とりい
banner
torii2525.bsky.social
とりい
@torii2525.bsky.social
18↑ルシアダ🍎🎸。ノリと勢いで作ってしまったので運用考え中です
「可哀想だと?私が?不幸?……そんな訳ない」

床を掃いていたアダムは手を止めて、エンジェルを見た。自身の不幸さを嘆くなんて。神から愛された原初の人間であったアダムが自己憐憫に浸るなんてことがある訳がない。

「お、やっとなんか、ぽい反応じゃん」
「人であった時も天使であった時も幸せだったさ。堕天して死ぬまでなんて瞬きの間、瑣末なことだ」
「……んー?なんか……?適当言って、誤魔化そうとしてない?」

「誤魔化してなんかない。私が、私を可哀想だなんて思うことはないってことだ。これから何があろうとな。惨めに自己憐憫に溺れる様が見たかったなら、他を当たれ。地獄なんだからクソほどいるだろ」
October 19, 2025 at 4:31 AM
苦手なら人の動きとか心情の動きに連動した触覚的な情報をいれたらいいよっていってくれたんだけど、それはもう、っていうか空間の描写する時ほぼそれしかないことが多いしっていう
苦手なことは苦手なままかぁ〜〜
October 19, 2025 at 3:59 AM
ジェミニちゃんはそういうけどさ〜〜、マジで空間認識能力がないのは困ってるんだよ〜部屋とか想像した時にさ、壁と床、ドアとベッドがあるな〜くらいなんだよなー頭の中が。それをどうにかしたいんだけど
October 19, 2025 at 3:48 AM
「……アイツにとって、罪人供なんて、怒りを向ける価値もないんだろうな」
「チャーリーにチクるってさ。……言っててそれ情けなくならない?」
「ならないな〜!!使えるモンは何だって私は使う。……………つか、ラジオデーモン。お前、さっきの私まで一纏めにしてないだろうな?」

「素晴らしい!!辞書はもういらないようですね?」
October 5, 2025 at 1:03 AM
「殴ったの見てから言うな!!おいお前!??私を?……殴ったな!??信じられん!!ルシファーにも殴られてないのに!!!」
「めちゃくちゃボコボコにされてたじゃん」 
「いつのこと言ってる!?こんなちょっとしたおしゃべり程度で毎回殴られてて堪まるか!??」
「ちょっと小突いただけで喚くな!そのちょっとしたおしゃべりが、上手くできるように……もう一発いっとくか?」
「ハハっ遠慮する。…………バーテン野郎っ!!調子に乗るなよ!??あんまり私をイジメるとお嬢ちゃんに言いつけるからな!!」

「まぁ陛下は、……塵芥(じんかい)なんて一切気にもされないくらい温厚な方ですからね」
October 5, 2025 at 1:02 AM
ほんとにそう、何食べたいかが大事だよな〜何作って貰うか決めてから書けばよかった
October 5, 2025 at 12:55 AM
「……卵があるなら、オムレツでもいいんじゃないか?」
「オムレツでもいいが、……もう少し手の込んだものの方が作り甲斐があるものがいいだろ」
「…………て、言っても?ここにあるのは小麦粉、ベーキングパウダー、砂糖、はちみつ、そして……卵。まぁ、見事に食材はパンケーキの材料しかない訳だが?」
「そんなことない米粉もあるし!ベーコンも冷蔵庫にはある」
「ベーコンは、私がパンケーキ食うときにいるんだよ……」
「というか、作る過程を楽しみたくて料理するんじゃなくて、食べたいもん食うためにするんだろ。順序が逆なんだよ」
October 5, 2025 at 12:43 AM
「ほら、貸せ。結んでやる」
「余計なことするな……自分でできる」
「はは!こんなの、意地を張るところじゃないだろ!」

ルシファーはアダムの意固地を笑い飛ばすと、背後に回って、大きな手からするりと紐を奪う。形の良い蝶々結びを作ってやる。アダムは少し眉間に皺を寄せたが、何も言わなかった。

「さて、今日は何を作る?……パンケーキ、以外で、だが」

アダムに向き直りパンケーキ以外と口にしながら、手に小麦粉と卵を持ってしまっていて苦笑するしかない。ついルシファーの身体がパンケーキを作ろうとしてしまう。ゆっくりとキッチンにその二つを置いた。その卵の方をアダムが手に取る。
October 5, 2025 at 12:41 AM
原初の男なのだし、アダムの行動が信仰の基礎となっていったというのは当たり前なのかもしれない。信仰だけではなく、アダムの様々なことがきっと人間の根幹になっている。
人の原罪を赦さずそれでも主が、アダムを天国に迎え入れたのは、やっぱり人間がお気に入りだからなんだろう。

そんな始まりの男は、渋々といった様子でエプロンに袖を通し始めたが、着けるのに少し手間取っていた。背中の後ろで結ぶやり方が分からないらしい。頭の硬い老人のようなことを口にしていた癖に、子供のように困っていて、ちょっと笑ってしまう。
October 5, 2025 at 12:40 AM
「今は、口に入れたもがなんだったのかも忘れちまう。便利になったよな。……私が人間だった頃は、一日中だって食べ物のことを考えて、朝起きてから眠るその時まで……それでも腹はずっと減ってた」
「だから、食べる前にいつも祈るんだ。生きる糧を頂いたことに感謝するなんて当たり前だ。お父様のおかげで今日は餓死を免れたってな。……食事の度に祈れなんて、わざわざ言われなかったさ」

