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黒バス/赤黛。刀/まんば右固定。ゲ謎/父水、鬼水。
成人済。何かを受信しては妄想を呟く日々。
支部 https://www.pixiv.net/users/1281376
開いた唇から零れる言葉がまだふわふわとしている。
「もう来ないと思った……」
来るなら、起きてたのに。とろとろとした頭のままで呟いた言葉は男に届いたのか、そっと身を屈めた男の、冷たい唇が額に触れた。
「ン……、」
あやすように男の指先が、再び頭を撫でる。地肌を辿り、耳の裏をくすぐって、まるで犬猫の扱いだが、この男にされるのは嫌じゃない。間近で見上げた赤い瞳を見返して、続きをねだる。
身体を起こした男が、コートを乱雑に脱ぎ落とすのを夢現に見守って、夜の匂いを強く纏ったままの男をベッドに引き込んだ。
October 29, 2025 at 8:30 AM
お誕生日おめでとうございます~🙌🎉🎂
August 27, 2025 at 10:59 PM
刺々しい父の声に、天狗は居ずまいを正して向き合った。
「俺もそれは考えました。3日ほど滝にも打たれてみましたが、無心であろうとすればするほど、水の顔が頭から離れない。兄弟たちにも相談すれば、皆口を揃えて言うのです。『絶対に逃がすな!』と、」
今度こそ水が声を上げて笑いだした。
「逃がすなって…!ハハッあんた、ヤンチャばっかして、ご家族の手を焼かせているんだろう。嫁を貰って身を落ち着けろってことじゃないか?」
遠慮なく水に笑われても、天狗は気分を害した様子もなく、眩しそうに水を見つめた。
August 20, 2025 at 3:28 PM
「あんなに何度も死にそうになったのに、おまえだって大怪我したのに。……楽しかったのか?」
「ああ!楽しかった!だから、もっとアンタと一緒にいたいよ」
「……水を差すようで悪いが、それは誠に恋情かの?ワシにはどうも、気が昂ったのを勘違いしてるように思えるが」
声が上擦りそうになるのを押さえこみ、晒した片目で若い天狗を睨めつける。必死に冷静な顔を取り繕う。一刻も早くこの天狗に立ち去ってほしい。これ以上、水の前でその目を、恋に煌めく目を見せてくれるな。
August 20, 2025 at 6:29 AM
宵の口の訪問者は、水に妻問に来たと言う。いつぞやか共に怪異に巻き込まれた際、水に惚れたのだと。戸惑う水と無表情の父の前で、きちっと正座した若い天狗が抱えた恋心を差し出し、甘い笑みをパッと咲かせる。
「楽しかった!あんなに胸が騒いで、どこまでも飛んでいきたくなる気持ちは始めてだったんだ」
ふは、と隣から吹き出す声に父は視線をやり、ぞわ、と嫌悪が体を走った。

あ。

奪われる。

水が笑う。呆れたように、仕方ない奴だと言わんばかりに!
ど、ど、と心臓が嫌に大きく脈打つ。
August 20, 2025 at 6:02 AM
お察しの通り、中身は水本人です
July 11, 2025 at 1:28 PM
トテトテ、と犬のぬいぐるみが近づいてくる。子には母が必要だろうと、あの神が、焼け落ちた産屋に残った水の灰から作り上げたものだった。犬を模した人形に、ご丁寧に水が着ていたスーツまで似せて。小さな人形の体で、倅と協力して懸命に赤子の世話を焼いている。本来ならそこに水本人がいて、心暖まる光景のはずだった。水の気配を色濃く残した黒犬が、視界に入るとどうしていいか分からなくなる。腕の中の子が、ぬいぐるみに手を伸ばすのを見下ろして、そっと揺り篭に戻してその場を去った。
July 11, 2025 at 1:27 PM
Reposted by 咲
(2/2)
May 24, 2025 at 12:05 PM