好きな物だけ書いてるコミュ障文字書き。
思いついた小ネタとかぽつぽつ呟きたい
どこから出てどこへ向かったのか。
当然のことながら誰も知らない。
何が起きているのか、まるで分からなかった。
分かるのは愛しい主人公と愛しい次男は居ないという事実だけ。
半狂乱になって捜すαに、両親は気でも狂ったのかと怒鳴った。そんな罵倒なんて耳には入らなかった。
必死に捜して捜して、漸く見付け出したのは街の雑踏の中。
声を掛けようと思った。
抱き締めようと思った。
けれども足が動かなかった。
次男と思わしき子供と手を繋いで幸せそうに笑う主人公。
そんな笑顔、見たことがなかった。
自分ではあの笑顔を引き出すことなど出来ない。
そんな当たり前のことに気付いたから。
どこから出てどこへ向かったのか。
当然のことながら誰も知らない。
何が起きているのか、まるで分からなかった。
分かるのは愛しい主人公と愛しい次男は居ないという事実だけ。
半狂乱になって捜すαに、両親は気でも狂ったのかと怒鳴った。そんな罵倒なんて耳には入らなかった。
必死に捜して捜して、漸く見付け出したのは街の雑踏の中。
声を掛けようと思った。
抱き締めようと思った。
けれども足が動かなかった。
次男と思わしき子供と手を繋いで幸せそうに笑う主人公。
そんな笑顔、見たことがなかった。
自分ではあの笑顔を引き出すことなど出来ない。
そんな当たり前のことに気付いたから。
両親だけでなく使用人達まで邪魔をし、あろうことか見目の良いΩを充てがおうとしてきた。
まるで本妻のような顔をしてやって来るそのΩはまさにαが嫌悪し続けたΩそのもので、そんな存在を主人公の代わりにしようとする両親が信じられなかった。
何度追い返しても、飄々と戻って来ては我が物顔をするΩを好い加減どうしてくれようかと思った時に、事件が起きた。
長男が次男に暴力を振るい、あろうことか主人公が長男に暴力を振るったと。
意味が分からず金切り声を上げ主人公を批難する使用人達を押し退けて主人公の部屋へと向かう。
両親だけでなく使用人達まで邪魔をし、あろうことか見目の良いΩを充てがおうとしてきた。
まるで本妻のような顔をしてやって来るそのΩはまさにαが嫌悪し続けたΩそのもので、そんな存在を主人公の代わりにしようとする両親が信じられなかった。
何度追い返しても、飄々と戻って来ては我が物顔をするΩを好い加減どうしてくれようかと思った時に、事件が起きた。
長男が次男に暴力を振るい、あろうことか主人公が長男に暴力を振るったと。
意味が分からず金切り声を上げ主人公を批難する使用人達を押し退けて主人公の部屋へと向かう。
けれども匂いは薄い。
番なのに、拒絶されているようで苦しくて縋り付くように主人公を抱いた。
抱いても抱いても埋まらない溝に絶望していた時に、主人公が再び妊娠した。
胎児が小さく、今度はΩかもしれないと医師が嫌悪した表情で言った。
でも小さいということは、出産時の負担は少ないかもしれない。
αはそのことに静かに喜んだ。
そうして案の定、小さな赤ん坊が産まれた。
主人公にそっくりだったその子供は心底愛しいと思ったのに、両親は嫌悪してαを近寄らせようとしなかった。
アレは汚らわしいΩかもしれないと、両親は言った。
けれども匂いは薄い。
番なのに、拒絶されているようで苦しくて縋り付くように主人公を抱いた。
抱いても抱いても埋まらない溝に絶望していた時に、主人公が再び妊娠した。
胎児が小さく、今度はΩかもしれないと医師が嫌悪した表情で言った。
でも小さいということは、出産時の負担は少ないかもしれない。
αはそのことに静かに喜んだ。
そうして案の定、小さな赤ん坊が産まれた。
主人公にそっくりだったその子供は心底愛しいと思ったのに、両親は嫌悪してαを近寄らせようとしなかった。
