扇遊師匠のお噺は最初の一言目でどんな人物なのか、ストンとわかる。
しかも一人ひとり違ってて、それぞれの立場主張に即した言葉運びが的確に感じるので世界がリアルに広がる。
その上出てくる人が皆チャーミングなものだから、噺の中に自然と引き込まれちゃう。
夢の酒も大旦那、若旦那、おはな、それぞれが脇にまわることなく共感を呼ぶし、青菜の旦那、奥方の品の良さのバランスが、植木屋さんの職人気質となんとも心地よい関係性を感じさせる。おかみさんも塩梅が丁度よくてこれならば押入れ入ると思わせる。
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NHKラジオの国語辞典サーフィン、先週で終わってしまったのが地味に寂しい。丁度良い番組だった。15分という長さも、教養と雑談の中間の様な温度感もらじるらじるで何度も聴けるのも生活の隙間のお供に丁度良かったんだな。
またいつの日か再開するといいなぁ。

熱海の夜
扇遊師匠の試し酒凄かったなぁ
初天神の後、こういうことはあんまり言わないんだけど、という断りの後、正楽師匠との思い出話。
正楽師匠とは東京ドーム3杯分のお酒を呑んだ、といくつかのエピソードを話した後の試し酒の素晴らしさよ。寄席芸人らしい追悼で、ひとつひとつの芸が、ホントの酒呑みだからこその所作で、なんだか拍手も忘れて聴き入る客席と、それに動じない演者とが、歴史をも感じさせて落語好きで良かったなぁとつくづく感じ入りました。本当に素晴らしい芸の時は拍手もでないんです、全部聴き漏らしたくないから。そんな客席の空気もしっかり受け取る、芸の確かさってそこに出るんだなぁ。

新潮社のヨンダパンダ、復活してほしいな