この時間にちびちびやるのめちゃくちゃ好き。

美味しいものに囲まれて、今日も私は生きている。

『生まれた時からアルデンテ』
平野紗季子

エッセイ自体読んだのはこれが二冊目、食エッセイは初めて読んだけどめちゃくちゃ面白かった。
平野さんのワードセンス爆発でたぶん合う人と合わない人がいるんだろうけど私には大好物だった。

食が好きな方が撮った写真だからか合間合間に載ってる料理とかデザートとかがそれはそれは美味しそうで、蠱惑的。
平野さん自身が小さい時から親に連れられてレストランとか行っていたからか出てくるフレンチの写真もとても素敵でした…。

文章が直接的だから刺さる文章も多くてお気に入りが多い。
これは定期的に読み返す。
#読書

『成瀬は天下を取りにいく』宮下未奈

初読み作家さん。
本屋大賞受賞ということもあり気になっていたので職場の方から借りて読みました。

冒頭、成瀬が友人の島崎に「この夏を西武に捧げようと思う」の一文から始まる物語。
変わり者の成瀬が目標に向かって突き進んでいく様が読んでいて気持ちがいい。
自分の中にある指針を大切に、時には友人の島崎を巻き込んで。

シンプルな青春小説読んだの久しぶりだったけど、楽しんで読めたので嬉しい。
歳を重ねるごとに共感できなくなることが多くなるかなーと思ってちょっと離れてた部分あったけど、読んでみるのもありかもしれない。

#読書

『悪魔と呼ばれた男』神永学

初読み作家さん。
友人にオススメされたけどとても良かった。

女刑事の天海と元捜査一課の阿久津のコンビがとてもいい。
最初の2人の出会い方も含めてこれからの話がスタートするんだなぁって言う高揚感。

悪魔と呼ばれる犯人による猟奇的な殺人。
そのどれもがグロテスクなものなのに、文章を読みながら頭の中で情景を思い浮かべた時に思ったのは、天海と同じく「美しい」という感想だった。

官僚や警察内部の上層部の人達の汚い部分がまざまざと露呈されていく様が読んでいてちょっとスッキリ。

出てくる登場人物達の色も際立ってて覚えやすかった。
これはシリーズ読むしかない。
#読書

『死んだ山田と教室』金子玲介

初読み作家さん。
読書メーターの献本で当たったのにこんなに遅くなってすみません…。
メフィスト賞受賞作と書いてあったのでバチバチのミステリーかなぁと思ったけどそうではなく。
どちらかというと青春が大部分で後の1.2割がミステリー要素の部分かなぁと。

車に轢かれた山田が教室のスピーカーになって蘇るという少々奇抜な展開だけど、序盤のクラスメイトの子達との会話が男子高生ならではのものだなぁと思って楽しく読めた。
あと彼らと山田の関係性がとてもいい。人気者の山田と、きちんと慕って思いやりがあるクラスメイトの子達。

席の雰囲気が一つ一つ良くてとても良かった。抹茶ラテ濃くて美味しかったしクリームソーダもバニラアイスがまん丸で理想のソーダでした🤲

『無垢なる花たちのためのユートピア』川野芽生

初読み作家さん。
最初独特の文章とルビになれるのに時間がかかったけど、世界観に入り込めてしまえばこっちのもの。
表題作が一番最初に来る短編集って割と珍しいなぁと思ったのだけど(最後に大体入ってるイメージがあるので)、これは初めで良かったなぁと。
楽園を目指して選ばれし七十七人の純粋無垢な少年たちと共に頭脳明晰な大人たちが箱舟で進む。
花の名前を身体に宿した彼らを想像しながら読むのが楽しかった。

船から落ちた白菫の不可解な点に触れた矢車菊が徐々に闇に触れて真実を知って行く中でも、最初から最後まで純粋無垢な花のままいたんだと信じたい。
#読書

私のスポットライト(定期)

その感想とても分かります〜！えげつなさすぎるんですけどきちんとミステリーとして成立してるから癖になって読むのが止められないんですよね〜！

もしかしたらもうご存知かもしれませんが一応短編シリーズ？みたいな感じでして、この前作の「少女を殺す100の方法」の方が個人的には好みだったので宜しければオススメです。
グロいことに変わりはないですがミステリーとしてはこちらの方が好きでした🤲

『Rのつく月には気をつけよう』
石持浅海

初読み作家さん。友人からおすすめされて読んだけどサラサラっと読めて面白かった。
酒と肴がテーマの1冊で、出てくる登場人物たちが連れてくるゲストの相談事がなんでもない日常の不思議に思えるのに、サラッと解決してしまう長江がとても羨ましい。

文章の中に答えが書いてあるのに全然気づかずにスルーして、解答を読んだ時にはとても悔しくなった。
切実に気づきの能力が欲しいです。

お酒や食べ物にまつわる知識も知らないことが多くて1つためになり、食べ合わせって大事だなぁって改めて思ってもっと楽しみたいなって思うようになりました。

今回のテーマは赤と白と緑と茶でした✨
持ってったSwitchで楽しんだのはいい思い出です😳

『愛されてんだと自覚しな』
河野裕

いつもの抽象的なことを誤解が無いように真っ直ぐ文章で伝える河野さんの書き方とは違って、真っ直ぐ真面目に、描いたラブストーリー。

千年に渡る輪廻転生を繰り返した男女が1冊の本に記した交換日記のような『徒名草文通録』。
様々な時代を経て、出会えた年も出会えなかった年も一目かの姿を見てしまえば愛さずにはいられない。

男女を呪った水神のイチさんがいいキャラしてる。この作品は色々な神様が出てくるし、神様同士の会話のやり取りも読んでて面白かった。

個人的にお気に入りの時代はキジバトと足軽。果たされなかった花見の約束を、桜の花びらに託して。

#読書

家族4人のうち3人分の誕生日祝いをしてきました。