まばらな雨の日だった。傘を刺すには大袈裟な気がして歩き出すと、思ったよりも雨足があって、結局コンビニで傘を買った。
初めてのデートで予約せずに入った中華飯店はいっぱいだったし、なんだか気の抜けるスタートを切った。
話を聞くのが好きだ。心の奥にある埃を被った宝箱をおっかなびっくり開いていく音がするように思う。
知らない人から、知ってる人に変わる瞬間。手を取ることを躊躇わなくなる空気。赦されたと思って、なんだか嬉しくなる。
とどのつまりあなたも私も人が好きで、人が怖くて、誰かに許されたいのだ。
まばらな雨の日だった。傘を刺すには大袈裟な気がして歩き出すと、思ったよりも雨足があって、結局コンビニで傘を買った。
初めてのデートで予約せずに入った中華飯店はいっぱいだったし、なんだか気の抜けるスタートを切った。
話を聞くのが好きだ。心の奥にある埃を被った宝箱をおっかなびっくり開いていく音がするように思う。
知らない人から、知ってる人に変わる瞬間。手を取ることを躊躇わなくなる空気。赦されたと思って、なんだか嬉しくなる。
とどのつまりあなたも私も人が好きで、人が怖くて、誰かに許されたいのだ。
1時間の睡眠のち、目が覚める。世の中がうごきだして、部屋の前の車道をおおきなトラックが駆け抜けていった。休まりきらなかった頭は淡い色の思考を走らせ、とりとめのない結論に至る。曰く、愛について。その実聞くに耐えない自己弁護と正当化。とても書き起こせないような幼稚な考え。
数日前に見た薔薇のことを思う。リラのような薄紫の大輪で、今にこぼれそうなまで見事に花弁を湛えていた。風に吹かれ揺れる絢爛な花が愛しかった。昨晩、花のそばを通ったら、いつのまにか刈り取られていた。花の命は短い。
あなたに会いたいと思う。私が見るに耐えなくなって刈り取られる前に。愛ではなく自己防衛である。
1時間の睡眠のち、目が覚める。世の中がうごきだして、部屋の前の車道をおおきなトラックが駆け抜けていった。休まりきらなかった頭は淡い色の思考を走らせ、とりとめのない結論に至る。曰く、愛について。その実聞くに耐えない自己弁護と正当化。とても書き起こせないような幼稚な考え。
数日前に見た薔薇のことを思う。リラのような薄紫の大輪で、今にこぼれそうなまで見事に花弁を湛えていた。風に吹かれ揺れる絢爛な花が愛しかった。昨晩、花のそばを通ったら、いつのまにか刈り取られていた。花の命は短い。
あなたに会いたいと思う。私が見るに耐えなくなって刈り取られる前に。愛ではなく自己防衛である。
大事にされていたような、そうでないような
死にたい
大事にされていたような、そうでないような
死にたい