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タオ

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だいたいついったーの再放送　あとプラスのなんか

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タオ

@taos-0408.bsky.social

2/2

November 19, 2025 at 2:22 PM

タオ

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これは全然関係ないあらよ〜🎶

November 19, 2025 at 2:22 PM

タオ

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はるれ🎑(2/2)

October 9, 2025 at 12:17 PM

タオ

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おつきみ悠玲(1/2)

October 9, 2025 at 12:17 PM

タオ

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(2/2)

ても思い出すっつの。圧強すぎだろ」
「玲司さんにお祝いしてもらえると思ったらつい」
「つーか別にわざわざ俺の部屋まで来ないでも共有ルームで待ってればみんな来ただろ。俺も行ってただろうし。祝ってもらいたいならそっちのがいいんじゃねーの？」
「ああ、共有ルームで祝いのお言葉を無限回収するのもいいですね。一緒に行きましょう」
「あ、俺も行くのね」
「ですが今年の俺は一番初めに玲司さんにお祝いしてほしかったので。日付変わってすぐやってきました」
「……はぁ？」
「ああ。いえ、でもこれはおそらく来年の俺もですね。俺は皆さんからこれでもかというほどたくさん祝ってほしいですが。一番にお祝いいただくのはいつでも玲司さんがいいです」
　
　そう柔らかく笑う悠人に、こちらの表情が固まる。あれほど感情が乗っていると思っ

た悠人の顔は、よく見れば何を考えているのかわからない。一体どんな感情でこんなセリフを吐いているというのか。
　
「……はぁ！？」
「どうされましたか」
「どうされましたかじゃねーわ！　それはこっちのセリフ！　意味わかんないんですけど！？」
「？　そんな難しいことは言っていないかと思いますが。玲司さんに最初にお祝いいただきたい、というのとお祝いいただけて嬉しいということです」
　
　悠人は首を傾げた後至極当然だというように頷く。いやそれがわかんないから聞いてるんだっつーの。
　戸惑う俺をよそに悠人は拳を突き上げる。これはイェェェイっていう感じの顔、なんて思っていれば本当に叫んだ。そんなことはどうでもいいんだよ。俺が知りたいのは。

「という気分ですね」
「急に叫ぶな」
　
　……俺が知りたいのは。いや、考えるだけ無駄だ。寧ろ悠人がまだ説明を続けようとしていたことに感動すべきだろう。
　
「さあ、なので次のおめでとう狩りといきましょう！」
「はいはい。差し出す準備した奴らが待ってるだろうからさっさと行こうぜ」
「はい！！」
　
　元気よく返事をするお誕生日様の後に続いて次の祝いの言葉を得るべく俺たちは部屋を出た。

September 26, 2025 at 3:11 PM

タオ

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くじかわさん誕生日おめでとうございました！遅刻！はるれ(1/2)

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。

画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Photo by Lidya Nada on Unsplash / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

　ドンドンドン、と本の世界にいた俺にも届くボリュームで扉が叩かれた。程なくして同じようなボリュームの声が届く。
　
「玲司さんこんばんは。起きていますか。入っていいですか」
「俺が起きているかどうか確認できたところは三十点。寝てても確実に起きるレベルの扉の叩き方、マイナス五十点。出直してこい」
「わかりました」
　
　扉を開けてその犯人を追い返せば、今度は控えめなノック音が奏でられた。そうして一言一句先程と同じ言葉が扉越しに繰り返される。仕方がないので再び扉を開ければ、少しだけ俺より低い位置にあるブルーが俺の目を射る。
　
「ありがとうございます！」
「まだ合格出してねーけど」
「なんと！　ではもう一度」

「いやいいっつーの！　帰る気ないんだったら無駄すぎるわこのやりとり。入れば？」
「では遠慮なく」
　
　そうして俺の部屋へと入ってきた男――悠人は、そわそわとした様子で俺の後ろをついて歩く。ソファーに腰掛ければ悠人も腰を下ろしたがそれでもそわそわは治らないらしい。
　
「で？　今日は何？」
「ふふ。玲司さん、今日が何の日かご存知ですか」
　
　ワクワクとした顔でこちらを見る姿に時計へと視線をずらせば、いつの間にか日付を跨いでいたらしい。九月二十五日。悠人の誕生日だ。
　
「今日？　十円カレーの日」
「えっそうなんですか！？」

