霧の街、チューリッヒ。

スイスは世界でも有数の豊かな先進国のはずなのですが、事務仕事は、民間も、役所も、驚くほどいい加減です。まず、チューリッヒ州から滞在許可証を得るのに、申請から3ヶ月かかりました。次に、大学ね事務に滞在許可証が電子データで届いてから、私の手に届くまでに更に2週間かかりました（担当者がvacationを取っていたため）。さらに、スイス到着後、自治体に住民登録して、移民局で在留資格証明書用の写真を撮りに行ってから、在留資格証明書が発送されるまでに一ヶ月掛かりました。しかも、何故か在留資格証明書は住民登録した自治体しか知らないAirB&Bで滞在していた家に届くという失態。

スイス人にとって森は特別らしく、次男の幼稚園では毎週森に散策に行きます。チューリッヒから電車で20分の郊外に森が広がるのも不思議ですが、そこを馬に跨って散歩するひとがたくさんいます。写真は森の片隅に置かれたクリスマスのディスプレイです。

スイスの伝統料理ラクレットを食べて来ました。茹でたジャガイモ🥔とパンの上に溶かしたチーズ🧀をかけるという、素朴かつカロリー高めの料理です。スイス人にとっては家で自分で作る物なので、外食で食べるものではないのだとか。お店は観光客で一杯でした。

雪だるま⛄️が作れるくらいの雪が降ったものの、雨で融けてなくなってしまいました。僕にとっては暖かいものの、チューリッヒ人は重装備で街を闊歩しています。

下の子が地元の公立幼稚園に通っています（チューリッヒ州は４歳から義務教育なので、幼稚園も無料）。幼稚園児や隣の小学校の児童は、朝８：３０までに登校して、１１：５０に一度家に帰り（昼食休憩）、１４：００に再び登校します（幼稚園年長組は週２回だけ午後の授業あり）。受け入れ教員に聞くところでは、週５日学校でランチを食べることもできるそうですが、社会規範・慣習的に「可哀想・・・」と思われるので、例えば週２回だけ学校で食べて、あとは親のどちらかが家でご飯を作ってあげるとか、祖父母が用意するとかという人が多いとか。給食が整っている日本よりも、スイスは共稼ぎ家庭にははるかに厳しい環境のようです。

チューリッヒは霧の多い街です。日本にいたときは滅多に霧には出会わなかったのに、ここでは早朝は大抵曇っていて、霧で通りを見通せないこともしばしばです。受け入れの先生に聞いたところ、チューリッヒは湖のほとりに出来ている街だからとのこと。

スイスといえば、やはりチーズ！職場の近くにあるCOOPのチーズ売り場はナチュラルチーズが凄い品揃えで目移りします。問題はドイツ語が読めないので、チーズの名前が頭に入らないこと。家族全員一致で「美味い！」と認定したチーズがあるのですが、それがどれなのか皆目見当がつきません。ちなみに、写真にあるような槍がんなで薄く削って食べるのが美味しいです。

スイスの健康保険は完全に民営ですが、加入が義務づけられており（法律で最低限必要なベネフィットを規定）、その代わりに保険会社の方は既往症などで保険料に差を付けることはできないようです。我が家も健康保険を購入しましたが、スイス全土にある50数社のプランを一覧で比較できる公的サイトがあったり、「価格ドットコム」のような民間の比較サイトで調べて、コスト-ベネフィットを考えて購入しました。日本では考えませんが、deductible（＝年間いくらまでは保険会社ではなく自己負担とするかの額）、retention fee （＝10％の自己負担の年間上限額）に応じて保険料が変わります。

マッターホルン！

チューリッヒの家屋で特徴的なのは、二軒か三軒が一つの建物を共有する長屋造りという点。これまで滞在した二軒共にそうでしたが、造りが良いのでトイレの流す音すら聞こえません。そして、その分建物は上に伸びて、屋根裏の三階を活用して居住面積を確保しています。何故こういう建築が普及したのかは謎です（日本やアメリカは集合住宅以外は一軒家が主流ですよぬ）。暖房効率が良いからかな？

市役所で住民登録をしてきました。必要書類はパスポートと州の移民局から発行された滞在許可証だと聞いていたので窓口で出すと、「婚姻証明書と子どもの出生証明書も出して」とのこと。困った！滞在許可証の発行に作った戸籍抄本とその翻訳は日本に置いて来てしまったのです。しかし、移民局とのやり取りも電子的だったので、その時に作った電子ファイルを発見。事なきを得ました。

しかし、一時間ぐらいかけて住民登録を終え、会計の段階で驚愕。家族4人の登録で総額CHF538。高市総裁誕生のあおりを受けた円安フラン高もあって、１０万円近くかかりました。ちょっと高くないですか？

チューリッヒの街は基本的に綺麗で居心地が良いのですが、至る所で喫煙できるというのが玉に瑕。さすがに電車内では吸えないようですが、駅のホームではスパスパ吸ってます。

アメリカだと自転車はチェーンの鍵を鉄柱にくくりつけるのだけど（そうしないとそのまま持っていかれる）、チューリッヒは日本と同じような後輪を止める鍵が主流のよう。治安の良さのゆえなのか、盗まれてもすぐ買える財力ゆえか。

チューリッヒの街はどこに行っても静かなのですが、理由を考えてみました。一つは、音楽がかかっていないことでしょうか。日本だとどのスーパーマーケットでもBGMをかけているところ、こちらではどの店も無音です。そういえば、鉄道のアナウンスも控え目です。

チューリッヒ大学で在外研究を始めました。美しい街並み、広々としたオフィス、ゆったりと流れる時間に夢見心地だったところ、お昼に頼んだケバブ🥙➕ミネラルウォーターが3,000円超であることに気づいたところで現実に引き戻されました。

ECPR@Thessalonikiだん。街の感想など。
・街が古代ローマ帝国やビザンティン帝国時代の遺跡で溢れている。
・物価がヨーロッパと思えないほど安い！
・シーフード旨し！
・無人運行の地下鉄が綺麗で快適。