シン・TOMITA
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シン・TOMITA
@103atom.bsky.social
元書店員。元九州の本屋さん
。小説好き。特に新刊読了を主に投稿してます。直木賞は長年のファン。X歴は15年くらいです。いや、もっとか
清水晴木「未来への人生ノート」幻冬舎読了。大学の就活サポーターの平人生(たいらじんせい)は就職相談や模擬面接を担当する校務員。四人の大学生との、これも人生。それぞれが抱える悩みや壁に自らの経験を踏まえ導いていく。就活とは?考え考え行動する。今どきの若者の就活、人生ノートをご覧あれ✨
November 13, 2025 at 6:18 AM
真梨幸子「波乱万丈な頼子」中央公論新社読了。いやあ、まいった。恐るべし真梨幸子。昭和から始まり読者を油断させ最近の話題や情報を盛り沢山で連続殺人事件が展開する。頼子よ何人登場するのか。事件は解決したが最後の後日談が最優秀の短編だと思う。結末はえ〜の連呼。何回どんでん返しするのか?
November 12, 2025 at 5:52 AM
遠田潤子「天上の火焔」集英社読了。備前焼窯元一家の三世代を描いた人間ドラマ。小六の深田城は家族の人間関係で悩んでいた。祖父とは仲がいいが父とは会話がない。心が通う日は訪れるのか。終わりと再生の繰り返し。1300度を超えていけ。人の世界の温度を超えていけ。天上の火焔をつなぐ灯火読了✨
November 10, 2025 at 7:05 AM
町田その子「彼女たちは楽園で遊ぶ」中央公論新社読了。怒りという煮え立つ感情だけと向き合って冷静さを保った。九州の片田舎に住む女子高生の凛音。喧嘩別れした親友が新興宗教に入り退学した。取り戻そうと潜入するが…。一方、町で若者の連続不審死が起きる。言葉に出来ない程、残酷なホラー小説
November 7, 2025 at 8:21 AM
月村了衛「地上の楽園」中央公論新社読了。在日朝鮮人の孔仁学は公立高校で差別を受けていた。少年は生来学ぶことが好きだった。成長するにつれ、頭の中のおもちゃは道具に、道具は武器に変化。知識は武器なのだ。そんな中、北の帰国運動が起き祖国へ帰る会合に参加する。物語は地獄の扉だった。驚愕‼️
November 6, 2025 at 8:28 AM
久坂部羊「命の横どり」集英社読了。息子が脳死と告げられる。まだ心臓は動いている。家族は私だけ反対。自分の都合で人を待たせたらいけない。人に迷惑をかけてはいけない。息子の臓器を待っている人がいる。日本の心臓移植を巡る人々の物語にSNSやマスコミの嵐を呼ぶ。臓器の提供は命の横どりなのか?
November 4, 2025 at 6:56 AM
阿刀田高「90歳、ひとり暮らし」新潮社読了。90歳になれば人間どこやら不自由になる。それを認め日々暮らす。あの直木賞作家の今、過去、未来をユーモアたっぷり独特な感性で語る。料理のためにスーパーに杖ついて行き3食を作り、食前食後に友の読書。適度に手抜き「機嫌よく毎日を過ごす」いいね
November 3, 2025 at 12:44 AM
夏川草介「エピクロスの処方箋」水鈴社読了。雄町哲郎は、京都の町中で働く内科医だ。大学病院で医局長を退職して今は外来・病棟・訪問診療をこなす。腕がいいのか人がいいのか難題がやってくる「医者にとって大切なのは哲学だよ」哲郎にはひとを安心させる力がある。シリーズ続編。心地よい風が流れた。
November 2, 2025 at 8:12 AM
城戸川りょう「高宮麻綾の引継書」文藝春秋読了。外見も中身も超攻撃型の若手社員。上も下も関係ない。明日は決戦の日。親会社のビジネスコンテストで優勝して事業化する。優勝したがリスク回避の理由で潰された。それは訳ありの事件の臭いが。只では起きぬ。なんだこのハチャメチャな。なぜかスッキリする。
October 30, 2025 at 6:51 AM
森絵都「デモクラシーのいろは」角川書店読了。民主主義とはなんぞや?自由と平等だろ!それが実に深いのだ。リュウは戦後1年経った頃、四人の若き女性たちに民主主義を教える教師となる。個性あふれる生徒たち。軍国主義、男尊女卑、トップダウンなどに洗脳された大規模実験。現代の礎となる民主主義を感じて欲しい。
October 29, 2025 at 8:24 AM
有栖川有栖「濱地健三郎の奇かる事件簿」角川書店読了。あなたは幽霊を視たことはありますか?志摩ユリエは心霊現象が専門の探偵事務所に勤めている。外見も内面も紳士的なボスの助手が仕事だ。こんな特殊な探偵で仕事があるのか?それが意外に、本文を読めば納得する。ちょと怖いミステリ。オチで安堵する。
October 25, 2025 at 8:21 AM
伊兼源太郎「このノラ猫、幸せ調査員にて」幻冬舎読了。吾輩はノラ猫、幸せ調査員である。名前はノラである。神様がおれに与えた名だ。人に化け特殊能力でうまく潜り込める。そして幸せを配分するにふさわしい人間を探すが行き当たらない。そんな人間たちの六短編。神様は今日も首を長くして待っている🐾
October 24, 2025 at 6:41 AM
まさきとしか「スピーチ」幻冬舎読了。札幌の豊平川の川岸に遺体が発見された。二人の女性刑事は懸命に捜査する。殺人犯の母の手記と同時進行。監視しているが、同時に監視されている。いつもイライラしている。隣家に住む男を逮捕して欲しいと警察にいってもあしらわれる。犯人は私の息子だ。鼓動上昇
October 23, 2025 at 6:52 AM
木野寿彦「降りる人」角川書店読了。三十歳の宮田は鬱のような状態で仕事を辞め失業保険が無くなり期間工で働く。そこは生きられる場所だった。この閉鎖的な空間を同じ時間共有する。まるで刑務所だ。期間工の社会の位置とそこに生きる人々の世界観はなぜか楽しくもあり悲しい。結末はどう迎えるのか?
