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中島

中島

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🤖💥/イサ右/20↑/妄想垂れ流し垢

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中島

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（6/6）

今更何を言っているのだろうか。俺たちは、もう結婚してるはず…あ
「もしかしてお前、プロポーズのやり直ししてる？」
「…バレた？」
　てへ、と舌を出して眉毛をハの字にするルイスに、呆れたように溜息をつきながら右頬に手を伸ばす。頬に手をやり少しかさついた肌を撫でると、ルイスはまるで犬のように擦り寄る。
「全く、そんな事しなくても昔のプロポーズ気に入ってるのに」
「君の前ではカッコいい自分で上書きしたくなるんだよ……Ｙｏｕ　ｓｅｅ？」
「……ふん」
　確かに、自分もルイスと同じ立場なら同じことをしていたかもしれない。少し癪だが、甘んじてそのプロポーズを受け入れる。
「不束者ですが、よろしくお願いします」
「イサミ……」
　プロポーズに微笑む俺がどう見えたかは知らないが、ルイスの神々しいものを見つめる眼差しを見つめれば、喜んでいるのだろうことが分かる。
　ルイスが頬に添えられた俺の手に、自分の手を重ねる。そして、ソファの上に乗上げ俺を押し倒してきた。
「おい、まだ午前中だぞ」
「俺たちのメイクラブに時間なんて関係ないだろう？　俺は直ぐにイサミを食べちまいたい……だめか？」
　あぁ、昨日急いでＹシャツを脱いで俺にトリコロールＴシャツを着てるところを見せようとしてくれた気持ちが少しわかる。こんな瞳で見つめら

れてしまえば、直ぐに叶えてあげたくなるものだ。
「……食いしん坊め」
「ｂｏｗ　ｗｏｗ　♪」

February 15, 2025 at 3:44 PM

中島

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スミイサワンドロライ
お題:トリコロール（＋2.0h）

（4/6） #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/shinsho.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

「あ」
　ふと、長年使っていなかった衣服の整理をしようと思い立ち、クローゼットの中を漁っていた時だった。チェストの奥の方に隠されるようにしまい込まれていた青いＴシャツを手に取り、広げてみる。
「これ、ルイスの……」
　一〇年くらい前の、ルイスが愛用していたトリコロールＴシャツ。少しだけ埃をかぶり、シワがついた状態で見つかった。
　このＴシャツを見ていると、色々と思い出す。デスドライブスの侵略、ブレイバーンとの出会い、クーヌスと戦闘し、そして……。流石にもうこのＴシャツに過去の自分の涙の跡は見えなかったが、あの時ほどの絶望は感じたことがなかった。ルルがあの時自分の首を絞めてでも止めに来てくれなかったら、恐らく自分はここにいなかっただろう……。
　そういえばと思い出す。二六位の頃だろうか。まだ結婚して間もない頃、新居に居を移し、荷物整理をしている途中にルイスから聞かれた気がする。
　
『Ｈｅｙイサミ。俺のＴシャツ知らない？』
『Ｔシャツ？　どんなのだ？』
『青くて胸のところにトリコロールって書いてあるやつなんだけど…』
『あぁ、あれか。…いや、見覚えないな』
『そっかぁ』
　
　そこで会話は終了し、俺は荷物整理のついでにトリコロールＴシャツを探し、ルイスは「おかし

いなぁ」と呟き頭を掻きながら、そのまま自分の荷物を片付けに二階の部屋に行った…。
「全く…どうせ自分で適当に仕舞い込んで忘れたんだろ。…ったく」
　イサミは少し考えた後、埃くさいそのＴシャツに顔を埋める。大きく息を吸うと、少しだけ外国産の柔軟剤の甘い匂いがする。既に一緒の柔軟剤を使用しているから、昔ルイスが愛用していたヤツだ。懐かしくて、懐かしくて、あの頃の若い自分たちを思い出す。そういえば、このＴシャツを着て、汗まみれの顔を真っ赤にして、俺に少し萎れちまった薔薇の花束渡しながらプロポーズしてきたっけ。胸元と脇腹のところに緊張の汗染みが浮かんでいたことをよく覚えている。その時のことを茶化しながら蒸し返すと、ルイスは「プロポーズをやり直す！」と言って最高級ホテルとディナーをネット予約しようとしたからもう言うのはやめたけど。トリコロールＴシャツ着ながら、緊張で汗をかきつつ必死に俺にプロポーズをする姿。あの時のルイスの可愛さを、上書きしたくなかったのもある。
「…はぁ、お前のご主人様は雑でいけねぇな。また着れるようにしっかり洗ってやろうな」
　足取り軽く、俺はこのＴシャツを洗濯機の中に入れに行った。
　
　◇
「あれ、イサミこれって…」
「ん、懐かしいだろ。昼間に衣服整理してたら出てきた」
　ようやく帰ってきたルイスが見たのは、ハンガーにかけられ揺ら揺らと揺れている、長年探し

ていた愛用Ｔシャツ。どんな反応をするだろうかと目の端で見ていると、ルイスの瞳は見てわかるほどキラキラと輝いていた。
「イサミ…！　君はやっぱり俺の失せ物の女神かい…？」
「はは、かもな。一週間前に無くしたお前のプラモのパーツも俺が見つけたな」
　わなわなと震えるルイスが俺に抱きつきそうになったが、キッチンで料理を作っている俺に抱きつき一度怒られた経験が生きているのか、両の手を必死に押さえつけ、代わりに干されているＴシャツに手を伸ばした。
「でも本当に懐かしいな…どこで見つけたんだい？」
「チェストの中から見つけた。奥の方の隙間に挟まってたから今まで出てこなかったんだろうな」
「ｏｈ…悪いやつめ」
　ルイスはまるでそのＴシャツが生きているかのように振る舞う。その様子が微笑ましくて、ふと笑みが溢れてしまった。ルイスにとって、久しぶりに出会うことができた長年の相棒のようなものだ。同じくルイスの相棒として、ヤキモチを妬かなくも…ないけど、流石にＴシャツに嫉妬したとかいうと調子に乗り出すだろうから口に出すことはやめた。
「…なぁ、ルイス。そのＴシャツ乾いたら俺の前で着てくれよ」
「え？」
「久しぶりに、そのＴシャツ着たお前に会いたいなって…だめか？」
　ルイスは勢いよく首を横に振る。
「き、着るよ！　なんなら今からでも…！」

「今からはやめろお前！　まだ乾いてないのに！」
　着ていたＹシャツを勢いよく脱いで、洗い立てのＴシャツに手を伸ばそうとしたので急いで止める。あまりルイスを煽るようなことは言わない方がいいと、この日改めて学んだ。
　
　◇
「どうだい？　イサミ」
「おぉ…一〇年前のルイスだ」
　脂肪と筋肉が昔よりも増え少しムチムチになった体躯に、シャツが縮んだのかルイスがでかくなったせいなのか、トリコロールの文字が横に引き伸ばされている。少し顔に皺がついて渋めになったハンサムフェイスに、若者が着るようなＴシャツがアンバランスで少し面白い。しかし、ルイスはクルクル回って「まだまだ現役だろ？」と自信満々に言ってくるので、俺も笑うのを堪え「似合うよ」と返す。
「昔より太っちまったから、まだ着れるか不安だったんだけど…腹の肉が裾からはみ出てないのが奇跡だぜ」
「たくさん食って筋トレしてるから下腹は大丈夫だろ。」
「そうなんだけどさ…あ」
　ルイスは何かを思い出したかのように声をあげ、急にソファに座っている俺の目の前に傅くように跪く。急にどうしたのか目を丸くさせ眺めていると、ルイスが俺の左手を手に取り手の甲にキスをしてきた。そして、顔を上げて俺を熱い眼差しで見つめながら口を開いた。
「イサミ、俺と結婚してください」
「…は？」

February 15, 2025 at 3:43 PM

中島

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スミイサ:1人でバスタイムを楽しんでいると旦那が帰ってきてそのまま食べられた件