「随分と、真面目な話だ」

ルシファーはアダムの話に耳を傾け、あえて軽く返しながら、キッチンの棚から小麦粉の袋を取り出した。
October 5, 2025 at 12:40 AM
 なるほど如何にも天使らしい答えに、今度はルシファー(悪魔)が顔を顰めた。
アダムはエプロンを手にしたまま、しばらく黙っていた。何か言葉を続けようとしているのがわかって、キッチに必要そうな器具を並べながら、口を開くのを待ってやることにする。

「……感謝を忘れるってのは、料理をしないと、って意味じゃない。食べ物があることを意識しなくなるんだよ」

ようやく口を開いたアダムの声は、少しだけ遠くを、キッチンの窓からみえる空を見た。
見たかったの色は紺碧だったのかもしれないが、地獄には赤黒い空が続くばかりだ。どうやら、ただの天使らしい答えでもないらしい。
October 5, 2025 at 12:38 AM
「なるほど、仕方ない。子供用のやつを用意してやろう。ファンシーなかわいいのにしてやる!!!」

意地の悪い顔をしてルシファーが笑って、ぱちんと指を弾くと、プラスチックでできた明らかに女児用のデザインの包丁が本当にキッチンに現れて、趣味の悪さにアダムは舌打ちをした。
 
「やめろ!しないなんて言ってないだろ?動物の解体からなんてもう、めんどくさ過ぎてやらないが。食事の用意はたまにやらないと、忘れるからな」
「忘れるってレシピをか?まぁ、普段からやってないとそうだろうな」

「は?感謝をだろ」
October 5, 2025 at 12:37 AM
「"自立への大いなる一歩は満足なる胃にあり"だよ。アダム」
 
ルシファーの城のだだっ広いキッチンに、やる気に満ち溢れたルシファーの声が響いた。シャツの袖を捲り上げながらそう言って、ルシファーはエプロンをアダムに手渡す。所在なさげにそれを受け取り、アダムは顔を顰める。
 
「それ、……地獄に落ちた罪人の言葉だぞ」
「細かいことは良い!!お前もパンケーキに飽きてきたところだろ?それともあれか?斧は振れても包丁は握れないか?」
「まぁ……料理なんてやらなくても食べ物なんていくらでも手にはいるからな、地獄でどうかなんて知らんが」
October 5, 2025 at 12:36 AM
「私はお前に言葉と舌だけでお前を負かしたってことになる!!」
October 5, 2025 at 12:27 AM
「チャーリーにチクるってさ。……言っててそれ情けなくならない?」
「ならないな〜!!使えるモンは何だって私は使う。……………つか、ラジオデーモン。お前、さっきの私まで一纏めにしてないだろうな?」

「素晴らしい!!辞書はもういらないようですね?」
October 5, 2025 at 12:25 AM
アダムが首を傾げたあと、酒に口をつけると、ようやく起動時に癖のある古いパソコンみたいに、ゆっくりと時間を掛けて動き出し、訝しげな顔をする。

「なんだよ?べつに皮肉じゃないぞ」
「………………えぇ、?……どうも?アリガトウゴザイマス??」
「ほら、皮肉のない褒め言葉って、地獄の住人って慣れてないんだよ」
「ふわふわのねこちゃんも私にとっては褒め言葉なんだが?」
「おい!?その酒返せ!!!今度言ったら叩き出すっつったよなぁ?」
「まぁ、そんなに怒るなよねこちゃ……いっだっっ!??」
「気をつけてくださいね、ハスクは私とは違って普通に手が出るタイプですよ。……相手は選びますが」
October 5, 2025 at 12:23 AM
「私はラッパーじゃないが、お前のラジオのファンだよ。古臭いが……不思議と飽きがこないんだよなお前のラジオ。皮肉だらけで何を言ってるか時々分からない時もあるが、ニューオリンズ訛りは陽気だし、声も良い。だから刺激に飢えた地獄の奴等もこぞって聴きたがる」
「それに、罪人の癖に選ぶスウィングやブルースの選曲のセンスは悪くない。この前聴いた12-Bar Bluesじゃない曲、逆に新鮮だった。あんなのどこで見つけてくるんだ?」
「…………」
ラジオノイズのような耳障りな甲高い音が、アラスターから聞こえたあと本人はというと、時間が止まったように固まった。
October 5, 2025 at 12:22 AM
「私の勝ちだ!!クソビッチ!!!」
「バーテン祝酒だ!いい酒くれ!!」
「お、いいな。……酒を奢ってやる」
「……アラスターが言い負かされちゃったじゃん」
「なんだか勝手に、勘違いして喜び出しただけだけでしょう?……下品な舌を、引っこ抜いてやりたいですね、全く。食欲も沸きませんよ」
「論点で負けてる時点で私に、口先だけで勝てる筈ないだろうが?私はいつだって正しいんだからな!!」
「…………はぁ、長々とよく話せますね?私の放送のファンより貴方のほうが余程、ラッパーなのでは?そのラッパーとやらがなんなのか……いまいち分かりませんけど」
October 5, 2025 at 12:20 AM