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ノワ/20↑/TGCF/MDZS/長髪の民/少し文字書いてます/絵師様方の作品を見せて頂くのを何よりの幸せとしております🥹
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続き　5/8〜8/8
「まあ！　仙楽殿下ったら、どうしてあんな事を？」 「戦いの後は、いつもあの様に振る舞うのか！」 「明光将軍かと思ったわ」 「いやいや。私なら、葉ではなく美しい女性の手をとりますよ」 　いつもの仙楽殿下からは想像もつかない様な行動に、神官達は一斉に騒ぎ始める。 「◯△※☆◇✕！……ご、誤解です！　私はその、戦いの後にいつもあんな事をするんじゃなくて、いや、あれには理由が……。というか、この台本はどこから！？」 　支離滅裂な事を口走りながら、真っ赤になった頬を覆おうとした謝憐が、手の中の酒杯を落としかけた時、背後にそっと気配を感じた。 　耳元にふっと息を感じて振り返ると、花城が酒杯ごと謝憐の手をやんわりと包みながら微笑んでいる。 「どう、哥哥。新しい台本気に入ってくれた？」 「君の仕業か！　どうしてあんな……」 「ちゃんと民から聞いた実話だよ？　証拠もあるけど」 　花城が堂々と天庭に現れた事にはもう誰も驚かなかったが、花城の発言は皆を喜ばせるのに十分なもので、またもや騒ぎが盛り返した。 「実話ですって！」 「殿下って意外と……」 「いや、妖魔と楓に何の関係が」 　皆の好奇の視線が謝憐に降り注いで、謝憐がますます顔を真っ赤にして居た堪れなくなっていると、花城は不敵な笑みを浮かべながら扇を広げて謝憐を隠し 「殿下は酒に酔ってしまわれたようだ。連れ帰らせてもらう」 　舞台上の役者が握りしめている楓のように、深紅に燃える袖をバサリと翻して賽を振ると、二人は音もなく姿を消した。 　＊ 「もう、君ったら！　何か企んでると思ったけど、どうしてあんな恥ずかしい演目……」 　極楽坊に着くなり、口を尖らせて抗議する謝憐に、花城は寂しそうに眉を下げた。 「つい先日、民から聞いた話です。とっておきの話だと言って教えてくれました。……俺は彼の作り話に騙されたの？」 　寂しそうな花城の口調に、謝憐はハッとして落ち着きを取り戻したが、羞恥がぶり返 したのか、またほんのりと頬を染めた。 「実はその、あんな事は、した事はあるんだ……。君の帰りを待っていた間、始終君の事を考えていたから、ついつい紅いものを見ると何でも手元にたぐり寄せてしまって。でも誰かに見られていたとは思わなかったな。ははは」 　その言葉に目を瞠って固まっている花城に「ちょっと待ってて」と言い残すと、謝憐は静かに自室へ向かった。 　すぐに大きめの箱を持って戻ってくると、花城の胸に当然のように背を預けて収まる。 　何度も開け閉めして蝶番ががたついている蓋をそうっと大事そうに開けると、 「気がつけば、口づけてしまっていた」 　真っ赤に紅葉した楓を取り上げて、少し恥ずかしそうに花城の眼前に差し出した。 　が、花城が眉毛を寄せておし黙っているので 「他も見て！　この石はとても綺麗だろう？　君の瞳みたいで見つけた時はとても嬉しかったんだ。この手巾とか髪紐とかは、君の持ち物みたいだと思って。あ、銀細工もひとつだけあるんだよ」 　努めて明るく話しながら『宝物』を次々と披露する謝憐を、とうとう堪らなくなった花城が後ろから抱き竦めた。 「殿下っ！」 　微かに震える花城の腕に、謝憐はそっと手を重ねる。 「お待たせして、申し訳ありませんでした。殿下にこんな思いをさせた不甲斐ない信徒をどうかお赦し下さい」 「何を言うんだ。私は君を八百年も待たせたのに。君はすぐに帰ってきてくれたじゃないか」 　箱の中に品物を丁寧に戻すと、謝憐は花城の方に向き直って 「でも君が恋しすぎて、一日千秋の思いで待っていたのは確かだ。もう二度と離れないでくれ」 「はい、勿論です。もう絶対に離れません。……だからもう、楓なんかに殿下の玉のような唇をお与えになるのはおやめ下さい」 「もう！　それは言わないでっ！」 　珍しく焦った謝憐が、花城の唇を自身のそれで慌てて塞ぐ。 　またもや赤く染まった頬は、花城にとって、どんな名月よりも絶景だった。
October 3, 2025 at 12:17 PM
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Xに載せていたものを手直ししての再掲ですが。中秋節のお話です。
『謝憐の宝物』1/8〜4/8
#TGCF #花憐