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

　深夜二三：〇〇
　自宅の薄暗い仕事部屋で、カタカタとキーボード音が静かに木霊する。キリのいいところでＰＣから目を離し、ググッと上半身を伸ばす。そして肩を回すとバキバキと関節が鳴る。鼓膜に響く低い音に、自分も歳をとったのだとヒシヒシと感じ、ため息をついた。
　そろそろ気分転換をするかと思い、椅子から立ち上がる。一階に降りて、そのまま洗面所に赴く。洗面台の棚を確認すると、棚の中には綺麗に整理整頓した色とりどりのパステルカラーや個性的な絵が描かれた小さな袋がズラリ。そのまま袋に入っているタイプやハート型、星型、円形…様々な形の入浴剤が中に入っていた。
「日本のバスボムは香りが華やかでいいな！　アメリカのは匂いがキツすぎて、一回だけしか使う気起きなくてさ」
　そう言いながら、ルイスが某倉庫型ショッピングモールで大量に日本の入浴剤を買い漁っていたのを思い出す。流石に使えきれねぇだろと最初は呆れていたのだが、これが意外と良かった。華やかな花の香り、スッキリするような柑橘系、寝付けない時の微睡む香り。ルイスと入る時はアイツの選択を尊重するが、今日は俺一人だ。せっかくなので、自分の好きな香りを選ばせてもらおうと、内心ワクワクしながら物色した。
　前回は、確かローズ系の香りを選んだ。有名なＬ○ＳＨ？　という店名で購入した、中に乾燥した薔薇の花びらが入っているものだ。あれは確かに入れた直後は薔薇がぷかぷかと水に浮き綺麗だったが、その後の掃除が大変だったのを覚えている。（ほとんどルイスに任せたが）疲れている

身体にそんな鞭打つようなことはしたくない。ならリラックス系の温泉の素、疲労軽減の物がいいだろうか。温泉の素は結構気に入っている入浴剤だ。特ににごり湯。昔佐竹隊長から「にごり湯は…なんかいいぞ」と言われたことを思いだす。歳を取れば良さがわかると言われ、当時は正直ちんぷんかんぷんだったが、確かに、と今なら共感できる。歳をとってから濁り酒、濁り酢、にごり湯…何だか濁っていた方が健康にいいと感じてしまう。
　よし、決めた。選択した入浴剤を手に取り、軽い足取りで風呂を溜めに行った。
　
　◇
「…あ゛ぁ～…」
　気持ちが良すぎて、低いダミ声が漏れ出てしまう。凝り固まった筋肉に熱が染み渡り、奥の停滞していた血液を押し流してくれるような感覚。男二人で入れるように特注で作ってもらった風呂場であるため、限界以上に足を伸ばせる。普段はルイスに後ろから抱きつかれながら入っている状態のため中々足を伸ばせないが、今日は全身の力を抜き最大限寛いだ体制になる。途中全身のマッサージをしたり、軽く屈伸したりすると、血行が良くなり肌の色も良くなってきたような気がする。
「…ん、ぅ」
　いつもならルイスに話しかけられながら入浴しているから、一人で静かに入っていると、何だか眠たくなってきてしまう。ダメだ、寝たら身体に悪い…最悪死ぬ…分かっているのだが、この気持ちよさ、眠気に抗えない。落ちそうになる…その時。

ガチャ！
「イサミィ～♡♡ただいまぁ～♡♡」
　無遠慮に入浴室の扉が開かれる音がした。ふとそちらを見ると、仕事が終わり上機嫌のルイス
　…が、こちらをガン見していた。
「るぅ…いす？」
　眠気の混じった声が浴室に響く。あぁ良かった、入浴しながら眠らずにすんだ。そう安心していた。…が、俺は今の自分の状況を把握出来ていなかった。全身の血行が良くなり火照った身体、頬が染まり微睡んだ顔、声の抑揚がまるで〝最中〟の様な声色だった事など、頭の回らない状況で気づけるはずなどないのだけれど。
「…イサミ、結構長い時間入ってるだろ。そろそろ出ようか」
「ぅ…？」
「さ、俺に捕まって…濡れても大丈夫だから、この後どうせ汗流すし。」
　軽くバスタオルで拭かれて、そのまま横抱きにされながら何処かに連れていかれる。歳を重ねても変わらない、まるで王子様のようなルイスの甲斐甲斐しさに、年甲斐もなく惚れ惚れしてした。…ルイスのルイスがギンギンに天を向き、そのままベッドに直行しているなど、気づくことも出来なかった。
　
　…翌日。そのまま風呂を放置して事に及んだルイスを軽く説教し、風呂掃除をさせた。そして、汚れた身体をまた綺麗にするため、二人で一緒に入浴したのだった。

February 9, 2025 at 12:12 AM

中島

@ismgdisk.bsky.social

(5/5)

ぽつりと呟いた。
「……今日、Ｔバックなんだけどな」
　＿＿＿スミスの行動は、いつも早い。今日は訓練以上の速さを見せつけたと思う。
　急いで飲み干したココアのマグカップを机に置き、イサミを姫のように抱え寝室へ向かう。既にスミスのＪｒは臨戦態勢に入っていた。姫抱きをされ首に腕を巻き付かせながら、イサミはスミスに問う。
「仕事はいいのか？」
「言ったろ。仕事よりイサミが大事なんだって」
　それに、あの書類は明日の俺がどうにかしてくれる。そういいながら、スミスはイサミをベッドに降ろし、性急に衣服を脱ぎ出す。イサミは今から始まる激しい情事を思い描きながら、蠱惑的に微笑み、ペロリと舌なめずりをした。
　
　◇
　
　スミスの言葉通り、翌日の書類はギリギリ八時までには終わり、無事上司に提出された……が、スミスの姿を見た上司は、眉根を潜める。
「……目の下のクマはどうしたのかね」
「三日三晩寝ずに徹夜で作成致しました！」
　
　◇
　
　イサミは未だに夢の中。夢の中で、スミスと共に初めて見た雪景色を眺めながら、ココアを飲んでいたのだった。

February 1, 2025 at 3:01 PM

中島

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ワンドロ用に書いたスミイサです。
暖かな部屋でココアを飲む冬のスミイサ

(4/5) #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/shinsho.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

　どこからか炊き登る、甘くて蕩けるようなｓｗｅｅｔな香り。ドアの隙間から入った芳醇な香りが、鼻の奥をゆるりと通り過ぎ、デスクワークで疲弊した身体にゆっくりと染み渡る。スミスは掛けていた細い銀のフレームの眼鏡を取る。ノートＰＣを張り付くように見つめていた目を休ませるために、目の奥に渋滞した血液を押し流すよう鼻根を揉み込む。きっと下で、何かを作っているのだろう。休憩がてら愛する夫の様子を見に行こうかと、スミスは下の階へ降りた。
　
　◇
　
　降りた先のリビングの扉をゆっくりと開き、中を覗き見る。そこには白いタートルネックにカーキのフレアレッグパンツを着用し、楽しそうに鼻歌を歌っている上機嫌なイサミの後ろ姿があった。机の傍に立ち、見えないところでカチカチと金属と陶器が共鳴り会う音がする。何かを掻き混ぜているのだろうか。スミスは音を立てないようにソッと近づき、自分よりかは小さな背中を後ろから包み込むように、抱きしめる。
「Ｈｅｙ．Ｍｙ　Ｓｕｇａｒ♡何作ってるんだい？」
「ルイス」
　急に抱きつかれたにもかかわらずイサミは振り返り、いきなり現れた夫の名を言う。おや、バレてたか。とスミスは特別驚きもせず、イサミの柔い頬にちゅ、とキスを落とした。
「何を作ってるんだい？」
「ん？　あぁ、後で上に持っていこうと思ったんだけどな。」

イサミはスミスとお揃いのハートマークの付いたマグカップを二つ手に持ち、中身を見せる。そこには、トロリと蕩けた甘い液体。
「ココアだよ。仕事で疲れた脳にいいと思って」
「ｏｈ……イサミ。君はなんて天使なんだ。俺の天使…ココアの天使……」
「ふふ。何言ってんだよ。ほら、冷めないうちにどうぞ」
　涙目で感動するスミスに一個手渡し、イサミは自分のマグカップで飲み始める。スミスは温かなココアに舌鼓を打ちつつ、イサミが飲む姿を眺める。猫舌なイサミは、懸命にふぅふぅとココアに息を吹きかけ、くぴくぴとゆっくりと飲む。そして、中身がまだ熱かったのか、「熱っ」と口を離す瞬間に小さな舌をべっ、と出す。そんな姿を眺めていると、スミスがイサミに常日頃抱いている庇護欲が、天元突破してしまう。まるで子猫がミルクを飲む時かのような愛くるしい夫の姿に、スミスはイサミを産み育ててくれたご両親、環境、そして周囲に感謝する。それと同時に、結婚式でこんな自分との生涯を誓いあってくれたイサミを、まるで初恋かの如く愛が深まっていくのだ。
　スミスはイサミの腰を抱きながら、外を眺める。ほのかに灯る暖炉に暖められた部屋で、イサミと共にイサミが注いでくれた甘いココアを啜りながら、静かな時を過ごす。
　なんて、幸せなのだろうか。
（この幸せを、絶対に離したくない。そのためには、もっともっと仕事を頑張らないと）
　スミスの脳内には、これからの事、未来のことがズラァと並ぶ。ふと明るい部屋に照らされた、カーテンの開いた窓を見る。

