エルリのこと、時々日常を壁打ち垢
それに、エルビンが試着した姿を鏡で確かめながら見せた笑顔がいいなと思い、それが自分に向けられた時はドキドキしていた。
「…シフト次第だが、夜なら」
付き合える、と続けようとした言葉にかぶせるように、「ありがとう!」とエルビンが声をあげた。
満面の笑みをたたえた男前な顔は、欲しかったお菓子を買ってもらえた幼い子のようで、りばいは思わず笑みをこぼした。
それに、エルビンが試着した姿を鏡で確かめながら見せた笑顔がいいなと思い、それが自分に向けられた時はドキドキしていた。
「…シフト次第だが、夜なら」
付き合える、と続けようとした言葉にかぶせるように、「ありがとう!」とエルビンが声をあげた。
満面の笑みをたたえた男前な顔は、欲しかったお菓子を買ってもらえた幼い子のようで、りばいは思わず笑みをこぼした。
でも、「…なら、その店で一緒に選んでくれないか?」と粘る。
「は?」
「さっきから思っていたんだが、きみが選ぶ服のセンスは実にいい。サイズは合わなかったが、生地は私の好きな手触りだし、色も私によく似合っていたと思う。だから、ぜひ、きみに選んでほしいんだ」
なんとかりばいとの距離を縮めたくて一気にまくし立てるエルビン。
でも、「…なら、その店で一緒に選んでくれないか?」と粘る。
「は?」
「さっきから思っていたんだが、きみが選ぶ服のセンスは実にいい。サイズは合わなかったが、生地は私の好きな手触りだし、色も私によく似合っていたと思う。だから、ぜひ、きみに選んでほしいんだ」
なんとかりばいとの距離を縮めたくて一気にまくし立てるエルビン。
…お前が、本を待っているかと思って。
その時、えるびんは理解しました。
自分が待っているのは本ではなくて、りばいなのだと。
…お前が、本を待っているかと思って。
その時、えるびんは理解しました。
自分が待っているのは本ではなくて、りばいなのだと。
よろめく彼の両肩を掴み、揺さぶり、怒鳴りました。
こんな雪の中を来るなんて、死んでもいいのか!
大きな声に驚いたのか、うっすらと口を開け、えるびんの顔をただ見上げるだけの彼に、すぐに外套を脱いで暖炉のそばに行くように言いました。
よろめく彼の両肩を掴み、揺さぶり、怒鳴りました。
こんな雪の中を来るなんて、死んでもいいのか!
大きな声に驚いたのか、うっすらと口を開け、えるびんの顔をただ見上げるだけの彼に、すぐに外套を脱いで暖炉のそばに行くように言いました。
気のせいかと思いましたが、どこか遠慮がちなその音はまるで誰かがノックしているように続きました。
こんな夜に誰が?と慎重にドアを開けると、そこにいたのはりばいでした。見慣れた焦げ茶色の外套もフードから覗く黒い前髪や睫毛も、雪で真っ白です。
彼の腕を掴むと、えるびんは彼を放るように家の中に入れました。
気のせいかと思いましたが、どこか遠慮がちなその音はまるで誰かがノックしているように続きました。
こんな夜に誰が?と慎重にドアを開けると、そこにいたのはりばいでした。見慣れた焦げ茶色の外套もフードから覗く黒い前髪や睫毛も、雪で真っ白です。
彼の腕を掴むと、えるびんは彼を放るように家の中に入れました。
その冬は珍しく暖かな日が続いていたのに、突然の寒波に襲われ、たくさん雪が降り積もった時期がありました。
数ヶ月前に注文した本をりばいが持ってきてくれる頃でしたが、彼の住む村もあたりの山も丘も雪に覆われ、道は閉ざされているでしょう。
しばらく彼は来られないだろうと思うと、窓を鳴らしている冷たい風がえるびんの心にも吹きつけるようでした。
その冬は珍しく暖かな日が続いていたのに、突然の寒波に襲われ、たくさん雪が降り積もった時期がありました。
数ヶ月前に注文した本をりばいが持ってきてくれる頃でしたが、彼の住む村もあたりの山も丘も雪に覆われ、道は閉ざされているでしょう。
しばらく彼は来られないだろうと思うと、窓を鳴らしている冷たい風がえるびんの心にも吹きつけるようでした。
窓の外に、大きな荷を背負ってゆっくりと歩いて来る小さな姿を見つけると、急いでやかんを火にかけ、ドアを開け、彼を迎え入れました。
今回は来るのが少し遅くなった。悪いな。
荷を降ろしながら謝罪する彼に、えるびんは首を振り、言いました。
謝る必要はない。まだ読めていない本もあるしね。
それに、きみに会えるだけでいいんだ。
その言葉はそっと呑み込み、代わりに、紅茶をいれるから座っていてと声をかけました。
窓の外に、大きな荷を背負ってゆっくりと歩いて来る小さな姿を見つけると、急いでやかんを火にかけ、ドアを開け、彼を迎え入れました。
今回は来るのが少し遅くなった。悪いな。
荷を降ろしながら謝罪する彼に、えるびんは首を振り、言いました。
謝る必要はない。まだ読めていない本もあるしね。
それに、きみに会えるだけでいいんだ。
その言葉はそっと呑み込み、代わりに、紅茶をいれるから座っていてと声をかけました。
りばいは彼に頼まれていた本を担ぎ籠に大切に入れながらその笑顔を思い、あたたかな気持ちになりました。
りばいは彼に頼まれていた本を担ぎ籠に大切に入れながらその笑顔を思い、あたたかな気持ちになりました。