(今のところ)毎日投稿です🐶🥼
ニヤニヤとする千堂に、一ノ瀬は反論を。ちょっぴり、千堂の子守唄…は、聞きたい気もするが。うなずいては、完全に子供扱いされるだろう。
「当日、どうするかは僕が決める」
楽しそうな千堂は、楽しんでいるようだ。一ノ瀬をからかい……。
「…子供じゃないですが、充さんの子守唄は歓迎です」
どうせ、やめてくれないなら、やってほしいことを伝える。と、千堂が吹いた。
「一ノ瀬君! 可愛すぎ!」
「…充さんに関することなら、強欲なんです」
「可愛い……」
一ノ瀬からすれば、千堂が可愛いのだが。水掛け論(?)となるため、口は閉じておく。現に、笑っている姿も可愛い。
ニヤニヤとする千堂に、一ノ瀬は反論を。ちょっぴり、千堂の子守唄…は、聞きたい気もするが。うなずいては、完全に子供扱いされるだろう。
「当日、どうするかは僕が決める」
楽しそうな千堂は、楽しんでいるようだ。一ノ瀬をからかい……。
「…子供じゃないですが、充さんの子守唄は歓迎です」
どうせ、やめてくれないなら、やってほしいことを伝える。と、千堂が吹いた。
「一ノ瀬君! 可愛すぎ!」
「…充さんに関することなら、強欲なんです」
「可愛い……」
一ノ瀬からすれば、千堂が可愛いのだが。水掛け論(?)となるため、口は閉じておく。現に、笑っている姿も可愛い。
「…おはよう。昨夜、君、遅くまで起きてただろう? 平気なのか?」
…買い出しが楽しみすぎて、寝れなかったの…よくご存知で。
「元気です。ありがとうございます。…昨日は、比較的、暇があったから疲れてなかったんですよ。今夜は、早めに寝ます」
言えない。花火大会前夜でもないのに、寝付けなかったとか。どれだけ、楽しみにしている子供なのか。自覚があるほどだ。千堂からすれば、もっと子供と思われそう。黙っておくのが、無難……。
「花火大会の前の日は、僕が子守歌を歌ってあげるよ」
「…おはよう。昨夜、君、遅くまで起きてただろう? 平気なのか?」
…買い出しが楽しみすぎて、寝れなかったの…よくご存知で。
「元気です。ありがとうございます。…昨日は、比較的、暇があったから疲れてなかったんですよ。今夜は、早めに寝ます」
言えない。花火大会前夜でもないのに、寝付けなかったとか。どれだけ、楽しみにしている子供なのか。自覚があるほどだ。千堂からすれば、もっと子供と思われそう。黙っておくのが、無難……。
「花火大会の前の日は、僕が子守歌を歌ってあげるよ」
欲を言葉にすると、千堂が眉を寄せた。やっぱり、駄目か……。
「興奮して、眠れなくなるよ? ほら、こうしててやるから、大人しく寝ろ」
千堂の腕が、一ノ瀬の身体に回る。一ノ瀬からは、遠慮していた、密着が……。…千堂は、大丈夫かな? 暑くない? とは、思っても。
「…君は、何を差し置いても僕なのか……?」
次第に、瞼が重くなる。千堂の問い? にも、応えることはできず。
夢の中。
忙しい日々は続くが、仕事にはやりがいしかない。仕事の間は、患者のことのみを考え。その他の時間は、千堂のことばかり考え。毎日、一日を過ごし終わり、次の休みとなった朝。
「おはようございます」
欲を言葉にすると、千堂が眉を寄せた。やっぱり、駄目か……。
「興奮して、眠れなくなるよ? ほら、こうしててやるから、大人しく寝ろ」
千堂の腕が、一ノ瀬の身体に回る。一ノ瀬からは、遠慮していた、密着が……。…千堂は、大丈夫かな? 暑くない? とは、思っても。
「…君は、何を差し置いても僕なのか……?」
次第に、瞼が重くなる。千堂の問い? にも、応えることはできず。
夢の中。
忙しい日々は続くが、仕事にはやりがいしかない。仕事の間は、患者のことのみを考え。その他の時間は、千堂のことばかり考え。毎日、一日を過ごし終わり、次の休みとなった朝。
「おはようございます」
