それなのに、此度の生で仕える主は当たり前のようにさのすけを女として扱った。なんてことない段差の前で「危ないから」とこちらに手を差し伸べてくる。肌寒い日には「冷えるよ」と自分の上着を差し出してくる。さのすけより小さく弱い男が、まるでお姫様でも相手にしているかのように接してくるのだ。
「そんなに気を遣わなくていいっすよ。俺、こんなんなんで」そう言うと、マスターは「君が嫌だったらやめるけど、それが理由ならやめない」と首を振る。確かに、女扱いを嫌う英霊にそうしている所は見たことがない。さのすけとしては戸惑っているだけで、別に嫌なわけではないのだ。嫌ではない、が。
それなのに、此度の生で仕える主は当たり前のようにさのすけを女として扱った。なんてことない段差の前で「危ないから」とこちらに手を差し伸べてくる。肌寒い日には「冷えるよ」と自分の上着を差し出してくる。さのすけより小さく弱い男が、まるでお姫様でも相手にしているかのように接してくるのだ。
「そんなに気を遣わなくていいっすよ。俺、こんなんなんで」そう言うと、マスターは「君が嫌だったらやめるけど、それが理由ならやめない」と首を振る。確かに、女扱いを嫌う英霊にそうしている所は見たことがない。さのすけとしては戸惑っているだけで、別に嫌なわけではないのだ。嫌ではない、が。