俺かそれ以外で考えろよ。
同居人はそういうが、一旦社会人になってしまえばそれで通る訳もなく、鉄雄はクリスマス会という名の懇親会の片隅で、小さく肩を竦めた。会社主催のそれは毎年開かれているもので、入社したての社員に断れる雰囲気では到底なかったというのは言い訳で、本当はそういうちゃんとした集まりに参加してみたかった。親も学校もちゃんとしていた人々がどんな風に騒ぐのか見てみたかったのだ。
別に変わらねェんだな。
こじんまりとした居酒屋の座敷の隅で壁に背を預け、薄くなったハイボールを舐めながら、周囲を眺め鉄雄はフッと息をついた。