「えへへ~」
リビングに布団を敷き、涼しい部屋の中。一ノ瀬は、目の前に千堂がいることに、にこにこが止まらない。今さらではあるが、同棲っていいな? 好きな人と、二人きりでゆっきりできる。
「充さん…、俺の充さん」
にこにこしながら、千堂の額から頭部を撫でた。あまり触ると、エアコンが効いていても千堂が暑いだろうから。撫で、撫で。一ノ瀬の掌も、心地いい。
「一ノ瀬君…こら! 僕を寝かしつけようとするな!」
気持ちよさげに、瞼を閉じかけた千堂は、ハッと瞼を開き…可愛い。キスしたい。
「えへへ~」
リビングに布団を敷き、涼しい部屋の中。一ノ瀬は、目の前に千堂がいることに、にこにこが止まらない。今さらではあるが、同棲っていいな? 好きな人と、二人きりでゆっきりできる。
「充さん…、俺の充さん」
にこにこしながら、千堂の額から頭部を撫でた。あまり触ると、エアコンが効いていても千堂が暑いだろうから。撫で、撫で。一ノ瀬の掌も、心地いい。
「一ノ瀬君…こら! 僕を寝かしつけようとするな!」
気持ちよさげに、瞼を閉じかけた千堂は、ハッと瞼を開き…可愛い。キスしたい。
「僕…は、…いや、いいかな? 今日は、頑張っていたからね」
ほほ笑む千堂が、掴む一ノ瀬の手を撫でてくれた。きゅーんっ! と、一ノ瀬の胸が騒ぐ。病院では、一ノ瀬が忙しすぎて、ゆっくりできなかったけど。家では、二人きり! 急いで、シャワーを浴びてこないと!
「片付けと、掃除は俺が明日、やるので! 充さんは、布団の用意だけお願いします! あっ、と……! 今度、充さんが忙しいときには、俺にいっぱい我が儘を言ってくださいね!」
「はい、はい。急がなくても、僕は逃げないよ」
「僕…は、…いや、いいかな? 今日は、頑張っていたからね」
ほほ笑む千堂が、掴む一ノ瀬の手を撫でてくれた。きゅーんっ! と、一ノ瀬の胸が騒ぐ。病院では、一ノ瀬が忙しすぎて、ゆっくりできなかったけど。家では、二人きり! 急いで、シャワーを浴びてこないと!
「片付けと、掃除は俺が明日、やるので! 充さんは、布団の用意だけお願いします! あっ、と……! 今度、充さんが忙しいときには、俺にいっぱい我が儘を言ってくださいね!」
「はい、はい。急がなくても、僕は逃げないよ」
「美味しいです!」
「ありがとう。食べたら、すぐシャワーに行け。片付けと、風呂掃除は僕が……」
「充さん!」
千堂が、立ちあがろうとしたため、慌てて一ノ瀬は腕を掴んだ。咄嗟の、無意識に近い行動。きょとんとしている千堂に、一ノ瀬は「ぁ……」と、口ごもった。
「どうした? おかわりなら、作って……」
「いえ! もう、十分なんですが……」
怒らないかな? 言っても、いいかな? いい、よな……。
「…俺が風呂から出たら、すぐに寝ません? 充さんと寝たい……」
「美味しいです!」
「ありがとう。食べたら、すぐシャワーに行け。片付けと、風呂掃除は僕が……」
「充さん!」
千堂が、立ちあがろうとしたため、慌てて一ノ瀬は腕を掴んだ。咄嗟の、無意識に近い行動。きょとんとしている千堂に、一ノ瀬は「ぁ……」と、口ごもった。
「どうした? おかわりなら、作って……」
「いえ! もう、十分なんですが……」
怒らないかな? 言っても、いいかな? いい、よな……。
「…俺が風呂から出たら、すぐに寝ません? 充さんと寝たい……」
…食欲がなかったこと、ばれている。一ノ瀬は、おにぎりを手にしたまま、千堂にほほ笑んだ。一ノ瀬のため、レシピを調べてくれてたんだ。
「すごく、美味しいです。これなら、いくらでも食べれそうです」
「食べすぎもよくないから、ほどほどに。もう一個も、豚肉だけど味は変えてある」
夏バテには、豚肉が効果が大きい。夏バテ…は、まだしてないが。千堂の気遣いに、嬉しい限り。一ノ瀬は、おにぎりをモグモグ食べる。美味しいのも事実であり、食べる手と口が止まらない。
