個人的には、前作の「猫なんで、戦闘中役に立たなくてもしょうがないじゃないですか」「役に立たなくてもかわいいからいいでしょう、猫なんで」的なスタンスのアイルーのほうが好き

今後はこういう、SNSで瞬間最大風速を吹かせる作劇が流行っていくのだろうか

いや、実際に物語の大枠はこういう話なんだけど、あれをこの解釈で楽しむにはノイズ、というか細かい粗が多すぎてどうにもならん、という話

総じて「現代人による戦争の解釈」の域を超えずに作劇されている作品という印象なんだけど（これは決して、良いことではないが悪いことでもない）、それにしては「反戦」を示しているようで、よくよく見ると「？」となる部分が多い。
恐らく、「戦争は嫌いだが、軍艦は好き」の気持ちで物語の骨子を作ったのだろうと思っているが、鑑賞後のおれの記憶に残ったのは「ウッキウキで軍艦に乗り込む元軍人の醜悪さ」だけだった、という話

100歩譲って「（後の時代からの解釈ではなく）当時の市井の人々の状況に準じた描写を目指した」という考えだったとしても、人間の描き方があまりにも現代的で、これを「戦後のリアル」というにはあまりにも稚拙すぎる

リモートワーク死に覚え界隈として、日照時間が短くなり、そして寒くなるこれからの時期に「自宅にこもりがちになる」ことの怖さはできるだけ周知していきたいと思っている

「お客様への価値還元を大義名分に、遵法意識もガバガバで周囲を締め上げることに躊躇いがない」舟渡エレナ＝満島ひかり、「自分の娘くらいの年齢のクライアント担当者から指示を出され、締め上げられる現場のベテラン」八木竜平＝阿部サダヲ、みたいな配置がマジで“ある”やつで、ずっと嫌な汗が流れてましたよねラストマイル

当初は「ジェダイ批判」がテーマに見えた本作だが、完走してわかったのは、制作のヘッドランドは「ジェダイの教義」は批判するが、「ジェダイの構成員」はその対象としていないこと。今作の登場人物は皆、ジェダイの“教義”の被害者。ジェダイオーダーをハックし、「教義が感情を無視しすぎているんじゃないの？」という問題提起。

ファンダムだと「プリクエル・トリロジーの殺陣」って神格化されがちだけど、自分的にはあまり好みじゃないのですよ。早いけど一撃が軽くてダンスみたいで、「この一太刀で相手の命を奪う」という殺意が薄い気がしていて。
なんで、このタイミングでとうとう「早い、重い、殺意マシマシ」の殺陣が見れたのも結構満足だったりします

ショーランナーが「プリクエルを意識して、マジでやる」と言っていたライトセーバーの殺陣は、近年のSWで主流になっているリアリティレベル高めのものではなく、マジもんの「プリクエル準拠の、命の奪い合い」だった。
マスクマンの重くて早い・殺意マシマシの一撃の緊張感たるや…