dnsnが好き amazも好き クロ+オエの友情も好き 色々好き
「けど、建前とかフォローとかそんなの抜きで、オレはあいつもお前もスゲーって思ってる」オレも、オレのことスゲーって思いたい。だから、オレはオレに相応しいオレでいる努力をするよ。お前のことも、スゲーって思ってたい。なぁ、腐んなよ。お前のこと、スゲーって思わせてくれよ」
「けど、建前とかフォローとかそんなの抜きで、オレはあいつもお前もスゲーって思ってる」オレも、オレのことスゲーって思いたい。だから、オレはオレに相応しいオレでいる努力をするよ。お前のことも、スゲーって思ってたい。なぁ、腐んなよ。お前のこと、スゲーって思わせてくれよ」
まだ小さな少年が、大人達の愛想笑いの真ん中で、ぎこちなく笑っている。ぞっとした。たくさんの人に囲まれているのに、なんて、なんて、
「『ああ良かった』『あたし、あいつより寂しくない』『あたしはあいつよりはマシだ』って」
「思ってた。あいつに追いつきたいって思いながら、あいつのこと、可哀想だって思ってた」
「見上げてるはずなのに、見下してたの。訳わかんなくて笑っちゃう」
まだ小さな少年が、大人達の愛想笑いの真ん中で、ぎこちなく笑っている。ぞっとした。たくさんの人に囲まれているのに、なんて、なんて、
「『ああ良かった』『あたし、あいつより寂しくない』『あたしはあいつよりはマシだ』って」
「思ってた。あいつに追いつきたいって思いながら、あいつのこと、可哀想だって思ってた」
「見上げてるはずなのに、見下してたの。訳わかんなくて笑っちゃう」
「あいつ見てるとね。なんで勝てないんだろうって悔しくなるし、でも、あいつには圧倒的な才能があって、自分にはそれが無いんだって納得もしちゃって、虚しくなったりして、結構キツかった」
今も、と小さく呟いたのを聞かないふりをする。
「それでも、そんな弱っちい自分に負けたくないし。こんな私にも応援してくれる人がいるから。苦しくてもいつかは、って」
「あいつ見てるとね。なんで勝てないんだろうって悔しくなるし、でも、あいつには圧倒的な才能があって、自分にはそれが無いんだって納得もしちゃって、虚しくなったりして、結構キツかった」
今も、と小さく呟いたのを聞かないふりをする。
「それでも、そんな弱っちい自分に負けたくないし。こんな私にも応援してくれる人がいるから。苦しくてもいつかは、って」
「俺が触んのは平気なの?」
「え。だって先輩私のこと好きでもなんでもないですしむしろ嫌いですよね」
「…………ふ〜〜〜〜〜〜〜〜ん」
「俺が触んのは平気なの?」
「え。だって先輩私のこと好きでもなんでもないですしむしろ嫌いですよね」
「…………ふ〜〜〜〜〜〜〜〜ん」
「ちょっとだけ自分の話していいです?」
しばらくの間。
「どうぞ」
明らかに面倒くさそうな顔をして、上司は答えた。彼の表情は無視して、ありがたくお言葉に甘えることにする。
「私はずっとこのままなんでしょうか」
「さあ」
「このまま人に触れず、おばさんになっても、おばあちゃんになってもひとりぼっちなんでしょうか」
「知らん」
「結婚どころか、まともに恋愛もできないんでしょうか」
「できないんじゃない?」
「冷たくないですか?」
「よく言われる」
「ちょっとだけ自分の話していいです?」
しばらくの間。
「どうぞ」
明らかに面倒くさそうな顔をして、上司は答えた。彼の表情は無視して、ありがたくお言葉に甘えることにする。
「私はずっとこのままなんでしょうか」
「さあ」
「このまま人に触れず、おばさんになっても、おばあちゃんになってもひとりぼっちなんでしょうか」
「知らん」
「結婚どころか、まともに恋愛もできないんでしょうか」
「できないんじゃない?」
「冷たくないですか?」
「よく言われる」
「でも利用者さんはフツーに触るじゃん」
「それは平気です」
ふーん、と上司は空気が抜けるような声とともに数回頷いた。さして興味も無さそうである。
彼からの質問はそれっきりだった。食事の介助に移乗動作や歩行の介助、他者に触れるのは避けられない仕事である。業務に支障があるのかないのか、それだけわかれば十分ということだろう。気構えていたぶん、拍子抜けしたような気もする。しかし、なんでどうしてと根掘り葉掘り尋ねられるよりは良いかとほっとしてもいる。
「でも利用者さんはフツーに触るじゃん」
「それは平気です」
ふーん、と上司は空気が抜けるような声とともに数回頷いた。さして興味も無さそうである。
彼からの質問はそれっきりだった。食事の介助に移乗動作や歩行の介助、他者に触れるのは避けられない仕事である。業務に支障があるのかないのか、それだけわかれば十分ということだろう。気構えていたぶん、拍子抜けしたような気もする。しかし、なんでどうしてと根掘り葉掘り尋ねられるよりは良いかとほっとしてもいる。