本屋の事務所はめちゃくちゃせまい。売場を少しでも広くしようとした結果事務所が信じられないくらいせまくなってる。設計を間違えたんじゃないかと思うほどせまい。猫のパーツで言うとひたい。売場と事務所の比率がおかしい。カプセルホテルを思い出すレベルでせまい。本屋の中には事務所がせますぎてパソコンのコード類がうまく収納できずときどき足にからまって転びそうになるところもある。事務所というか小部屋。学校の教室でいうと掃除道具入れ。掃除道具入れの中で仕事してる状態。しかもせまさの不可抗力でエアコンが設置できない事務所が多い。夏は溶けそうになるほど暑く冬は歯のガチガチ音が売場に響くほど寒い。とにかくやばい環境。

本屋にはポスターがすごい枚数貼ってある。出版社がたくさんポスターを作ってくれるのでどの本屋にもポスターがすごい枚数貼ってある。お店本来の壁が見えなくなるレベルで貼ってある。ポスターの大きさも色々あるのでもうぐっちゃぐちゃになって何が何だかわからないほどポスターだらけになってる本屋もある。壁の中に何かを封印してるんじゃないかと思うくらいポスターがぎちぎちに貼ってある本屋もある。ポスターが多すぎてどれを入れ替えたらいいかわからなくなって3年前くらいのポスターが貼ってある本屋もある。お店の入口とか外側のガラスの壁にもポスターを貼りまくっていてチョコザップみたいに店内が見えなくなってる本屋もある。

本屋は白い手袋をつけてる人が多い。宝石店の人がショーケースから宝石を出す時にするような薄くて白い手袋だ。本屋は日々大量の本を本棚に収納しなくてはいけないので基本焦ってる。焦って本をつかんだりはなしたりするのでふとした瞬間にページで手を切る可能性が高い。つまり素手で収納し続けていると手のひらのあらゆるところが血だらけになる。かまいたちに攻撃されたようにずたずたになる。そうすると本が汚れるので絶対にだめ。なので本屋は白い手袋をつけてる。黒や赤よりも白の方が清潔感があるので白をつけてる。ちなみに白い手袋はめちゃくちゃすぐ破れる。昔全力で本を収納してたら1日で指なし手袋みたいになったことがある。

本屋はエプロンをつけてる。これは本の海を泳ぎ回るためのライフジャケット！つけてないと本の海でおぼれる。つまりついうっかりお客様気分になってしまい本を読み始めてしまう。なので自分は客ではなく店員だぞと脳みそに言い聞かせるためにエプロンをつけてる。あとエプロンがないと1か月で着ている服がずたずたになる。ギャグマンガで爆発属性の攻撃を受けた人みたいにボロボロになる。めちゃくちゃ高いブランドもののネクタイとかもおかまいなしにボロボロになる。本とネクタイがこすれまくってしましまのネクタイのしまがなくなり単色になる。とにかくエプロンをつけていないと本屋はやばいことになる。だから本屋はエプロンをつけてる。