「よく噛んで。飲み物も」
…食欲がなかったこと、ばれている。一ノ瀬は、おにぎりを手にしたまま、千堂にほほ笑んだ。一ノ瀬のため、レシピを調べてくれてたんだ。
「すごく、美味しいです。これなら、いくらでも食べれそうです」
「食べすぎもよくないから、ほどほどに。もう一個も、豚肉だけど味は変えてある」
夏バテには、豚肉が効果が大きい。夏バテ…は、まだしてないが。千堂の気遣いに、嬉しい限り。一ノ瀬は、おにぎりをモグモグ食べる。美味しいのも事実であり、食べる手と口が止まらない。
「よく噛んで。飲み物も」
テーブルの上に置かれたのは、皿が一枚。おにぎりが二つ、乗ってて……。おにぎり、だな? コンビニおにぎりよりは、大き目サイズが二つ。他には、何も……。
ぐうぅ~。…自覚してなかった空腹が、今、やってきた。一ノ瀬は、苦笑。
「美味しそうですね。いただきます」
食欲よりも、千堂だったが…おにぎりに、食欲を刺激された。食欲があまりないとき、おにぎりがいいのかもしれないな? すごく、食べたい欲が……。
「…あ! これ、中に……!」
海苔巻きおにぎりを一口齧り、一ノ瀬は気づく。おにぎりの中に、肉が挟まれていたことに。濃いめの味付けの、豚肉炒め。これは、千堂のアイデア?
テーブルの上に置かれたのは、皿が一枚。おにぎりが二つ、乗ってて……。おにぎり、だな? コンビニおにぎりよりは、大き目サイズが二つ。他には、何も……。
ぐうぅ~。…自覚してなかった空腹が、今、やってきた。一ノ瀬は、苦笑。
「美味しそうですね。いただきます」
食欲よりも、千堂だったが…おにぎりに、食欲を刺激された。食欲があまりないとき、おにぎりがいいのかもしれないな? すごく、食べたい欲が……。
「…あ! これ、中に……!」
海苔巻きおにぎりを一口齧り、一ノ瀬は気づく。おにぎりの中に、肉が挟まれていたことに。濃いめの味付けの、豚肉炒め。これは、千堂のアイデア?
「平気なやつが、僕にウザ絡みしてくるのか?」
…ウザ絡み言われた……。単に、一ノ瀬は疲れた癒しを千堂に……。うん、疲れてるのは間違いない。ここは、千堂に甘えさせてもらおう。
「…はい。ご飯、もらってもいいですか?」
メッセージで、千堂が作ったと教えてもらった。一ノ瀬は、好意に甘えよう。
「待ってろ。温めてくるから」
千堂も、嬉し気にキッチンへと行った。甘えられ、嬉しい…のかも、しれないが。
(俺としては、充さんのお世話をしたいんですよ)
甘えるより、甘えてほしい。それは、千堂も同じ気持ちなんだろうが……。
「お待たせ」
ほどなくして、千堂が戻ってくる。
「平気なやつが、僕にウザ絡みしてくるのか?」
…ウザ絡み言われた……。単に、一ノ瀬は疲れた癒しを千堂に……。うん、疲れてるのは間違いない。ここは、千堂に甘えさせてもらおう。
「…はい。ご飯、もらってもいいですか?」
メッセージで、千堂が作ったと教えてもらった。一ノ瀬は、好意に甘えよう。
「待ってろ。温めてくるから」
千堂も、嬉し気にキッチンへと行った。甘えられ、嬉しい…のかも、しれないが。
(俺としては、充さんのお世話をしたいんですよ)
甘えるより、甘えてほしい。それは、千堂も同じ気持ちなんだろうが……。
「お待たせ」
ほどなくして、千堂が戻ってくる。
ウルウル、瞳を潤ませながら、許しを請う。千堂に嫌われたら、元も子もない。
「…好きなら、何をしてもいいと思うなよ?」
大きく、何度もうなずき。一ノ瀬は、反省を態度でもあらわす。反省しかないため、項垂れて千堂の言葉を待つ。許してもらえないと、悲しくなってしまう。
「…はぁ~……。…狡いな? 君は」
俯く後頭部を、ぐしゃっと。ぐしゃぐしゃ、千堂の手が一ノ瀬の頭を掻き。嬉しさに、口元には笑みを浮かべた。千堂の優しさに、反省しないと!
