ありもしないかもしれない、をつぶやくところ。
細々文字書き🖋️
現X : https://twitter.com/setuboku
Pixiv : http://pixiv.net/users/10795641
「ツルマル」
アンタは本当に走るのが下手だった。
身体は弱いくせに、気ばっか同期をブチ抜くくらいずっと前に向かってた。見合わない姿勢にいつも根を上げるのはメンタルよりフィジカルの方。
そのクセ、どう走れば身体のどこに負担が偏るのかを直感的に理解するせいで、アンタは止まらない。身体がどれだけ崩れていようと、とっくの昔から「無理だ」と叫ばれていても、聞く耳すら持たない。
だから引っ叩いて、止めた。そう。アタシはアンタを止めただけ。走り方なんてなに1つ教えてない。
それは全部、アンタが自分で学んだもの。だから──
「全員まとめて、ぶっ飛ばしてこいっ!!!」
「ツルマル」
アンタは本当に走るのが下手だった。
身体は弱いくせに、気ばっか同期をブチ抜くくらいずっと前に向かってた。見合わない姿勢にいつも根を上げるのはメンタルよりフィジカルの方。
そのクセ、どう走れば身体のどこに負担が偏るのかを直感的に理解するせいで、アンタは止まらない。身体がどれだけ崩れていようと、とっくの昔から「無理だ」と叫ばれていても、聞く耳すら持たない。
だから引っ叩いて、止めた。そう。アタシはアンタを止めただけ。走り方なんてなに1つ教えてない。
それは全部、アンタが自分で学んだもの。だから──
「全員まとめて、ぶっ飛ばしてこいっ!!!」
「スイープさん!
必ず、見つけるよ! 旅に出たスイープさんが世界のどこにいたって、貴女の魔法を追いかけて! 一人前の魔法使いになったら、必ず、会いにいくからっ!」
「言うじゃないキタサン!
いいわっ! 待ってなんかあげないけど、楽しみにしてる! 必ずアタシに追いついてみなさい! 偉大な魔女、スイーピーにね⭐︎」
門出の師には、花もたゆらぐ宣誓を──
離別のマナには、さすらう猫の眼差しを──
「スイープさん!
必ず、見つけるよ! 旅に出たスイープさんが世界のどこにいたって、貴女の魔法を追いかけて! 一人前の魔法使いになったら、必ず、会いにいくからっ!」
「言うじゃないキタサン!
いいわっ! 待ってなんかあげないけど、楽しみにしてる! 必ずアタシに追いついてみなさい! 偉大な魔女、スイーピーにね⭐︎」
門出の師には、花もたゆらぐ宣誓を──
離別のマナには、さすらう猫の眼差しを──
「贅沢なんて言いませんよ? ほら私ってなにかと『ほどほど』ですし。良すぎるものだとむしろ疲れちゃうっていうか。いや、もちろんっ、嬉しいんですけどね!?
だからそーですねー? クリスマスは豪華なレストランよりも、トレーナーさんの手料理とか食べたいな? ──みたいな?
──えへっ。そうです。ヴィブちゃんの真似です。
──いいんですか! やった! じゃあヴィブちゃんとマーちゃんにも声かけときますね♪」
「贅沢なんて言いませんよ? ほら私ってなにかと『ほどほど』ですし。良すぎるものだとむしろ疲れちゃうっていうか。いや、もちろんっ、嬉しいんですけどね!?
だからそーですねー? クリスマスは豪華なレストランよりも、トレーナーさんの手料理とか食べたいな? ──みたいな?
