くすぶる火の粉がすべて黒くなったのを確かめる。マッチ箱を懐にしまって溜息をついた。この土手で消し炭にしたのは、昼ふかしをして書いた手紙。
「どうかしてるよねぇ?」
と隣へ問えば
『ヌヌヌ?(つまり?)』
なんて返されて苦笑いしてしまう。目の前の火はとうに消えたというのに、私の胸の灯火はジリジリと心臓を焦がすようだった。
くすぶる火の粉がすべて黒くなったのを確かめる。マッチ箱を懐にしまって溜息をついた。この土手で消し炭にしたのは、昼ふかしをして書いた手紙。
「どうかしてるよねぇ?」
と隣へ問えば
『ヌヌヌ?(つまり?)』
なんて返されて苦笑いしてしまう。目の前の火はとうに消えたというのに、私の胸の灯火はジリジリと心臓を焦がすようだった。