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雑食 | 20↑ | 腐・夢両方 | 壁打ち
「kis君と別れてから彼女を作ろうと思ったことはないし、何ならまだ君にまだ未練があるっ」
「だからっ、今日は君ともう一度付き合いたくてに来た。君さえ、kis君さえ良ければっ、もう一度と俺と」
「俺と、付き合ってくれないかな!?」
照れているのか、crsは顔を赤く染めてkisへと花束を押し付けてくる。 押し付けられている花束のせいか、それともまた別のせいか。kisは自身の顔に熱が集まるのを感じて、押し付けられた花束に顔を埋めた。(初出:X 2023.10.18)
February 10, 2024 at 3:01 PM
その手の中には、体格の良いcrsでさえ抱えなければいけない程の大きな花束があった。
「女へのプレゼンとすか?」
「……え?」
「そのでけぇ花束」
「あ、あー、いや」
「隠さなくていいっすよ。アンタと俺は、どんな関係でもないんすから」
「…kis君」
「コレ飲んだら帰ってもらっていいっすか。今日はちょっと、調子悪いんで」
「kis君」
「はい?」
飲み物に落としていた視線を上げると、視界一杯の花がそこにあった。いつのまに移動していたのか目の前にはcrsが立っていた。
「ちょっ、なに…」
「これは、君へのプレゼントだっ」
「…へ」
February 10, 2024 at 3:00 PM
しどろもどろに、けれど決して理由を言わないcrsに頭痛がするような気がした。けれど体格の良い大の男二人、それも顔を知れた選手二人がいつまでも立ち止まっていたら人が集まってくるのも時間の問題である。
あまり気は進まないが、今はcrsを連れてでも離れるべきだった。
「……好きにしろ」
kisのその一言に、顔を輝かせるcrsに出そうになった罵倒を飲み込む。その笑顔は付き合っていた頃にいつも向けられていたものと変わらなかった。

不本意ながら家に連れ帰ったcrsをリビングへと通し、kisは飲み物を準備していた。キッチンから見えるcrsはまんじりともせずソファに座っている。
February 10, 2024 at 2:57 PM
そうか、誰か恋人に会いに来たのか、と。
そう考えて、またきゅうと喉が締まるような感覚がして、kisは顔を顰めた。 早くここを去ろう。そう思って足早に立ち去ろうとするkisをとある声が引き留めた。
「kis君っ」
「っ、……あぁ、アンタか。こんな所で何をしているすか?女への贈り物でも物色してるんすか」
「ぇ、あー、いや」
「俺はもう帰る所だから、ゆっくり見て回っていったらどうです。ここはこの辺りで一番大きい市場すから」
「帰るのかい?一緒についていっても?」
「はぁ?」
着いていく?誰に?俺にか?
「何で」
「いや……その……」
「……はー」
February 10, 2024 at 2:56 PM
ここ最近生活では、端々にcrsの影を、過ごした時間を感じるのも酷く不快だった。 そうして二年の月日が経った頃のこと。その日は、あの別れを告げた日のように穏やかな昼下がりだった。家には珍しく何も置いておらず、kisは近所にある大きめの市場へと足を伸ばしていた。生鮮食品に、日用品。足りない物を細々と買っていると、ふと広い視野の端に嫌でも見慣れてしまった姿を捕らえたような気がして、kisは振り返った。 そうして、振り返った事を後悔する。そこには、花屋がやっているワゴンで花を買っている男がいた。crs。どうしてここに。ここはでどう間違ってもではない。そこまで考えて、kisははたと気付いた。
February 10, 2024 at 2:55 PM
いつものようにkisのもとを訪れたcrsに、kisは話を切り出したのだった。 話を切り出されたcrsは、最初こそ驚いたような反応をしたが、静かに別れを受け入れたことで、kisとcrsの恋人関係というのは終了したのである。
引き留めすらされなかった。その事実が、別れてなおkisの胸に凝りのように残っている。 crsにとって、自身は引き留める価値のない、軽い存在だったのだろうか。kisはそう自問する。彼にとっては、kisはただの暇潰しのような存在だったのだろうか。そう考えると、何故だが喉の辺りがきゅうとなるのもまた嫌だった。これではまるで、自分がcrsに未練があるようではないか。
February 10, 2024 at 2:54 PM