「そうそう。カレーの豆知識たくさん持ってる男に聞いた」
「だいぶ一人しか浮かばないんですが。……ではなく！　他にはどうですか！？」
「あー、主婦休みの日？」
「まっまたしても新たな記念日が……！？」
「各寮の主婦たちに休みをプレゼントするらしい」
「そんな日が、というか各寮に主婦の方が……！？　で、ではなく！　いかがですか！？」
　
　ノリツッコミと言うに相応しく悠人は一頻りリアクションをとった後何とか本線に話を戻そうと我に返る。初めはワクワクからのソワソワだったのに、だんだんと焦りのソワソワへと変わっていっているようだ。
　
「えー、他？　なんかあったっけな」
「たとえば俺をじっと見つめていただくとして！」
「何だよそれ。てか冗談だっての」
「え？」

「誕生日おめでと、悠人」
　
　ようやく俺が悠人の求めている言葉を口にすれば、ぽかんと開いた口と丸まった目がじわりじわりと広がっていく。そうしてバカでかい声が響いた。
　
「ありがとうございます！！　もう一度！！」
「ハッピーバースデー悠人？」
「ありがとうございます！！　嬉しいです！！」
　
　効果音が見えるくらいぱっと顔を明るくしてキラキラを振りまく悠人を見て笑う。おそらく動いている表情筋の範囲で言えばこの小さな顔のさらにほんの僅かなんだろうが、それでもなおころころとその表情を変える悠人がおもしろくて目が離せない。
　
「てっきりお忘れになられてしまったのかと思いどうしようかと」
「さすがにそんなわけねーだろ。それにあんなワクワクした顔で聞かれたら日付忘れて

September 26, 2025 at 3:11 PM

タオ

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久慈川さんお誕生日おめでとう〜！

September 24, 2025 at 3:55 PM

タオ

@taos-0408.bsky.social

(3/3)

「そりゃ何より」
「ありがとうございます、玲司さん」
「どういたしまして。たくさん食って寝て、早く元気になれよ」

　玲司さんの言葉に頷いてまた一口掬って口へと運ぶ。舌の上をつるりと滑ってするすると吸い込まれていくゼリーは黙々と食べればあっという間だ。

「ごちそうさまでした」
「もう一個食べる？」
「いえ、お一つで十分です。少し眠くなってきました」

　話しながらもくぁとあくびが溢れる。食べ終わって一息ついたら、じわじわと眠気が襲ってきた。ようやく薬が効いてきたらしい。

「ん、了解。ゴミ貸して。邪魔して悪かったな」
「いえ、とんでもないです。玲司さんのお察しのとおり眠れていなかったので、助かり

ました。ありがとうございます」
「だと思ったよ。体調悪い時に考えることなんて碌でもないんだから考えずに眠れ……と言いたいところだけど」

　まあそうもいかねーならむずいんだよな、と言いながらリビングへと玲司さんが消えていく。
　玲司さんにも眠れない夜があるんですかと聞いてみたかったけれど、落ちかける意識の中ではそれも難しい。

「じゃあお大事に。いい夢見ろよ」
「……最後にもう一つ、ご迷惑を……いえ、わがままを、いいですか」
「なに？」
「俺が眠るまで……お側に……」
「はは。その言い方は武士すぎんだろ」

　いいよ、と言った玲司さんが俺の顔の横にしゃがみ込むのが気配でわかる。目を開け

てそのお顔を眺めたいところだが、瞼の奥でも玲司さんが手を振っている気がする。

「ふふ、お待ちください玲司さん……」
「あっという間じゃん」

　手招きする玲司さんに追いつこうと手を伸ばす。

「おやすみ悠人。早くよくなれよ」

　伸ばした手はなぜだかほんのり温かくて。俺はそのまま眠りについた。

September 21, 2025 at 3:08 PM

タオ

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(2/3)

「そりゃまあ楽しみにはしてたけどさ。また今度開いてもらうから気にしてねーよ」
「それに明日の仕事は玲司さんとご一緒のもありましたから。リスケできたということは玲司さんのご予定も調整いただいたということですよね。他にも大小様々なご迷惑が」
「ああもう、うるせえな。やっぱり来て正解だったわ。ダークモード全開じゃねーか」
「いえこれは事実なので」

　そしてまだまだ挙げられる。だが玲司さんはそれを遮るように再びため息をついた。

「もちろん仕事に穴開けたんだから迷惑掛けたのは当然だっつーの。反省はしろ」
「はい」
「けど別に俺らだって機械なわけじゃねーし。どんなに気をつけたって体調崩す時は崩すだろ。最大限努力した上でなったもんは仕方ないんだから切り替えろ。後悔ばっかしてんじゃねえ」
「ですが……」
「仕事で失敗した分は仕事で取り返すんだよ。全スタッフさんが、共演者が気持ちよく帰れるように全部巻いて終わらせろ。完璧にこなせ。あとはもうそれだけだろ」

