郭楽紘
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郭楽紘
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避難中
156,157冊目 井上真偽『ぎんなみ商店街の事件簿 Brother編/Sister編』
文庫化されるのをずっと待っていた本。ぎんなみ商店街で起こる事件を木暮兄弟と、内山姉妹のそれぞれの視点で進行していく構成。
同じ事件なのに解決したいものはそれぞれ違い、視点ももちろん全く違い、それなのに兄弟と姉妹のストーリー上の接点も最小限なのが面白かった。
一章ずつ交互に読むのがオススメと聞いたのでその通りに読んだけど、うん、その読み方が正解な気がする。
December 6, 2025 at 12:17 PM
155冊目 湊かなえ『人間標本』
タイトルの通り人間の標本を作った殺人事件の話。
殺人犯の標本作成レポートから始まるので、ここからどうやって話が展開していくのか分からなかったけど、読み進めていくうちに事件の構造がどんどん変わっていってすごかった。最後の方の目の話とかはちょっとわかりにくかったけれど、人間の狂気じみたところが本当にゾッとしつつ、その中にある良心とかもまた描かれるので、人間の心理描写が本当に上手いなぁ。
December 6, 2025 at 12:12 PM
154冊目 貫井徳郎『邯鄲の島遥かなり 下』
神生島シリーズもこれでおしまい。戦後から令和に至る話だけど、野球と復興の話が印象に残るな。完全なフィクションなら島が噴火でやられた後にまたイチマツ的な人間が現れてってのを想像しちゃうけど、そこは現実的な路線だった。そこかしこにイチマツの子孫の名残が残ってるのはいいね。
December 1, 2025 at 11:35 PM
153冊目 西尾維新『接物語』
斧乃木余接誕生秘話の話。
忍野メメらの若い時代の話で新鮮だった。臥煙遠江の話も見てみたいけど超人すぎて話にならない気もする。洗人雨露湖についてはもはやどんな役割だったかも忘れてる…。物語シリーズもまたもう一度1から読み直したいシリーズではある。
November 30, 2025 at 11:02 AM
152冊目 アンソロジー『シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和』
櫛木理宇、くわがきあゆ、結城真一郎と好きな作家が割と揃ってる。シリアルキラーの設定はあれどテンプレ的に変なやつというわけでもなく、作者ごとに仕掛けがあって良かった。
November 30, 2025 at 10:58 AM
151冊目 五十嵐律人『真夜中法律事務所』
死者が見える弁護士と検事が事件を追う話。
死者の設定がやたらと細かかったから起きた事件のトリックは早々にわかってしまった。正直一つの章で一つの死者の話でも良かったのではと思ってしまった。せっかくの設定がちょっと勿体無い。
November 25, 2025 at 10:53 PM
150冊目 櫛木理宇『拷問依存症』
依存症シリーズの4冊目。過激に拷問された痕の残る遺体が発見される話。
仕掛けが巧みだから物語の構造がわかっていながらも毎回騙されている気がする。
一応シリーズだから物語に薄く関連があるけども、そこがメインではないため毎回登場人物の関係性が曖昧になる。いつかちゃんとシリーズ読み返したい。
November 25, 2025 at 10:46 PM
149冊目 松岡圭祐『JK Ⅴ』
『高校事変23』に繋がってくる話。
紗奈と優莉匡太の出会いが書かれている。時系列的にはどの辺なんだろうな。物語がクライマックスに近づいてきているけど、一体どれだけのシリーズと交差していくのだろうか。少なくともJKシリーズと令和中野学校シリーズは高校事変と交わらせるためにできたストーリーだと思うけど。
November 24, 2025 at 11:02 PM
148冊目 新川帆立『令和反逆六法』
いきすぎた法律が制定された世の中の話。
動物の権利、自家製酒解禁、仮想空間、厳しすぎる労基法、完全キャッシュレス化での現金、賭け麻雀合法化…。
どれもこれもあり得ないんだけど、こんなトンチキなこと主張してそうな人はいそうだから絶妙にリアル。
こんな世界では生きたくないなぁと思うから何事も過激派とは距離を置きたくなる。
November 21, 2025 at 1:23 PM
147冊目 井上真偽『アリアドネの声』
地下施設で被災した障害者をドローンで救出する話。
めっちゃ良かった。個人的に今年1を争うくらいには面白かった。
自分がセンサ系に関わってるからドローンの機能とかも納得できるものだったし、トラブルへの対応も手に汗握る展開。迷惑系YouTuberに天罰が降らなかったのが唯一残念に思うところだけど、最初から最後までずっと感動しながら読めた。