──えへっ。そうです。ヴィブちゃんの真似です。
──いいんですか! やった! じゃあヴィブちゃんとマーちゃんにも声かけときますね♪」
「──っ、────ツル──」
「今はやめて。キングヘイロー」
息も絶え絶えの一流にピシャリと冷たく言い放つ、ターフに立ったウマ娘ではない女性。
「あなた……っ、──名瀬、トレーナー」
「今だけは。ツルマルに話しかけないで。……それはあたしの役目だから」
つり上がった目の切れ味は普段のものと比較にならない。鋭利に、瞳の奥の感情を刻んでいる。握りしめられた拳も、耐えるように噛み潰された唇も。すべてが、彼女自身を傷つけている。
「お願いよ」
不意。目尻に蓄えられたように見えた光は、彼女が迷いを振り切るのと同時に飛んでいった。
「──っ、────ツル──」
「今はやめて。キングヘイロー」
息も絶え絶えの一流にピシャリと冷たく言い放つ、ターフに立ったウマ娘ではない女性。
「あなた……っ、──名瀬、トレーナー」
「今だけは。ツルマルに話しかけないで。……それはあたしの役目だから」
つり上がった目の切れ味は普段のものと比較にならない。鋭利に、瞳の奥の感情を刻んでいる。握りしめられた拳も、耐えるように噛み潰された唇も。すべてが、彼女自身を傷つけている。
「お願いよ」
不意。目尻に蓄えられたように見えた光は、彼女が迷いを振り切るのと同時に飛んでいった。
【 フラットライナー 】
サラ・デ・ウユニ
【 紫紺一蹴 】
ラピスラズリィライラック
【 フラットライナー 】
サラ・デ・ウユニ
【 紫紺一蹴 】
ラピスラズリィライラック
鼎 未来の場合
「みんなに思ってることはずっと変わらない。『楽しく過ごして』。ただそれだけ。
今日という日は今しかない、なんてありきたりな言葉だけどさ。ちょっとだけ大人な私は思うんだよ。『あぁ、その通りだなぁ』って。
だから、取り返しが付かない今の中で懸命に走るあなたたちが、せめて、笑って走れたらいい。『やらなければよかった』なんて、思わないように。
そのお手伝いが……したいんだ。そして、できたら。隣で一緒に笑っていたいの」
「ねぇミラ! 今度の週末遊びに行かない? トレーニングはお休みにしてさ♪」
鼎 未来の場合
「みんなに思ってることはずっと変わらない。『楽しく過ごして』。ただそれだけ。
今日という日は今しかない、なんてありきたりな言葉だけどさ。ちょっとだけ大人な私は思うんだよ。『あぁ、その通りだなぁ』って。
だから、取り返しが付かない今の中で懸命に走るあなたたちが、せめて、笑って走れたらいい。『やらなければよかった』なんて、思わないように。
そのお手伝いが……したいんだ。そして、できたら。隣で一緒に笑っていたいの」
「ねぇミラ! 今度の週末遊びに行かない? トレーニングはお休みにしてさ♪」
─あぁ、なんで『レイク』か? 簡単だよ。『サラ・デ・ウユニ』は『ウユニ塩湖』、英語だと『ウユニ・ソルトレイク』。だからレイク!
あそこを全速力で駆け抜ける。あの子の夢、なんだって。カッコいいよね。レイクが走るのなんて、まるで飛んでるみたい。いつかわたしも見てみたいんだ。レイクがそこを、心のままに駆けてるとのろを。
知ってる? 雨上がりの翌日は水たまりが鏡みたいに反射して空を映すんだって。その中をレイクが走る──。
あぁんもぅ! チョーカッコいいと思わない⁉︎ 異論はなしね♪」
走ることは…あんまり。走る親友を見ることは、とっても!
これは走れる走れないではなく、好きか好きじゃないかの話。より正しくは、どっちがもっと好きかの話。
でも一番好きなのはニックネームを付けること。付けられるのも同じくらい。ラピスでもラズリィでもライラでもラックでも。自分の呼ばれ方は全部覚えてる。今はライラが一番多いかな? ちなみにレイクはララって呼ぶの! あ、レイクっていうのはね──。
髪と同じ薄桃の唇が語る。おしゃべりでどこでも首を突っ込む性格が裏付ける、広い友好関係。
「サラがいい? ウユニがいい? それともソル? ──じゃあ、レイク!」
─あぁ、なんで『レイク』か? 簡単だよ。『サラ・デ・ウユニ』は『ウユニ塩湖』、英語だと『ウユニ・ソルトレイク』。だからレイク!
