早速車内を見回し異変を探す。すぐに見つかった。電車の床から黒い腕が一本伸びていて、すぐ横の壁には「Ado握手会」と張り紙がされている。うっせえわと呟きながら次の車両へ向かう。背後で放置された手が寂しそうに床を掻きむしる音が聞こえた。
早速車内を見回し異変を探す。すぐに見つかった。電車の床から黒い腕が一本伸びていて、すぐ横の壁には「Ado握手会」と張り紙がされている。うっせえわと呟きながら次の車両へ向かう。背後で放置された手が寂しそうに床を掻きむしる音が聞こえた。
お鼻が長いのね
そうよ 母さんも 長いのよ
ぞうさん ぞうさん
力が欲しいのね
そうよ 母さんを 超えるのよ
ぞうさん ぞうさん
すべては夢なのね
そうよ 朝が来て 終わるのよ
お鼻が長いのね
そうよ 母さんも 長いのよ
ぞうさん ぞうさん
力が欲しいのね
そうよ 母さんを 超えるのよ
ぞうさん ぞうさん
すべては夢なのね
そうよ 朝が来て 終わるのよ
来るんじゃなかった。
呼吸がゼェゼェと切れる。足がもつれる。よく知りもしない山に、山菜取りになんか来るんじゃなかった。
背後に迫る足音と唸り声。ぼくは初めて訪れた、前後左右も定かでない山の奥で熊に追いかけられている。何が熊の気に触ったのか分からないが、とにかくあいつは明確な敵意を持って僕を追ってきている。
「止まれってお前!背中!背中!」
え?
振り返ると、もうすぐそばに迫った熊が僕の背中を指差しながら人間ノ言ばをををををを?を? あ
「ケケケケケケはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」
「チッ、間に合わなかったか!しゃあねえ!」
熊が戦闘の構えを取る。帳が降りた。
来るんじゃなかった。
呼吸がゼェゼェと切れる。足がもつれる。よく知りもしない山に、山菜取りになんか来るんじゃなかった。
背後に迫る足音と唸り声。ぼくは初めて訪れた、前後左右も定かでない山の奥で熊に追いかけられている。何が熊の気に触ったのか分からないが、とにかくあいつは明確な敵意を持って僕を追ってきている。
「止まれってお前!背中!背中!」
え?
振り返ると、もうすぐそばに迫った熊が僕の背中を指差しながら人間ノ言ばをををををを?を? あ
「ケケケケケケはいれたはいれたはいれたはいれたはいれた」
「チッ、間に合わなかったか!しゃあねえ!」
熊が戦闘の構えを取る。帳が降りた。
「御注進!御注進!小早川秀秋殿、寝返り!脇坂安治、朽木元綱、小川祐忠、赤座直保らも右に同じく!都合四千の裏切り者が大谷勢と交戦中!御免!!」大声で喚き散らすと、そのままの勢いで店から転がり出ていく。
「あれどうします?毎日来て同じ事言って出てくんですけど…」
「知らねえよ。次来たら裏に連れてって殺せ」
「…やっぱバレてんすかねえ、ウチが……」
厨房で何やらひそひそ話。しかしよく聞き取れない。
まあいいか。ラーメン食お。しかしこのチャーシューの配置、どこかで…
「御注進!御注進!小早川秀秋殿、寝返り!脇坂安治、朽木元綱、小川祐忠、赤座直保らも右に同じく!都合四千の裏切り者が大谷勢と交戦中!御免!!」大声で喚き散らすと、そのままの勢いで店から転がり出ていく。
「あれどうします?毎日来て同じ事言って出てくんですけど…」
「知らねえよ。次来たら裏に連れてって殺せ」
「…やっぱバレてんすかねえ、ウチが……」
厨房で何やらひそひそ話。しかしよく聞き取れない。
まあいいか。ラーメン食お。しかしこのチャーシューの配置、どこかで…