すると、なんというタイミングだろうか。小さくて軽やかな粉雪が、真っ暗闇の空からシンシンと降ってくる。舞うように落ちてくる白雪が、光に照らされキラキラと光る様子は、まるで幻想的だ。暖かい部屋にいるはずのに何故だろうか。綺麗なのだが、雪を眺めていると少し肌寒く感じる。イサミは大丈夫か様子を見ると、イサミも窓の外を見ていたようだった。声をかけようとした瞬間、ポツリとイサミが呟いた。
「綺麗だな……」
　スミスはハッとした顔をし、イサミの艶やかな横顔を眺める。そしてもう一度、ぎゅう、とイサミの腰を抱き、自分の方に引き寄せた。腰に添えられていたスミスの手の力が急に入り、流石に驚いたイサミは、スミスの方を見てキョトンとした顔をする。
「ルイス？」
　あどけない表情をしたイサミの円な唇に、スミスは我慢が聞かなくなる。スミスは唐突に、イサミの唇に己の唇を合わせた。突然どうしたのかとイサミが問う前に、イサミは愛する夫の甘美で蕩けるような口付けに酔いしれ、ついに自然と口が招き入れてしまう。その瞬間を狙っていたかのように、スミスの舌が入り込み、イサミの舌に蛇のように絡みつく。自分たちが先程飲んだ甘いココアが、まるで媚薬のように広がり、ザラザラした舌同士の上を撫であげる。カカオと砂糖の誘惑に、頭がぼぅ…としてくるイサミ。ついに酸素がもたなくなり、はぁ……っとイサミの方から距離をとった。舌と舌の間を通る銀糸がなんと艶かしいことか。スミスは勿体なく感じて、最後にちゅ、とイサミの舌を吸った。

「はぁ、急に、どうしたんだよ」
　イサミが途切れ途切れに言葉を紡ぐ。酸素を取り入れながらの拙い話し方をするイサミに、夜の姿を思い描いてしまい、ゴクリと喉が上下する。固く張りつめた一物が、ズクンと疼くが、イサミの問に答えるため、スミスも口を開く。
「俺、さっきまで肩に力入ってたからさ」
「うん」
「イサミとのゆっくりする時間も大切だって自覚はあったのに、仕事のことや、先のこと、色々考えちゃったから」
「……うん」
「イサミの横顔見て、違うだろって。確かに仕事も大事だけど、俺はやっぱり仕事より、イサミがいいなって思って……」
「それで？　俺に欲情して急にあんなキスを？」
「そ、うだね」
　スミスの言葉を聞いて安心したイサミが、ふふ、と妖艶に微笑みながら、スミスの横顔をサラリと撫でる。堪らないが、さすがに今日中にやらなければいけない書類もあり、躊躇する。イサミもそれをわかってるはずなのに、どうにも彼の行動一つ一つが淫靡でいけない。
「イサ、ミ。さすがに今日は」
「……ん、わかってるよ。今日中の仕事があるもんな」
　少し寂しそうに下に俯くイサミを見ると、自分の中の悪魔と天使が争い始める。イサミの短くて濃いまつ毛に弱いのだ、あまりの美しさで狂いそうな程に。
　イサミはいつの間に飲み干したのか、キッチンに移動し空のマグカップを洗う。洗い終わった後、

February 1, 2025 at 3:01 PM

中島

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かんbr君お誕生日おめでとう！SS🎂(遅刻)
ブレイサ風味。 #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

「いしゃみー！！」
　廊下を歩いていると、白と赤の目立つ小さなロボットが俺の胸にぶつかる。コイツは俺の前に突然現れ、そしてデスドライブズとの戦闘で亡くなったはずの、正真正銘のブレイバーンだ。コイツが言うには、色んな次元を経た影響で小さくなったらしいが、俺の気配を辿りながら戻ってきてくれたらしい。
　昔のような戦闘機能は失ってしまったようだが、デスドライブズがいなくなった今、無用の長物だ。現在は俺の元で一緒に暮らし、特に何事もなく元気にビュンビュンと飛び回っていた。
「いしゃみ！　今日が何の日か分かるか？」
「ん？　今日は二八だよな……なんの日だ？」
　ガン！！　と一瞬ブレイバーンの頭上にタライが落ちてきたような気がしたのは気のせいだろう。先程まであんなに元気だったブレイバーンの表情がしおしおと萎れていく。
「うぅ、そうだよな。私の誕生日なんて覚えて…」
「たんじょ、は、お前今日誕生日なのか！？」

「うむ！　私を創造した人物が私を描いてくれたので、一月二八日は私の誕生日だ！！」
　なんだかよく分からないことを言われたが、誕生日プレゼントなんて、用意してない…。
　どうしたものかと悩んでいると
「しかし心配ない！　プレゼントならすぐに貰えるからな！」
「え、なんうぶっ！！」
　ちゅ
　
　突然ブレイバーンの口が俺の口にぶつかる。ギリギリ歯には当たらなかったが、少し俺が動けば鈍い痛みが襲っていただろう。しかし、そうならなかったのは恐らくブレイバーンの測量が上手くいったから。
「イサミとのちゅうが、私への最高のプレゼントだ！」
　ふわふわと俺の周りを回りながら嬉しそうに笑うブレイバーンに、ヤレヤレと思いつつ、肩に乗せる。

「俺が納得しねぇから、後日プレゼント用意するからな」
「イサミィ！　何て優しいんだ…イサミィー！！」
　やかましいのは小さくなっても変わらない。
　でも、そんな奴が隣にいるくらいが丁度いいだろう。
　そんな恥ずかしいことは言ってやらないが、少しでも伝わればいいと、ブレイバーンの頭を撫でた。

January 29, 2025 at 8:30 AM

中島

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Sleeping Beauty イサ三

January 22, 2025 at 11:11 PM

中島

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(7/7)

「どうせ食べられるなら、美味しく調理して欲しい」
　イサミは、そんな人間の欲深い要望を真摯に叶え、美味しく調理し美しく磨かれた皿に盛り付ける。とても美味しそうな料理に、いただきます、と手を合わせる。ホロホロと蕩けた赤身の方を箸で丁寧に切り分けて、小さな口に運ぶ。もぐ、もぐ、もぐ、ゴクン。しっかり味わうイサミの口から喉を食い入るように見つめる。
「…ん、美味い」
　フワフワと綻ぶようなイサミの表情。「良かったな」と笑う手前、ふと昔のことを思い出していた。
　
　◇
　
「イサミの血肉になれるなんて、羨ましい」
　一度、イサミの目の前でそういった事がある。三〇代男性、筋肉質の肉を食べている時だった。その時はステーキにしてたかな。ちょうどイサミは細かく切り分け、口に運ぼうとしていた。
「…スミス？」
「ごめん、急にこんなこと言って。でもどうしても羨ましくなっちまって。」
　イサミの血肉になるというのはどんな気持ちなのだろうか。美味しく調理され、美しく盛り付けられ、グレイビーソースと共に口に入り咀嚼される。そして、飲み込まれた瞬間、そこに広がるのはどんな世界なのだろうか。
　胃酸に溶かされ、イサミの体内を巡るとき、俺はイサミと本当の意味でひとつになれるのでは無いだろうか。そんなことを考えていると、ふと、