「……それは。そう、ですね……そうでした」

　説得力しかない玲司さんの完璧な仕事ぶりを思い浮かべて、ようやく少し視線が上がる。たしかに、仕事のミスは仕事で返すしかない。ようやく交わった視線に玲司さんが笑う。

「それに、俺たちに限って言えば迷惑なんかじゃねーよ。俺らに掛けられるもんなら掛けとけ。そのためのメンバーだろうが」
「ありがとうございます」
「つーかこんな薄暗い部屋でウダウダぐずぐず考えてっからそんなネガティブになるんだよ。眠れねーなら一回電気つけろ。明るく生きろ」

　パチンと音を立ててついた明かりは想像以上に眩しくて目が眩む。ようやく明るい光の元で見た玲司さんはいつも以上に輝いて見えた。

「なんか食べた？」

「少し前にお昼の……築兄弟が作っていってくれたお粥の残りを食べました」
「あ、あいつら来てたのね。腹減ってる？」
「いえ、それほどでは……あ」

　特別空いている感じのしないお腹をさすれば、くううと伸び切った腹の虫が鳴く。

「はは。もっかい聞くけど、減ってる？」
「減っていたみたいです」
「んじゃ買ってきたゼリー食べる？」
「食べたいです」
「りょーかい。何味がいい？　グレープとオレンジとマスカットがあるけど」

　そう話しながら玲司さんは一つずつ取り出して見せてくれる。どれも美味しそうではあるけれど。

「では緑色のマスカットで。玲司さんのお顔を見てお腹が減ったので」

「いや別に空腹誘う顔はしてねーけど」

　マスカットね、と玲司さんが俺に手渡す。まだ冷たいそれは買って真っ直ぐ俺の元へと向かってくれたことがわかって嬉しかった。

「温かいです」
「は？」
「ああ、いえ。玲司さんのお気持ちが」
「あ、そういう」
「いただきます」
「はいどうぞ。召し上がれ？」

　見守られながら透き通ったグリーンをスプーンで掬い上げる。喉を通り過ぎていくゼリーは冷たくて甘くて、優しい味がした。

「……おいしいです」

September 21, 2025 at 3:07 PM

タオ

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本日のツキフレで配布させていただきましたはるれです。(1/3)
お手にとってくださった皆様ありがとうございました！ #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

「……眠れない」

　目を閉じればぐるぐると思考が巡って騒がしい。体調管理をできなかった自分の不甲斐なさや仕事に穴を開けてしまったことへの申し訳なさ。そして俺の代わりに穴を埋めてくれたメンバーたちへの感謝と、やはりそれ以上の申し訳なさ。今日一日だけでもいろいろとかけてしまった迷惑を思えば一刻でも早く眠って体力を回復させた方がいいんだろうが、散々眠った後では薬を飲んでもすぐには眠くならなかった。よくなっている証拠なのだとは思うけれど、いっそ考える隙もないくらい眠りに落としてほしかった。
　明日は働けますと上月さんに連絡したのだが、大事をとって明日の予定は全てリスケしてもらったそうで今しなければいけない準備も特にない。ジグソーパズルのように二日分の仕事を別日に嵌めてくれた優秀なマネージャーにも感謝して、また目を閉じる。無駄だとは思いつつ、一応努力はすべきだろう。普段なら何もせずぼうっとする時間は得意だけれど、こういった日のこういう時間は苦手だ。
　同じことをぐるぐると考えては目を開けて、カーテン越しの月明かりのみで照らされた薄暗い部屋を眺めては目を閉じてを繰り返す。やはりここはいっそ寝るのを諦めて起きた方がいいんだろうか。

そんなことを考えながらまた宙をぼんやりと眺めていたらガチャリと扉の開く音がした。視線をそのまま向ければ緑色が見える。おそらく玲司さんだろう。玲司さんはそっと扉を閉めると足音を忍ばせて俺の近くまで来る。その様子をじっと眺めていたらぱちりと目が合った。

「うわ！！」

　驚いたように大きな声を上げる玲司さんに俺も心臓をバクバクとさせていれば、少し呼吸を整えた玲司さんが再びこちらを見た。

「お前起きてんならリアクションとれ！　ってもしかして俺が起こしたのか！？　だったら悪い！」
「いえ、元から起きてました。玲司さんが息を潜めてらっしゃったので、俺もそれに倣い」
「いや俺がこっそりするのは当たり前だろうが……！　と、悪い、いつもの癖で大声が。病人に出す声量じゃねーな」