「来やがったな馬鹿がよォ!ここでやんのかァ!」見回せば店員も客も手に手にアサルトライフルや無反動砲や焼夷手榴弾を持ち撤退抗戦の構えだ。僕は何か持ってたっけ。えーとえーと。
「来やがったな馬鹿がよォ!ここでやんのかァ!」見回せば店員も客も手に手にアサルトライフルや無反動砲や焼夷手榴弾を持ち撤退抗戦の構えだ。僕は何か持ってたっけ。えーとえーと。
目を白黒させ口からは泡を吹きながら、見るとその右手には何かを書き殴ったA4の紙を何枚か束ねて持っている。「本物」だ、「本物」が来た。僕の胸はにわかに踊った。
その時、厨房から店員が一人出てきて男性の前に立ち塞がり「朕が天皇である」と言ったが「お前はラーメン屋だろうが!厨房に戻れ!!」と返されてすごすご引き下がっていった。色々噛み合わねえもんだな。
目を白黒させ口からは泡を吹きながら、見るとその右手には何かを書き殴ったA4の紙を何枚か束ねて持っている。「本物」だ、「本物」が来た。僕の胸はにわかに踊った。
その時、厨房から店員が一人出てきて男性の前に立ち塞がり「朕が天皇である」と言ったが「お前はラーメン屋だろうが!厨房に戻れ!!」と返されてすごすご引き下がっていった。色々噛み合わねえもんだな。
厭離穢土。欣求浄土。厭離穢土。欣求浄土。列車がレールの継ぎ目を通過するたびに、呪詛と怨嗟がこだまする。
厭離穢土。欣求浄土。厭離穢土。欣求浄土。列車がレールの継ぎ目を通過するたびに、呪詛と怨嗟がこだまする。
過去に結構な数の死亡事故があったらしくて、その交差点のそばの歩道に慰霊のためのお地蔵さんが設置してあった。
そのお地蔵さんの前を通る時だけ、毎回急に体がズシッと重くなるというか、いきなり重力が2倍になったような妙な感覚を覚えた(離れると元に戻る)んだけど、あれは何だったんだろう。
過去に結構な数の死亡事故があったらしくて、その交差点のそばの歩道に慰霊のためのお地蔵さんが設置してあった。
そのお地蔵さんの前を通る時だけ、毎回急に体がズシッと重くなるというか、いきなり重力が2倍になったような妙な感覚を覚えた(離れると元に戻る)んだけど、あれは何だったんだろう。
ちょっとライン探ってみよう
ちょっとライン探ってみよう
えっとじゃあ何書こうかな、えっとえっと、君は玄関のドアを開けた瞬間視界が眩い光に射抜かれて前後不覚になったことはあるかい?その光は君を360度あまねく照らし出して、もう君は全くどこを向いても真っ白な光しか見えなくて、あぁ、自分はもしかして、数多の求道者たちがその途上でことごとく挫折し脱落してきた神域の彼岸へ至る階梯を一足飛びにすっ飛ばして「そこ」に来てしまったんじゃないか、そしたら不意にポケットの電話が鳴って、出てみると不動産投資の勧誘で、その瞬間光はすっと引いて見慣れた風景が戻ってくる。なに、絶望することはないさ。今日も空が青い。
えっとじゃあ何書こうかな、えっとえっと、君は玄関のドアを開けた瞬間視界が眩い光に射抜かれて前後不覚になったことはあるかい?その光は君を360度あまねく照らし出して、もう君は全くどこを向いても真っ白な光しか見えなくて、あぁ、自分はもしかして、数多の求道者たちがその途上でことごとく挫折し脱落してきた神域の彼岸へ至る階梯を一足飛びにすっ飛ばして「そこ」に来てしまったんじゃないか、そしたら不意にポケットの電話が鳴って、出てみると不動産投資の勧誘で、その瞬間光はすっと引いて見慣れた風景が戻ってくる。なに、絶望することはないさ。今日も空が青い。