October 18, 2025 at 8:20 AM
前川ほまれ「在る。」角川書店読了。透子は富士見ウエストケア病院に勤めている。休職明け異動になり今日からは第七病棟だ。そこはうつ病や不安症患者のストレスケア治療が中心。その病棟医長の海野綾乃はSOGI支援医として様々な性の在り方にまつわる不調をケアする。実態と希望が広がる医療小説です。
October 17, 2025 at 7:21 AM
山口未桜「白魔の檻」東京創元社読了。禁忌の子に連なるシリーズ第2弾。研修医の春田芽衣は城崎と地域医療実習に山奥の病院に行く。そこは濃霧に覆われていた。そんな中、院内で変死体を発見。翌朝に大地震発生して周囲はガスで孤立。犯人は必ずこの病院の中にいる。連続殺人事件と医療従事者の矜持に
October 16, 2025 at 7:54 AM
今野敏「職分」双葉社読了。警視庁捜査第三課・盗犯捜査警部補の萩尾48歳。体も中身も疲れたおじさんだが経験値はある。相棒の秋穂は32歳で元気いっぱい。職人刑事の先輩に遠慮はない。本人は一課を行きたがっているが萩尾は足が向かない。しかし度々お呼びがかかる。なぜか活躍するが謙虚なプロ刑事である。
October 15, 2025 at 7:09 AM
相場英雄「ブラックスワン」幻冬舎読了。台湾で警護の仕事を個人で請負う元自衛官の城戸。娘から友人を沖縄に連れて行ってほしい。台湾では二人を狙撃してきた。ブラックスワンとは?真衣は何者なんだ?沖縄に入ると城戸は公安に、真衣は中国本国からマークされる。答えはなぜ狙われるかだ。衝撃な結末が…
October 13, 2025 at 7:15 AM
垣谷美雨「いまだ悪戦苦闘中」双葉社読了。著者42個のエッセイ集。高齢者の代弁で辛口だが共感する。実に気持ちがよろしい。年齢も近いせいか「同じ時代を生きてきたんだな」と勝手に親近感を感じた。「人生の航海は後悔とともに続く」とあるが、その通り。読んだからには参考にしますよ。腑に落ちる
October 12, 2025 at 6:58 AM
奥田英朗「普天を我が手に 第二部」講談社読了。国が戦争をしていたって、青春はあるのだ。数少ない昭和元年生まれの四人の運命が交差する。太平洋戦争が勃発。それぞれが耐えながらも生き抜く。新しい夜明けの前に向かい、戦争の嵐を浴びながら。まだまだ知らない戦争がある。未来は若者が握っている。第三部へ続く。発売予定日2025年12月17日。感動のクライマックスへ
October 9, 2025 at 7:51 AM
芦沢央「おまえレベルの話はしていない」河出書房新社読了。読みながら気持ちが大きくなる。乱暴な言葉使いさえ普通になる。それは非日常だから。小学生の頃からライバルの芝と大嶋。道標で棋士と弁護士に分かれた。夢が叶えたものの低迷、方や夢破れ弁護士に。二つの短編小説が同時交差。結末が青春だ✨
October 6, 2025 at 6:45 AM
朝井リョウ「イン・ザ・メガ・チャーチ」日本経済新聞出版読了。レコード会社勤務の慶彦(47)はアイドルグループ運営することになり一変する。推しに出会いのめり込む者、のめり込んでいた者。三人三様の物語に衝撃が走る。新しい現代ならではの小説に戸惑いながら完走した。人は踊らされているのか?
October 5, 2025 at 8:34 AM
櫻田智也「失われた貌」新潮社読了。顔のない遺体が谷の下でみつかった。早朝にスマホが鳴る。コーヒーと胃薬を常飲する刑事の日野は現場に向かう。仕事も家族も不器用な男。だがパズルのピースを保存記憶するように捜査する。このミステリー警察小説はマニアにはたまらないだろう。結末は呟いては❌️
October 4, 2025 at 8:25 AM
丸山正樹「青い鳥、飛んだ」角川春樹事務所読了。たかが万引きと世間は思っている。コンビニ店主の克己は子供の頃から「不正」が大嫌いだった。泳がして数多く捕まえた。今日も確保…もみあい万引き犯を死亡させ、克己や家族をドン底へと。歯車が狂い始め、万引き犯も同様。それが交差、されど万引き?
October 2, 2025 at 7:51 AM
佐々木愛「じゃないほうの歌いかた」文藝春秋読了。歌に関する五つの短編。冒頭のカラオケのイメージ映像に出ていそうな女と言われたことが、二度あるがインパクトある。これで興味が増して、この小説の勝ちが決定した。やはり一発目の短編だけありいい。ひさびさに青春というか、安心感がある物語✨
October 1, 2025 at 7:34 AM