“美森まんじゃしろのサオリさん”SFでない小川一水さんの巷説のような趣のある推理物。詐織の心内が見えてからが俄然面白くなって最後は泣けた。推理物でありながら美森様を通じて描かれる詐織の成長が清々しい。登場人物の名前はすべて、名は体を表す、を地で行っていたけど、‘詐’を名前に当てるの意地悪。

ハーヴェステラのクリエイターさんお辞めになったのね…これ以上はないの分かってるのに、もっと、と求めてしまう素敵なゲームだった。ぜひとも物語は作り続けていただきたい。

‘けれど私は何がどのようであっても自分に嘘だけはつかず生きて来た。欲しいと思ったらどんなことがあってもみんな自分のものにしてきた。’当時25歳だった河野裕子さんの歌集のあとがきの抜粋。

そして最後の歌が‘手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が’

傲慢に聞こえるけど歌を読めば、貪欲で鮮烈な生き様に裏打ちされた言葉だなぁと折に触れて思う。

“河野裕子歌集 あなた”を抓みながら読んでる。短歌全然分かってないんだけど、河野さんのだけ、口遊めるほど好きなのがいくつかある。

“真実の愛を見つけたと言われて婚約破棄されたので、復縁を迫られても今さらもう遅いです！”42文字。Kindleで無料の4巻まで、サクッと読める。ヒーローよりヒロインのほうがチートだった。2巻の途中でタイトル回収してた、難しいね。

緋色の欠片はもう大枠の店舗特典出てて驚いたけど、そっか6月発売だからか。緋色の欠片は買うとして夏色のモノローグは悩む。新作は冬園サクリフィス以外はポップそう、情報楽しみ。

LINE漫画は小腹を満たす感覚でついつい読んでしまう。100話過ぎても擦れ違い続ける“君の死を望んでいた”は過程が丁寧でお気に入り。紐解かれたあと読み返すと泣きそうになる。だからこそ終盤の幸せが身に沁みて、ぽわぽわしてしまう。

浅瀬だけどまだ沼の中にいる