シネマの前で論じること
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シネマの前で論じること
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映画の感想を呟いてます。「濱口竜介監督と対談する」ことが夢。Podcast▶︎ https://qr.paps.jp/DoyLqグッドウォッチメンズYouTube▶︎ https://qr.paps.jp/LaUHs note▶︎ https://qr.paps.jp/NrPod
オーサムさんとのコラボに向けて、フリッツ・ラングの『暗黒街の弾痕』を。まずエディの顔とセリフの圧がいい。切迫した状況からなる、暴走の説得力がある。収監されて以降の演出は、スケールが大きいものから小さく繊細なものまで冴え渡る。ドライな幕引きも見事。これからラングを色々観ていきます。
February 10, 2025 at 2:37 PM
『THE DEPTHS』
韓国共同製作ということもあり、濱口映画の異色作という印象だったけど、なんのそのちゃんと濱口映画だった。ショットの強度がやや足りないかなとか、仕方ないにしろステレオタイプな性別描写など気になる点も散見される。ただ、それらを差し引いてもかなりチャレンジングな作品。曖昧な関係性の変容、言語と身体によるコミニュケーション、乗り物、そしてカメラ。フィクションだからこそ許される飛躍も心地よい。エドワード・ヤン、ダグラス・サーク、増村保造、レオス・カラックスからの影響を感じる部分も。これくらい抜けのいいフィクションをまた撮って欲しい。
January 20, 2025 at 4:57 AM
目黒シネマで濱口竜介特集!
January 20, 2025 at 3:57 AM
『突然の花婿』
まず、突然の花嫁じゃないところにこの話の大らかさと時代を超えて響く普遍性があると感じた。言いたいことがないわけでもないが、男の振る舞いがいい具合にナイスガイなので、シャレがシャレとして通用するというか。結局は、男女がくっついて離れてを繰り返す広義のメロドラマ。そんなしょうもない話が努めて軽やかに進んでいく。鏡、窓、扉などあらゆるフレームを技巧的に用いて映画をどんどん躍動させていた。ひとつの映画に無理なく、アクション、サスペンス、コメディ、ラブストーリーが入っているんだから面白いに決まっている。ジャンルがすべて詰まっているのに82分。まさしく匠の技。
January 19, 2025 at 7:09 AM
『わが望みのすべて』
軽快に展開していく家族の物語
忌み嫌って逃げ出した女優の妻が家族の元へ戻り、忙しなくかつて置いてきた感情が揺れ動く
下手したらベタベタな人情噺になりそうなものを、サークは役者の動きと巧みな構図、照明使いによって感情を表出させる
なぜ、背を向けた人が向き直り何かを話すだけで、ここまで感情が昂るのか
あり得た可能性に直面しながらも、普遍的な愛に辿り着く
現代の作家が試行錯誤して描き出す物語を、サークはいとも簡単にやってのけていた
January 18, 2025 at 3:53 AM
『僕の彼女はどこ?』
お金だけが幸せじゃないというありきたりなテーマをここまで面白くなるとは。ハイテンポにリズムよく、俳優たちが画面を動き回る。動きによりエモーションとユーモアが駆動して、どうでも良さそうな物語に見入ってしまう。威勢よく出鱈目な展開を押し進めるサークの手腕が見事。
January 4, 2025 at 2:35 PM
『コンタクト』
圧倒的な物量で世界の実在感を示す胆力と決して絵空事ではないと、信念に基づき突き進む女性の逞しさに感動した。アナログとデジタル、宗教と実証、あらゆる相反するものが渾然一体となっていくような展開に胸を打たれる。巧みなモニター使いも、映像表現の可能性に挑戦しているかのようだ。やや時代感が残るCGこそが魅力な気もするが、いつかリマスター版が映画館で上映されることを願ってやまない。
January 4, 2025 at 3:01 AM
#2024年映画ベスト10
1位 悪は存在しない
2位 夜明けのすべて
3位 瞳をとじて
4位 ルート29
5位 Cloud クラウド
6位 パスト ライブス/再会
7位 ショーイング・アップ
8位 陪審員2番
9位 ありふれた教室
10位 ロイヤルホテル

普通なら面白くならないリスクを取りまくっているのに、無類に面白く思考を促される『悪は存在しない』
劇的でないのに、確かな時間の流れとささやかな人間の交流によって映画を感じさせてくれた『夜明けのすべて』
尋常じゃないほど映画の力を信じている『瞳をとじて』
虚構との揺らぎを感じさせながら、何よりも現実と向き合った『ルート29』
December 31, 2024 at 1:34 PM
既に告知していましたが、#シネ論 の新年1発目は、世界一面白い映画こと『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を扱います!なぜ、この映画がここまで多くの人に愛されるのか。色々紐解いていければと思います!お便りお送りください!
【お便り締切:1/4(土)12時】