アレは汚らわしいΩかもしれないと、両親は言った。
自分の主人公の子供という事実に浮かれるものの、それに反して主人公の顔は曇っていた。
悪阻が辛いだけかもしれない。
そう楽観的になることで、αは気付きたくない真実から目を逸らし続けた。
やがて子供が産まれた。
胎児は大きく、出産後の主人公は暫く意識が混濁して赤子を抱くことすら出来なかったというのに、誰も彼もが赤子の誕生を喜び無視をしていた。
歪だと、αは初めて気が付いた。
産まれてすぐ取り上げられたようなモノだからか、主人公は赤子に対してどこか他人行儀だった。
嗚呼、不幸にしてしまった。
気付いてもどうしようもなかった。
自分の主人公の子供という事実に浮かれるものの、それに反して主人公の顔は曇っていた。
悪阻が辛いだけかもしれない。
そう楽観的になることで、αは気付きたくない真実から目を逸らし続けた。
やがて子供が産まれた。
胎児は大きく、出産後の主人公は暫く意識が混濁して赤子を抱くことすら出来なかったというのに、誰も彼もが赤子の誕生を喜び無視をしていた。
歪だと、αは初めて気が付いた。
産まれてすぐ取り上げられたようなモノだからか、主人公は赤子に対してどこか他人行儀だった。
嗚呼、不幸にしてしまった。
気付いてもどうしようもなかった。
当たり前だった。
謝罪をしたかったけれど、Ωは汚らわしい淫靡な存在だという価値観が頭から離れない。
そうこうしている内に、主人公とαの心の距離はどんどん離れて行く。
それでもヒートになれば、仄かに甘い香りがαを誘う。
ほら、やっぱりΩは淫乱じゃないかと思うけれど、主人公の身体はちっとも温まってくれなかった。
自分ばかりが快感に溺れている事実を認めたくなくて、首筋に顔を埋める。
甘い香りは確かにするけれど、身体を重ねれば重ねる程薄くなっていく気がした。
当たり前だった。
謝罪をしたかったけれど、Ωは汚らわしい淫靡な存在だという価値観が頭から離れない。
そうこうしている内に、主人公とαの心の距離はどんどん離れて行く。
それでもヒートになれば、仄かに甘い香りがαを誘う。
ほら、やっぱりΩは淫乱じゃないかと思うけれど、主人公の身体はちっとも温まってくれなかった。
自分ばかりが快感に溺れている事実を認めたくなくて、首筋に顔を埋める。
甘い香りは確かにするけれど、身体を重ねれば重ねる程薄くなっていく気がした。
媚びることしかしないΩという性が憎くて憎くて仕方なくて、無理矢理婚姻させられた主人公に対しても乱暴にした。
だって汚らわしいΩだから。
醜いクセにそれでもΩだから誰にでも腰を振る生き物だと思っていた。
けれども主人公は違うのだと、気付いた時には遅かった。
大量に出血し、ぐったりと青褪め気を失う主人公。
思えば行為中も、ずっと身体を固くして快感なんてまるで感じていなさそうだった。
吐精すらしていないのではないだろうか。
医者に診せようと抱き上げる。
番になった筈なのに、何も匂いを感じなかった。
媚びることしかしないΩという性が憎くて憎くて仕方なくて、無理矢理婚姻させられた主人公に対しても乱暴にした。
だって汚らわしいΩだから。
醜いクセにそれでもΩだから誰にでも腰を振る生き物だと思っていた。
けれども主人公は違うのだと、気付いた時には遅かった。
大量に出血し、ぐったりと青褪め気を失う主人公。
思えば行為中も、ずっと身体を固くして快感なんてまるで感じていなさそうだった。
吐精すらしていないのではないだろうか。
医者に診せようと抱き上げる。
番になった筈なのに、何も匂いを感じなかった。
次男に対して穏やかに微笑み読み聞かせをする主人公。
目の前がカッと赤くなった。
どれ程焦がれても手に入らない熱を、何の疑問もなく当たり前のように享受している。
ほんの一瞬、次男から主人公が離れた。