あそこを全速力で駆け抜ける。あの子の夢、なんだって。カッコいいよね。レイクが走るのなんて、まるで飛んでるみたい。いつかわたしも見てみたいんだ。レイクがそこを、心のままに駆けてるとのろを。
知ってる? 雨上がりの翌日は水たまりが鏡みたいに反射して空を映すんだって。その中をレイクが走る──。
あぁんもぅ! チョーカッコいいと思わない⁉︎ 異論はなしね♪」
─うん。出身は同じで合ってる。けど話したことはほとんどなかった。『クラスメイト』以上でもなく以下でもなく。で、ここに来て、最初のデモレースで一緒になって…。ぶちのめされて初めて知った。『コイツ、こんなに強かったのか…』って。
─わかる、そーなるよね。いつも『髪乱れる〜』とか言ってランニングすら嫌がってるから。…アイツは強いよ、私より。勝てたのだって、条件良かった1回だけ。
ホント、ムカつく。思い出したら腹立ってきた。いつか実力でぶっ飛ばす。大差つけてぶち抜いてやる。
ごめん。話逸れた。けどこのくらいでい? この後ララと予定あんだ」
夢はひとつ。名前の由来にもなっている「世界で最も平らな場所」を全速力で駆けること。
重心を低く置いた、人並外れた一歩のストロークが彼女の武器。それゆえ、急な坂のあるコースが苦手。
適正は「逃げ」。合ってないと言われても「逃げ」。踏み荒らされたコースなんて走りたくないっての!
半透明にすら見える髪とライトブルーの瞳の儚さとは対称的に性格は勝ち気。レース中は口が悪くなることもしばしば。
塩が好き。特に夏場の塩分不足対策は欠かさず、うるさく、強要してくる。
「私は絶対っ、あの塩湖に行くんだっ! 平らな塩の上を、端から端まで走るんだっ‼︎」
─うん。出身は同じで合ってる。けど話したことはほとんどなかった。『クラスメイト』以上でもなく以下でもなく。で、ここに来て、最初のデモレースで一緒になって…。ぶちのめされて初めて知った。『コイツ、こんなに強かったのか…』って。
─わかる、そーなるよね。いつも『髪乱れる〜』とか言ってランニングすら嫌がってるから。…アイツは強いよ、私より。勝てたのだって、条件良かった1回だけ。
ホント、ムカつく。思い出したら腹立ってきた。いつか実力でぶっ飛ばす。大差つけてぶち抜いてやる。
ごめん。話逸れた。けどこのくらいでい? この後ララと予定あんだ」
──ミラはなんで私のスカウトを受けてくれたの?
あれ。わたし、なに考えてるんだろう? なんで、未来さんとの話なんか…。
──え、私の方? 私はね─
あの時は確か、恥ずかしくって聞き返しちゃったんだよね。そしたら未来さん、いつもの褒めゴロしが始まっちゃってさ。余計に、恥ずかしくって。
──ここで1番、未来に寄り添いたい子だな〜って。思ったの。
そんなの、反則ですよ。夕焼けを背景なんかにしちゃってさ。格好いいこと言っちゃって。口説き文句ですかって。
だから─
「─だからっ────私がっ!
私が! 未来さんの、『ミラクル』になるんだっっっ!!!!」
──ミラはなんで私のスカウトを受けてくれたの?
あれ。わたし、なに考えてるんだろう? なんで、未来さんとの話なんか…。
──え、私の方? 私はね─
あの時は確か、恥ずかしくって聞き返しちゃったんだよね。そしたら未来さん、いつもの褒めゴロしが始まっちゃってさ。余計に、恥ずかしくって。
──ここで1番、未来に寄り添いたい子だな〜って。思ったの。
そんなの、反則ですよ。夕焼けを背景なんかにしちゃってさ。格好いいこと言っちゃって。口説き文句ですかって。
だから─
「─だからっ────私がっ!