イサミの顔を見る。先程まで美味しそうに食べていた肉を皿の上に戻し、目を伏せ申し訳なさそうな顔をしていた。慌てた俺は急いで弁解する。
「ソーリー！　イサミ！　君にそんな顔をさせたかった訳じゃ…！」
「…いや、俺の方こそごめん」
「え？」
「何度か、お前を食べる想像をしたことがある」
　驚いた。イサミからそんなことを言われるなんて、と目を見開いていると、少し言いづらそうにしながら、語ってくれた。
「お前を冷凍したり、焼いたり、蒸したり…食べることも想像してみた。どんな味なんだろうって、どんな食感なんだろうって…最初はヨダレが出てきて、味見してみたいと思った。…でも、きっとそれじゃ止まらなくなる」
　イサミが俺の方を向く。
「きっと、俺がお前の全てを食べたいって言ったら、お前はその通りにするだろ？」
「当たり前だろう？」
「…お前を食べたら、俺の隣で一緒に食事を取ってくれる人がいなくなっちまうなぁ…って」
　俺はイサミの言葉にハッとする。そうだ、イサミの食事の一部になればイサミとひとつになれると思った。でも、それは所詮たった四ヶ月程度の奇跡だ。イサミの細胞は一瞬で入れ替わり、俺の存在など身体から消えてなくなる。そして、その隣の存在さえも。
「だから、俺はお前は…」
「分かったよ、イサミ。あぁ、なんて君は愛おしいんだ」
　そうだ、イサミの食事になれる人間は星の数ほ

どいるが、イサミの隣に座れる人間は自分しかいない。俺はイサミのための狩人。なんとしてでも、生きなければならない。
　
　◇
　
「俺の顔に何かついてるか？」
　昔のことを思い返していると、イサミから声がかかる。角煮はもう既に半分に減っていた。
「ううん、なんでも」
「ふぅん…お前も食べるか？」
　ほら、と一つ分の角煮を俺の口に持ってきてくれる。昔はこの肉片に嫉妬もしたりしていた。でも、今は違う。
「いただくよ」
　イサミの細胞になるのは簡単だが、イサミの手となり足となる方が、よっぽど難しいのだと、理解出来たから。
「うん、美味しい」

January 21, 2025 at 2:57 AM

中島

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シリアルキラー×カニバリスト(スミイサ)
微グロ注意！人食ってます。倫理観などかなぐり捨てた

(4/7) #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/shinsho.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

　悲鳴、そして静寂。
　もう既に午前一時を回った頃、新月のためか電灯がついていても真っ暗だ。コンクリートでできた壁や床に赤い飛沫が飛び散る。
「·····はぁ、やっぱり俺、下手だなぁ」
　一人の男が独り言ちる。右手に持った刃渡り五ｃｍはあるナイフに付着した血液をピッピッと適当に振るい、刃先を納めるとポケットにしまった。
　左手には、ギチギチと音が出そうな程に顔を手のひらで押さえつけられた女の顔。首元には刺傷があり、綺麗に頸動脈を裂かれたそこから溢れ出る鮮血が、ドクドクと止めどなく高級なコートやバックを穢す。
　その目には恐怖と絶望で塗りたくられ、生気を失おうとしていた。瞳孔が完全に開ききっており、微かな呼吸も直に止まる。
「二〇代女性…出来れば肉付きのいい六〇キロ。うん、この〝肉〟ならきっと喜んでくれる！」
　男はルンルンと鼻歌を吹き鳴らしながら、女を袋詰めにしていく。
「イサミ、喜んでくれるかなぁ」
　
　◇
　
　コンッココココン
「イサミ、いる？」
　白い壁に青い屋根、どこにでもある普通のアパートメントの一室をリズミカルに打ち鳴らす。すると、キィ…と扉から現れた人物に、まるで男は犬の耳が生えたかのようにパァッと表情が明るくなり、荷物を地面にドカッ！　と落とすと、自分が血まみれなのを顧みず、男に抱きついた。

「イサミ！　ただいま！」
「おかえり、スミス。」
　イサミと呼ばれた人物も、自分の服に血液が付着するのを躊躇わず、スミスと呼ばれた男の頭を優しく撫でる。
「ごめんな、急に注文しちまって…」
「気にしないでくれよ。俺とイサミの仲だろう？　それに…」
　俺はイサミが料理して、食べる姿が好きだから、いつだって君のために捕ってくるよ。
　そうスミスが言うと、「バカ…」と少し照れたようにイサミがそっぽを向いた。
　其の姿だけで今日も頑張った甲斐があったとスミスの目尻にはじぃん…と涙が浮かぶ。
　地面に落とした状態の荷物を持ち、玄関の中に入る。
「いつもの風呂場でいいかい？」
「あぁ、頼めるか？　重いのにごめんな」
「イサミのためならこれくらいノープロブレム！　直ぐに済ませるから待っててくれハニー♡」
　スミスは足早に風呂場に直行し、荷物を下ろす。そして、特殊素材で出来たスーツを身にまとい鋸を装備する。
　もう何十回と行ったこの作業。シャワーで作業音を消しながらゴリゴリと骨を削り落とし、様々な部位に分けていく。意外と面倒臭い解体作業も、これからコレをイサミが料理してくれるのだと思うとワクワクしてくる。
　解体作業も終わり、部位をイサミに預けた後風呂場の片付けをし終わったら、イサミが部位をより分け冷凍していた。
「今日はどの部位を使うの？」

「今日は大腿部を使おうと思う。角煮を作りたいんだ、圧力鍋新調したから」
　イサミは肉付きのいい大腿部を持ちながら、調理を開始する。手際よく、しっかり研がれた包丁で肉を切り分けていき、長ネギや生姜、八角等を使って煮ていく。その間の待ち時間、頑張った俺にイサミからのご褒美が欲しくて、キッチンというイサミの聖域にもかかわらず後ろから抱きつく。
「なにやってんだよ」
「イサミィ…俺、今日も頑張ったよ」
「ん？」
「好みでもなんでもない女ナンパして、それっぽく薄っぺらな言葉を吐き出して港まで誘い出して暴れる女を押さえ込んで殺したんだ…全部全部君のために。」
「…ありがとうな。こんな、俺の異常な趣味に付き合わせちまって」
「イサミは異常なんかじゃない！！」
　聞き捨てならないとばかりに叫び、イサミをキツく、強く抱きしめる。
「イサミは異常なんかじゃないよ。だって、どんな人も美味しく調理してあげて、いただきますも言って、残さず食べてあげてる…そんな君が、異常なわけないじゃないか」
「…スミス」
　イサミの右手が、スミスの手に重なる。
「ごめん、俺の事否定しちまったら、お前のことも否定しちまうな。」
「俺は何があってもイサミと一緒だよ。愛してるよイサミ…」
　スリスリとイサミの項に額を押し付け、ちゅ、とキスを落とす。イサミがピクンと震え、「…っ

あ」と言う可愛らしい鳴き声を上げたことでスミスは調子に乗り、もっと沢山イサミの項にキスを落とす。そして、イサミの服の裾から手を入れなだらかな腹筋を撫でようとした、が
「っと、そろそろ減圧しないと！」
「ｏｈ！」
　スミスの体が押し退けられ、圧力鍋の方に行ってしまった。
「はぁ…死んでからも俺たちのメイクラブの邪魔をするんだな」
　スミスは冷凍庫の中で眠る肉を睨みつけながら、ボソッと地が震えるような低音で言い放った。
　
　◇
　
「出来たぞ」
　机に並べられたのは、非常に美味しそうに煮込まれた角煮。プリプリの脂肪分ときめ細やかな筋肉の繊維が、イサミの仕事の丁寧さを物語っている。
「やっぱり君の料理の腕はピカイチだな」
「まだまだ褒められるほどじゃないけどな。新しい圧力鍋もよく使い込まねぇと、まだ勝手が分かんねぇ」
　イサミの料理への探究心は凄まじい。少しでも否、と思ったら、どうすれば改良されるのか？　臭みやエグ味の抜き方、水分の調節、調味料の調合…イサミはその全てを考える。
　しかしそれは、ただ料理が好きなだけじゃない、イサミは自分の血肉となってくれる全ての肉塊に、敬意を持って接しているのだ。
　みんな一度は思ったことがあるはずだ

