関屋
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関屋
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第六十二候[熊蟄穴] #候刻み

乾き切る日蔭の糸や影淡し
五歳差の後輩よそるおでん五種
大根のスティック曲がり皿の上
ラグビーの闘志鎮めるホーンかな
陽あたりの枯芝夢に見る春日

#pephaiku
December 20, 2025 at 11:05 AM
第六十一候[閉塞成冬] #候刻み

ソワソワやキラキラすぎる十二月
右へ折れれば冬靄の寺の門
舐めし手で顔撫でる猫蒲団干す
願掛けは木菟が目を合わすまで
燐寸なくて鰭酒の蓋開けられず

#pephaiku
December 13, 2025 at 11:45 AM
第六十候[橘始黄] #候刻み

襟巻の色も形も為人
起こされて練炭来るぞ道開けろ
天井の竜の睨みや枯芙蓉
避難所の押しくら饅頭暮れかかる
葱鮪鍋やっちゃ場奥の飯処

#pephaiku
December 8, 2025 at 11:50 AM
第五十九候[朔風払葉] #候刻み

竈猫「ご馳走様」に立てし耳
芭蕉忌の千住にかかる歌まくら
滑子汁中七下五読めず冷め
風垣の焼夷弾降る如く啼く
人も熊も祀り祀られ熊祭

#pephaiku
December 8, 2025 at 11:45 AM
第五十八候[虹蔵不見] #候刻み

凍大根今日は多少の日を浴びて
荒海の気配を殺し冬の川
人参を啄む君はうさぎかな
君に寄せてコートは淡いブラウン系
ゆでたまごばかり欲するおでん酒

#pephaiku
November 28, 2025 at 11:42 AM
第五十七候[金盞香] #候刻み

千住から優しく見える寒北斗
千両の千に一つの夢一つ
金曜の宵のソファーの毛布かな
銘銘の皿の鮃の夕餉かな
一面の銀杏落葉や鬼子母神

#pephaiku
November 28, 2025 at 11:41 AM
第五十六候[地始凍] #候刻み

トイレ待つ派遣の巡査一の酉
子どもらが投げ上げて着るちゃんちゃんこ
毎年よ当たるまで食う生の牡蠣
七五三ちらほらスタンプラリーぞろぞろ
艶やかや牡丹焚火の炎たつ

#pephaiku
November 28, 2025 at 11:40 AM
第五十五候[山茶始開] #候刻み

肩幅の三分狭まる初冬かな
風よりも雲に言問ひ都鳥
九州場所のまだ煽る跳ね大鼓
風吹けば枯山吹の艶姿
寒夕焼追われて渡る隅田川

#pephaiku
November 12, 2025 at 12:45 AM
第五十四候[楓蔦黄] #候刻み

ポイントの先は露霜残る路
紅葉且つ散る早朝の錦糸町
三つ折のチラシ受け取り御遷宮
成吉思汗鍋島国の域を出ず
角切の布陣は五班各五名

#pephaiku
November 12, 2025 at 12:17 AM
第五十三候[霎時施] #候刻み

鬼剣舞角なき人の舞う恵み
我の手に相撲取草勝ち残る
冷まじや昭和言葉の昭和人
石ころを蹴りつつ帰る聖徒祭
中央は歩くべからず御取越

#pephaiku
November 12, 2025 at 12:16 AM
第五十二候[霜始降] #候刻み

咲き時を迷わずカンナ咲きにけり
霧雨の荷捌き後の更衣
罅のある秋の狩場の板木かな
はや銀杏黄葉オープントップバス
自然薯のかけられ赤身嬉しかろ

#pephaiku
November 12, 2025 at 12:15 AM
第五十一候[蟋蟀在戸] #候刻み

金柑のばらつき失せてゆく土鍋
行燈か枸杞の実照らす木下闇
ましら酒拝む投稿まで三日
秋繭やフリマに探す子供服
照葉揺るゝ一人前の蝋の炊く

#pephaiku
October 26, 2025 at 2:01 AM
第五十候[菊花開] #候刻み