November 20, 2025 at 9:17 AM
146冊目 東川篤哉『館島』
六角形で中心に螺旋階段のある館でのミステリ。
先に『仕掛島』を読んでいたので、どういうタイプの話かわかっていたから、仕組みもかなり序盤というかほぼ最初からわかってしまった。流石に犯人当てまではできなかったけども。
コミカルに進むからあんまりストレスなく読めるのはいい。
November 20, 2025 at 9:13 AM
145冊目 朝井リョウ『武道館』
アイドルの女の子の話。
朝井リョウの本は一気に読みたくなる。アイドルだったりバンドだったり、ファンとしては永遠に続いてほしいと思いつつ、中にいる人も人なんだと思うとそんなことはあり得なくて。偶像が偶像でいなければいけないのか、偶像でなくなってもいいのか。
November 18, 2025 at 1:53 PM
144冊目 日向夏『薬屋のひとりごと13』
ようやく西都から帰ってきた。最初の首吊りの話はあんまり後ろの話に深く関わってないような気がしたけど、これからの伏線にでもなるのかしら。
隠れ皇族だったり、壬氏と猫猫の中がどこまで進むのかとか、羅半兄の行末とかいろいろ今後が気になる。
早く既刊分は読み終えたい。
November 18, 2025 at 12:10 PM
143冊目 水生欅『僕の青春をクイズに捧ぐ』
クイズ集団に入るためのクイズイベントに参加する話。
クイズをネタにした話なのにクイズとか謎解き要素が少なかったなぁという印象。キャラクターもnexって感じだなぁ。20人の参加者も実質主人公含めた3人しか出てこなかったし。描きたかったことをばっさりカットされたように思えた。
November 18, 2025 at 12:04 PM
142冊目 神津凛子『わたしを永遠に眠らせて』
嫁を虐げる家庭と、恐怖で支配する継父の家庭で交差する話。
外面は良く、あたかも自分が被害者のように振る舞って相手を追い詰めていく様がとても腹が立つ。でも秋夜さんは強かで強かったな。優真も周りにおかしいと思って協力してくれる人や、何より太陽という存在がいてよかった。ページ数は結構あるけど一気に読み進められた作品。
November 15, 2025 at 4:34 AM
141冊目 塩田武士『崩壊』
大阪の市議会議員の殺人事件を追う話。続きが気になって引き込まれる話ではあるんだけど、それ故に動機の部分とか犯行の時の詳細がちょっとぼやかされてしまったのがやや残念。あと、若い女の刑事といつの間にそんなに仲良くなったんだよというのもちょっと唐突だった気がする。
November 13, 2025 at 2:49 PM
140冊目 天祢涼『陽だまりに至る病』
コロナ禍の時代の女の子の話。
なんかこう、育った環境の影響ってめちゃくちゃ大きいよなと思う。その家庭の普通は世の常識とかけ離れてることなんてざらにあり、自分の世界とはかけ離れた世界に住まう人もまた大量にいるんだよなって思った。
November 13, 2025 at 2:46 PM
139冊目 根本聡一郎『詐欺の家 SWINDLER HOUSE』
移動途中で本が読み終わってしまって急遽買った本。この作者の本は『プロパガンダゲーム』が結構面白かったのでチョイス。
闇バイト応募で監禁された人たちが詐欺をさせられる話。面白かったけど、もうちょっと捕まるか捕まらないかでヒヤヒヤするような場面は欲しかったかも。
詐欺は数打ちゃ当たるではあると思うし、いざ自分が詐欺をかけられても騙されずに済むかって言われたらちょっと怪しいなぁ。
November 10, 2025 at 5:41 AM
138冊目 佐藤青南『犬を盗む』
犬の飼い主を中心に進んでいく話。
犬の記憶力ってどんなもんなんだろうなぁと思ったり。よくだいぶ昔にあった人や犬の匂いまでちゃんと記憶されてるとしたらその記憶力はすごい。人の顔ですらちゃんと覚えられない…。
November 10, 2025 at 5:26 AM
137冊目 アンソロジー『Jミステリー2025 FALL』
ハズレの少ないアンソロジー。いつも書いている作家さんが今回は不参加だったけど、それでもまあまあ満足。
中山七里の「秋山善吉工務店」はこれだけで出てたはずだから気になるな。
November 10, 2025 at 5:19 AM
136冊目 貫井徳郎『紙の梟 ハーシュソサエティ』
死刑制度が厳しい方向に振れた世界の話。人を一人殺したらほぼ問答無用で死刑になってしまう世の中。
題材としては面白いんだけども、ちょっと死刑反対の立場から書きすぎているような気がした。当然ながら親しい人を殺されたのに判決が甘すぎると感じる立場もあるだろうし…。最後の紙の梟も笠間の想いを表明した後のネットの反応もちょっと短絡的すぎる気はした。
November 3, 2025 at 5:24 AM