「デザートは、食べられます? 簡単ですが、俺が……」
「いらないよ。今日の君は、疲れてるんだから。ゆっくりしろ」
ウルウル、瞳を潤ませながら、許しを請う。千堂に嫌われたら、元も子もない。
「…好きなら、何をしてもいいと思うなよ?」
大きく、何度もうなずき。一ノ瀬は、反省を態度でもあらわす。反省しかないため、項垂れて千堂の言葉を待つ。許してもらえないと、悲しくなってしまう。
「…はぁ~……。…狡いな? 君は」
俯く後頭部を、ぐしゃっと。ぐしゃぐしゃ、千堂の手が一ノ瀬の頭を掻き。嬉しさに、口元には笑みを浮かべた。千堂の優しさに、反省しないと!
「デザートは、食べられます? 簡単ですが、俺が……」
「いらないよ。今日の君は、疲れてるんだから。ゆっくりしろ」
「俺にとっては、一番の癒しですから~っ‼」
腕を叩かれようとも、痛くはないので現状維持。一ノ瀬は、思う存分、千堂を堪能し。
「まったく、君は!」
乱れたシャツを、千堂が正していた。…一ノ瀬が、原因とも言う。千堂を抱きしめていたら、こう…ムラムラとして。ちょっとした、「悪戯」を……。
「こうなるから、嫌だったんだ!」
千堂の隣に正座し、一ノ瀬は反省中。わざとでは、ないのだ。しかしだな? 腕の中に千堂がいて、こう…我慢できなくなったというか、ムラムラが……。
「…ごめんなさい……」
反省しながら、一ノ瀬は上目遣いを千堂へと。
「俺にとっては、一番の癒しですから~っ‼」
腕を叩かれようとも、痛くはないので現状維持。一ノ瀬は、思う存分、千堂を堪能し。
「まったく、君は!」
乱れたシャツを、千堂が正していた。…一ノ瀬が、原因とも言う。千堂を抱きしめていたら、こう…ムラムラとして。ちょっとした、「悪戯」を……。
「こうなるから、嫌だったんだ!」
千堂の隣に正座し、一ノ瀬は反省中。わざとでは、ないのだ。しかしだな? 腕の中に千堂がいて、こう…我慢できなくなったというか、ムラムラが……。
「…ごめんなさい……」
反省しながら、一ノ瀬は上目遣いを千堂へと。
「ただいまですっ!」
息を切らしながら、一ノ瀬は玄関を開け、中へと入る。走って帰ったため、息があがっているのだ。が、構わず、千堂の元へと一直線。
「おかえ、り…っ……⁉」
「充さん……‼ 好きっ‼」
座っていた、千堂の背後からハグ。後頭部の匂いを、「スーッ」。
「おい! 一ノ瀬君! 僕より、ご飯!」
腕の中、暴れる人を強く抱きしめ、一ノ瀬は恋人の匂いと感触、熱を堪能する。メッセージを見た瞬間、もう堪らなくなったのだ。千堂が、好きすぎて。
「まだ、少し……。俺にとっては、充さんが一番のご馳走だから……!」
「ただいまですっ!」
息を切らしながら、一ノ瀬は玄関を開け、中へと入る。走って帰ったため、息があがっているのだ。が、構わず、千堂の元へと一直線。
「おかえ、り…っ……⁉」
「充さん……‼ 好きっ‼」
座っていた、千堂の背後からハグ。後頭部の匂いを、「スーッ」。
「おい! 一ノ瀬君! 僕より、ご飯!」
腕の中、暴れる人を強く抱きしめ、一ノ瀬は恋人の匂いと感触、熱を堪能する。メッセージを見た瞬間、もう堪らなくなったのだ。千堂が、好きすぎて。
「まだ、少し……。俺にとっては、充さんが一番のご馳走だから……!」
夜、トボトボ、一ノ瀬は一人で歩いていた。定時にはあがると、千堂に伝えたのに……。定時どころか、大幅に遅れて帰宅中。千堂は、先に帰宅したため、独り寂しく帰路を歩いていた。
(充さんと、帰りたかった……)
多忙な日は、珍しくない。珍しくは、ないが……。今日ほど、千堂と一緒にいたい日も、多々あり。あっちこっちと、動き回っていたせいで、まともに顔も見れなかった。帰ったら……。
「ん? 充さん……?」
スマホから、通知音が鳴った。開くと、メッセージがあり、
『夜は、僕が作った』
夜、トボトボ、一ノ瀬は一人で歩いていた。定時にはあがると、千堂に伝えたのに……。定時どころか、大幅に遅れて帰宅中。千堂は、先に帰宅したため、独り寂しく帰路を歩いていた。
(充さんと、帰りたかった……)
多忙な日は、珍しくない。珍しくは、ないが……。今日ほど、千堂と一緒にいたい日も、多々あり。あっちこっちと、動き回っていたせいで、まともに顔も見れなかった。帰ったら……。
「ん? 充さん……?」
スマホから、通知音が鳴った。開くと、メッセージがあり、
『夜は、僕が作った』
ぽそり。千堂が、「名」を呼んでくれ、背中も摩ってくれる!
