ホッタタカシ
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古本屋や名画座を徘徊しています。映像関係の仕事もします。
ブログ「星虹堂通信」 http://goldenpicnics.hatenablog.com
NFAJで森田芳光監督『そろばんずく』(1986)。
レンタルビデオで観て、「これ、劇場で見て笑い声を上げる人がいるのだろうか?」と疑問だったものが、今日の客席では主に小林薫パートがウケていた(ラストには拍手まで!)。と言いつつ私も笑えないナンセンス自体は好きなのだ。展示室にあった学生時代のギャグノートのアイディアは、ここに結実したのだなぁ。

小林桂樹は演出がさっぱり理解できず、三木のり平に「のりちゃん、これわかる?」と訊いたら、「これは、アングラ。アングラはわかんなくてOK」と答えられたという。社長シリーズへのオマージュのはずなのだが。そういや三木のり平は別役実の舞台にも出てる人だった。
November 20, 2025 at 9:11 AM
ようやく行けたNFAJ「映画監督・森田芳光」。劇場初見の『それから』(1985)は、デジタル製(に見える)文芸映画ということで、『遠い山なみの光』の長崎パートを思い出したぐらいだが、7Fの展覧会の方にあった、若い頃の大量のアイディア・メモの数々に圧倒される。オリジナル脚本を次々書ける人だったが、やはり「蓄積」がものを言うのだろう。
November 16, 2025 at 5:49 AM
野村芳太郎監督『配達されない三通の手紙』(1979)を新文芸坐で観た。
クイーンの『災厄の町』を中学生で読んで以来、映画化も観てみたいと思って数十年。ようやく観賞できました。さすがに犯人は覚えていたものの、やはり『八つ墓村』なみのアレンジがほしかったところ。

佐分利信と乙羽信子が主人の洋館に、招待客が渡瀬恒彦と小沢栄太郎、令嬢が栗原小巻で許嫁が片岡孝夫、勘当娘に小川真由美、謎の女が松坂慶子という豪華キャストだが、赤毛ものの舞台を観てる感じで画面が弾まない。
しかし芥川也寸志はなんで音楽にグリーグの「ホルベアの時代から」を選んだんだろ?
November 13, 2025 at 3:18 PM
ロバート・レッドフォードでもう一本、バリー・レヴィンソン監督『ナチュラル』(1983)も観てきた。実は初見。

いろんな人が絶賛するだけあって、野球に心底興味がない私でも楽しめるザ・アメリカ映画な作品だが、細部でよくわからん点も多く、これは一種のファンタジーなんだろうと思っていたらリアルな話だったのでちょっと驚いた。原作はバーナード・マラマッドなのか!

冒頭、どう見てもベーブ・ルースな“強打者”の野球選手に、今年亡くなったジョー・ドン・ベイカーが扮していて(なぜか右打ちだったが)、やはり巧かったねぇ。
November 13, 2025 at 3:13 PM
シドニー・ポラック監督『追憶』の4K版観てきた。

金髪ハンサムのスポーツ万能な上に文才も豊かなノンポリ男と、陰キャで不器量で才能は乏しいが、平和と平等を愛する意識高い系女子がなぜか惹かれあって結婚する。が、やっぱりうまくいきませんでしたな話。若い頃はレッドフォードが酷い男だと思ったが、今観ても最低だと思ったよ、この男。

参加者が「マルクス兄弟のコスプレ」で集まるパーティーというのが出てくるが、案の定、グルーチョとハーポだらけでチコはもちろんゼッポも見かけない。政治活動家のケイティ(ストライサンド)は、「君は“カール”になったら?」とからかわれるが、字幕には書かれてなかった。残念。
November 13, 2025 at 3:12 PM
追悼・仲代達矢として観たのは、未見の豊田四郎監督『四谷怪談』(1965)。仲代達矢の伊右衛門がもう最悪の悪党で最高。ただし、ホラーでも表現主義でもなく、マジメな文芸映画のタッチ。岡田茉莉子のお岩は幽霊になっても綺麗。

お岩が妖怪化して復讐するのではなく、悪党は悪党ゆえに自滅してゆく物語として解釈された『四谷怪談』。出演者もセットも豪華だが、小林正樹や勅使河原宏のような「作家」の眼が入らないと、映像が武満徹の音楽に負けてしまう気がした。

