「 ……さすがにお前がこんなに鈍臭いとは思ってなかったぞ」
本心だろうか、やけに感情がこもっている。
「 うぅ〜、だから私には潜入なんて無理ですよぉ！女子校ならまだしも、男子校なんて！」
上手くアドリブで元の流れに戻してみせた百合子に、雨彦は口端を上げる。
「 大丈夫だ、俺も行くからな」
「 へ？ 雨さんも？」
きょとんとした百合子のアップで、ようやくカットがかかった。

ずっと出力したかった
雨彦さん演じる私立探偵の押しかけ助手やる百合子のドラマの話
百合子が男装して男子校に潜入して雨彦さんが用務員か養護教諭か理科教諭として潜入する話の 出だし部分 これいつかちゃんと書きたいわねえ……

カットの声はまだかからない。アドリブで続けてみせた彼の意向を受けて、百合子は続きのセリフを口にする。
「手配してるって言いますけどねえ！？流石にこの髪の長さとか誤魔化せないと思いますけど！？」そうやって百合子は自分の髪の毛を触ってみせる。
「大丈夫だ抜かりはない」
ヒョイ、と今度より軽めに投げられたカツラはまたしても百合子の顔面で受け止められた。
「ぶへっ！？」
まさかの天丼である。う、と誰かが抑えきれなかったであろう小さなうめき声が、スタジオの隅の方から聞こえたが、まだカットはかからない。雨彦はややあって、真顔を作ってみせた。

百合子は口を開いた。
「雨さん、ちょっと待ってくださいよ、潜入って」
「二度も同じことを言わせるな。再来週から休みなんだろ？」
「夏休みは始まりますけど……でも、潜入するって、男子校にですか！？」
百合子の演じる、浅野七瀬は雨彦演じる雨宮から投げ渡された制服を顔面に受けた。
「へぶっ！？ 」
本当に手が滑ったのであろう、一瞬驚いた顔をする雨彦だったが、メインカメラは百合子の顔を捉えている。周りのスタッフが笑いを堪えている様子を察知しつつも、雨彦はアドリブでセリフを繋いだ。
「悪い、手が滑った。もう手配してある」

「だと良いんですけど」はは、と苦笑いした百合子をよそに、周りの声が騒々しさを増す。衣装スタッフは机越しの椅子に腰掛けるよう雨彦に指示を出し、首元のスカーフを整えた。そろそろテストが始まるようだ。はい、じゃあカメラテストいきますよ！メガホン越しの少しくぐもった監督の声が飛んできて、百合子は目を閉じた。演じている、「あの子」がだんだんと降りてくる感覚がする。テストいきます！五、四、三……カウントがゼロになり、机を挟んだ向こう側の椅子に腰掛けた大柄の男がふう、と吐いた深呼吸を捉えたタイミングで、アクション！のコールがかかった。

わー！ありがとうございます パモちゃん達に胸を打ちぬかれて パ族だけ集めるって枷をつけたはずなのにこんな増えちゃって自分でもびっくりです……

ストーリーも今までのポケモンより人と人との関係に着目してる感じですもんね〜
グルーシャに狂ってるの本当に意外でしたけど 暑い闘志を心を秘めているところとかが 刺さったんだろうな〜とぼんやり思ってます

いりさんこちらでもフォローありがとうございます！ グルーシャくん良いですよね……！ SVのストーリー周りが刺さってる人間なのでとても……分かる……の気持ちです