて、矛盾していることが、正しかった。骨の先まで正しい男と、道理のつかないばかりの恋をしている。それが、可笑しかった。可笑しくて、何にも代えがたく、贅沢で、愛しかった。 　さよならはまだ遠く、懐かしむにはまだ遠く、暮れてしまうにはまだ、遠く。できるだけ、ゆっくりと、ゆっくりと過ぎていけと、呼吸に合わせて上下する鎖骨の下の薄い皮膚に額を押し当てながら、祈るように目を閉じて、仙蔵は再び覚醒の岸から夢の湖面へと躊躇いなく飛び出してゆく。春の日にゆらゆらと揺れてきらめきながら、恋した男の優しい被膜に包まれるまま、果ての方へ流れていった。 《了》
January 27, 2025 at 12:58 PM