待ち人来ないなら ペンダントの収められた箱とたくさんの種類の紙、そしてこれまたたくさんのリボン。選択肢の多さにモーディスは考え込んでいた。 モーディスがペンダントを購入したと報告したとき、キャストリスが目を輝かせてラッピングの提案をしてきた。無骨な箱のまま贈るよりは、その方が心が

踏み出して 「なんだ、年下かよ」 急な手のひら返しだが、これでようやく解放される。モーディスは息を吐いた。 あのとき声をかけてきた男はすでにだいぶ酔っていて、呂律もあまり回っていないように見えた。そして強引にモーディスを連れてゲイバーに入ったのだ。疲弊しきっていて手を振りほどけな

癖に忠実に書いてると、暗い感じになっちゃいます。 あと今回はそういうシーンがありますので苦手な方はブラウザバックしてください。 前回へのコメントなどありがとうございます！励みになってます。 イベントでは加筆修正しますので、もう少し文章量増えると思います。 ふぁもアカ→ ht

別れ それは喧嘩でも、言い争いでもなかった。一方的なものだった。 原因なんて言われてもわからない。些細なすれ違いの積み重ねだろうか。最近二人で過ごす時間がなかったからか。それとも体の触れ合いがなくなっていたからだろうか。 「君のことがわからない」 彼は食事の準備をする手を止めた。