細かな表情まではわからないけれど、玲司さんは申し訳なさそうな顔で頬をかく。だが俺としては一人で鬱々としていたところだったので寧ろお礼を言いたいくらいだ。

「とんでもないです。玲司さんの声で部屋が明るくなった気がします」
「はは。ま、ならよかったけど？　どう、体調は」
「はい、もうだいぶ。今日一日休ませていただきましたので」
「ならよかった。明日も休みなんだろ？　治ったとか油断しないで最後までしっかり休めよ」

　それなのに、『明日も』という部分に勝手に引っ掛かりを覚えてまた少し気持ちが沈む。玲司さんに他意がないのはわかっているけれど、元々休みだったわけではないのだ。今日の休みも明日の休みも、たくさんの人のスケジュールを巻き込んで得たものである。

「ありがとう、ございます。ご迷惑お掛けしてしまいすみません」
「いや、俺は別に仕事代わったわけでもねーし。何もしてないけど？」
「いえ、こうしてわざわざ貴重な時間を割いてお見舞いに来ていただいてるじゃないで

すか。それに今日は本来であれば居酒屋岳の営業日……玲司さん楽しみにしていましたよね」

　共有ルームのボードに書き込まれた岳さんの予定とそれを見て喜んでいた玲司さんを思い出す。だが岳さんが俺の代わりに番組収録に出てくれることとなったから、居酒屋岳の今日の営業はなくなってしまった。

「お前さぁ……」

　俺を見下ろした玲司さんはそこで言葉を区切ると、大きくため息をついて腰を下ろした。お腹の辺りのベッドが沈む。

「俺がそんなことで迷惑だって思うと思ってんの？　んな小さい男だと思われてることこそ迷惑なんですけど」
「いえそんな。小さい男だと思っているわけでは……ただ、せっかくの楽しみを奪ってしまったなと」

September 21, 2025 at 3:07 PM

タオ

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明日のお品書き【改】です
あったらいいながありました。はるれ(悠玲)無配あります。まだ折ってないです。よく考えたら印刷向きも確認できてません。
でも青い紙に印刷したのでよかったらもらってってください！風邪ひいたくじかわさんのお話なのでいつもの元気はないです。付き合ってません

September 20, 2025 at 2:15 PM

タオ

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ノベルティかわいいよ〜〜〜〜〜

September 17, 2025 at 2:27 PM

タオ

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もう少し長めのサンプルはpixivにあります。
再録部分は少々加筆修正行っていますが大体載せたままのお話です。片想い新くんと野郎はノーサンキュー陽くんおよび後方支援女子力でお送りしていきます。

【9/21ツキフレ。24】アオハルメモリアル【サンプル】 | タオ #pixiv www.pixiv.net/novel/show.p...

September 16, 2025 at 3:56 PM

タオ

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【お品書き】9/21 ツキフレ24 東6 ミ65b
新刊アオハル新陽本 + 既刊を持ち込みます。無配はるれがあったらいいな
新刊購入特典として友人に描いてもらったあらよプリクラ風シールが付きますので是非！レインボーPP加工のためキラキラ予定です楽しみ〜！
サンプルはツリーにて。よろしくお願いします！

September 16, 2025 at 3:56 PM

タオ

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9/21の🌙フレ東6 ミ65bでスペースいただきました！
アオハルあらよ(高1×高2)の完全捏造年度の小話オムニバス本(WEB再録+書き下ろし)の新刊を予定しています。進捗ダメです。
当日はよろしくお願いします！

August 29, 2025 at 9:39 AM

タオ

@taos-0408.bsky.social

はっぴーばーすでー陽くんあらよ🎈

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「20250813」と記載されています。
画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Image by DarkWorkX on pixabay / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

「はっぴばーすで～でぃ～あよーくーん。はっぴばーすでーとぅーゆ～おめでとー」
「サンキュー」
　定番のバースデーソングを高らかに……そう、高らかに歌い上げ、祝いの言葉をくれたのはライバルであり友人であり仕事仲間であり――恋人でもある、そんな男だ。俺たちを指す関係性はたくさんあるけれど、今は歴とした恋人同士の時間。まあ所謂、誕生日デートってやつ。
「いやーめでたい。こうして無事時間取れたのも」
「ほんとそれな。大ちゃんが『まとめては無理だけど誕生日だけなら』って休み作れるようスケジュール組んでくれたんだよ。マジ感謝」
「さっすが黒月さん。シゴデキ～」
「てか奏ちゃんもだろ。新もよく休めたな」
「そう、何を隠そう俺たちの月城さんも超優秀なもので。お願いしたら『一緒に頑張りましょう』って休めるようにしてくれたの。特大感謝だね」
「はは。後で奏ちゃんにもお礼言わないと。あとはもちろん……お前にもな？　新」
「いえい。俺もお仕事頑張りました」
「さんきゅ。この仕事してるとどうしても自分じゃ変えられない予定もあるから全部当日……ってわけにはいかないけど。でもやっぱり当日にわざわざ休んでまで祝ってくれ