スポーツの日や下駄箱の置き手紙
噛み締めるもってのほかのおもてなし
色なき風X線に落とす影
半合の温め酒の口火かな
格子から覘く秋刀魚の刺し厚し

#pephaiku
October 20, 2025 at 10:45 PM
第四十九候[鴻雁来] #候刻み

串洗う揉み手に律の調べかな
月出るぞ出るぞ出たぞと雁の声
ふるさとを並ぶ熟柿に思わさる
漆黒の大黒天や銀杏の実
新蕎麦の五本一箸黄金比

#pephaiku
October 16, 2025 at 12:47 AM
第四十八候[水始涸] #候刻み

割箸の紫蘇の実零す手塩皿
鳴く虫や老いて泣かぬは世の定め
蚯蚓鳴く馴染みの店の端の席
葡萄酒醸す樽の切れ端のノベルティ
品書にない浦霞飲む秋日かな

#pephaiku
October 16, 2025 at 12:45 AM
第四十七候[蟄虫坏戸] #候刻み

生醤油とおろし生姜と刻み葱
毎年よ枝豆箱で届くのは
撫でてゆく先は世の果て秋の風
灯火親し二ヶ所中綴じホッチキス
定考や串刺し二年伸し四年

#pephaiku
October 3, 2025 at 2:01 AM
第四十六候[雷乃収声] #候刻み

眩しきや二日の月の照り返し
芋削がれ並んで干され網の上
立て掛ける柱の傷や障子干す
秋社訪う礼儀正しきユーチューバー
腹の虫鳴く鰯雲より鰯

#pephaiku
September 30, 2025 at 11:05 AM
第四十五候[玄鳥去] #候刻み

葡萄にはブランやルージュ飲めぬ宵
とんぶりに飯かパスタか和え物か
落鮎の五本や囲炉裏端五席
秋果並ぶ花街口の生花店
秋澄むや通過列車の警告音

#pephaiku
September 26, 2025 at 7:16 AM
第四十四候[鶺鴒鳴] #候刻み

飲み干せば耳石めまい放生会
木犀とカレーのレイヤリングかな
一時も上げられぬまま秋簾
燕去る県外ナンバー停まる寺
特注を履いて稲刈る二三反
退勤やおしろいの花開く中

#pephaiku
September 21, 2025 at 3:07 AM
第四十三候[草露白] #候刻み

象潟か佐渡か敦賀か秋の海
秋七草やてんこ盛りの決戦日
絵手紙に描く朝顔の種の数
裏山に木霊している鳥威
宵闇や対話の出来ぬ国と国

#pephaiku
September 21, 2025 at 3:06 AM
第四十二候[禾乃登] #候刻み

芒はや蜻蛉の羽より輝きぬ
菊二輪五輪七輪もっともっと
盆花や初めて上がる友の部屋
爪どす黒く摂待の足休め
右肩をかばう踊の副主将

#pephaiku
September 21, 2025 at 3:05 AM
第四十一候候[天地始粛] #候刻み

曇るたび二星逢瀬を重ねけり
らの音のそこらここらに星祭
菓子回りくる車座や乞巧奠
会場の二十階から秋の山
コンビニのおにぎりの昼震災忌

#pephaiku
September 5, 2025 at 7:56 PM
第四十候[綿柎開] #候刻み

焦げ目つく強火は二分秋思ふる
序章書き終え秋の灯を灯しけり
会場の二十階から秋の山
漢気も女気もあり女郎花
馬鈴薯の四つ身に分かれ乗るバター

#pephaiku
September 5, 2025 at 7:55 PM
第三十九候[蒙霧升降] #候刻み

書き留める歌の一首や砧打つ
椎茸の石づき残る笊の底
秋雨の足踏みをする奥州路
蟷螂のおいでおいでの藪の上
緑寿かな熟して光る椿の実

#pephaiku
August 23, 2025 at 7:56 PM
第三十八候[寒蝉鳴] #候刻み

荷を置いて窓の辺宿の萩の庭
盆綱の尾を引き締めて地区の長
金風や非番の遅き朝の飯
地上波のどのチャンネルも敗戦忌
ただならぬ気配や背なの大文字
一見の客となる午後葛の花

#pephaiku
August 23, 2025 at 7:55 PM