January 21, 2025 at 2:57 AM

中島

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ぐへーーー🤤🤤🤤🤤

January 12, 2025 at 2:48 PM

中島

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（5/5）

「あと、今日は今あるゴムだけじゃ足りない気がするから、途中からなしでもやってしまうかもしれない、今から了承して欲しい。あと、ローションは新品を用意しといてくれ。」
その言葉を聞いたイサミの顔が、まるで茹でられたタコのように真っ赤に染まっていく。
そして、無言でコクン、とうなづいてくれた。
「サンキューイサミ。今日は忘れられない夜にするから、楽しみにしててくれ！」
バタン！と扉を閉め、急いでシャワーに向かった。
　　　　　　　　　　◇
イサミは、居なくなった恋人が閉めた扉を見つめながら、フゥとため息をついた。
のそのそと、新品のローションの封を開けるために、ベッド横の棚を開き本品を取り出す。
「本当はヒーロースーツ着て、撮影会してからご飯にして、それから…って思ってたんだけどな。まぁ、いいか」
少し口元をにやけさせながら、イサミはスミスとの夜の支度を始めるのであった。

January 11, 2025 at 5:26 PM

中島

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スミイサ:付き合って1年記念

（4/5） #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunkobg.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。

画像情報：generated by 文庫ページメーカー / Photo by Priscilla Du Preez on Unsplash / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

「イ、イサミィ…！？その格好は！」
スミスはとてつもなく興奮していた。いや、興奮を通り越して感激、高揚…例える言葉が見つからない。＿＿＿＿経緯を遡る。
課業中、同棲中の恋人のイサミから「今日は何時に帰る？」とメールがあった。「十八時には必ず帰るよマイハニーシュガー♡」と秒速で返信し、今日もブレイバーンとして、世界平和のために任務を遂行していた。
そしてかっちり十八時になったことを確認し、隊員たちに手短にハンサムスマイルで挨拶し、爆速でイサミが待つマイハウスへと帰宅する。玄関前で変身を解き、風圧で乱れたヘアスタイルと服装のシワを整え完璧に、イサミに惚れ直して貰えるようにイサミの大大大好きな恋人の俺『ルイス・スミス』として玄関に立つ。
深呼吸し、扉を勢いよく開く。
「ただいま！イサミィ！♡」
傍から見たらハートを撒き散らした状態で犬耳としっぽがブンブン動いているように見えただろう。
しかし、玄関からいつもは聞こえてくるはずの愛しいお出迎えボイスが、この日

は聞こえてこなかった。
「…イサミ？」
リビングを開けてもバスルームを覗いても、イサミの影はなく。どこに行ったのか…思い当たるのはもう２階の寝室しか無かった。
階段を登り、寝室に声をかける。
「イサミィ…？いる？」
「…ルイス！？」
イサミの声がする。しかし、この声色から悪い予感がした。イサミはとても魅力的で、蠱惑的で、老若男女関係なく魅了する魔性の男だ。…そんなことないのに、しかし、イサミが俺に時間を聞いてきた経緯があることで、少し恐ろしく感じてしまった。『そういうこと』だったのか？と
「イサミ…開けるよ」
「っあ、まだだめ」
イサミの返事を待たず、ガチャ、と部屋の扉を開ける。イサミはベッドに座っていたが、第三者のいる気配は無い。

しかしスミスの目の前に広がったその先の光景に、もう第三者のことなど頭にはなかった。感情が昂り、カッ！と目が見開く。
そして、冒頭に至る。
「イサミィ…！その格好はまさか！」
「…だから、待てっつったのに」
恥ずかしそうに、モジモジしながら胸元を隠すイサミ。その服装は、いつものエッチな白いタートルネックとジーンズでは無い。
昔、俺に抱かれていた時の尊いヒーロースーツに身を包んでいた。しかし、声をかけた時点でまだ着用の途中だったのか、下半身は包まれていたが、上の部分がまだ途中だったようで、いつもお世話になっている豊満な胸部と、美しく整え鍛え上げられた腹筋、そして、縦に割れた臍がチラ見えしていた。
イサミは慎ましやかに両腕で胸部を隠しながら、恥ずかしそうに斜め下を向いている。その姿だけで俺のバーンブレイドがブレイズアップしそうだ。
イサミの小さな口が開き、ポツポツと経緯を呟き始める。
「今日、その…恋人になって、１年目だろ？だから、その、このスーツ着て、出

迎えたら喜ぶかなって思って…カトウから借りたんだ。」
やけに興奮気味で怖かったけど…と続けて言うが、イサミの俺を喜ばしたいという健気な気持ちが膨大にコアに流れ込み、愛情でキャパオーバーしそうだった。今すぐ抱きたくてしょうがない、抱き潰したい、朝まで愛し合いたいっ！！
「イサミィ…！！後悔しても遅いからなっ！」
俺はまるで、ジャパンでいう『ルパンダイブ』のように、衣服を脱ぎパンイチの姿でイサミを押し倒す。ブレイバーンになれてから、そういった事が器用になってきた気がする。はぁ、はぁ、と鼻息荒く、狼超えて野獣と化した恋人に、イサミが「ぴぇっ」と怯えてしまう。僅かな理性が働き、イサミが怯えているぞ！と警告を出す。
危ない危ない、危うく後悔するのは俺の方だった。一旦イサミから体を離し、上を仰ぐ。
「…ふぅー！待ってくれ、イサミ。そういえばシャワーがまだだった。今すぐ綺麗にしてくる。速攻だ。音速で身支度してくるから、そこで待っててくれ。」
「お、おう」

January 11, 2025 at 5:26 PM

中島

@ismgdisk.bsky.social

「あと、今日は今あるゴムだけじゃ足りない気がするから、途中からなしでもやってしまうかもしれない、今から了承して欲しい。あと、ローションは新品を用意しといてくれ。」
その言葉を聞いたイサミの顔が、まるで茹でられたタコのように真っ赤に染まっていく。
そして、無言でコクン、とうなづいてくれた。
「サンキューイサミ。今日は忘れられない夜にするから、楽しみにしててくれ！」
バタン！と扉を閉め、急いでシャワーに向かった。
　　　　　　　　　　◇
イサミは、居なくなった恋人が閉めた扉を見つめながら、フゥとため息をついた。
のそのそと、新品のローションの封を開けるために、ベッド横の棚を開き本品を取り出す。
「本当はヒーロースーツ着て、撮影会してからご飯にして、それから…って思ってたんだけどな。まぁ、いいか」
少し口元をにやけさせながら、イサミはスミスとの夜の支度を始めるのであった。

January 11, 2025 at 5:24 PM

中島

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スミイサ前提でイサ三が酷い目に合うホラーちっくなお話です。夏にホラー書けなかった雪辱をここで晴らす。(なんで？)
そんなに怖くないですが、一応ホラーなんで注意！ #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/pagemakers/shinsho/shinsho_bg.php

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。

画像情報：generated by 新書ページメーカー / Photo by Scott Rodgerson on Unsplash / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

　コンコン
　
　コンコン
　
　頭の中が痛い。まるで石を叩くような音が内耳に木霊する。なんだ、お前は、なんなんだ。
　豪華客船に乗った日から、この音は続く。
　俺が洗面所にいる時など、特に酷い。
　やめろ、やめろと呟いても止まらない音で項垂れていると、スミスやルルに心配そうに声をかけられる。
　ごめん、なんでもないと呟くと、二人は心配そうにしながらも、俺から離れる。
　そうすると、もっと音が酷くなり、頭痛と吐き気を催すが、悟られないようにする。
　これが一週間以上も続く。
　ご飯もしばらく食べられてない。水はかろうじて飲める。
　スミスとルルに船内医に連れていかれたが、特に身体的な症状は見受けられないとして、点滴だけ打ってもらった。
　スミスやルルが「ヤブ医者だ！」「早く次の港に着いたらいい医者を探そう」
　と怒ってくれる。優しいふたり、早く俺のものにならないかな。
　
　風呂に入ったあと、洗面所でまたあの音。
　でも、最近その音がどこから聞こえてくるのか、わかってきた気がする。
　俺は鏡の方を見る。いつも身体の中から聞こえてくると思っていた、音の正体。
　なぜか、今日はハッキリと、その鏡の中から聞

