ユキ
banner
yukimemo2020.bsky.social
ユキ
@yukimemo2020.bsky.social
読んだ本のことなど書いています。
特に第4章〜6章のテーマについては、これまでまとまったものを読んだことがなかったので大変勉強させて頂きました。
エピローグでの結びの言葉に、現在のひどい状況に絶望しているだけではだめだと改めて思うことができました。素晴らしい本をありがとうございます。
November 3, 2025 at 6:42 AM
イ・ラン『声を出して、呼びかけて、話せばいいの』

「母と娘たちの狂女の歴史」で語られる、母キム・ギョンヒョンさんの半生。『アヒル命名会議』でお母さんが寄せた言葉を読んでいたが、訳者の斎藤真理子さんが仰るようにこのエッセイで「点がつながり人生が線に」なる。お母さんとお姉さんと著者とこのひどい社会の、あまりに苛烈な話が数年越しに再読した今もまだ咀嚼できない。
November 1, 2025 at 11:39 AM
徐台教『分断八〇年 韓国民主主義と南北統一の限界』

本書では、為政者たちが「反共」を掲げることで自身を正当化し、権力を強化するために都合の良い方便としていかに利用し続けてきたか、現在に至るまでの80年間が語られる。

日本でも何年も前から権力者が己を利するために在りもしない「敵」を作り出して「分断」と対立を利用する状況が繰り返されているが、そのやり口で効果が上がってしまうこと、不正義がまかり通る現実にいつも愕然とする。
October 26, 2025 at 10:22 AM
しかし総裁選を経て極右政権が生まれた今は、ある時期の選挙期間中に排外主義を叫ぶ候補者の街頭演説を毎日目にすることになった著者が感じる無力感について書いた回ばかりを思い出してしまう。
後日その候補者が当選したことも、何重にも辛い。
October 26, 2025 at 9:00 AM
『ユリイカ』澤村伊智特集、澤村と梨の対談では梨が現在のモキュメンタリー手法とそのブームの在り方に危機感を持っていると話していて、これまでスタンスが分からなくて少しモヤついていた梨がホラーの作り手として自覚的に仕事をしていることが分かって、良かった〜!(?)と思ってしまった。
(近い将来、「なんでも出来るじゃん」と倫理観の無い作り手が現れてヤバイやらかしをして、裁判沙汰になりようやく業界の皆が反省し出す……みたいな悲観的な想像をしている、というような話もしていた)
October 26, 2025 at 8:52 AM
というか作家としてのスタンス云々以前の問題で、SNSで露悪・冷笑をさらけ出しているような作家だと、もうこの人の本は買わないし読めません私は……となることもままあって嫌になる。ホラーに限らずだけど。
今年の『このホラーがすごい!』にランクインしていた国内編ベスト20作のうち、自分の既読は15作だったが未読の5作には作者のSNSでの冷笑仕草が無理すぎて読まなかった本もいくつかあるし、今後も読まないと思う。
October 26, 2025 at 8:50 AM
ワシントン・ポーシリーズの最新刊『デスチェアの殺人』、前二作を未読ながら、今作から読んでも大丈夫との宣伝を見て久しぶりに買ったのだけど、最初に間違えて下巻から読み始めてしまい、のっけから上巻の展開をネタバレしてちょっとショックだった。
なんか変だなあとは思ったものの、てっきり未読の前作『ボタニスト〜』の話をしているのかな?と思ってしばらく読み進めていた。
October 1, 2025 at 11:06 AM
ただ、友人はおそらくお母さんや自身の状況への不安感ゆえにこぼしただけだっただろうに、過剰反応してしまったことへの後悔で一日経った今もズーンとしている……。
それと同時に、介護保険制度の中身や手続きの詳細って、身近でない人には本当に全然分からないし知られていないのだろうなということもすごく感じる。
September 29, 2025 at 8:32 AM
お盆には、積んでいた『台湾人の歌舞伎町』もようやく読んだ。
戦後に一転「外国人」と扱われて日本人による復興の物語から透明にされ語られてこなかった人々の、新宿・歌舞伎町の台湾人に焦点を当てた時代証言、街と文化の記録。

『台湾人の歌舞伎町 ──新宿、もうひとつの戦後史』稲葉佳子/青池憲司(ちくま文庫)
August 31, 2025 at 11:10 AM
しかし文庫版のエピローグでは、「他者の不幸」を面白がったり怖い話として消費するような人々の軽薄な態度をチクリと刺すエピソードに変わっていて、そこは私は単行本よりも好ましかった。
August 31, 2025 at 11:05 AM
昨年読んだ別の作家さんの角川ホラー文庫新刊でも、作中に角川編集者が登場して「呪いの本でも何でも、売れれば良いんですよ〜」的な軽薄な態度を見せていたことも思い出した。
同社の姿勢を思うと、読者としては全然ネタとして受け取れないというか、作者の意図以上の意味を含んで読んでしまうのだが。
August 25, 2025 at 12:01 PM
現実におけるKADOKAWAという出版社の昨今の企業姿勢に全く信頼をおけない状態だから(現社長や学校法人や作家の差別言説に対して何の見解も出さない等のせいで)、本作のメタネタをこのレーベルでやるにはもはや作者の狙い通りにならないのでは……?というか。
この出版社が舞台の設定ではこのメタフィクションの含意がもはや成立しないです、少なくとも私の中では……という気持ちというか。
もちろん同社の編集者が実際に皆そんな人なんだろう、などと思っているわけではないけれど。
August 25, 2025 at 11:59 AM