「みっ……‼」
感極まり、一ノ瀬からも…と、なった瞬間。
ブーッ、ブーッ。
首から下げ、背中側に回していた、PHSが音を鳴らす。着信音ではなく、バイブの振動に一ノ瀬がビクッとなり、つられて千堂も。
「ああっ‼ 呼ばれた‼ 行かないと‼」
連絡がくるならば、看護師からしかなく。一ノ瀬は、半分泣きそうになりながら、千堂から離れる。名残惜しいが、仕事が最優先。名残惜しいが!
「帰りは…帰りは、定時であがります!」
「…無理は、するなよ? 昼も……」
「はい! 弁当は、あとからでも食べに来ます!」
ぽそり。千堂が、「名」を呼んでくれ、背中も摩ってくれる!
「みっ……‼」
感極まり、一ノ瀬からも…と、なった瞬間。
ブーッ、ブーッ。
首から下げ、背中側に回していた、PHSが音を鳴らす。着信音ではなく、バイブの振動に一ノ瀬がビクッとなり、つられて千堂も。
「ああっ‼ 呼ばれた‼ 行かないと‼」
連絡がくるならば、看護師からしかなく。一ノ瀬は、半分泣きそうになりながら、千堂から離れる。名残惜しいが、仕事が最優先。名残惜しいが!
「帰りは…帰りは、定時であがります!」
「…無理は、するなよ? 昼も……」
「はい! 弁当は、あとからでも食べに来ます!」
昼休憩時、急いで千堂の執務室まで来ると。
「千堂先生!」
ノックもそこそこに扉を開き、待っていてくれた千堂へと真っ直ぐに。
「? 一ノ瀬先生…、ッ! おい!」
椅子に座る、千堂を上から覆い被さるよう、抱きしめた。
「はぁ~! 癒される‼」
「一ノ瀬先生⁉ ここ、病院内っ……‼」
「少しの間でいいので、充電させてくださいっ‼ 疲れた‼」
午前中、千堂と別れてから、息をつく間もないほど、あっちこっちと呼ばれた。そんなときに限り、患者同士の諍いであったり、緊急対応に追われたり。昼休憩に入れたのが、奇跡だ。
昼休憩時、急いで千堂の執務室まで来ると。
「千堂先生!」
ノックもそこそこに扉を開き、待っていてくれた千堂へと真っ直ぐに。
「? 一ノ瀬先生…、ッ! おい!」
椅子に座る、千堂を上から覆い被さるよう、抱きしめた。
「はぁ~! 癒される‼」
「一ノ瀬先生⁉ ここ、病院内っ……‼」
「少しの間でいいので、充電させてくださいっ‼ 疲れた‼」
午前中、千堂と別れてから、息をつく間もないほど、あっちこっちと呼ばれた。そんなときに限り、患者同士の諍いであったり、緊急対応に追われたり。昼休憩に入れたのが、奇跡だ。
表情筋を引き締め、一ノ瀬は千堂に礼を。そうだ。しっかりしないと、千堂に余計な心配をかけてしまう。…以前とは逆で、一ノ瀬が壁に激突しそうだったとか。
「変なところで、俺たちって似てますね?」
おかしくて、本音がポロリ。きょとんとしていた千堂だが、
「ばか言ってないで、仕事に集中しろ!」
遅れて、一ノ瀬の胸をバシッと叩いてきた。…照れてる! 照れた!
(俺の充さんが、可愛い!)
表情筋を引き締め…ないと、いけないのに。一ノ瀬は、ヘラッとにこにことなってしまう。これは、可愛すぎる千堂が悪い。可愛い、可愛い。大好き!