こえてくるような気がした。
　…その鏡に、話しかける。
「…誰なんだ、お前は」
　シ＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿ン
　
　何も反応は無い。音も、聞こえなくなった。
　
　でも、なんだか、嫌な予感がする。
　急にズンっと重苦しくなった空気。
　ここから離れないと、いけない気がする。
　選択を誤った。話しかけるべきではなかった。見つかった。恐ろしいことが起こる。
　どうしよう、どうしよう、どうしよう。
　扉をガチャガチャガチャとする。開かない。閉じ込められた。
　扉を思い切り叩きつけ
　喉がかれるまで泣き叫ぶ。
　助けて！　スミス！　ルル！　たすけて！！
　
　べちょ
　
　背後から、音がした。
　そして、声がする。
「いいよな、お前は」
「生きながらえて、二人と一緒にいる。羨ましいな」
「俺も、二人と一緒にいたかった。あの単騎特攻さえしなければ、今頃…」
「もっと生きたい、死にたくなかった。死にたくないのに。」
「それは今も変わらない。」
「なぁ、俺、こっちをみろ」

ドクン、ドクン、心臓が激しく動く。
　この声は紛れもない、自分自身。
　しかし、重苦しく、発音しにくそうな音で喋っている。
　息ができない、末梢から血の気が引くのがわかる。きっと振り返ってはならない。叫び続けなければ。しかし、これ以上発声器官は動こうとしない。脳を茨で直に縛られているような感覚。
「こっちヲみろ」
　だめだ、見ちゃダメだ。これは夢だ、悪夢だ。夢なら覚めろ、早く、早く、早く。
「こっち、ヲみろ」
　ダメだダメだダメだダメだ
「縺薙▲縺。繧定ヲ九ｍ」
　やだやだやだやだやだやだ
「隕九ｍ隕九ｍ隕九ｍ隕九ｍ隕九ｍ隕九ｍ」
　ハァハァハァハァハァハァハァハァハァハァ
　耐えきれない恐怖。冷や汗が止まらない。
　もう開放されたい。
　………声がしない。去ったのか？　しかし、振り向くのは怖くて、動けない。
　
「イサミ」
　…この声は
「イサミ、助けに来た。早くこっちに」
　スミス？　助けに来てくれた？
「さぁ、早く」
　…分かったよ、スミス。
　
「繧？　▲縺ィ縺薙▲縺。繧定ヲ九※縺上ｌ縺溘？　ょセ後？　縺薙→縺ッ螳牙ソ？　＠縺ヲ縺上ｌ縲ゆソコ縺後う繧オ繝溘→縺励※逕溘″繧九

°繧」
　
「イサミー大丈夫か？　随分長風呂…」
　ガチャッ！
「うぉっ！？　イサミ？」
「スミス…」
　イサミが風呂の扉を開いたと思ったら、急にこちらに飛びついてきた。しかも、まだ服をちゃんと着てない状態で俺に抱きついてくるので、思わず上を向いてしまう。
「ィ、イサミ！　服を！　服を着てくれないか！？　君の裸体は目に毒…」
「…スミス？」
　まるで、恋縋るような声色に、つい下を向いてしまう。まだ顔色は良くなってなく少し頬がコケてしまっているが、それでも美しい双眸は、俺の心臓を射抜く。まるで不安そうな瞳で見られれば、恋焦がれるものなどイチコロだろう。
「…どうしたんだい？　イサミ」
「さっき、怖いことがあったんだ、俺を抱きしめて、今日は一緒に眠って…」
　ギュッと抱き締められれば、抵抗などできるだろうか。イサミからの大胆なお誘いに、俺の喉は大きく上下する。
「分かったよ、イサミ」
「…」
　それ以上、イサミは答えてくれなかったが、俺はイサミの腰を抱くと、ベッドへと共に歩いた。
　
　
　洗面台の鏡が、ピシリと鳴った。

January 7, 2025 at 4:40 PM

中島

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(2/2)

「イサミ、俺と結婚してください。君を未来永劫幸せにすると誓う。そして、俺の幸せは唯一、君だけだ。」
　だから…と、イサミに希うように顔を伏せ、腕だけを高らかに上げる。
　山頂での初日の出プロポーズ、イサミの返事など決まっているのに。
「顔、上げろよスミス」
「…っイサミ」
「…普通、俺を最後まで見ながらするんじゃねぇの？　プロポーズって」
「あ…！　えと、それは」
「…俺の答えなんて、とうの昔に決まってる」
「イサミ、それって、ぇ…っ！？」
　スミスが顔を上げた瞬間、イサミはスミスの胸ぐらを掴むと、無理やり自分の方に引き寄せる。いきなりの事に目をギュッと瞑ってしまうが、頬に落ちた雫と、鼻をすする音が聞こえ、スミスはゆっくりと目を開く。
　目の前にあるイサミの顔は、涙と鼻水でボロボロだった。
「…っグス、イ゛ぇすにっ、きまっでん、だろぉが！！」
「…！」
「もう二度と、俺の前から消えるな、死ぬな、また別の存在になったらすぐに言え！！　分かったか！？　ルイス・スミス大尉！！」
「イ、Ｙｅｓ．ｓｉｒ！！」
「…っはぁ、はは、初日の出、見に来たんだよな、俺ら」
「そ、そうだね」
「…悪ぃ、いきなりプロポーズされるなんて、緊

張したから、変な返事になっちまった。…また、改めさせてくれ。家に帰ったら…その時に」
　へへ、と笑った朝焼けに赤く照らされた、ぐしゃぐしゃのイサミの顔は、とても綺麗だと、改めて感じたスミスだった。
　
　
　［完］

January 4, 2025 at 11:37 PM

中島

@ismgdisk.bsky.social

Xにも乗せてます。スミイサワンドロネタです。

(1/2) #新書ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/pagemakers/shinsho/shinsho_bg.php

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。

画像情報：generated by 新書ページメーカー / Photo by Austin Schmid on Unsplash / フォント：源暎こぶり明朝

以下は本文の内容です。

　一月一日　午前七時　日本　𓏸𓏸市𓏸𓏸町　気温　氷点下マイナス
　
　まだ薄暗く隣町の光も届かない、所謂〝田舎〟と呼ばれる場所で、スミスはブレイバーンへと変身しイサミと共に、とある山の山頂まで飛ぶ。
　ブレイバーンはゆっくりとした動作でイサミをコックピットから降ろし、イサミの安全が確保出来たと確認した後、自分の変身も解く。ブラウンのジャケットにブルーのマフラーのみ着用したスミスは、山頂が思ったより寒い事に気づきブルっと震えた。ズルっと出てきた鼻水を啜ると、イサミが準備していたティッシュを取り出しスミスに渡す。
「ｏｈ…やっぱり山頂は冷えるな…」
「当たり前だろ？　だから帽子とか手袋とかつけて来いって言ったのに…」
「久しぶりにブレイバーンに変身できると思ったらテンション上がっちゃって…それに、イサミをコックピットに乗せてると、俺の身体中熱が溜まって寒さ知らずになるんだ」
「…ふぅん。そっか」
　イサミは寒さの中、照れているのか寒くて赤くなっているのか分からない頬を搔くと、はァ…と空気中に白い煙が出来るくらい大きく息を吐く。
「おぉ、すげぇな」
「大きな煙が出たな…イサミ、寒くないかい？」
「俺はお前より着込んでるから大丈夫だ。お前の方が寒いだろ？　軽装備で来てるし…ほら、両手よこせ」
　イサミはスミスの両手を取ると、おもむろに自分のマフラーの下に手を差し込ませた。

ポケットに手を入れられるものだと思い込んでいたスミスは、突然のイサミの大胆な行動に動揺し口をパクパクとさせる。
「イ、イサミィ…！？」
「ははっ、お前の手冷てぇ！　あんま外出してると霜焼けになっちまうぞ」
「だ、だからって君の首元に入れられるとは思わないし、君の身体が冷えちまう！」
　スミスはイサミの身体を冷やしたくなくて、すぐに手を引き抜こうとする。が、イサミの力が思いのほか強く抜くことが出来ない。
　焦るスミスが、ふとイサミの方を見る。
　イサミが何かを期待するような表情で、スミスを見つめていた。
　その表情に、スミスの心臓は高鳴る。
「スミス…お前の手、だいぶ温まってきた」
「あ、あぁ。君のおかげで…」
「…俺、顔はしっかり出てるから、寒いんだが…」
「それ、は……あっためた方が、いいな」
「…ん」
　先程まで引き抜こうと必死だったスミスの手は、さらに上、マフラーから脱出した両手はイサミの頬に添えられる。
　冷たいイサミの頬が、暖まっていたスミスの手を冷やす。しかし、先程まで震えるほど寒かったはずの山頂なのに、スミスの体の方が熱く滾る。
「…イサミ、口も寒くない？」
「寒い、かも」
「そう、だよな。なら、あっためないと…」
　スミスの顔が、イサミに近づく。
　２人の唇が、合わさり、そして＿＿＿＿＿＿。

