長編のアイディアが降りてきたので考察中

「水たまり」
午後二時、古びたビルの昇降口で、孤独な男が立っていた。名突然、天から水滴が滴り落ち、彼の頭上に小さな水たまりができた。その水たまりが奇妙な輝きを放ち、男は驚いて手を差し伸べた。水たまりは床に広がり、足元を覆い尽くした。男は興味津々で水たまりを覗き込むと、そこには見たこともない風景が映し出されていた。でもどこか懐かしい風景だ。彼はぼんやりとした表情でその光景を見つめ、奇妙な感覚が広がっていくのを感じた。その瞬間、彼は過去の出来事を鮮明に思い出した。おとこは気がついた。この水たまりの意味を。そして焦りと不安を抱きながら古びたビルを後にした。

「らしい」
俺は病院のベッドで寝ている。以前から患っていた病気が悪化して入院している。
どうやら死期が近いようだ。と言うか多分明日死ぬ。
目の前で天使が2人、パイプ椅子に座って待っているんだ。本を読んだり、煙草をふかしたり。いや本は良いが煙草はダメだろ。禁煙だぞ。天使が煙草吸うな。
病室の扉が開いた。
いやういっすーじゃねぇ。なに遅れてきてごめんねーみたいな感じ出してんだ。天使の溜まり場か。
ふと天井を見上げた。
天井から仏が見てるじゃねぇか。まだかなーじゃねぇ。夕方なんだよ今。暇なのか。
仏の後ろから禿頭のジジィが覗いている。ありゃ神か。ほんとに暇だな。
なんだか眠い。そろそろ寝るとするか。

ネタづまりしてる

「邪悪」
「君を一生愛すると誓うよ」
君を見つめて言った。
僕は今までどんな時も君を見てきた。
楽しそうな君も
酷く怒っている君も
悲しげに泣く君も
嬉しそうに笑う君も
全部全部見てきた。
朝カーテンを開ける君
満員列車で揉まれる君
夜電気を点ける君
全部全部見てきた
僕は君の一挙手一投足に癒されて来たんだ。
だから、今度は僕が君を癒してあげる番。
大丈夫、心配しないで。僕だってやれるさ。不甲斐ない僕だけど、精一杯やってみせる。
恐れることは無いよ。君の敵は僕が全部消してあげる。
そしたら君は僕を愛してくれるかな。

「観測者」
「……だから地球は平面なんだ！」
動画サイトで声高らかに説明するおとこを見た。普通の人なら馬鹿な事をと一蹴するだろう。私もそうだが、理由が違う。
「地球は平面では無い。ましてや球体でもない」
私はモニターの電源を落とした。
私はその理由を知っている。と言うより、普通の人々が知らないだけなのだ。
「さて、監視業務に戻ろう」
目の前にある無数のモニターに目をやる。普段の街中や、働く人々。薄暗い路地裏の出来事や一般人が知る由もない、所謂ウラの出来事まで映し出されている。
ふと窓の外を見た。青い空が見える。わたしはその先に何があるかを知っている。
「世界は巡っているんだ」

「化学部」
私は物憂げにため息をついた。
「花の女子高生が溜息とは……」
如何にも堅物そうな男が眼鏡をクイッと上げこっちを見て言った。
「色々悩みあるんですー」
「ほう、能天気な〝ギャル〟と言われる人にも悩みがあったか。興味深いな」
失礼な。私は見た目こそ繁華街にいそうなギャルだ。だけどこの化学部の部室にいるのは訳がある。
「ブチョーこそひとりでこんなとこいて寂しくないんですかー？」
「1人ではあるまい。君がいる」
不覚にもドキッとした。
「……そすか」
2人っきりの理科室にブチョーの鉛筆が走る音がする。ああそうだ。私はこの時間のためにここにいるんだ。
空いていた窓から桜の花弁が舞い込んだ。