docs.google.com/forms/d/e/1F...
December 30, 2024 at 2:12 PM
どれだけ素敵な思い出があろうと、やっぱ映画は今を描いて欲しい。そういった意味ですごくいい映画でした。
December 22, 2024 at 8:06 AM
『陪審員2番』
なんという板挟み型法廷劇。
中途半端な良心の揺らぎ、やましさ、誤魔化し、あまりにも人間臭い感情をあらゆる緻密なアクションにとって描いている。94歳が余生で撮りましたみたいな、言い訳めいた様子を全く感じられないほど、細部に行き渡った緻密な演出。人が人を裁く怪しさは『リチャード・ジュエル』も発展版と言える。かつ、『12人の怒れる男』を現代的にアップデートした傑作だ。バラエティ豊かな陪審員のキャスティングもきちんと作劇に生きている。ニコラス・ホルトの演技も文句なく素晴らしい。
December 21, 2024 at 12:34 PM
明日、シネ論最新回の収録します!
December 21, 2024 at 8:28 AM
サーク・オン・サーク読んで来月のダグラス・サーク特集に臨むぞと思っていたら、清原唯特集も組まれている。地方民にとっては、両方またとない機会だからいい具合に両方観たいけど、今回の遠征の目的はラルクのライブというジレンマ。
December 19, 2024 at 1:54 PM
ブレッソンのリマスターは絶対観たい
December 18, 2024 at 2:16 AM
僕が監督・脚本した長編映画を、来年3月に公開します。
タイトルは、『嫌いながら愛する』です。
#シネ論 で学んだことを、活かせたらと思って作りました。少しでも多くの方に観てもらい、楽しんでいただけるように最後の仕上げまで頑張ります!
お楽しみに!!
#嫌いながら愛する
December 16, 2024 at 11:07 AM
サインいただきました!!
December 13, 2024 at 1:43 PM
今日はこれに行きますよ
December 13, 2024 at 2:55 AM
『ザ・バイクライダーズ』
アウトローな生き方の男性達を描いた回顧録というスタイルはどうしたってグッドフェローズを彷彿とするけど、その周縁から見守る女性からの視点という語り口がビクトル・エリセを想起した。ベニーは存在感は圧倒的だが意外なほど彼自身のエピソードやセリフは少ない。彼を眼差す視点からなぜ彼が主人公なのかハッとさせられる瞬間に映画を感じられる。そして、その彼が最終的にどのようなアクションをとるのか。クールでドライな視点で輪郭をクリアにしながら、その本当の内側を最後の最後まで引っ張る胆力に驚かされた。
December 3, 2024 at 5:40 AM
『恐怖のメロディ』
ラジオDJが女性に付き纏われるというミニマムな話でありながら、緊張感が途切れない。冒頭の空撮とイーストウッドの存在感が、どこか映画のスケールを増しているような。陰影がある屋内の撮影と大胆なサスペンス描写にはちゃんと驚かされる。この話どこに向かうんだろう?と序盤はやや不安になったが、監督1作目で「普通に面白い」作品を撮っている映画的嗅覚に唸らされる。
December 1, 2024 at 6:29 AM
配信スルーに嘆きつつ前作を観れていなかったので、鑑賞。あまりにも簡潔で明快すぎる物語に笑ってしまいつつ、荒野と逆光とイーストウッドが融合すると何にも代え難い映画になる。省略と迂回のバランスに驚くというか戸惑う。警官のガサ入れを丸ごと省略するシークエンス。あんなの観たことない。
November 30, 2024 at 4:08 AM
『ベイブ』を鑑賞。オーサムさんとのコラボ回で、太郎さんがATBに挙げていた1本。まさしく健気さと可愛さにやられる一本。簡潔に90分でまとめたおとぎ話風味な物語という、意外と昨今あまり観られない作風。サスペンス描写は、見せるところと見せないところの取捨選択がうまく、品よくかわいく面白い。
コラボ回での太郎さんのお話はこちらで聴けますよ!
#オギャラ #シネ論

open.spotify.com/episode/5DsK...
November 26, 2024 at 1:58 PM
OPトークでは、ちょーっとだけ『SUPER HAPPY FOREVER』の話をしています!丸々エピソード1本使いたいくらいの作品ですが、番組のレギュレーション上このくらいでご勘弁を...!でも、本当に素晴らしい映画です!
November 24, 2024 at 10:26 PM
#シネ論 最新回『こわれゆく女』について論じることをアップしました!今回は細部への深掘りというより、この狂気をどのような正気をもって表現したのか?という考察に徹しております!聴いてから作品の鑑賞でもOKかと!ぜひお聴きください!
#シネマの前で論じること

open.spotify.com/episode/7z03...
November 24, 2024 at 10:26 PM
『SUPER HAPPY FOREVER』鑑賞
行き着くはずの物語のサスペンスとささやかな映像のサプライズにより映画的興奮を得られる映画。繰り返しとズレと複数の時系列というこれぞ映画としか言いようがない仕掛けに心が躍る。そんな映画的技巧は実にさりげなく、本質的には俳優の魅力が自然に映っている映画でもあった。確かにこの人は佐野だ、宮田だと思わざるを得ないその人の人生の蓄積がそこはかとなく記録されている。中でも山本奈衣留演じる凪の存在感の素晴らしさたるや。こうも自然に魅力的に画面に映り続けていることにただただ驚かされる。
November 22, 2024 at 2:18 PM
『十一人の賊軍』を鑑賞。白石和彌監督は邦画大作を手掛けるようになってよく言えば丁寧、悪く言えば説明過多な演出に拍車が掛かっている。油が吹き出すシーンや、舐め回すような視線の撮り方、主人公然としていない主人公像はスコセッシの『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』を想起するけど、物語のカタルシスとあまりハマっていない印象。明らかに浮いている音楽使いと、映画的な間合いを削いでくるスローモーションの使い方もいかがなものか。映画的な躍動が、仲野太賀に集約され過ぎていて、小規模な合戦をなんとかやり過ごす繰り返しにはどうしても退屈してしまった。
November 20, 2024 at 3:55 PM