もう寝るか、と床から急に立ち上がったところ、30分ほど変な姿勢でいたせいか左脚が完全に痺れていた。うわッ、と急いで壁にまっすぐ手を付いてすぐに今度は右足の土踏まずが強烈に攣った。しゃがみ込むこともできず、楽な姿勢にも移れず、また、立ってもいられない。どうしようもない。つらい。この状況は俺の人生や昨今の世界情勢に似ている、と大仰な嘆きが頭をよぎった。別に似てない。夜中なので声も出せず、床に倒れこむのも憚られる。歯の隙間からひとしきり息を細く吐いて、それからなぜか笑顔で口の端から舌を出した。どうしようもなく苦しくなると、俺は舌が出るのかという発見があった。

『君たちはどう生きるか』を観終わったときにも思ったことを、今日のライブでも思った。終わりが来たら観客たちを退屈な、あるいは辛く苦しい日々に送り返すのに、手が込んだ幸せな虚構をいっとき見せる事に意味などあるのだろうか？という作り手側の自問を感じた。ただ同時に、ハレの時間が終わってしまってもケの毎日に負けないでねというような優しさも感じた。ありがたい。

星野源のライブから帰る。彼の無常観には共感するところも多いが、それを抱えながらエンターテイナーをやり続けるという姿勢・体力・根性は俺には無いなと思って感心しながら少し引いてしまった。

今日で仕事納めなのに夕方からまあまあ緊張する現場も入ってるし、忙しさと疲労感こそあれ年末感は全く実感しないまま休みに入りそうだ

必要に駆られて200メートルくらいを全力で走ったんだけど自分でも驚くくらい早くて大人になっても足早くなるんだ、って