暖かな日の出の光が、二人を包んだ。
　
　
　離れ難いが、二人は目的のものを拝むために一旦顔を離し、光の方を見る。
「Ｗｏｗ…」
「…綺麗だな」
　スミスとイサミは、しばらく初日の出を静かに見つめていた。
　
　
　イサミは昔から初詣や初日の出、その年の行事などに興味がなく、今まで誘われても参加などしたことがなかった。ヒビキやサタケに誘われることはあったが、適当な理由をつけて断っていた気がする。
　しかし、今回の初日の出は、イサミから誘ったようなものだ。
　今朝の六時、ジョギングが終わりリビングに入ると、コタツでテレビを見ていたスミスの横で、イサミも同じくテレビに目を向けていた。すると、一年前の新年の収録映像が流れてきて、そこに映っていた綺麗な初日の出を見ていると、ふと、「スミスと見たい」と零していた。
　それを超聴覚スミスに聞き取られ、行こう！　今すぐ行こう！　と誘われたのだ。
　
　
　ゆっくりと海から大きな光が上へ上へと登る度、まるで産まれてくる生命のようで、イサミは感動し、一筋の涙が頬を伝い零れてしまう。

ふと、スミスの反応どうかと思いチラ、と横を向く。なんとスミスはずっとイサミを見ていた。
　まさか自分を見ていたとは思わず、泣いてるところを見られてしまったと恥ずかしくなり、コートの裾でゴシゴシと目元を拭う。
「っば！　こっち見るなよ！　初日の出を見に来たのに…」
「あぁっ！　そんなに擦っちゃダメだよ！　だって、日の出に照らされる君が、綺麗で…」
「はぁ？　んなわけ…」
「俺がそう思ったんだ。君は俺にとって光だ。君がいたから俺はブレイバーンになれたし、イサミというヒーローと共に戦うことが出来た。…そして、俺もヒーローになれた。君という太陽と出会ってから、俺は変われたんだ」
　何を小っ恥ずかしいことを…と目を背けると、スミスはイサミの右手を取り、こっちを見てと言うように、自分の心臓に力強く当てる。
　セーター越しだから分からないが、きっとその心臓は張り裂けんばかりに鼓動を打っているのだろう。
　きっと、そんな気がすると、イサミは赤い目を伏せる。
「イサミ…今年も、いや、来年も再来年もその先も…君と共に在りたい、在り続けたい。」
「…今更何言ってんだよ」
「だから、君にこれを受け取って欲しい」
　スミスがその場に跪くと、ジャケットのポケットから取り出したのは、ひとつの小さな青い箱。
　開くと、中から現れたのは光り輝くプラチナリング。
「スミス、これって」

January 4, 2025 at 11:37 PM

中島

@ismgdisk.bsky.social

モグミちゃんと餅スミス

January 1, 2025 at 4:48 PM

中島

@ismgdisk.bsky.social

あけおめことよろスミイサ🍡🫓＋ﾉﾚﾉﾚ🍊

January 1, 2025 at 2:25 AM

中島

@ismgdisk.bsky.social

(6/6)

男はイサミの手を頬に当てながら、スリスリ、と頬釣りをする。その姿に恐怖したイサミは、逃げようとするが足がすくんで動かない。怖い、怖いと泣き叫びたいのに、叫んだら余計酷いことをされるのではないかと行動に移せずにいた。
「子供の頃に君の姿を見たんだ…なんて俺好みのサンタさん♡大人になったら告白してベッド・インしたかったのに、サンタは大人の元には来てくれないんだろう？　だったらもうなりふり構ってられない…好きなんだ、イサミ♡俺の気持ち、受け取って？」
　矢継ぎ早に言われた言葉に、イサミの脳内は頭がついて行かない。それと同時に、何故か呼吸も荒くなり、顔が熱くなっていく。
　既にもう立っていられなくなり、その場でしゃがみこんでしまった。
「な、なに、これぇ……？」
「俺の作ったジンジャークッキー、食べてくれたんだ。美味しかった？」
「な、何入れやがった……」
「少しの媚薬だよ。安心して、合法だから」
　ルイスはイサミの持ってきたプレゼントを持ち、丁寧に包装を解いていく。

箱を開けた中身を見たイサミはギョッとした。
　中にはアヒルのおもちゃ、ブリキのおもちゃ、犬のぬいぐるみ……なんてものでは無い。
　その中にはショッキングピンクの、いわゆる大人の玩具がギッチギチに詰められていた。
「イサミ……今夜は性なる夜だよ♡沢山楽しも♡」
「え、……え？」
　イサミはわけも分からずその場でへたり込むしかなくなる。ルイスの持っている男性器型おもちゃが、影となりイサミの顔に覆いかぶさっていた。

December 21, 2024 at 3:09 PM

中島

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先に謝ります。ス三スが気持ち悪いです。
スミ→→→→→→→イサです。お気をつけください……

(4/6) #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

「ふぅ、やっとこのプレゼントで最後か」
　自分の乗っているソリに、ぽつんと置かれた痩せた袋。その中には赤い箱に緑ラメのリボンの巻かれた両手サイズのプレゼントボックスがあった。
　彼はイサミ・アオ。晴れてサンタ養成学校を主席で卒業したエリートだ。
　周りから【最速のサンタクロース】と呼ばれたイサミのプレゼント配りは目を見張る。
　同じく卒業生のヒビキ・リオウからは、「早すぎてキモイ」と言われる始末だ。
　そんなイサミは今現在トナカイに繋がれたソリに乗り、空高く舞い上がっている。
　もう一人の子供にプレゼントを配れば今日はもう上がりだ。ふぁぁ、と少し大きめな欠伸をしながら、イサミは持っていたメモをチラ、と見ただけでポケットに入れてしまった。
　
　その【子供】の年齢と欲しいものをよく確認もせず。

着いた先は、大きな煙突の着いた家だった。人里離れた場所に古めかしく赤レンガの家が建っている。今どき珍しいなと思いつつ、イサミは早速煙突の傍にソリを着陸させ、プレゼントをもって煙突に潜る。
　煙突内は煤だらけかと思ったが、思ったより綺麗だ。親がこの日のために掃除でもしたのか、どちらにしてもイサミにとってはありがたかった。
　
　トッ…と最小限の足音をさせ、暖炉に到着する。真っ暗でほぼほぼ何も見えないが、月明かりでリビングの風景が見て取れる。周りは綺麗な飾り付けをされたクリスマスツリー、その下にはプレゼントが所狭しと並べられ、消し忘れたのかレコードから「ウィーウィッシュアメリクリスマス……♪」とクリスマスソングが流れっぱなしになっている。
　早速子供部屋を探そうとすると、ソファに備え付けられた机に、お皿とクッキーが乗せられラップをされているのを発見した。
　その傍には手紙が一枚添えられており、こう書かれていた。

『サンタさんへ
　メリークリスマス。これは俺が作ったサンタさんへのジンジャークッキーです。疲れた体によく効くと思うので、いっぱい食べてくれると嬉しいな♡
　
　　　　　　　　　　　　　ルイスより　』
　
　
　なんて子だ。最近はサンタのためにここまでする子供は珍しい。少し感涙したイサミは、有難くクッキーを貰うことにした。仄かなジンジャーの風味が効いており、サクサクホロホロとした食感がとても良い。
　つい五個も食べてしまい、当初の目的を忘れかけていたイサミは慌てて子供部屋を探す。
　子供部屋を探す事に、この家の違和感に気づく。思ったよりこの家は部屋が少ない。平屋だからだろうか？　イサミは少し違和感を覚えつつ、子供部屋を探す。ドアには

「ルイス」
　と書かれた飾りが飾られており、すぐに子供部屋だと気づいた。ドアをソッと開け、大きなベッドにくるまって眠っている子供を発見する。イサミは気づかれないようにベッドに近づきプレゼントを枕元に置こうとする……しかし、布団からぬっ！　と現れた腕が、それを阻止した。
　驚いたイサミは、プレゼントを落としてしまい、大きな音を鳴らしてしまう。
　そして、布団から現れた子供…ではなく大の大人が、ギラギラした瞳でイサミを見つめていた。
「はぁ……はぁ……待ってたよ、イサミ……」
「ひっ……！？」
　イサミは恐怖した。自分がプレゼントを届けたと思っていた人間が、まさか大人だったなんて。しかも、凄い息を荒らげてまるで変態のようだ。
「な、なんで、子供じゃないんだ！？」
「ふふ、君のところの名簿をちょっとくすねて名前を偽造したんだよ……詳細は伏せさせてもらうけどね」