その瞬間に、長男は行動した。
次男が居るから自分は母から愛されないのだ。だから次男が居なくなればいい。
そうしたらきっと、自分は母から愛してもらえる。
そう信じて疑わなかった。
ある意味で悪気は無かった。
けれど明確な殺意はあった。
しかし現実はままならない。
愛した母は自分を押し退けて拒絶し、次男を抱き上げ背を向けた。
次男に対して穏やかに微笑み読み聞かせをする主人公。
目の前がカッと赤くなった。
どれ程焦がれても手に入らない熱を、何の疑問もなく当たり前のように享受している。
ほんの一瞬、次男から主人公が離れた。
その瞬間に、長男は行動した。
次男が居るから自分は母から愛されないのだ。だから次男が居なくなればいい。
そうしたらきっと、自分は母から愛してもらえる。
そう信じて疑わなかった。
ある意味で悪気は無かった。
けれど明確な殺意はあった。
しかし現実はままならない。
愛した母は自分を押し退けて拒絶し、次男を抱き上げ背を向けた。
主人公が自分を完全に捨てたのだと気付いたからだ。
主人公は自分の母なのに、いつも次男ばかりを愛していた自分を見てくれなかった。
会いに行っても他人行儀で、いつも早く出て行って欲しそうな顔をする。
Ωは悪い存在だと、祖父母は言う。
主人公がαを惑わせたのだと。
でも長男はそうは思えなかった。
だってどう見ても、主人公はαを嫌っていたから。
でも次男は憎かった。
主人公の愛を独り占めする。
主人公に良く似ている次男はきっとΩだ。汚らしいΩになると誰もが口を揃えて言った。
長男は主人公を汚らわしいΩとは思わないけれど、次男に対してはそう思った。
主人公が自分を完全に捨てたのだと気付いたからだ。
主人公は自分の母なのに、いつも次男ばかりを愛していた自分を見てくれなかった。
会いに行っても他人行儀で、いつも早く出て行って欲しそうな顔をする。
Ωは悪い存在だと、祖父母は言う。
主人公がαを惑わせたのだと。
でも長男はそうは思えなかった。
だってどう見ても、主人公はαを嫌っていたから。
でも次男は憎かった。
主人公の愛を独り占めする。
主人公に良く似ている次男はきっとΩだ。汚らしいΩになると誰もが口を揃えて言った。
長男は主人公を汚らわしいΩとは思わないけれど、次男に対してはそう思った。
恐ろしい形相で何度も殴り、次男が泣いているにも関わらず誰も止めない。
主人公は叫び声をあげながら駆け寄り、罰せられるのを覚悟で長男と次男の間に滑り込み、拳を受けながら主人公は長男を何とか押し退ける。
長男が尻もちをつき、使用人たちが慌てて駆け寄ってくる隙に主人公は次男を抱き上げその場から逃げ出した。
長男は怪我をしていない。
けれど、驚いて涙している。
しかし主人公には痣を作りしゃくり上げる次男が心配で仕方なかった。
もう逃げよう。
こんな場所から。
そもそも準備していたので、行動するのも早かった。
恐ろしい形相で何度も殴り、次男が泣いているにも関わらず誰も止めない。
主人公は叫び声をあげながら駆け寄り、罰せられるのを覚悟で長男と次男の間に滑り込み、拳を受けながら主人公は長男を何とか押し退ける。
長男が尻もちをつき、使用人たちが慌てて駆け寄ってくる隙に主人公は次男を抱き上げその場から逃げ出した。
長男は怪我をしていない。
けれど、驚いて涙している。
しかし主人公には痣を作りしゃくり上げる次男が心配で仕方なかった。
もう逃げよう。
こんな場所から。
そもそも準備していたので、行動するのも早かった。
だから主人公は、次男をたくさん愛した。
αであろう長男はたくさんの人からたくさんの愛を貰っていたから、自分の愛が無いくらいどうってことないだろうと思った主人公は、逆に次男ばかりを構った。
最近はαの愛人と思わしきΩが出入りしている。
きっと長男はそちらを母と思っているだろうし、丁度良いとすら思った。