私が! 未来さんの、『ミラクル』になるんだっっっ!!!!」
夢はひとつ。名前の由来にもなっている「世界で最も平らな場所」を全速力で駆けること。
重心を低く置いた、人並外れた一歩のストロークが彼女の武器。それゆえ、急な坂のあるコースが苦手。
適正は「逃げ」。合ってないと言われても「逃げ」。踏み荒らされたコースなんて走りたくないっての!
半透明にすら見える髪とライトブルーの瞳の儚さとは対称的に性格は勝ち気。レース中は口が悪くなることもしばしば。
塩が好き。特に夏場の塩分不足対策は欠かさず、うるさく、強要してくる。
「私は絶対っ、あの塩湖に行くんだっ! 平らな塩の上を、端から端まで走るんだっ‼︎」
夢はひとつ。名前の由来にもなっている「世界で最も平らな場所」を全速力で駆けること。
重心を低く置いた、人並外れた一歩のストロークが彼女の武器。それゆえ、急な坂のあるコースが苦手。
適正は「逃げ」。合ってないと言われても「逃げ」。踏み荒らされたコースなんて走りたくないっての!
半透明にすら見える髪とライトブルーの瞳の儚さとは対称的に性格は勝ち気。レース中は口が悪くなることもしばしば。
塩が好き。特に夏場の塩分不足対策は欠かさず、うるさく、強要してくる。
「私は絶対っ、あの塩湖に行くんだっ! 平らな塩の上を、端から端まで走るんだっ‼︎」
光が差した。同時に後ろからは、見知った面影が5つ。立ち止まりそうになる背中を、一歩一歩と押していきながら、私の横を追い越していった。
おかげ様で、脚は動く。踏み出すほどに加速して、けれど遥か先で輝く金の光にはまだまだ届きそうもない。
けれど次第に、さっきまでの宙を駆けているような感覚が、芝を、地面を捕らえるものへと変わっているから。前へ進んでいるのがわかる。
だから。もう、だんだん。覇王に勝つとかみんなのためとか、そんなんじゃなくて。ただ。
「勝ちたい」
心がそう唱えた途端、私は、光の中を駆けていた。
因子継承
光が差した。同時に後ろからは、見知った面影が5つ。立ち止まりそうになる背中を、一歩一歩と押していきながら、私の横を追い越していった。
おかげ様で、脚は動く。踏み出すほどに加速して、けれど遥か先で輝く金の光にはまだまだ届きそうもない。
けれど次第に、さっきまでの宙を駆けているような感覚が、芝を、地面を捕らえるものへと変わっているから。前へ進んでいるのがわかる。
だから。もう、だんだん。覇王に勝つとかみんなのためとか、そんなんじゃなくて。ただ。
「勝ちたい」
心がそう唱えた途端、私は、光の中を駆けていた。
因子継承
見上げてくるは若く、蒼
紫
見上げてくるは若く、蒼
紫
時にライバルに挑み続け、時に世代の強さを守り続けた!
そして、ついに今日!
彼女は「挑まれる側」に立ちます!
あえてこの名で呼びましょう!
『黄金世代の秘密兵器』!!
1番人気! 強者 ツルマルツヨシ !!」
XX年 有マ記念 if ……
時にライバルに挑み続け、時に世代の強さを守り続けた!
そして、ついに今日!
彼女は「挑まれる側」に立ちます!
あえてこの名で呼びましょう!
『黄金世代の秘密兵器』!!
1番人気! 強者 ツルマルツヨシ !!」
XX年 有マ記念 if ……
ファルフラ
「オーナー! 来るって言ってたテレビの取材、時間通りでオッケーみたい。あと5分もすれば始められるって」
「わかりました。取材の間、お客様の対応をお願いします」
「まっかせといてください! この日のために日本語だってバッチリだから!
──それよりオーナー! 今日の取材、誰が来るのか知ってます⁇」
「はい。出国前に『連絡が来ました』から」
「そんなこと言えるの、ドイツじゃオーナーくらいだよ、ホント。
──あ、来た来た」
「ぐーてん・たーくっ!
こんにちは⭐︎ ドイツのマイスターさん♪」
「Guten Tag.
