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メモ
なんてことない、ふとした一瞬だった。ああ、この人は一人で生きていける人なんだなと、察した。自分でも驚いたくらい、本当になんでもない一瞬。あるいはずっと頭の片隅で考えていたこと。一つの数式を目の前に、ずっと答えを探して計算し続けて、やっと見つけた解。腑に落ちた。十中八九、『正解』だから。

「(誰かが居ないと生きていけない、なんて人はいない)」

居たとしたらそれは間違いなく依存だ。本質を見れば決してそんなことはない、人は必ず自分一人の力で歩いて生きていける力を有している。ただこれをうまく発揮できるか否かの差だけ。

「そうだ。あんた次のテストは何が欲しいの?」
「……――……、」
January 13, 2025 at 12:45 PM
「嫌な事は嫌って言うように、とは言ってあるんだけどね」

あれはまだ、これを理解していない。そう語る彼の瞳は、確かにクロノラによくよく似ていた。……いや、逆だ。クロノラが彼にに似たのだ。柔らかく優しい目元は、そこだけを見れば見間違えるほどに。彼によく似るように産んだのだとクロノラの母は冗談混じりに言っていたが、なんにせよクロノラが彼によく似ている事は事実に違いない。欲がないんだろうね、と彼は続けて呟いた。僕と同じだ、とも。

「良くないところまで似ちゃってね」

似ているなと思っていたこちらの思考を読んだかのように、彼は語りながらそっと目を閉ざした。一呼吸。
January 10, 2025 at 2:59 AM
ふわりと香った香りは、どこかで一度嗅いだ覚えがある、のだと思う。その自覚はないのだが、恐らく身体が覚えている。なぜそう思ったのか理由をあげるならば、懐かしいと思ったらだ。さてしかし、一体いつどこで嗅いだ香りだったのかがまるで思い出せなくて、思わず反射的に視線だけでこれを追いかけた。桃色、いや違う――あの色はなんと言う色なのだろう、わからない――背丈は小さい、女。話した事はない、顔も声も知らないか覚えていない。少なくともすれ違った時に挨拶をするような仲でないのは確か。

「(? なんだ?誰かの香りと近かった、とか?)」

であれば恐らく、これまで出逢ったことのある誰かの香り、と。
January 5, 2025 at 11:28 AM
無理だろう、と全員の顔に書かれていたものだから、なぜだろうラーティオはまるで自分のことのように情けなくなってしまった。彼ら五人を率いる『探し人』のリーダーだったからだろう、口をへの字に曲げてはじとりと目を半眼に細め、両手の甲を腰にあてた。

「これ!全員揃って情けない顔をするでない、やる前から無理だと諦めてどうする!」

言えば、う、と五人全員がそれぞれたじろぐ様子が伺えた。これを懸命に飲み込んでぐっと奥歯を噛み合わせ、両手を握り合わせたのはビヴィネだ。

「あ、諦めてないよ!やるよ、やるけど……!」
「そ、そうですね、やる前から諦めちゃだめですよね……!」
「……う、うぅ、でもさ……」
January 4, 2025 at 7:58 AM
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誤字ってたって見にくかったらスマンな晄と梓くん 多分まだ全然誤字ってると思うけど見逃してくれ~
October 27, 2024 at 11:00 AM
目が覚めた時、不思議と馴染みある顔が見えたので「おはよう」と笑むと、「おはよう」と誰かは同じように笑んで言ってくれた。こちらが正常な反応を示した事に安堵したのか、「大丈夫そうだな」と誰か……彼は言いながら身を起こした。これを追いかけて身を起こす。ずきりと鈍痛が全身に走った。「いてて」と声を漏らせば、彼がこちらを一瞥した。「寝起き一発はちょっとくるよな」と彼が苦く笑うので、「うん」と苦く笑い返した。全身を伸ばして、不具合がないかを確認する。それから用意されていた衣服を身に纏い、ほい、と大事なモノクルを手渡された。新品で曇りひとつない。
December 22, 2024 at 9:52 AM
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記憶を見る。夢はみない、私がそれだから。薄闇で鈍く光を反射したのは短剣……いや、ナイフだ。これを誰かが両手で握りしめて、ゆるりと持ち上げる。恐怖はない。あるいは幸福に満ちている。嬉しいのだ、家族のもとへゆけることに。あるいはひとつになれることに。喜びに微かに滲んでいる涙の奥で、星が瞬く。天を仰いで自身の首もとに切っ先をあて──まるでその様は、星への祈りのように。私は声をあげる。祈るならば、願うならば『私』にと。いけない、いけないと声をあらげて頭を振るう。それは誰一人として幸福にはならない。だけれど、届かない。彼は、私を認知しない。私は、存在し得ないから。
December 15, 2024 at 11:26 PM
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「お主らが儂を警戒する故にそう申すのは重々理解できるんじゃが……すまぬ、もう『契約』の類は結ばんと決めておる。暫くは安定するだろう、しかし必ず拗れる。儂の夢はもう受動的ではないからの。今此処で儂がどんなに言って誓っても意味はないだろうが……自分の身は弁えておるつもりじゃよ、決して自ら荒波は立てんし、巻き込まれるつもりもない。これだけはどうか信じておくれ」太陽と話したことあったり…なかったり…しないかなと…どの太陽かは分からんが…
December 15, 2024 at 1:01 PM
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「どんなに長くても百年。それ以上はどうもいかん。愛しくなりすぎて離れられなくなってしまうでな。分かっとるんじゃよ、儂自身の一定を越えた『執着』はあらゆるもののバランスを著しく崩してしまう。それは儂の望むところでもないからのう。じゃからの、そのあとはそっと一人で思い出の宝箱を開いては眺めて懐かしむ。これの繰り返しじゃよ」
December 15, 2024 at 12:34 PM
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「いや〜……なんていうのかなぁ。先生の歌詞ってそれだけ完結してるんだよね。長編小説一本分、しかも超面白くて完璧。別にそれが悪いって訳じゃないんだけど、そうするとわたしの旋律がまんま『BGM』になっちゃうんだよね。最初からそう言う話なら喜んで〜ってなるんだけどさ、違うじゃん。わたしたちが作ってるのは素晴らしい原作小説とBGMによるドラマじゃなくて、『歌詞』と『旋律』による『楽譜』なわけ。なんていうかなぁ、微妙っていうと違うんだけど……お互いにちょっと曖昧?な部分があっても良いと思うんだよね。でさ、その曖昧な部分をお互いに拾いあって、こんなんどう!?てするのが楽しいんじゃん?」
December 13, 2024 at 10:05 PM