んのは嬉しいわ。ありがとな」
「ふふ、どういたしまして。ていっても俺がお祝いしたいからなんだけど。だって俺たち今年で二十九じゃん？　つまりさあ、やっぱ肉でしょ」
「はは、だから焼肉なわけね」
　俺の誕生日に合わせて休みを取った新が連れてきてくれたのは完全個室制の焼肉屋さんだ。おそらく一見さんお断りそうな、頭に高級がつきそうなところ。
「そうそう。まあ何歳だろうと好きだけど。でも記念すべき陽くんのニク年は焼肉でスタートしないと。新くん奮発しちゃいました」
「いやまじで。正直緊張するレベルなんですけど？　超高そうじゃん」
「新くんコネクションにより紹介してもらったお店だからね。俺もちょっと緊張してたり」
「あ、やっぱりそういう感じ？　うわ、マジで絶対高いじゃん。そして絶対うまい」
「オフコース。てことで確約されし美味さを陽くんにプレゼント」
「サンキュー！　あーすげえ腹減ってきた。楽しみ～！」
「俺も。あとは……飲み物か。コースで予約してるから一旦料理は決まってるんだけど、ドリンクどうする？」
「ビール！」

「はは、だよな。俺もそうしようっと」
　お品書きを見ることもなく、焼き肉といえばの方程式で答えを導く。
　程なくしてやってきた店員さんと新が一言二言会話して、店員さんがまた下がる。おそらく今日のコースの確認と飲み物の注文をしたくらいなんだろうが、この格式高いお店の雰囲気にも見劣りすることなく様になっていて、たったそれだけのことなのにどこかのワンシーンのようだった。
「ん、どうした陽くん」
「……いや、お前ってやっぱカッコいいんだなと」
「お。俺に惚れ直しちゃったか」
「まーな。てか今日の新できすぎじゃね？　明日は雪でも降るんじゃねーの」
「雪降ったらかき氷作ろ。夏にぴったりじゃん」
「夏に雪が降んのはぴったりじゃなくてアルビオンだろ。つかばっちいから食うなよ」
「残念。かき氷食べたかったな」
「あ、だったら今度かき氷食べに行こうぜ。行ってみたいお店あるんだよな。結構夜遅くまでやってるとこだから一日くらい合うだろ」
「えっ行きたい行きたい。行こう」
「ははっ食べる前から次の食べる約束すんなってな」

「いいじゃん幸せだね。たくさん食べてたくさん働いて、たくさん一緒に生きてこ」
「だな」
　ともすればプロポーズにもとれる言葉を当たり前に受け取れるくらいには明日も明後日も来年も、そのまたずっと先も。変わらず新が隣にいる未来になんの疑いもない。美味しいものを一緒に食べて、美味しいと共有できるのは幸福なことだろう。
「……お、来たみたいだぞ」
「待ってました！」
　そんな幸せの足音を聞きつけた新の言葉通り扉が開かれて一品目が運び込まれる。そうしてそれらを食べ進めては、
「うっっっま！」
「幸せの味がする……」
　なんて。新と笑い合った。

August 12, 2025 at 10:40 PM

タオ

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𝕐𝕠𝕦'𝕣𝕖 𝕞𝕪 𝕤𝕦𝕟𝕤𝕙𝕚𝕟𝕖♡
誕生日おめでとう葉月陽くん！
29歳も楽しく駆け抜けてください❣️ずっと大好き〜〜〜〜〜！！！！！！！
#葉月陽生誕祭2025
#葉月陽誕生祭2025

August 12, 2025 at 3:20 PM

タオ

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悠「玲司さんお気付きですか。俺たちの腕と脇腹のテトリス感に。縦の腕〜はあ〜なた〜♪ 横の脇〜はわ〜たし〜♪」
玲「おっと肘が」

August 4, 2025 at 4:04 PM

タオ

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本日手に入れたものたち✌️

August 3, 2025 at 1:02 PM

タオ

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(2/2)