「昼に、また!」
表情筋を引き締め、一ノ瀬は千堂に礼を。そうだ。しっかりしないと、千堂に余計な心配をかけてしまう。…以前とは逆で、一ノ瀬が壁に激突しそうだったとか。
「変なところで、俺たちって似てますね?」
おかしくて、本音がポロリ。きょとんとしていた千堂だが、
「ばか言ってないで、仕事に集中しろ!」
遅れて、一ノ瀬の胸をバシッと叩いてきた。…照れてる! 照れた!
(俺の充さんが、可愛い!)
表情筋を引き締め…ないと、いけないのに。一ノ瀬は、ヘラッとにこにことなってしまう。これは、可愛すぎる千堂が悪い。可愛い、可愛い。大好き!
「昼に、また!」
「…え……?」
「前を向いて歩け。壁に、突っ込む気か? 君は」
目の前には、壁。考え事をしていたため、気づかなかったようだ。一ノ瀬は、振り返って千堂を見る。呆れ顔の千堂に、「えへへ」。
「ありがとうございます、千堂先生」
病院内のため、声のトーンは抑えてあるが、千堂への好きが溢れそうだ。本当に、千堂はよく一ノ瀬を見てくれている。好き、好き、大好き!
「…一ノ瀬先生……。…顔、だらしないよ」
呆れ顔から、頬が染まり。千堂こそ、可愛い顔となっ…ハッ! 可愛い千堂は、一ノ瀬だけが知っていたらいい! 一ノ瀬も、気を引き締めないと!
「…え……?」
「前を向いて歩け。壁に、突っ込む気か? 君は」
目の前には、壁。考え事をしていたため、気づかなかったようだ。一ノ瀬は、振り返って千堂を見る。呆れ顔の千堂に、「えへへ」。
「ありがとうございます、千堂先生」
病院内のため、声のトーンは抑えてあるが、千堂への好きが溢れそうだ。本当に、千堂はよく一ノ瀬を見てくれている。好き、好き、大好き!
「…一ノ瀬先生……。…顔、だらしないよ」
呆れ顔から、頬が染まり。千堂こそ、可愛い顔となっ…ハッ! 可愛い千堂は、一ノ瀬だけが知っていたらいい! 一ノ瀬も、気を引き締めないと!
「僕は、先に行く」
「あっ! 俺も、行きます~!」
「うるさいから、ついて来るな!」
「ごめんなさい~!」
怒った千堂が、鞄を持って玄関へ向かう。遅れ、一ノ瀬も追いかけ。二人で、出勤した朝。
病院内を回っていると、看護師や患者の中に、花火大会の話題を話す人たちがいた。この時期、様々な場所で開催されるからな。夏と言えば、花火大会だな?
(レジャーシートは、近くのホームセンターかな? 重石用に、何を買おう?)
飲み物は、駅の自販機などがあるから、買い込む必要はない。一ノ瀬は、仕事をしながら、買い物リストを考え。
「一ノ瀬先生」
「僕は、先に行く」
「あっ! 俺も、行きます~!」
「うるさいから、ついて来るな!」
「ごめんなさい~!」
怒った千堂が、鞄を持って玄関へ向かう。遅れ、一ノ瀬も追いかけ。二人で、出勤した朝。
病院内を回っていると、看護師や患者の中に、花火大会の話題を話す人たちがいた。この時期、様々な場所で開催されるからな。夏と言えば、花火大会だな?
(レジャーシートは、近くのホームセンターかな? 重石用に、何を買おう?)