December 21, 2024 at 3:09 PM

中島

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（8/8）

く、凄まじいセックスをしたい。…したいが、俺はイサミに対しては〝紳士〟な男でもあり続けたい。イサミが嫌がってるのに無理強いをさせるなんてナンセンスだ。
　だから、昂りを閉まった。
「ＯＫイサミ。君がそう言うなら仕方がないな」
「…え？」
「さぁ、お風呂に連れていこう。ふふ、相変わらず君は羽のように軽いね…」
「…えぇ？」
　俺の中の荒神を抑えつつ、イサミを軽々とお姫様抱っこし、シャワーを浴びせ、綺麗に身を整える。
　一緒の布団に入り、「おやすみ、マイハニーシュガー♡」と額にキスをして、眠りにつく…。
　なんて完璧な恋人。恋人に無理をさせず、身体をいたわれる…。
　しかし、イサミはそれが不服だったって、こと！？
「で、でもイサミ、嫌がってたろう？」

「い、嫌じゃねぇ！　俺は、いつだってお前と、その、その先に行きてぇと思って…」
　口をモゴモゴさせながら話すイサミもキュート…。ではなくて、イサミ、重要なことを言わなかったか？
「イサミ、今なんて？」
「あ゛？！　だからお前は勘が…」
「ＮＯ！　その前！」
「は、ぁ？　だから、えと、その先に、行きてぇって…」
「イサミ！！　…本当か？　君も、そう思ってくれてたのか？」
　俺は思わず立ち上がり、イサミの前まで瞬間移動する。驚いて口をポッカリ開けるイサミの両手を包み込み、同じ気持ちを確かめ合う。
「イサミ…嬉しいよ。君も俺と同じ、その先に行きたいと思ってくれてたなんて…。」
「お、おう」
「でも、じゃあなんで嫌なんて言ったの？　俺、君に嫌われたくなくて必死で…」

「え…あ、そっか、よくよく考えると、アメリカと日本じゃ文化の違いがあるよな…」
　そうだよな…と言いながらイサミが恥ずかしそうに俯く。ん？　どういうことなんだ？　と思っていると、イサミは言いずらそうにしながらも説明してくれた。
「に、日本じゃ、セックスの時に、その、『いや』だったり、『やめて』って言うのは、合意の時に使ったりもすんだよ…もちろん、非合意じゃ犯罪だけど」
　俺はお前を拒否したことないし…むしろ、もっとして欲しいし…と恥ずかしそうに俯き、両手で顔を抑えるイサミのなんて愛おしいことだ。
　そっか、じゃあイサミは今までずっと俺を拒否したことなんてないんだ、と俺は今まで一方的じゃなかったことに対する安堵感と、イサミをよく知れたことへの優越感でいっぱいになって、嬉しくなる。イサミを俺の胸の中に入れたくなり身体全体で抱きしめるように抱擁する。
「ごめんね、俺イサミに嫌われたくなくて、イサミに対しては紳士でありたくて、君の本音を疎かにしてしまった…本当にすまない」
「いや、俺の方こそ…お前が俺の事きちんと考えてくれてた証拠なのに、俺、自

分のことばかり…」
　お互いが自分の悪かったところを反省し、謝罪する。そして、仲直りのハグ、キス、そして触れ合い。恐怖心が払拭され、安心感が一気に溢れ出て、イサミの体に触れているからか…
　ゴリッ
「…お前」
「ご、ごめんよ。つい、安心感と、後君に触れてるからこんなに…」
「…するか？」
「え！　いいの！？　まだ昼間なのに？！」
「うるせぇし反応早…嫌なら別にいいけど」
「い、いや、したい！　しよう！　今すぐ！」
　イサミをお姫様抱っこして、ベッドに足早に連れていく。首元にイサミが捕まり、俺の耳元に口を近づけた。
「嫌だって言っても、今度は止めるなよ」

December 19, 2024 at 10:54 PM

中島

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スミイサ:イサ三がス三スに夜の不満を打ち明けるそうです（昼間に）

（4/8） #文庫ページメーカー https://sscard.monokakitools.net/bunko.html

印刷された本の本文の体裁で画像化されたテキストです。
以下は本文の内容です。

「おい、スミス」
　頭上に降り注ぐ声は、激しい怒気を孕んでいて俺の心臓はドキッと跳ねる。
　俺はせっかくの休日だからと、ソファに座り、悠々自適に作りかけのプラモを鼻歌を鳴らしながら制作していた。しかし、先程まで机で本を読んでいたはずのイサミからの恐怖のお呼び出し。ビクンッと身体は跳ね上がり、猫背だった背中がピンと伸びる。その瞬間、俺は〇．〇〇一秒間、やってしまった事リストを導き出す。
　
（先日ゴミ出しを忘れてたことか！？　食器を少し水滴が残ってるのにいっか～と思って戸棚に戻しちまったことか！？　イサミが楽しみにしてた芋ようかんを少しつまんじまったことか！？　ビルドバーンで密かに作ってたイサミのセクシーパイスーフィギュアコレクションがバレたか！？　クソっ！　やらかしが多すぎて判別つかない！！）
　
　スミスの胸中は混乱の渦に沈む。

しかし、ずっと反応しなければ、イサミの機嫌を永遠に損ねるだろう。
　スミスは冷や汗を垂らしながら勇気をだして、振り向いた。
「ど、どうしたんだい？　イサミ。俺、何かした…？」
「…」
　イサミは答えない。その代わり、ジッ…と俺の目を睨みつけている。これは相当怒らせた時のやつだ！！　と反射的に直感する。
　
　自力で考えて、反省して、俺に謝れ。
　
　ということなのだろう。しかし、俺は昔から感が鈍い方だとヒロから言われている。戦闘時には鋭敏になるシックスセンスも、こと恋愛、しかもイサミに関してはポンコツになってしまうのが俺らしい…。
　うんうんと、あーでもないこーでもない…と悩んでいると、ひとつ小さく深呼吸したイサミが口を開く。
「…お前、なんで俺が拒否したらすぐ手を止めるんだ？」

「…ｗｈａｔ？」
　まさかの投げかけられた質問に、疑問符が浮かぶ。拒否したら手を止める？　一体どういうことだろうか、我々はそれを知るべくアマゾンに…は行かないが、イサミの怒りは少し納まったような気がして、恐る恐る聞き返してみる。
「あー…えっと、どういうこと、かな？」
「すっとぼけんな！！」
　あ、全然怒り納まってないこれ。
　俺は飼い主に怒られた犬のようにしょぼくれてしまう。
「お前とォ…その、えっと…セ…クス…してる時に！　なんで途中で止めちまうのか！　って聞いてんだ！！」
「え？　何してる時？」
「だ、からァ…その、セッ…クス」
「セ？　すまないイサミ。よく聞こえないんだが…」
「…っっっだぁぁぁ！　クソっ！　セックスだよ！　セックス！！」
「え！？」

イサミは、恥ずかしいが言い切った、というように顔を真っ赤にしながらゼーゼーと息を切らしている。まさかの展開に、俺の目は白黒になる。これセックスの話だったのか！　ていうかセックス言えないイサミ可愛いな。天使か？　俺の光だったな。
　セックスしてる途中で止める理由なんて…そんなの…
「だって、イサミ。『いや』だったり、『やめて』って言うだろう？　だから無理しないように止めてるんだが…」
　当然、イサミとのセックスは気持ちいい。体の相性がバッチリあってると言っても過言では無い。本来ならもっとその先に行きたいし、イサミを快楽の高みへ昇らせたい。イサミの窄まりが俺の指を三本も咥え、いい感じの塩梅になり、そろそろいいか？　と思い荒ぶる息を抑えながら昂りをソコに当てた、瞬間。
　
『あ…だめ…』
　
　…俺は男だ。イサミと共に最後までシたいし、なんだったらもっと激しく、強

December 19, 2024 at 10:54 PM