Mistral
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オペラ、演劇、美術、音楽、バレエ、読書、美味、ミーとクロ坊、いろんな動物
Une nature serious but lazy
フランチェスコ・アルガロッティ伯爵の肖像、1745年のパステル画 : ヴォルテールの友人で啓蒙時代を代表する多才な博学者だった彼は1745年ヴェネツィアに滞在中のリオタールからあの La belle chocolatière を買い取り、美術品蒐集家として有名なザクセン選帝侯フリードリヒ・アウグスト2世のコレクションに加えた。あの極上のパステル画を今日ドレスデンで愛でることができるのは伯爵のお陰ですわ✨
November 17, 2025 at 11:10 PM
いえいえ、続けていくつか投稿した通り、ほとんど全て見えましたよ!お礼のメッセージを、と思っていたところです。アドヴァイスをどうもありがとうございました。次に行く時もこの席にしたいと思っているくらいです😃
オケは本当にロシアを感じる音で”フランスが舞台なのにロシアの音!”と感じながら聴きましたよ。シェフもよく舞台に気を配っていてオペラの修行をした人かしらと調べてみたら違ったので驚きました。
舞台が同じなのは観る側はかなり想像力を働かさねばなりませんね(シノン城とか難しかったです😅)。ソリストの方々はみなさん演技がお上手でした。仰るとおり、お稽古が大変だったことと思います。
November 17, 2025 at 10:29 PM
La liseuse (手紙を)読む女性 : リヨン風のドレスを着たリオタールの姪、Marianne Lavergneを描いた1746年の作品。1748年にリオタールはこの絵を持ってヴェルサイユに赴き、宮廷にパステル画家としての才能を売り込みに行ったらしい。
November 17, 2025 at 10:18 PM
ロシア風のメロディというわけではないのに、ロシアの風景を思わせるオケの音色と響きの美しさ。オペラ指揮者の道を歩んできたのではなさそうなのに大変オペラティックなディレクションのUryupinがつくりだすチャイコフスキーの世界を堪能!
November 17, 2025 at 3:18 PM
熱しやすく冷めやすい無責任な大衆、自らの保身がなによりも大事な政治、軍事、宗教の指導者たち、フランス警察のものと思われる制服を着た警官たちの法から外れた暴力(リオネルを殺害するイングランド兵は警察官の設定になっている)など、現実社会のネガティヴな面が次々と提示される。

チャイコフスキー自作のリヴレによる最後はジャンヌの火刑による死と天の赦しだけれども、チェルニアコフによる最後はやっぱり普通に終わらずラディカルで、世界をまったくの不実なものと見極めたジャンヌは法廷に火を放ち、そこにいる全ての人々を巻き添えにして死んでゆくというものだった🔥
November 17, 2025 at 3:05 PM
ジャンヌは普通の女性の枠に収まらないことを選び、多くの人にとって救いの女神となるも、一般的な社会通念を乱す人物とみなされてしまう。敵の一味に属する(ブルゴーニュ人の)兵士を愛してしまう裏切りまで犯す。彼女は宗教的にファナティックだったのか、政治的にファナティックだったのか、何に対してラジカルになったのか…?
乱世時に彼女のファナティックさを利用しながらも、それが過ぎてしまって邪魔者になってしまうと、一転救いを求めるジャンヌに対してありとあらゆる階層での裏切りと嘲りが視覚化されるとともに、神に縋るも迷いに迷いつづけるジャンヌの痛みを思わされる…。
November 17, 2025 at 2:37 PM
ジャンヌを裁く法廷、明かり取りの窓がついた天井からファンのついたライトが6つさがっている、スペースのほぼ半分を占める傍聴席のベンチ、裁判長席や検事と弁護士の席などは全て木製、被告席は鉄製の檻になっている。これが唯一のデコールで、三方の壁が回転する時に内部の模様替えがなされてドンレミー村になったり、シャルル7世の宮廷(シノン城)になったりジャンヌの独房になったりする。
ストーリーの中心はジャンヌの心理。ジャンヌの裁判の流れを追いつつ、彼女の記憶のフラッシュバックや幻覚などが挿入されて物語が進んでいく(過去が語られる際には正面の時計が逆回転)。
November 17, 2025 at 2:26 PM
ですよねえ…初日前のリハーサルも体調不良で2回くらいいなかったようなので、実際それがぶり返して悪化したのかもしれません。
November 14, 2025 at 10:12 AM
特にバンジャマンのファンじゃなくても彼が歌わないならもう行く価値ないレベルよね、演出はあれだし、ベルリオーズのファンだったら怒り爆発かも。
November 13, 2025 at 9:48 AM
...que, ,malgré père, mère, oncles, tantes, grands-parents et amis, je serais musicien."
ベルリオーズは1821年パリで医学生だった時のことを、1870年に出版された『回想録 』のなかでこう書いている。

バレンボイムは「ベルリオーズがいなかったらワーグナーは出てこなかった」って言ってたし、グリュックがいなかったらワーグナーも全然違う作曲家になっていたかも。ワーグナーはオーリードの独語版を自分で作ってドレスデンで上演し、音楽でドラマを作り上げていたグリュックからそのエレメントを吸収していたに違いないわ。
November 12, 2025 at 10:08 PM
なにしろヴォータンが両手にとって愛おしそうに見つめつつ切々と別れを告げるのは、ガスマスクよ、ガスマスク!ブリュンヒルデはその間にとっくにどっか行っちゃってるのよ(実際は分解した建物に登っている)。そしてそのガスマスクをつけて踊りながら去っていく…狂ってるわ。そうそう、ガサガサ音の厚手ビニールフェチのビエイト、今回はそのガスマスクが何十個も入っている巨大な袋がそれよ。

