10月12日 僕・逢坂壮五は、この日オフが取れず、朝から深夜までのスケジュールを淡々とこなしていた。 万理さんもマネージャーも、ものすごく謝ってくれたから気にしてはいないけど……やっぱりオフが欲しかったな 今日何度目かのため息つくと、隣にいた環くんまでため息をつく。 ふとそちらを...

この作品「チョコとジェラシーは恋のスパイス」は「龍壮」、「逢坂壮五」等のタグがつけられた小説です。 収録前の楽屋挨拶。 僕は『TRIGGER様』と書かれた用紙の貼ってある扉を前で、深く深呼吸をしてからノックした。聞き覚えのあるバリトンボイスが、中から「どうぞ」と返事をしてくれた。 十さんの声だ 声の主を頭に思い浮かべ、緩んでしまう頬を手で抑えてから「失礼します」と声をかけて扉を...