飲み物は、駅の自販機などがあるから、買い込む必要はない。一ノ瀬は、仕事をしながら、買い物リストを考え。
「一ノ瀬先生」
笑いすぎたせいか。千堂が、首を傾げた。
「いえ。花火大会に行くのに、遠足にもなると思ったら……。一石二鳥どころじゃないですね。…楽しみでしょうがないです」
きょとんとし、顎に手をやる千堂は。
「…遠足は、小学校から行ってるから、『初めて』には該当しないな?」
その表情が、あまりにも真剣すぎて。
「ブ…ッ‼」
我慢しようとし、我慢しきれず、一ノ瀬は思いっきり吹いてしまった。
「充さん! 狡い! 反則ですっ……!」
「? 何がだ? 僕は、真面目に……」
さらに、追い打ちをかけられ、腹を抱えて一ノ瀬は笑う。千堂の生真面目さが、ツボに入ってしまい。駄目だ、
「可愛いです!」
笑いすぎたせいか。千堂が、首を傾げた。
「いえ。花火大会に行くのに、遠足にもなると思ったら……。一石二鳥どころじゃないですね。…楽しみでしょうがないです」
きょとんとし、顎に手をやる千堂は。
「…遠足は、小学校から行ってるから、『初めて』には該当しないな?」
その表情が、あまりにも真剣すぎて。
「ブ…ッ‼」
我慢しようとし、我慢しきれず、一ノ瀬は思いっきり吹いてしまった。
「充さん! 狡い! 反則ですっ……!」
「? 何がだ? 僕は、真面目に……」
さらに、追い打ちをかけられ、腹を抱えて一ノ瀬は笑う。千堂の生真面目さが、ツボに入ってしまい。駄目だ、
「可愛いです!」
待機していても、何もないし、相当な待ち時間だ。室内での休憩もほしいし……。
「一ノ瀬君が平気なら、近場を歩いてみないか? なかなか、行かない場所って新鮮じゃないか? 二人で散策しながら、どこかお店で食べたり」
「…はい。目的のない散歩も、楽しいですからね。花火大会までに、休みがありますから。そのとき、必要な物を買い出しに行きましょうか?」
「楽しみだね。ますます、遠足みたいだ」
事前に買い物をして。見知らぬ土地へ行き、見て回る。千堂の言う通り、遠足そのままだな? 思わず、一ノ瀬は笑みをこぼしてしまう。
待機していても、何もないし、相当な待ち時間だ。室内での休憩もほしいし……。
「一ノ瀬君が平気なら、近場を歩いてみないか? なかなか、行かない場所って新鮮じゃないか? 二人で散策しながら、どこかお店で食べたり」
「…はい。目的のない散歩も、楽しいですからね。花火大会までに、休みがありますから。そのとき、必要な物を買い出しに行きましょうか?」
「楽しみだね。ますます、遠足みたいだ」
事前に買い物をして。見知らぬ土地へ行き、見て回る。千堂の言う通り、遠足そのままだな? 思わず、一ノ瀬は笑みをこぼしてしまう。
穴場スポットや、交通機関も調べた。場所取り自体は、朝一からする人が多いらしく、レジャーシートなどの買い出しもリストアップした。
「なんだか、遠足みたいに思えてきた」
「ですね~。意外と、買い物が多いかも。レジャーシートに、飛ばされないための置石。飲み物と、塩分補給の飴とかも?」
「そうだね。熱中症対策は、万全でいかないと」
穴場紹介されていた、江戸川河川敷には朝十時までには行く。そのあと、どうするか?
穴場スポットや、交通機関も調べた。場所取り自体は、朝一からする人が多いらしく、レジャーシートなどの買い出しもリストアップした。
「なんだか、遠足みたいに思えてきた」
「ですね~。意外と、買い物が多いかも。レジャーシートに、飛ばされないための置石。飲み物と、塩分補給の飴とかも?」
「そうだね。熱中症対策は、万全でいかないと」
穴場紹介されていた、江戸川河川敷には朝十時までには行く。そのあと、どうするか?
こんな夜…に、限らず。幾度となく、繰り返してきた。千堂を好きだからこそ、簡単に感情が揺さぶられるわけだが……。そのことを、千堂はよくわかってくれない。浴衣姿を見たいのだって、見たい気持ちがほとんど。「希望」、わずか……。
(俺、こんなにも我慢してるんですよ……?)
千堂の後頭部を撫でながら、心でため息を吐く。勝手に欲情し、勝手に我慢しているのは一ノ瀬だ。千堂に、訴えるつもりはないけど……。
(…絶対、俺の最期まで責任を持ってくださいよ……?)
自惚れでなく、千堂が悲しむため。一ノ瀬が、「先」なつもりはないが。死が二人を別つまで、ともに在りたい。在る!
こんな夜…に、限らず。幾度となく、繰り返してきた。千堂を好きだからこそ、簡単に感情が揺さぶられるわけだが……。そのことを、千堂はよくわかってくれない。浴衣姿を見たいのだって、見たい気持ちがほとんど。「希望」、わずか……。
(俺、こんなにも我慢してるんですよ……?)
千堂の後頭部を撫でながら、心でため息を吐く。勝手に欲情し、勝手に我慢しているのは一ノ瀬だ。千堂に、訴えるつもりはないけど……。
(…絶対、俺の最期まで責任を持ってくださいよ……?)
自惚れでなく、千堂が悲しむため。一ノ瀬が、「先」なつもりはないが。死が二人を別つまで、ともに在りたい。在る!