「おお！」
「あれね、真ん中バースデーってやつ」
「そうです！　さすが玲司さん！」
「あ～そういえば。なるほどね。意外と忘れるもんだな」
「でも思い出してくれましたよ」
「だんだん思い出してきたわ。つかよく日付まで覚えてたな」
「ふふ、俺と玲司さんの記念日ですから。覚えていますよ」
「……ああ、そう？」
「こちらも俺が玲司さんの分まで覚えていますから。毎年お祝いしましょうね」
「……ちなみにお前、他の奴との真ん中バースデーがいつか覚えてんの？」
　そう問う俺の言葉に悠人が首を傾げる。そしてようやく理解したのかハッと目を見開いた。
「たしかに。覚えていませんね。俺としたことが！」
　あとで調べて覚えておきます、と口にする悠人に頭を抱える。まるでお前は特別だと言われている気分だ。実際、そんなことは言われていないんだけど。
「少し不手際はありましたが。いかがですか玲司さん、俺の新コーナーは」

「星２……」
「え！？　なぜそんな低評価を！？」
「あー……なんか無駄に、カロリー高い」
　主に俺の心臓への。本当に無駄だとはわかりつつ、つい反応するこちらの身にもなってほしい。別に俺も悠人も他意はないんだけど。反射でなるんだから仕方ない。
「そんな！　低脂肪乳にしますから！」
「だめです」
「では糖質オフ！」
「糖質はいるだろ」
「グルテンフリー！」
「だめで～す」

July 27, 2025 at 2:48 AM

タオ

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大遅刻はるれ真ん中バースデー(1/2)

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。

画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Image by ぱんじ / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

「玲司さん、俺の新コーナーに興味ないですか」
「なんだよそれ。……とつい言ってしまうくらいには気になるな」
　マグカップ片手に定期的に俺の部屋を訪れる悠人を招き入れれば、いつも通り斜め上からボールが飛んできた。とりあえずそれをキャッチして投げ返してみると受け取った悠人が笑う。
「ふふ、さすが玲司さん。好奇心は猫をも殺すと言いますからお気をつけくださいね」
「は？　何その不穏な前振り？」
「ではさっそくいってまいりましょう！！」
「いくないくな！！　やっぱりいいわ！」
「『覚えてますか玲司さん』」
「……は？　急になに？」
「いえ、ですから俺の新コーナー名です」
「はぁ？」
「玲司さんが言ったんじゃないですか、『玲司さん知ってますか』と聞くのは俺のコーナーだと」
「うん？　……ああ、言ったかも？」

悠人の言葉に首を傾げて少し。記憶を辿っていれば、いつの日だったかたしかにそんなことを言った自分を思い出す。
「これ以上俺の負担が増えるもんを増やすな、と言いたいとこなんだけど。……え？　あのぉ……もしかしてこの前俺、なんかした？」
　そうしてもう一つ。つい先日酒を飲んだ後、いつも通り悠人タクシーを呼び出した自分を思い出した。
「え、もしかしなくてもこれって俺への抗議コーナーだったりする？」
「？　いえ、そうではありませんが」
「あ、そう？　ならよかったわ」
「まああの日は雨が降っていて玲司さんをおぶるにはなかなか大変な日でしたが」
「えっ俺そんなことさせたっけ！？」
「はい。そうですね、せめて記憶は残るくらいのお酒の量に抑えてほしいなとは思います」
「そ～れ…は……すみません……」
「ふふ。けどあの姿の玲司さんを見れるのは俺だけの特権なので。俺が代わりに覚えていますよ」

穏やかにそう口にする悠人に不覚にも一瞬、ときめきかけて首を振る。いや、きゅんってなんだ。
「……そこは悠人も、忘れてほしいんですけど？」
「嫌ですね」
「ああそう」
　もう少し酒の量をセーブしようと心に決めて悠人の目から視線を逸らす。というか、だったら何なのだこのコーナーは。そう思って再び顔を見れば、ちょうど悠人が口を開いた。
「今日俺がお尋ねしたかったのは別件です」
「なに？」
「玲司さん、今日が何の日か覚えていますか？」
「今日……っていうと七月二十日？　……あ、なんとかの日系ね。あ～……なんだっけ」
　大抵ルカから調べたなんたらの日を『玲司さん知ってますか』と悠人が横流ししてくるやつ。流れてきた量がありすぎてどの日が何の日だったか判別が難しい。
「新コーナー発足にふさわしい記念日ですよ」
「記念日ねえ……誕生日とかじゃないし。……あ、いや七月？　誕生日か、俺とお前の」

July 27, 2025 at 2:48 AM

タオ

@taos-0408.bsky.social

はぴばっささん(なおさ)

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。

画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Image by Gerd Altmann on pixabay / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

