「なんかこう、生き物に頼んでどうにかできねぇの!?」
「あんた僕の加護を勘違いしてるみたいだけど、あくまで聴こえるだけだから! 操ったりとかはできないんだって!」
「ほら交渉するとかして協力してもらえない?」
「出来なくはないけど、戦場でやってるヒマないでしょ!」
みたいなやり取りして、(あいつ、普段から交渉して、ピンチの時のためにいくつも予防線張ったりしてたヤベーやつだったのか……)ってスに思われる、セルフ追放ものみたいになりそう。
「なんかこう、生き物に頼んでどうにかできねぇの!?」
「あんた僕の加護を勘違いしてるみたいだけど、あくまで聴こえるだけだから! 操ったりとかはできないんだって!」
「ほら交渉するとかして協力してもらえない?」
「出来なくはないけど、戦場でやってるヒマないでしょ!」
みたいなやり取りして、(あいつ、普段から交渉して、ピンチの時のためにいくつも予防線張ったりしてたヤベーやつだったのか……)ってスに思われる、セルフ追放ものみたいになりそう。
言ってから不躾な質問にも程があると後悔したが、メイドは怒るでもなく寂しげに目を伏せた。
「いいえ彼は、ルグニカきっての知恵者ですのよ。今は少し、外界との意思疎通が難しいだけでして……私共で診ておりますから、他の方の迷惑になることはございませんわ」
「そ、そうですか……、それであれば問題ありません。ごゆっくり……」
メイドの申し訳なさそうな口ぶりの中に、毅然としたものを感じ、宿屋はそれ以上は追求せずにメイドとのやり取りを終え、彼女を送り出した。
言ってから不躾な質問にも程があると後悔したが、メイドは怒るでもなく寂しげに目を伏せた。
「いいえ彼は、ルグニカきっての知恵者ですのよ。今は少し、外界との意思疎通が難しいだけでして……私共で診ておりますから、他の方の迷惑になることはございませんわ」
「そ、そうですか……、それであれば問題ありません。ごゆっくり……」
メイドの申し訳なさそうな口ぶりの中に、毅然としたものを感じ、宿屋はそれ以上は追求せずにメイドとのやり取りを終え、彼女を送り出した。
目は空ろで焦点がどこにも合っていない。
そして。
「■■Aや■、■■ぃ■■■はe■g■■■■、じッ、ぎぃi■■■■■nあ、■■■■■」
終始意味のない音の羅列を口からこぼし続けていた。
その様子があまりにも不気味で、店主は身の毛がよだつ思いだったが、相場より幾分も高い宿泊料を出されて、彼らの滞在を許可した。
一団が部屋に向かいいなくなった後、一人手続きに残った長身のメイドにそっと尋ねる。
目は空ろで焦点がどこにも合っていない。
そして。
「■■Aや■、■■ぃ■■■はe■g■■■■、じッ、ぎぃi■■■■■nあ、■■■■■」
終始意味のない音の羅列を口からこぼし続けていた。
その様子があまりにも不気味で、店主は身の毛がよだつ思いだったが、相場より幾分も高い宿泊料を出されて、彼らの滞在を許可した。
一団が部屋に向かいいなくなった後、一人手続きに残った長身のメイドにそっと尋ねる。