20250106-12週報:SIXが始まったぞ - 熱に羽化されて
ibara810.hatenablog.com/entry/2025/0...
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一曲のなかにマリーゴールドの抱くほんのひとつぶの希望、自分の居場所を見つけた安堵、友情への輝くような期待、そこにひたひたと忍び寄る不安、すがるような願い、消えない劣等感、すべてが詰まってた。
ちいさな音ひとつひとつに感情の波が丁寧に乗せられていて、花開くようなつかの間の暖かさから不安のしみてくるようなつめたさまで、つぶさに感じられる。一幕観たみたいな満足感……
マリーゴールド、難役だと思うけど役者とのめぐり逢いってすごいな。
一曲のなかにマリーゴールドの抱くほんのひとつぶの希望、自分の居場所を見つけた安堵、友情への輝くような期待、そこにひたひたと忍び寄る不安、すがるような願い、消えない劣等感、すべてが詰まってた。
ちいさな音ひとつひとつに感情の波が丁寧に乗せられていて、花開くようなつかの間の暖かさから不安のしみてくるようなつめたさまで、つぶさに感じられる。一幕観たみたいな満足感……
マリーゴールド、難役だと思うけど役者とのめぐり逢いってすごいな。
曲数を削ってコンパクトにしたぶんだけ、ウイッグをつけたイツァクを軽くいじるやりとりから始まって、その関係の再構築があったことが嬉しい導入、ヘドウィグと母親、ヘドウィグとルーサー、ヘドウィグとトミーとの関係性が色濃いナンバーが続いて、その表現の仕方がどの人物とも「いまのヘドウィグ」が当時ほど苛烈な関係を望んではいないとわかるようでよかった。
あんなこともこんなこともあった、と振り返るようで。
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あんなこともこんなこともあった、と振り返るようで。
www.bluecast.app
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スタバがイスラエルへの資金供与をやめないかぎりわたしはジョイフルメドレーが飲めません……
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www.muji.com/jp/ja/store/...
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舞台装置に面白みはあれど一幕は平凡な恋愛と関係の言い訳に終始して、演者の行き届かなさも相まって席を立とうかと思った瞬間が多かったのだけど、二幕に入ってクィア、ポリアモリー、同性愛といった関係が次々に立ち現れ、「現代に在る事象」としての重みが乗っていてわくわくした。これが翻案の良さだと思う。
そしてパンフレットにもポリアモリー、クィアをどう描くか、という取り組みが現れていたけれど、二幕の加速ぶりが、戯曲そのものが「現実」に対して「さあこれを超えていけ」って両腕を開いているようだった。もっともっと、当たり前の「その場にいるそのひと」の物語であっていいと。
舞台装置に面白みはあれど一幕は平凡な恋愛と関係の言い訳に終始して、演者の行き届かなさも相まって席を立とうかと思った瞬間が多かったのだけど、二幕に入ってクィア、ポリアモリー、同性愛といった関係が次々に立ち現れ、「現代に在る事象」としての重みが乗っていてわくわくした。これが翻案の良さだと思う。
そしてパンフレットにもポリアモリー、クィアをどう描くか、という取り組みが現れていたけれど、二幕の加速ぶりが、戯曲そのものが「現実」に対して「さあこれを超えていけ」って両腕を開いているようだった。もっともっと、当たり前の「その場にいるそのひと」の物語であっていいと。
違う時代の違うひとたちの、いまに通じる血のにじむような話をいくつも重ねるために虚構という枠組みを必要とする戯曲。
違う時代の違うひとたちの、いまに通じる血のにじむような話をいくつも重ねるために虚構という枠組みを必要とする戯曲。
人生にはフィクションが必要だ!と高らかに叫ぶ作品が好きなんだけど、これもそれ。
コナン・ドイル(彩風咲奈)は自らの作り出したホームズ(朝美絢)にときに飲み込まれそうになり、ときに恨めしく思う側面を覗かせたり、最終的にはルイーザ(夢白あや)とともにその存在を消そうとはするけど、決して邪険に扱ったりしないんだよね。それは咲さんの人柄のよさをも示してるし、ドイルがつねに妖精のいる世界みたいなものを信じてきたこととも繋がってる。
人生にはフィクションが必要だ!と高らかに叫ぶ作品が好きなんだけど、これもそれ。
コナン・ドイル(彩風咲奈)は自らの作り出したホームズ(朝美絢)にときに飲み込まれそうになり、ときに恨めしく思う側面を覗かせたり、最終的にはルイーザ(夢白あや)とともにその存在を消そうとはするけど、決して邪険に扱ったりしないんだよね。それは咲さんの人柄のよさをも示してるし、ドイルがつねに妖精のいる世界みたいなものを信じてきたこととも繋がってる。
フレンチロックオペラならもう名作がいくつもあるから、なぜこの題材でこの形式なのかもわからなかった。
一幕はわかりやすくすえみつおじさんの性癖の人間関係が完成するまでだったからハイハイそうですよねって観られたんだけど、二幕でぜんぜん発展しなかった。
フレンチロックオペラならもう名作がいくつもあるから、なぜこの題材でこの形式なのかもわからなかった。
一幕はわかりやすくすえみつおじさんの性癖の人間関係が完成するまでだったからハイハイそうですよねって観られたんだけど、二幕でぜんぜん発展しなかった。
逆にこなれたというか芸達者だなってなったのは相模の新悟くん。首を抱えて嘆くところ、目頭が熱くなった。とともに着物の捌き方といい声の調子といい、これは計算されて出てきているな、と感じる頭のいいお芝居というか、クレバーな役者さんは好きだな。
歌六さんが若手をバックアップするみたいに最後で出てくるの、役柄は複雑だけど年配役の飲み込む演技とともに座組に温かい雰囲気をもたらしていた。
逆にこなれたというか芸達者だなってなったのは相模の新悟くん。首を抱えて嘆くところ、目頭が熱くなった。とともに着物の捌き方といい声の調子といい、これは計算されて出てきているな、と感じる頭のいいお芝居というか、クレバーな役者さんは好きだな。
歌六さんが若手をバックアップするみたいに最後で出てくるの、役柄は複雑だけど年配役の飲み込む演技とともに座組に温かい雰囲気をもたらしていた。