「あ！　やっぱりいた！」
「ぁあ？」
　夏休みに入りやっと静かになった学校で突然聞き慣れた声が響き渡る。
「一紗ー！　誕生日おめでとう！」
　入口の辺りから聞こえたはずの声の主は顔を上げればもうすぐ側にいて、これまた予想外の言葉を口にしてきた。
「……なんで知ってんだ。あと『さん』」
「さん！　おめでとー！」
「まあ、サンキュ？」
　座れと促すまでもなく隣の席に座ってきた直助を頬杖ついて見遣れば、ガサゴソと鞄を漁って二個セットの見慣れたチューブアイスが目の前に差し出された。
「はいプレゼント！」
「おー。どーも」
　それを受け取って二つに分ける。片方を机の上に置こうとすると当然のように直助が手を伸ばしてきた。
「一本ちょーだい」
「俺へのプレゼントじゃねえのかよ」

「そうだけど！　こういうのは二人で分けるのがいいんじゃん！　シェアハピだよシェアハピ！」
「シェアハピねぇ。……ま、いいけど。溶けるだけだしな」
　もう一つを直助に手渡して、ふと二葉以外と分け合うのは初めてだなと気付く。口の部分を千切ればそこに直助が同じものをぶつけてきた。
「かんぱ～い！　このちっちゃいのがおいしいんだよね」
「……ま、わかる」
　カリと一口サイズのカケラを齧る。コーヒー風味の氷がすぐさま舌で溶けた。
「で？　何しにきたんだよ」
「え？　なにって……一紗のお祝いに決まってるじゃん」
「わざわざ夏休みに？　学校来て？」
「もう！　その話この前したじゃん！」
　そう言われてふと、いつだったか誕生日の話題が出た日のことを思い出す。たしか俺の誕生日はいつも夏休み中にくるから―――
「今年は俺がお祝いするって！」
「……別に寂しいとか思ったことねえけど」
「えー！　そう？　誕生日って自分が主役になれる日じゃん！　なのに夏休みってなん

か、もったいなくない！？　今日だけ学校あれー！　とか思わない！？」
「ねえな」
　オーバー気味に熱弁する直助を見ながらアイスを啜る。たしかに前もこんなことを言っていた気がする。まさか本当に、わざわざ用もない学校に来るとは思わなかったけど。
「もう、冷めてるなぁ。誕生日は囲まれるのが醍醐味なのに」
「つか普通の人間は夏休みじゃなくてもそんな派手じゃねーよ。お前だからだろ」
「えっ俺が人気者ってこと！？」
「騒々しいっつってんだよ」
「えー」
　誕生日にクラスメイトに囲まれる直助の姿は容易に想像ができてくすりと笑う。人の誕生日でこんなに騒げるんだから、そりゃ本人の時は祝いたいやつが溢れるんだろう。
「でもたしかに。夏休みじゃなくても一紗ってあんまり教室いなくて捕まらなそう」
「一紗『さん』。普通に平日なら授業は受けてるっつーの。寧ろなんでお前は見つけられてんだよ」
「一紗さんと言えばここでしょ！　被服室のヌシ！」
「ま、たしかにここは俺の城だけど。もしアイス持って来ていなかったらどうすんだよ」

「えっ考えてなかった！　絶対いると思ってたし！」
「ハッ、ばーか」
「もー一紗さん今日で一つ大人になったんだからもっと大人になってよね。……ってえ！？　一紗成人！？」
「そうだよ。敬語使えバカ。そして『さん』をつけろガキ」
「むきー！　全然子供じゃん！　バカって言う方がバカ！　ガキって言う方がガキ！」
「その理論掲げるヤツがガキじゃないはずないだろ」
「ふふん、いいもーんだ。子供の成長ってすごいんだから！　今に一紗のことも追い抜かすし！　俺のが大人になっちゃうよ」
「は、ぬかせ。つーかお前が大人になった分俺も大人になんだよ」
「わかんないじゃん！」
「わかんだろ」
　キャンキャンと騒ぐ直助を横目に残っていたアイスを吸い込む。コイツが大人になる姿は全く想像できないけれど、まあもうちょっと見守ってやろうかなと思う。

July 23, 2025 at 3:58 PM

タオ

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🤍「おやおや、僕と遊んでみるかい？」
❤️「次も勝ったら俺の言うこと聞いてね♪」

July 22, 2025 at 3:35 PM

タオ

@taos-0408.bsky.social

雨の日のなおさ
二「あれ？兄さんいつも折り畳み入れてなかった……ってて！何でもないでーす！」

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
付記に「なおさんぶれら」と記載されています。
画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Photo by Inge Maria on Unsplash / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

