詩集2冊、詩画集や絵集なども持っていきます。
詩集2冊、詩画集や絵集なども持っていきます。
真夜中 街灯に蛾がぽつり
またぽつりと集まる
羽ばたきとともに落ちる銀粉は
きらきらとした記憶の粒子
羽ばたけば忘れることを止められず
羽ばたきを止めれば落ちるしかない
電線が震えて
遠くから囁きを運んでくる
顔をなくした蛾たちが
触覚だけで応えている
かすかな響きが電線を伝い
そのたびに電線は悲しげに震えるが
やがて返信も来なくなる
羽ばたくたびに記憶を失いつづけて
とうとう羽ばたき方も忘れてしまった
すべてが失われたあとで知る
沈黙こそが答えだったのだと
#詩
真夜中 街灯に蛾がぽつり
またぽつりと集まる
羽ばたきとともに落ちる銀粉は
きらきらとした記憶の粒子
羽ばたけば忘れることを止められず
羽ばたきを止めれば落ちるしかない
電線が震えて
遠くから囁きを運んでくる
顔をなくした蛾たちが
触覚だけで応えている
かすかな響きが電線を伝い
そのたびに電線は悲しげに震えるが
やがて返信も来なくなる
羽ばたくたびに記憶を失いつづけて
とうとう羽ばたき方も忘れてしまった
すべてが失われたあとで知る
沈黙こそが答えだったのだと
#詩
かつて構造と呼ばれた幻が浮かんでいる
不安が世界の端をかじりはじめた場所から
無数の声が凝っと視ている
ただ在ることの重さだけが漂うなか、
意味は形を欲しがり、形は意味に飢えている
今はおたがいの不在をなぞるばかり
何かが始まろうとしてふるえるが
生まれかけてはすぐに消える
意味になりかけた点と点のあいだで
沈黙だけが結ばれていく
#詩
かつて構造と呼ばれた幻が浮かんでいる
不安が世界の端をかじりはじめた場所から
無数の声が凝っと視ている
ただ在ることの重さだけが漂うなか、
意味は形を欲しがり、形は意味に飢えている
今はおたがいの不在をなぞるばかり
何かが始まろうとしてふるえるが
生まれかけてはすぐに消える
意味になりかけた点と点のあいだで
沈黙だけが結ばれていく
#詩