ホリィ・セン
holysen.bsky.social
ホリィ・セン
@holysen.bsky.social
偽物ではない
質的なデータは、その情報量の多さやヴィヴィッドさゆえに、うまくいけば読者に世界観やモデルを与えてくれる。それこそが重要なので、それが代表性を持っているか(社会を鏡のように映し出しているのか)はそもそも二の次である。
しかも、ある種の代表性というか、社会の一側面を詳らかに描写しいた拡大鏡の役割を果たすこともある。その場合、われわれが気づいていなかった仮説を新たに構築してくれることもある。研究の文脈で言えば、それは「仮説探索型」の調査データとして位置づけられる。研究は必ずしも既に存在している仮説を検証するためのものではない。
February 17, 2024 at 3:01 PM
優れた事例は、それが「n=1」であったとしても、一つの世界観を作ってくれる。その世界観にどっぷり使った読者は、その世界観において起きる出来事がどのように意味づけられるのかを深く知る。
たとえば、ワンピースの冬島編(チョッパー登場回)において「海賊の旗を守ること」が特別な意味を持つことなんて、ワンピースの世界観や、ルフィやチョッパーの関係性、チョッパーの過去があって初めて成り立つことだと思う(なんだこの例)。
われわれの生きる社会はワンピースの世界とは違うけども、この作品中のエピソードから「一般化」して学べることはいくらでもあるだろう。これが質的データの一般化の一つのありかたである。
February 17, 2024 at 2:54 PM