銀歯とれた！やべぇ！

「重力」
けたたましく警報がなった。
「想定値120％オーバー！」
「許容範囲を超えてます！」
「くそ！ これでは……」
夥しい人が所狭しと走り回る。赤く回るサイレンの色がさらに喧騒を加速させる。
1人の男が壁の時計を一瞥した。
「くっ……時間がない……」
直後、かなりの揺れが男を襲った。
「起動開始します！」
「各部位の状況は！？」
「オールグリーン！」
男の周りの人間も、揺れに耐えながらコンピュータに何かを入力している。
「よし！ 起床開始！」

「あーーーー、だりーーー」
ぼーっとする頭で目が覚めた。三度寝の後だ。
今日も会社かー。休日明けってのはベッドに5倍位のGがかかってる気がする。

「辛い」
「辛い、辛すぎる……」
最近彼氏と別れた女友達からメッセージが来た。
たったこれだけの文章。かなり病んでしまっているのだろうか。
「話だけでも聞いてやるか」
そう思ってメッセージを送ろうとした瞬間、彼女からのメッセージに画像が添付されていることに気が付いた。
画像を見た瞬間、思わず
「……なんだよ！ そういう事か！ 元気じゃねーか！」
真っ赤なラーメンだった。

「誕生」
「やった！ 成功した！」
画面に映った現象に拳を震わせた。実験は成功だ。海底約2万ｍの深海で、TNT換算1万5千tの核爆弾を爆発させた。地上でこんなものを爆発させたら非難轟々待ったなしだが水中で、しかも秘密裏になら話題にすらならない。地上は少しは揺れるかもしれないが、微震程度で済まされるかもしれない。さて、現象の様子だが、初めに大きな泡が観測された。だいたい半径40ｍほど。直ぐにエネルギーを失いしぼんだかと思うと再び膨張。それを35回繰り返して消えた。
成功だ。私は神になった。これこそがこの世界の創造の真実だと確信した。
そして私は今が何回目なのかを考えて絶望した。

「ピース」
道端に落ちていたなにかの欠片が気になった。青色の欠片。拾い上げてポケットに入れた。次の日、同じ場所にまた欠片があった。緑色のような茶色のような。家に帰って前日拾った欠片と見比べると辺と辺が合わせられることに気がついた。
また次の日も次の日も欠片は落ちていた。まるでパズルのピースのように合わせられる。そうして2ヶ月も経つと、どこかで見た事のある球体が出来た。青色と茶色と緑色の球体。
（これは……）
出来上がった球体はふわりと浮かんだと思うと窓から空高く跳ね上がっていった。すぐさま天体望遠鏡で行方を追った。高く高く、暗い空の果てまで飛び上がっていった。
「はぁ、また作っちゃったよ……」

休日明けの朝のベッドってなんであんなに重量強いのグラビデくらったかな

下書き保存が欲しい

「壁」
ハッと気が付いた。自我が芽生えたと言っていい。私は長い時間こうしている。どうしているかと言うと、壁に身体を打ち付けているのだ。ずんずんとなる音に合わせて、いや、打ち付けるのに合わせて音が鳴っている。
何故そうしているのかは分からないが、そうしたいと感じていた。不思議だ。辺りの魔物も若干引いている表情をしている。引くな、魔物のくせに。
そうしていると不思議と力がみなぎってきた。何故だ。打ち付けるほどに力が湧いてくる。体力も回復し傷もどんどん癒えてくる。これは…一体…。
「OK！これで壁バクが完了したのこのダンジョンの中ボスは余裕でクリア出来ます！」
テレビに向かって独り言を言う男がいた。

「工房」
1つ、欠片を手に取った。不思議な虫のような雲のような形をしている。それをこれまた不思議な形をしている土台のようなものに貼り付けていく。1つ、また1つと。するとどうだろう、球体のものが出来上がった。さらに青白く光っている。
「綺麗だなぁ」
何かも分からないがとても綺麗だと感じた。するとコツコツと誰かの足音がした。
「ふむ」
足音の主は目の前で止まり球体をじーっと見つめた。
「問題なし」
そう言うとひょいと球体を回収し、隣の席に行く。
「まぁいびつだが大丈夫だろう」そう言うとぐにゃぐにゃなものを回収した。
すぐに次のパーツが送られてくる。
「神ども、魂を組み立てる時間だ。手を止めるなよ」