男女共同参画基本計画で、教育振興基本計画で打ち出されている「日本型ウェルビーイング」的な「ウェルビーイング」を目指して政策を進めてしまうことになる可能性も高いし、現在の「基本的考え方」素案にある「多様な幸せ」とかいう謎定義に基づいてまともに男女共同参画政策が進められるとも思えないし、とにかく根本的に第６次計画はまずいことになっているのではないか。

この「日本型ウェルビーイング」概念を推奨してきたのが、高橋史朗氏である。例えば『歴史認識問題研究』第１６号掲載の「日本型ウェルビーイングと道徳教育（１）」など、さまざまなところで高橋氏は「日本型ウェルビーイング」を推してきた。また、自民党「日本Well-being計画推進特命委員会」を発足させたのは下村博文政調会長（当時）だというし、会長は上野通子議員と、家庭教育や親学を推進してきたメンバーでもある。

「日本社会に根ざした／ 日本型ウェルビーイング」＝協調的幸福と教育振興基本計画では説明されているが、個人の権利や自由より、同調圧力が前面に出ている。「協調性」「利他性」を強調する「日本型ウェルビーイング」＝個人の権利の後退ではないのか？家庭や地域、国への貢献の押し付けにもなりそうで、男女共同参画と相入れる概念とは思えない

2023年の教育振興基本計画では 　「日本社会に根ざしたウェルビーイングの向上」が謳われている。「我が国においては利他性、協働性、社会貢献意識など、人とのつながり・関係性に基づく要素（協調的要素）が人々のウェルビーイングにとって重要な意味を有している。このため、我が国においては、ウェルビーイングの獲得的要素と 協調的要素を調和的・一体的に育む日本発のウェルビーイングの実現を目指すことが求められる。」p.9と、 「協調的幸福」を強調している。https://www.mext.go.jp/content/20230615-mxt_soseisk02-100000597_01.pdf

「科学技術基本計画」(2021)「デジタル田園都市国家構想」（2022）「教育振興基本計画」(2023)「こども大綱」（2023)「環境基本計画」(2024)「骨太方針2024」「消費者基本計画」(2025)などでwell-beingが位置付けられてきた。そして今回の第６次男女共同参画基本計画もである。自民党特命委の方針からして、このままではありとあらゆる基本計画がウェルビーイングだらけになりそうだ。

この「ウェルビーイング」は菅政権下、下村博文政調会長時代に発足した自民党「日本Well-being計画推進特命委員会」（上野通子座長）が推してきた概念。要するに下村案件である。この自民党の特命委に参加した有識者は男性ばかり。この特命委が各種基本計画でのウェルビーイング導入を推進してきた。自民党の「ウェルビーイング」推進＝第６次男女共同参画基本計画の素案に直結ということだろう。https://www.jimin.jp/news/policy/210713.html

そもそも第６次男女共同参画基本計画で「ウェルビーイング＝多様な幸せ」が打ち出されているが、一体「多様な幸せ」とはなんなんだろう？政府が政策で決めるようなものではないのでは？性差別の撤廃が目的なはずだったものが、謎の「多様な幸せ」なるものにすり替えられているのでは？

第6次男女共同参画基本計画で打ち出される「ウェルビーイング」。「基本的考え方」文書で「Well-being」は「多様な幸せ」とされ、p.2脚注3で、「well-beingについて確立された定義はないが、身体的・社会的・社会的に「良い状態」を表すという考え方もあるように、非常に幅広い概念」と説明されるなど、いい加減に使われている。こんな適当な概念が政策の軸になっていいのだろうか。

悲しいだけの人なんかじゃないよなぁと思うので、ほんと、ドラマなどではそういう姿も描いてほしいなぁ。誰も見ない？いや、見るよね。うん。そういう女性が「くそ、政治が悪い」って立ち上がって連帯して労働組合とかでワイワイして、労働条件を改正するのに成功したみたいなドラマが見たいわ～～。

そういうエンパワーメントするドラマって作ってほしい。

個人的に一気に「ないな…」に傾いた…モデレーション部門の働きが鈍いと広告のないインプレゾンビがいないX(蔑称)になるぞ…

火鍋なんちゃらがやまもといちろう転生アカウントだったことをそこで知った