伊右衛門が背負っていた赤ん坊が、いつの間にか息絶えていた突然のアップがいちばんビックリさせられたぜ
November 13, 2025 at 3:10 PM
ふらっと入った書店で見かけたマリアーナ・エンリケス『秘儀』。これなんか評判いいよな、と手に取ったら解説が杉江松恋さんで、その熱いツカミにあてられて購入決定。年内には読みたい。
October 24, 2025 at 4:39 PM
安部公房夫人である安部真知の展覧会「安部眞知装画(装丁)本展-豊後高田は晴れ。わたし、いま、帰ってきました-」が大分県豊後高田市立図書館にて開催中。

画像では9/28までとありますが、10/30(木)までやってるようです。入場無料。東京でもやってほしいですね。
September 27, 2025 at 9:06 AM
豊後高田市立図書館にて開催中の、「安部眞知装画(装丁)本展-豊後高田は晴れ。わたし、いま、帰ってきました-」に、安部公房・安部真知夫妻の孫娘・里沙さんも来場と記事になってますね。

実は、私が撮影した取り壊し直前の安部公房邸の写真も展示されているのですよ。
www.city.bungotakada.oita.jp/site/dekigot...
September 27, 2025 at 9:05 AM
仕事で、2年半ぶりの浜松城へ。

前回は二の丸で発掘された堀尾吉晴期石垣の取材だったのだけど(元小学校の土地)、今では整備されて立派な「どうする家康」大河ドラマ館が建っていた。しかしそこも今は空き家で解体を待つばかりとはもったいない。

しかし、なんで浜松でエヴァンゲリオンとのコラボが熱心に行われているのかと思えば、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の第3村に出てきた駅が、天竜二俣駅をモデルにしてるんだとか。城内アナウンスで「エヴァンゲリオンスタンプは〜」と連呼されるのは驚いた。
September 25, 2025 at 12:00 PM
老母の検査結果を聞くために、豊橋まで日帰りで行ってきた。
その後、駅近くの「黒やなぎ」で、母に卒寿祝いを振る舞う。
コースをすべて平らげ、酒もグイグイ飲んでいたので元気なんだろう。
名物の麦とろをようやく食べられた。胡麻豆腐も美味だった。
September 8, 2025 at 4:20 PM
『ジョニーは戦場へ行った』4K版を観た。
ダルトン・トランボが1939年(33歳)に発表して発禁になった小説を、1971年(65歳)に自ら脚本・監督で映画化。学生の頃にビデオで観ているが、なぜかモールス信号が通じるところでラストだと記憶していた。こんなに絶望的な結末だったとは!

黒澤明は戦争映画で戦場の悲惨さや被害状況をリアルに描写することには否定的で、反戦映画の最高傑作として挙げていたのが、『ジョニーは戦場へ行った』と『遠い雷鳴』だった。サタジット・レイの方も再上映してほしい。
August 28, 2025 at 4:12 AM
今年もまたアブラゼミの脱皮を観察する季節となりました。
ひさびさにベストポジションでじっくり鑑賞できた。
August 3, 2025 at 3:09 PM
安来市の月山富田城にて。
一度、登ってみたかった城なので来られてよかった。
トーク撮影当日には、米子の弊社大山オフィスのスタッフが陣中見舞に訪れてくれた。
でも実景撮影の日は土砂降りで本丸には登れず。
June 20, 2025 at 11:42 AM
春からかかりきりの松江城の仕事が終盤戦。
もしかしたら、次の仕事も松江に縁の深いネタになりそう。
そうすると今年は約半年、松江のことを考えて過ごさねばならぬのか。
「鯖しゃぶ」はもう一度、食べたいが……。
June 20, 2025 at 11:39 AM
松江に来たからには、出雲そば、しじみ汁、亀の手で一杯やらねば。
April 27, 2025 at 11:43 AM
22年ぶりに訪問した松江城天守の勇姿。
April 27, 2025 at 11:42 AM
昨夜は某プロジェクトの「打ち上げ」なるものに参加し、ズワイガニ食べ放題の店へ。
こういう仕事での飲み会に参加するのはいつぶりだろう。
もしかすると、コロナ禍以来か……。
April 18, 2025 at 3:36 PM
正月に、コロナ禍以来の帰省をするつもりでいたのだけど、インフルエンザで夫婦そろってダウンしてしまったので、先週末にようやく。
9年ぶりに吉田城と豊橋公園まで足をのばしてきました。桜の季節にここを訪れるのは、初めてかも?
夕食は家族そろって、きく宗の菜飯田楽定食を食べる。これも6年ぶり。
April 10, 2025 at 2:59 AM
徹夜続きの仕事が早朝完成、3時間あまりの仮眠を取って、文学座の新作公演千秋楽へ。チケット無駄にしなくて済みました。