こんにちは。日本のトップウマドルさん」
ファルフラ
「オーナー! 来るって言ってたテレビの取材、時間通りでオッケーみたい。あと5分もすれば始められるって」
「わかりました。取材の間、お客様の対応をお願いします」
「まっかせといてください! この日のために日本語だってバッチリだから!
──それよりオーナー! 今日の取材、誰が来るのか知ってます⁇」
「はい。出国前に『連絡が来ました』から」
「そんなこと言えるの、ドイツじゃオーナーくらいだよ、ホント。
──あ、来た来た」
「ぐーてん・たーくっ!
こんにちは⭐︎ ドイツのマイスターさん♪」
「Guten Tag.
こんにちは。日本のトップウマドルさん」
「スカイ」
「あ、ししょー」
「ごめんなさい。トレーニングの邪魔だったかしら?」
「ううん、そんなことないよ。ちょうどクールダウンだったし。──なんなら、これからちょっと一緒に流しません?」
「ふふっ。じゃあお言葉に甘えちゃうわね」
──
「聞いたわ。復帰のこと」
「スペちゃんから?」
「そう。スペちゃんから」
「おしゃべりだなぁ」
「とっても嬉しそうだったわよ。『辞めないでいてくれた』って」
「……」
「私も、同じ気持ちよ」
「…心配、かけちゃったからね。ししょーにも、スペちゃんにも…トレーナーさんにも。
───ししょーは、どうでした?」
「どうって?」
「復帰。する時」
「スカイ」
「あ、ししょー」
「ごめんなさい。トレーニングの邪魔だったかしら?」
「ううん、そんなことないよ。ちょうどクールダウンだったし。──なんなら、これからちょっと一緒に流しません?」
「ふふっ。じゃあお言葉に甘えちゃうわね」
──
「聞いたわ。復帰のこと」
「スペちゃんから?」
「そう。スペちゃんから」
「おしゃべりだなぁ」
「とっても嬉しそうだったわよ。『辞めないでいてくれた』って」
「……」
「私も、同じ気持ちよ」
「…心配、かけちゃったからね。ししょーにも、スペちゃんにも…トレーナーさんにも。
───ししょーは、どうでした?」
「どうって?」
「復帰。する時」
何度も見送って、何度も泣いて。今はまだ大丈夫だけど、きっと今日も泣く。
でも、あたしも。次の春に出会う誰かにとっては、きっと同じなんだろうな。始まりの輪郭は次第に世界との境界を失って、ある日舞う桜の軌道に乗って「さよなら」を告げる。そして私は、誰かの世界になるんだ。
あなたのいない1年を、私は知らない。
実はちょっと不安で。遣わされた使い魔の奥にいるあなたの面影に少しだけ励まされて。
春を迎えた。
何度も見送って、何度も泣いて。今はまだ大丈夫だけど、きっと今日も泣く。
でも、あたしも。次の春に出会う誰かにとっては、きっと同じなんだろうな。始まりの輪郭は次第に世界との境界を失って、ある日舞う桜の軌道に乗って「さよなら」を告げる。そして私は、誰かの世界になるんだ。
あなたのいない1年を、私は知らない。
実はちょっと不安で。遣わされた使い魔の奥にいるあなたの面影に少しだけ励まされて。
春を迎えた。
タイトル草案
花びらの始まりを探して、見上げた先には魔法使いがいた。
星降りの夜には波打ち際で、ずっとあなたと踊っていたい。
香る紅色に空腹が鳴いたなら、想いの頬が紅く染まってく。
散らせ、雪。駆けて、一緒。芽吹け、花。
何度仰いだ桃色に囲まれて、こうして私は、魔法使いになった。
タイトル草案
花びらの始まりを探して、見上げた先には魔法使いがいた。
星降りの夜には波打ち際で、ずっとあなたと踊っていたい。
香る紅色に空腹が鳴いたなら、想いの頬が紅く染まってく。
散らせ、雪。駆けて、一緒。芽吹け、花。
何度仰いだ桃色に囲まれて、こうして私は、魔法使いになった。
" The Wonder "
" The Wonder "