そして母子共に追い出される前に、出て行ってしまわなければ。
次男を愛すること。家を出ること。
それは使命のように感じていた。
だから主人公は、次男をたくさん愛した。
αであろう長男はたくさんの人からたくさんの愛を貰っていたから、自分の愛が無いくらいどうってことないだろうと思った主人公は、逆に次男ばかりを構った。
最近はαの愛人と思わしきΩが出入りしている。
きっと長男はそちらを母と思っているだろうし、丁度良いとすら思った。
そして母子共に追い出される前に、出て行ってしまわなければ。
次男を愛すること。家を出ること。
それは使命のように感じていた。
ヒートの度に、何度も。
スペアが欲しいのだろうかと、主人公は絶望した。
そうして再び孕んだ子供はまた男児だったけれど、胎児の状態でかなり小さいためΩの可能性が高かった。
嫌な予感を抱えながら産まれた子供は、やはり身体が小さく今にも死にそうな程に弱かった。
やはりΩなのかもしれない。
しかもよりにもよって、その子は主人公にそっくりな面差しだった。
嗚呼、この子は愛されないだろうと絶望した。
案の定、長男を産んだ時は泣いて喜んだαの両親は汚い物を見るような目で次男を見た。
ヒートの度に、何度も。
スペアが欲しいのだろうかと、主人公は絶望した。
そうして再び孕んだ子供はまた男児だったけれど、胎児の状態でかなり小さいためΩの可能性が高かった。
嫌な予感を抱えながら産まれた子供は、やはり身体が小さく今にも死にそうな程に弱かった。
やはりΩなのかもしれない。
しかもよりにもよって、その子は主人公にそっくりな面差しだった。
嗚呼、この子は愛されないだろうと絶望した。
案の定、長男を産んだ時は泣いて喜んだαの両親は汚い物を見るような目で次男を見た。
その日以降、子を孕むまではと何度か抱かれるも早く終われと願うばかり。
漸く子を孕み、しかも男児だと分かりホッとした主人公。
悪阻は苦しかったが、もう抱かれないで済むと安心したのだ。
そうして産んだ子供は腹を裂かんばかりに大きく、αに似ていることからきっとαに違いないと誰もが喜んだ。
主人公も喜んだ。
これでもう、抱かれずに済むと。
その日以降、子を孕むまではと何度か抱かれるも早く終われと願うばかり。
漸く子を孕み、しかも男児だと分かりホッとした主人公。
悪阻は苦しかったが、もう抱かれないで済むと安心したのだ。
そうして産んだ子供は腹を裂かんばかりに大きく、αに似ていることからきっとαに違いないと誰もが喜んだ。
主人公も喜んだ。
これでもう、抱かれずに済むと。
ありきたりにΩが差別されてる世界で生まれた主人公(Ω)
しかも顔が可愛くも無いし美人でもない。
寧ろ鼻ぺちゃ奥二重で可愛くない方。
家族からはいっそβなら諦めがついたのにと疎まれ無視される日々。
そんな中、突如優秀なαだがΩ嫌いだと有名なαと結婚することに。
顔合わせの日に冷たい目で見下され、すっかり萎縮するΩ。
きっと、ただでさえΩが嫌いなのに自分みたいなブスと結婚させられて怒ってるんだと泣きそうになる主人公。
それ以降は手紙も無ければ、顔合わせも無い。
交流が一切無いまま結婚式は当日を迎えてしまう。
ありきたりにΩが差別されてる世界で生まれた主人公(Ω)
しかも顔が可愛くも無いし美人でもない。
寧ろ鼻ぺちゃ奥二重で可愛くない方。
家族からはいっそβなら諦めがついたのにと疎まれ無視される日々。
そんな中、突如優秀なαだがΩ嫌いだと有名なαと結婚することに。
顔合わせの日に冷たい目で見下され、すっかり萎縮するΩ。
きっと、ただでさえΩが嫌いなのに自分みたいなブスと結婚させられて怒ってるんだと泣きそうになる主人公。
それ以降は手紙も無ければ、顔合わせも無い。
交流が一切無いまま結婚式は当日を迎えてしまう。