雪原
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雪原
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紗音子ともいう。成人済み。ゲ謎垢。
父水　鬼水　水受けの人。支部に小説
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色恋沙汰ではいつものわかりやすさが減る水さんと自分のせいではないもののやらかしをリカバーしたい父
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「ご機嫌取り」、「@satone_yk_」と記載されています。 以下は本文の内容です。 　ああ、怒っているな、と思う。 　妖怪連中の集まりで、いい加減顔を出していないんだから来いと言われてしまって渋々顔を出した宴会は、実質見合いの場と化していた。次々と紹介される女妖怪たちをいなしながらどう切り抜けて帰ったものかと思い悩んだが、最後まで紹介を受けないのも角が立つ。鬼太郎のこれからを考えると無碍にもできず、結局一晩経っていた。 　帰宅した物音でひょこっと顔を出した最愛の伴侶――生きているうちに二人目を娶るとは思っていなかった――は、どんな宴会だったのかを一目見て察したようで、『お前も大変だな』と言って引っ込んだ。 　嗚呼、すごく怒っている。 　水木の感情は、わかりやすく表出するものとそうでないものに二極化する。楽しいや嬉しい、怖いは割とすぐに顔に出るが、これが色恋沙汰となるととんと見せなくなる。今日の反応はそれだ。そもそも、そんなに遅くならずに帰ってくると思っていたのだろう。玄関の物音が聞こえるように居間でうとうとするだけの睡眠で済ませていたのは目の下の隈を見ればわかる。待たせてしまってすまなかったの、と一言言わせてもくれないあたり、とても怒っている。 　今日は早く行かなきゃいけないから行ってくる、と告げて去っていった背中を見送ってため息をつく。いろいろ想定外とはいえ、ここまで怒らせてしまうのは本意ではない。ちゃぶ台の上に置かれたトースト一枚が如実に怒りを表している。 「わかりにくいのう……」 　いつもだったら、飲んだ翌日は急須に入れた出汁とごはんとちょっといい梅干しを用意してくれ る。それも梅干しはパックの中で一番大きくて実の多いものを選んでくれているし、出汁パックは気が向けば１番お気に入りのものを使ってくれるのを知っている。なんでもそうだ。いつも水木は持てるものの中から一番良いものを与えようとしてくれる。そのささやかながら確かな愛情に気付かない自分ではない。少し焦がされたトーストを眺めながら考える。はてさてどうしたものか。 　しばし悩んだが、結局行動で示すしかない。とりあえず今日は職場まで迎えに行って、話をしながら帰ろうと思いつつ、できる家事を片付けておくことにした。 　溜まっていた洗濯物洗い物を済ませて、家中きれいにして換気をしただけであっという間に時間が過ぎて、気がつけば昼時になっていた。背負ったままの鬼太郎の体温が暑い。食い気より眠気の方が強く、鬼太郎をお昼寝させながら少しだけうたたねをする。　 　ちょっとだけ寝坊をしたが、水木の仕事が終わるまでにはもう少し時間がかかる。ふあ、とあくびをしながら鬼太郎を連れて家を出て、夕飯の買い出しに向かう。冷蔵庫の中身を消費できればよかったが、あいにくまともな夕飯を作れるほどは物がなかった。 　いつも預けてくれている財布からできるだけ安く買い物をしようと店の者に愛想を振り撒いて、鬼太郎を見せびらかして、いつも世話になってる水木に礼をしたいなんて半分嘘を吐く。前だったらこんなことはしなかっただろうが、水木に気持ちを伝えるにはこういう細々したことが一番効くのだ。 　帰宅してしばらくぼーっとしてしまった。あまり人間は得意でないのにたくさん話したせいである。それでもおかげさまで物によっては半額まで値切れた。半分は鬼太郎の可愛らしい笑顔のおかげだろう。大男より赤子の笑顔の方が商店街のご婦人方には有効だ。水木が行く方がさらにすごいが、それはまあ仕方ない。 　水木が帰ってきたらすぐに一緒に夕飯にできるように、できる範囲で仕込みをする。出汁を取って色々と買った分におまけがついた野菜を煮込んで味噌を溶いて、一番の戦利品たるいつもより厚めの豚肉をあとは揚げればいいだけにして、水木が少し前に買った炊飯器なるものに以前教えてもらった通りに米と水をセットしてスイッチを押した。 「鬼太郎、出かけるぞ」 「みじゅ？」 「そうじゃ。今朝方ワシが怒らせてしまったからのう。今日はお迎えじゃ」 　台所の近くの別室で静かにいい子に遊んで待っていた愛息子を抱き上げて頬擦りして、それからたるんだ表情を引き締める。ちょうど外が暗くなってきていた。これは一雨降りそうだと、傘を持って家を出た。 　会社の前でぼんやりと待つ。行く人々は誰も彼も早足で、彼らにも帰る家があるのだなぁなんて当たり前のことを思う。水木以外の人間は皆同じに見えてしまうせいでなかなか実感を持ちにくいところだ。 「……ゲゲ郎？」 「おお、終わったか。お疲れ様」 「なんだよ急に」 　普段はあまりしないことを急にしたことに対して訝しんでいるのを隠しもしない目つきに吹き出しそうになって飲み込んだ。こういうところはわかりやすい。 「昨晩は寂しい思いをさせてしまったからのう、少しでも埋め合わせしようと」 「気にしてないぞ」 　昨晩、という言葉だけ聞いて静かに目を逸らした。鞄を握る手に力が入っている。眉と口元はほとんど動いておらず表情の変化は薄い。こういうところはわかりにくい。 「誘ってくれた烏天狗はあの場が見合い会場になっているとは知らされておらんかったそうじゃ。とはいえ、すまなかった」 「……ほんとに、気にしてない。帰ろうぜ」 　鬼太郎も来てくれたのか、と息子に構い始められてはぐらかされた。まだ少し怒っているけれど、許してやるか、と悩み中といったところか。三人で帰るために歩き始めたところで、半歩先を行く水木を少しこちらに引き寄せた。 「降り始めたのう」 　ばさ、と傘を開いて肩を合わせて歩く。水木の耳がほんのり赤くなっているのは見なかったことにしよう。 「……お前、ずるい」 　水木の機嫌は家に着くまでにすっかり直っており、帰宅してからはさらに上機嫌になったとだけ報告しておこう。そこから先は、二人だけの話だ。
September 7, 2025 at 9:15 AM
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プリンできた〜！卵もう一個使ってもよかったかも
May 18, 2025 at 7:03 AM
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最近全然書けてない…体調しんどすぎ…ってなったので事実確認をするなど
May 14, 2025 at 11:18 AM
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100%おからパウダーのスコーンなので口の中の水分全部持っていかれるし口の中に入るとほぼ美味しい粉だけどまあまあ食えるものになったのでダイエット代替食としては完璧だし同じ手順で普通にスコーン作ったらめっちゃいい感じに作れるのでは？と思っている　香りと焼き加減最高(自画自賛)
May 10, 2025 at 3:58 PM
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血桜概念シーリングスタンプしてた
ピンクの蝋を二色使った木のデザインのシーリングスタンプ
March 10, 2024 at 2:26 AM