まだある、ヴォータンの槍はフリッカの魔術か、ヴォータン自身が空手チョップで切り分けてしまう。だからノートゥングは膝でへし折り、その上折った剣で自らジークムントを刺すというね…
November 12, 2025 at 8:46 PM
それ以外はみーんなダメ、今までONPで観た中でヘルマニスのフォーストの劫罰にも劣る酷さ、同じビエイトのウィーンのトリスタンと同レベルの意味不明さよ。
物語(歌詞)と演出があまりにも乖離しているが、それが何のためなのかさっぱり理解できない。最悪なのはヴォータンがブリュンヒルデを虐待していること。第2幕でヴォータンは彼女の髪を掴んで引っ張り、彼女の顔を殴ろうとして外しモニタースクリーンを粉々に割る!第3幕でブリュンヒルデはヴォータンの胸にナイフを刺そうとしてギリギリのところで思いとどまる等々、2人のあいだのコンプリシテなど感じる隙間もない。見てて不愉快だったわ。
November 12, 2025 at 8:36 PM
演出に関してはたったひとつ、第3幕でヴォータンが登場する時にそれまで舞台上で壁のようなストラクチャーが(フンディング宅になっていたり、サロン兼なぜかファイルキャビネット置き場にもなっていたりする)分解して他所から加わったエレメントとともに後方に下がっていく。ここでこの巨大なデコールの全容を見られることになり、うわーどのくらい予算注ぎ込んだんだろう、こんな何も意味をなさないデコールに!という怒りと呆れが混ざった感情が湧き上がる、と同時にそれでもやっぱりアトリエの仕事はすごいな!という満足感もあって、この密かな満足感だけがポジティヴなところ。
November 12, 2025 at 8:16 PM
Langlois de Swarte指揮のLe Consortはバロック音楽それも器楽曲が専門のオケと認識してるけれど、彼らの演奏が強靭かつしなやか、滑らかでもあり必要なざらつきも感じさせつつ、ブリュットから繊細に豹変するなど舞台での物語とガッチリと組み合っていた。
合唱のLes Élémentsはギリシャ悲劇のコロスそのままに、物語の感情を余すところなく伝える。
もしかしたら、全体的にもうすこし抑えめの表現をした方が好みだという人がいるかもしれないけれど、ひとつの公演でこれだけのパワーを感じることは少ないし、個人的にはそのパワーに圧倒されるのを堪能した。
November 12, 2025 at 4:13 PM
そうだねー、フィデリオのレペティションの間をくぐって来てたみたいだしね。でももしかしたら別のヴォータンがくるかもよ!
November 12, 2025 at 3:49 PM
昨日とは比べ物にならないくらい素晴らしい公演ですので、どうぞお楽しみくださいね!
November 12, 2025 at 3:43 PM
その空間の中で歌い演じるソリストとコーラスの人々は半ばトランス状態にでもあるかのように見えた。
イフィジェニーのTamara Bounazouはそれこそ巫女のようで、彼女の歌唱には疑いを挟む余地がない。オレストのホフマンは米国人ながらスパイアース的アクセントがほぼなかった。もう少し骨太な歌唱で苦悩と絶望を顕にしても良かったんじゃないかなと。でもこの難しい演出の要求に怯むことなく応えていて感嘆。
ピラードのタルボは彼の持ち味であるコミカルな側面を純真さに変えて成功していた(観る前は難しいんじゃないかと思ってたのに)。
トアースのセッティは見るからに凶悪で強迫観念に囚われた狂人そのもの。
November 12, 2025 at 3:39 PM
絵画がかかっているパネルが上に上がり、壁に囲まれた舞台の中央に直方体の大きな黒い箱がせり出してくる。これがディアーヌの神殿かこの箱が競出したり後ろに下がったりすると共に非常に巧みなライティングで舞台上の雰囲気をさまざまに変える。箱の前で儀式が行われ数人の犠牲者が次々と生贄となる。狭い空間で絶え間なく人が蠢き、息絶え、流される大量の血が箱の壁に塗りたくられる、という息詰まる展開。かと思うとオレストとピラードが2人だけのシーンでは静謐さがあり、オレストの独白では深い絶望感が空間を満たし、シンプルなデコールが狂気、絶望、諦観、叛逆…といったこの作品に渦巻く感情を増幅させる空間となっていて驚いた。
November 12, 2025 at 1:52 PM
序曲後、場面は現代のクリミアの美術館、ある絵画の前で短い劇が演じられる。ギリシャから派遣された2人(オレストとピラード)が戦争で奪われた聖像2体の返還を求めてやってきている。館長(トーアス)はこれらはすでにロシアのものとして登録されているとすげなく拒否して去る。2人は学芸員(イフィジェニー)と共に残され、彼女から特異な絵画の説明を受ける。
前線で亡くなったギリシャ芸術家の作品で、輸血のポッシュは仲間の兵士の血を象徴しているという。イフィジェニーを想起させる少女、ディアーヌのモチーフ鹿が描かれている。
学芸員はこの芸術家は兄/弟だったと言い、2人は「あなたはギリシャ人なんですか!」と驚く。
November 12, 2025 at 1:24 PM