「遅い」
「えー！　これでも結構早く来たんだよ！？」
「結構じゃ足んねえだよ。最速で来い」
「オウボー！　寧ろ来ただけで褒めて欲しいくらいなのに！」
『傘持って駅まで来い』というメッセージを受け取ったのが二十分前ほど。そこからやってたゲームを慌ててセーブして部屋着から外に出れる格好に着替えて傘を掴んで小走りでここまでやってきたのだ。なんならこれが最速だというのに一紗は待ちくたびれたという顔を向けてくる。
「あっわかった！　も～一紗ってばそんなに俺に早く会いたかったの？　それならそう、ていてて！　いて！」
「一紗『さん』」
「冗談だってば！　も～一紗さんてば冗談通じないんだから」
　容赦なくゲシゲシと脚を蹴ってくる一紗に抗議の声を上げればじとりと睨みつけられる。急な雨でいつもよりテンションが下がってるのかもしれない。本当に猫み

たいだなと思ったけど、これは黙っておこう。
「はあ。せっかく来てやったご褒美に最近できたカフェでも寄っていくかと思ってたけど、お預けだな」
「え！？」
「プリンが美味いって聞いてたんだけどなぁ」
「行きたい行きたい！　連れてって一紗さん！」
「どうしても？」
「どうしても！」
「はっ、しょうがねえ。連れてってやるよ」
「やったー！」
　プリン！　と叫ぶ俺を見て一紗が笑う。腹が減ってはなんとやら。一紗もお腹が空いていたのかもしれない。
「ところで直助、お前傘は？」
「うん？　あるじゃん」

「……俺の分は？」
「……あ！！」
　首を傾げて少し、漸く一紗の言葉の意味がわかる。たしかに。
「もしかして、傘ってもう一本いる？」
　恐る恐る一紗に向かって再度首を傾げれば、深いため息が聞こえた。うん、まあこれは……俺が悪いな。
「バーカ」
「ごめんなさい！！」
「まあ、急いで駆けつけたってことにして褒めてやる」
「ありがとうございます！！」
「傘はお前が持てよ」
「イエッサー！　身長も一緒だしちょうどい、たぁ！」
「アァ？　なんか言ったか」
「何も言ってません！　喜んで持たせていただきます！」

「最初からそうしろ」
　再び飛んできた一紗の脚に背筋を正してピンと傘を持つ手も伸ばす。
「一紗もっと寄って寄って！　濡れちゃうよ！」
「お前が傘忘れるからだろうが。あと『さん』」
「一紗さん！　ちこうおよりください！」
「どこの悪代官だよ」
　ふは、と笑う一紗の息が俺の頬を掠める。俺から言ったんだけど、相合傘ってもしかしなくても相当近い？
「あ？　ンだよ」
「何でもない！」
　気付いたらなんか妙にドキドキしてきて。もうちょっと雨が強くてもいいのにな、なんて思った。

June 24, 2025 at 2:26 PM

タオ

@taos-0408.bsky.social

(2/2)

のも癪なのでお互いに手首に近いあたりを押し付け合うような形で腕を伸ばせば自然とソファーから立ち上がっていた。
「……いや、何してんだこれ。つか近ぇ！」
　気付けば相当な距離にいた新の手をペシリと叩いてそのまま後退る。撮影でもライブでも何でもないのに手を繋いで腕を上げるなんて無意味にも程があるだろう。腕も脚も俺の方が長いんだから別に比べる必要なんてなかった。
「も～乱暴なハイタッチだな」
「グーじゃないだけマシだと思え」
「お猫様すぎるだろ。まあ何はともあれこれで証明されたな」
「何が？」
「なんでファンの子たちがなんで真ん中バースデーをお祝いするのか」
「結局そこに戻るわけね」
「もちろん」
「一応聞いてやるけど、答えは？」
「推しと推しが手を繋いだらハッピーってことだろ。ふふん、そして俺もハッピー。だから俺は今日を陽くんとの手繋ぎ記念日と認定しよう」

そう言って新が再び俺の手を取る。わかるようでわからない謎の理屈を目の前にたくさん並べられた俺が掴むのは。
「……お前、本当に記念日大好きだな」
「楽しい日はいくつあってもいいからね」
　新の手――なんてことはなく。今日だけでもわかった新の謎の習性だ。
　だから俺の手を握る新の手はしっかりリリースする。
「んじゃ、俺はそれを振り解く記念日っと」
「うわ～陽くんてば記念日センスなさすぎ。楽しい日って言ってるじゃん」
「それ言ったら野郎と手繋いでも楽しくねーだろ」
「野郎じゃなくて新くんですよ」
「一緒だろうが」
「は～～～」
「でかいため息をつくな」
「違いのわからない男もモテないよ」
「だからモテ街道まっしぐらだっつーの！」

June 20, 2025 at 4:34 PM