失踪した息子の突然の帰還にとまどう母親、という不条理劇的な出だしで、つい安部公房や別役実を引き合いに出したくなるが、ああした寓話ではなく、普通に心理サスペンスとして展開。となるとアン・バクスター主演のアレのパターンしかないのでは……、と思えばはたしてオチはその通り。
March 24, 2025 at 4:27 PM
どうにか仕事を終えた最終日、英国に来たからには、やはりパブに行かねばと「ホール・イン・ザ・ウォール」という伝統的なパブにて、タラのフィッシュ&チップスを堪能。予想したよりはだいぶ美味く感じる。

店名は港に来た海軍兵士が、船員補充としてパブの飲んだくれを誘拐してゆくことが横行したため、そんな「人さらい」を警戒し壁に穴を開けて見張ったことが由来だそう。
なんと西荻窪にも同名の英国人経営のパブがあることを発見!  帰国したらぜひ行こうと楽しみにしていたが、ちょうど2月28日で閉店したとのこことでガックリ。 こんなすれ違いがあるとはね。
March 2, 2025 at 9:19 AM
パリでは雨にたたられたが、ブリストルでは撮影本番も快晴に恵まれる。
写真はフローティング・ハーバーから見た景色。カラフルな家が並んでるのが可愛い。

ブリストルはバンクシーの出身地だそうで、町のあちこちに作品があるのだとか。
特別バンクシーのファンではないが、こういうのを探して歩く時間が持てるとなお良かった。
March 2, 2025 at 9:15 AM
今回の仕事先はブリストルの名所、ティンツフィールド。
19世紀半ばに建てた、ヴィクトリア期ゴシック調の洋館。

伝統的な貴族の屋敷ではなくて、50代になってから鶏糞輸入業で財を築いた大富豪が、
「成功に導いてくれた神への感謝」と「28歳下の妻への愛情」を込めて建築したものだそう。
オタクの夢というか趣味爆発の世界を堪能。広大なキッチンガーデンもじっくり見たかった。

「三島由紀夫邸」も理想を言えばこのぐらい凝りたかったのではないかなぁ。
February 28, 2025 at 11:19 AM
イギリスの港町、ブリストルに滞在しています。
23年前にも訪れているのだけど、まさかもう一度来られるとは思わなんだ。
前回は夜中に到着し、次の日にブリストル大学を取材、終わったら車でロンドンへ移動というスケジュールだったので、町の記憶はまったくなし。

覚えているのは、ロンドンに向かう途中でストーンヘンジを遠くに眺め、ポランスキーの『テス』のラストシーンを思い出してしみじみしたことぐらい。
が、後にあの映画のストーンヘンジはフランス郊外に建てたオープンセットだったと知ってびっくり。監督が英国に入れないのだからそりゃそうか。
February 27, 2025 at 12:03 AM
生まれて初めてのパリに来ています。
と言っても一日しかいられないのですが。
どうにか仕事を終えて少し時間が空いたのに、あいにくの雨!
滞在先はパリ13区です。

行きの飛行機で観た映画は、『ビートルジュースビートルジュース』、『デッドプール&ウルヴァリン』、イーストウッド新作『陪審員2号』。それぞれ面白く観ました。イーストウッドのは劇場でやるなら改めて観たい。
そこから少し仕事して、残りの時間で『映画ドラえもん のび太の地球交響楽』まで観てしまった。うーん、藤子・F・不二雄が自ら描いていた頃の劇場版は、もっと子供の知的好奇心をくすぐる内容だったような。
February 25, 2025 at 4:23 PM