もう会わない人／会えない人とは、魂ごと別れたことになるのだろうか。
破局すれば、何もかもうまくいかなかったことになるのだろうか。
交際しなければ、好意には意味がないのだろうか。
告白しなければ愛していないことになるのだろうか。
真実を伝えなければ心を開いていないことになるのだろうか。
微笑み合っていなければ憎しみ合っていることになるのだろうか。
決まった形や名前を与えられなければ、達成できなかった目標になるのだろうか。
法律に祝福されなければ、一番強固な二人組とは呼ばれないのだろうか。
一番強い絆で結ばれなかったら、出会った意味がないのだろうか。

はらだ有彩『女ともだち』

ふだんは有料ばかりだけど、気前よく号外みたいにタダで読ませてくれるんだから、せめて目を通してほしい。ちなみに「拷問を禁じる」条文も消してる。黙秘権もない。そもそも裁判を受ける権利すらない。あんたの息子や娘が住むところも職業も好きに選べず、自由に表現もできず、信じる神も選べず、拷問されて無理やり自白させられて裁判もないまま処分されてもいいと考えるのなら別だが。

無いよりマシだけど、結んでも家は借りられないし（同性同士だと信じられないくらい審査の手前で落ちる）、大事があった際に病院で親族扱いではないので何も出来ない（病院に依るけれど制度への理解よりも制度自体の法的効力の無さが起因では？と）等があり、それ以外にも様々な穴のある制度なので、決して結婚制度と同じものではないです。

元は他人同士なのだから、全てがマッチするわけではなくても、社会的パートナーとして互いの人生を支えてやっていくのが結婚であるならば、同性にそれを許さないのは不利益こそあれ何の利益も生まない。一刻も早く、明日からでも認めてほしい。もしくは異性婚も全部パートナー制度にしてみてほしい