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お互いがお互いのたったひとりの居場所だった頃。お互いに次の日を心待ちにしていたらいい。どっちも態度にはでないけど
学校も違うから、放課後、一日のうちのたった数時間だけど2人にとっては大切な時間だったんだろうなって思うと…そりゃ二年間であの湿度にもなりますわ……
ってずっとあの頃の2人に思いを馳せてる

帰り際、必ずそう声を掛けられる。こちらが返答する前に去ってしまうのでその言葉に何かを返した記憶はない。きっと温かいご家庭で育ったのだろう。少々粗暴な部分はあるが非行少年という感じはしない、寧ろ端々から丁寧に躾られているのだろうと思える。なるべく家に居たくない自分とは正反対だ。
こうして自室で好きな本を読んでいても息が詰まる。家中の空気が鋭く尖り刺してきているように感じる。この家に自分の居場所は無い。

明日はなにを一緒に歌えるだろう

元より拒むつもりは無いまた明日という約束に、いつか挨拶を返せるだろうか……

不思議な奴だった。急に声をかけられた時は軽薄そうな男だと思って警戒したが、歌がとても良かった。荒削りな部分もあるが胸の奥に響いて、熱が広がる感じは唯一無二の歌声だった。隣で歌うととても気持ちが良かった。
技術としては未熟そうだが、耳は良さそうだ。長く音楽をやっているかと聞かれた時は返答に悩んだが……面白い回答をしていたとは思えない。何を面白く感じたのか理解し難い。

また明日、か

日が落ちても中々帰ろうとしないアイツにそう声を掛けて帰路に着く。門限と言う程厳しくはないが遅すぎると母さんに心配されるし煩い姉もいる。何より補導されたら困る……家に帰りたくない理由でもあるんだろうか。生態は謎だ。
しかしなるほど、友達が多くないのなら誘われるのが珍しくて断り方を知らないのかもしれない。ならこれからも声を掛け続けたら律儀そうなアイツは毎日来そうだ。歌うのが嫌という訳でもなさそうだし……明日も一緒に……

明日はなにを歌おうか

しかもその上で☕が常に恒常側なの、☕推しの律儀さを感じる……
推しに似て勤勉にガチャを引く☕推し…偉いよすごいよ民の皆が大好きだわちゅっちゅ

白い花の根がひとつの大地を支え、黒き竜はその力と大きな躯でたくさんのものを雨風から護り、碧色の少女が歌えば癒しの力がセカイを包みました
たくさんのものたちは三人を敬い穏やかに楽しく暮らしていました

長い月日が過ぎ
たくさんのもののなかに、黒き竜の力と碧色の少女の癒しを自分のためだけに使うことはできないかと考えるものが生まれました

生まれたものは言いました
少女と花は人を傷付けるあなたの力を憎み、源である鱗を奪うつもりのようです

生まれたものは言いました
竜と花はあなたの歌声を嫌い、声を失えと天上へ祈るつもりのようです

生まれたものは言いました
さあ奪われてしまう前に私がお守りしましょう