「? おやすみなさい」
青が、覗いてきたが、すぐ一ノ瀬の胸に隠れ。怒って…は、ないよな? 嫌がってる、素振りもないし。なら、いいのか?
「おやすみなさい」
もう一度、言い。なおも、後頭部は撫で続けた。千堂が、心地よく眠れるように。そして、ほどなくして寝息が聞こえ始めた。
(可愛い……)
一ノ瀬の上着を掴み、寝入った千堂。寝つき、いいんだよな? 一ノ瀬と一緒だから、だよな? はぁ~…、幸せすぎる。幸せ、ではあるんだが……。
(下半身……)
こう、モゾモゾというか…ムラムラが、ある。仕方ないよな? 一ノ瀬は、健康な成人男。恋人に、欲情しても……。
「? おやすみなさい」
青が、覗いてきたが、すぐ一ノ瀬の胸に隠れ。怒って…は、ないよな? 嫌がってる、素振りもないし。なら、いいのか?
「おやすみなさい」
もう一度、言い。なおも、後頭部は撫で続けた。千堂が、心地よく眠れるように。そして、ほどなくして寝息が聞こえ始めた。
(可愛い……)
一ノ瀬の上着を掴み、寝入った千堂。寝つき、いいんだよな? 一ノ瀬と一緒だから、だよな? はぁ~…、幸せすぎる。幸せ、ではあるんだが……。
(下半身……)
こう、モゾモゾというか…ムラムラが、ある。仕方ないよな? 一ノ瀬は、健康な成人男。恋人に、欲情しても……。
「…ん……」
一ノ瀬の隣に、横たわる千堂が寄ってくる。恋人が可愛く、一ノ瀬は口に笑みを刻み、後頭部を撫でた。と、さらに千堂は一ノ瀬に近づき、ピタリとくっついて。
「…暑い?」
「いいえ? エアコンの風もあるし、嬉しいしかないですよ?」
むしろ、離れそうとなったら、一ノ瀬から行くが。後頭部をよしよし撫でながら、そっ…と、顔も寄せてみる。大丈夫そう、だよな? 抗議が、なさそうなら……。
「ふふ~っ」
千堂の頭部にキスをし、満足な一ノ瀬。
「…ん……」
一ノ瀬の隣に、横たわる千堂が寄ってくる。恋人が可愛く、一ノ瀬は口に笑みを刻み、後頭部を撫でた。と、さらに千堂は一ノ瀬に近づき、ピタリとくっついて。
「…暑い?」
「いいえ? エアコンの風もあるし、嬉しいしかないですよ?」
むしろ、離れそうとなったら、一ノ瀬から行くが。後頭部をよしよし撫でながら、そっ…と、顔も寄せてみる。大丈夫そう、だよな? 抗議が、なさそうなら……。
「ふふ~っ」
千堂の頭部にキスをし、満足な一ノ瀬。
これは、真実だ。あくまでも、浴衣姿の千堂を見たかったのであり。襲うとか…襲……。…浴衣姿の千堂と、イチャラブエッ……?
「顔」
鋭い一言に、ハッとなって頬に両手を。ムニムニ表情筋を揉み、千堂に笑み。
「ただ、見たいだけですよ?」
「胡散臭い」
本音のありのままを伝えたら、一蹴された! ひどい! 一ノ瀬は、千堂が好きだから! 浴衣姿を見たいし、あわよくばエッチもしたいのに!
「花火大会は、行くけど。浴衣は、なし。以上、わかったか?」
駄目だ。取り付く島もないとは、このことだ。
「はい……」
肩を落とし、一ノ瀬はしょんぼりと返事をした
これは、真実だ。あくまでも、浴衣姿の千堂を見たかったのであり。襲うとか…襲……。…浴衣姿の千堂と、イチャラブエッ……?
「顔」
鋭い一言に、ハッとなって頬に両手を。ムニムニ表情筋を揉み、千堂に笑み。
「ただ、見たいだけですよ?」
「胡散臭い」
本音のありのままを伝えたら、一蹴された! ひどい! 一ノ瀬は、千堂が好きだから! 浴衣姿を見たいし、あわよくばエッチもしたいのに!
「花火大会は、行くけど。浴衣は、なし。以上、わかったか?」
駄目だ。取り付く島もないとは、このことだ。
「はい……」
肩を落とし、一ノ瀬はしょんぼりと返事をした