印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。付記に「謝憐の宝物 #中秋节快乐2024」、「@Noix32」と記載されています。 以下は本文の内容です。 「私は長い間、夢だったのかもしれないと思っていたんだが……」　 　花城がその男の話を聞きつけたのは偶然だった。夏の終わりのある夜。謝憐と待ち合わせていた酒楼で近くの席の男たちが酒が入って声高に話し始め、殿下が来る前に静かな席に移っておこうかと思い始めた時だった。 「最近あちこちで仙楽太子の話を聞くようになって、私が見たあれは本当にあった事だと思い始めた。あまりに剣技が美しくて華麗で現実味がなかったんだが……仙楽太子殿下の御業だったに違いない」 　そこまで聞いて花城は静かに立ち上がり、その男の卓に寄って笑顔で話しかける。 「その話、僕にも詳しく聞かせてもらえませんか」 　いきなり、妙に威圧感のある美しい少年に話しかけられて、男たちは少々驚いた。 　やや斜めに結われた漆黒の髪に上等な生地の紅い衣。洒脱な雰囲気でありながら一寸の隙もない身のこなし。 　関わらない方が良いのではないか。 　男たちは追い払おうと手を上げかけたが、花城が卓にことりと置いた銀子を見て、その手をあっさりと引っ込めた。 　さらに、甘さの残る唇で微笑みながら、好奇心に濡れる瞳で見つめられて、警戒心さ え塵と消える。 「さあさあ、君もここに座りなさい。私のとっておきの話を聞かせてあげよう」 　男は馴れ馴れしく花城の腕を掴んで隣の席に引き込んだが、花城は軽く受け流して、笑顔で座に加わった。 　＊ 　澄み渡った秋の空に煌々と輝く満月が昇り、謝憐は上天庭の中秋宴に向かうべく支度をしていた。 　支度といっても、相変わらず白一色の簡素な道袍を、せめて洗いたてのものに着替えるだけである。それでも花城が丁寧に着付けてくれて、髪もいつもよりもっと丁寧に櫛って整えてくれる。 　甲斐甲斐しく世話をやいてくれる伴侶の上機嫌な様子に、謝憐は微かに違和感を覚えた。声音に極微量の疑念をわざと滲ませながら言ってみる。 「では行ってくるよ。ひと通りの挨拶を済ませたら、すぐに、帰ってくるからね」 「俺は大丈夫だから、最後までゆっくりしてきて」 「……いつもは一緒に行きたいだの、くだらない廃物と話をするなだの、あれこれ言うのに今年はどうしたんだ？」 　ついつい直截（ちょくせつ）聞いてしまった謝憐に 「三郎は大人になりました。殿下の仕事の邪魔はしません」 　花城は、やたらと上機嫌な声音と、どこか軽薄な調子で返してくる。謝憐はますます不信感を覚えて 「私との約束は覚えているよね？　祈福長明灯は五百本以上は駄目だよ？」 　と念をおしてみる。 「ええ、わかっています。それに俺が上げなくても、民からそれ以上に上がるでしょう？」 　謝憐の疑念を吹き飛ばすように、一際鮮やかな笑顔を咲かせながら謝憐を抱き寄せると、陣を描いた扉を開けて、謝憐を天庭に優しく送り出した。 　＊ 　謝憐が宴の席に着くと、皆が楽しみにしている撃鼓伝花が賑やかに始まって、戯曲が いくつか披露された。謝憐もすっかり酒杯の回し方が上手くなってきて、自分の恥ずかしい演目が上演されなくてやれやれと気を抜いていた矢先、それは謝憐の手の中で止まった。 　騒ぐほどの事ではない、と観念して一気に酒杯をあおると、するすると楼閣の垂れ布が上がる。 「一面に紅葉？　とても綺麗だわ」 「太子殿下と、もう一人は誰だ？」 「妖魔も居るわ！」 　燃えるように彩づいた楓林の中で、謝憐役の男が精一杯化粧を施した美しい顔で、スラリと剣を構えている。初めて見る演目に皆が興味津々で見つめる中、〝謝憐〟は楓の葉を派手に巻き散らしながら、華麗に剣技を披露して、あっという間に妖魔をやっつけた。民とおぼしき男が、物陰から謝憐を見つめて呆けている。 　それだけなら神官の話としては何の変哲もない内容で、謝憐はほっと胸を撫で下ろした。他の神官達がいささか興醒めだなと思い始めたまさにその時、謝憐役の男が楓の葉の中から最も紅い葉を取り上げると、大事そうに見つめ、そして、そっと唇に押し当てた。
October 3, 2025 at 12:17 PM
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絶対欲しかった戚容と千秋のグッズが買えて本当に嬉しかった💖
特典もダブらなかったし、お店のお姉さんも優しくて、とても幸せな思い出となりました
November 4, 2024 at 11:01 PM
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全部美味しかったので、また行きたいな〜
November 4, 2024 at 10:57 PM
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私も何か投稿せねば！という事で😅先日の天官ぼてぢゅうコラボレポです
November 4, 2024 at 10:56 PM