いちはな
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一花すみれ。
生活と創作のこと


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え！とんでもない！たくさんおしゃべりしてくださったじゃないですか✨️
お気になさることなにもありません☺️

ありがとうございます✨️
美味しいお茶でのひといき、忘れずにいたいと思います☕
November 13, 2025 at 2:22 PM
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偉いです……私は口からカエルや虫が出てきている状態です笑

いろんなことがノイジーになって、荒んでしまうときありますよね😭
いつも心をすきっとさせておきたいけれど、そう簡単にもいかず……どうか穏やかな夜をお過ごしくださいね✨️
November 13, 2025 at 1:58 PM
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私のスケジュールの都合で予定よりはやいおしまいになってしまうのですがお誘いいただいてとても嬉しかったです。ありがとうございました🪄お読みくださった方もありがとう。
November 13, 2025 at 4:55 AM
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白百合、夢。
これにて完結です。読んでくださった方、ありがとう〜！
閉ざされてひさしい修道院を、訪れたことがある。 雨風にさらされた建物はすっかりひび割れ、朽ちかけ、かつては夏に緑、秋には深い赤でその外壁を彩っていたであろう蔦の葉は茶色くなって垂れていた。 祈りの家であったときとは違う種類のもっとかわいた静寂が、その一帯にひそんでいた。 私は寒い季節でもないのに腕に冷気を感じて身震いした。ここにはなにもない。あるのは、終末の亡骸だけだった。 だが中庭だった場所に足を踏み入れた瞬間、ひとりの少女と出会った。すべての色彩が剥ぎ取られたようなこの場所では眩しくすら感じる純白のワンピースの裾からゆるやかな曲線を描く足がみえる。少女は私に気付いているのかいないのか、わたしに背を向けて、色褪せた聖母像を見上げるように立っている。 ふと、風が吹く。空洞となった場所では、風はかなしげな泣き声のような音になることを、私はこのとき知ったよ。その泣き声のむこうから、かすかに漂ってくる香りがあった。 緑の瑞々しさを湛えながらも、骨の芯まで浸透してくるような濃密な芳香。 目眩がして瞼をとじると、少女は消えていて。少女がいた場所に、一輪の花が聖母像に供えるように置かれている。 ゆるやかな曲線を描く緑の茎と葉、眩い純白の花房。手に取るとその濃密な香りが、骨に徹えたものだ。 それは、眠りのむこうの世界。 その全容を知るものは、存在しない。だって、ひとの眠りのなかに入っていけるひとはいないし、自分の夢すら、目覚めた途端に淡く遠退いていってしまうものだからね。 夜の底で、繰り広げられる幻想と言ってもいいかもしれない。 ときに荒唐無稽だったり、ときに恐ろしかったり、ときに懐かしかったりするそれは、自分自身のなかから生まれるものなのにコンロールするのは難しい。 そこで見るものは、色や形や音が、知っているものとどこか違う。その違和感を確かめようとすればするほど、その違和感は曖昧になって。だからみな、掴んでは離れていくような曖昧なそれにただ身を委ねるしかない。 ときに、夢のなかで確信を得たり、徴を受けたりする。だがそれもまた、夜の終わりと共に儚と消え。目覚めた君は、胸のなかに在るぼんやりとした夢の残滓をこぼさないように、そっと身体を起こす。 やがてそれも、窓越しの澄みとおった光に滲んでゆき。 目覚めの紅茶を飲むころには、夢を見たことすら忘れているだろう。 ああ、そうだよ。賢い君はもう気付いたね。そう、これも夢だ。私は私であり、君でもある。君は私を知っているし、知らない。ほら、東の空が白みはじめた。もうじき目覚めの時間。 君は私を忘れて、君の一日がはじまる。 さようなら、また会うときに。何度だって、はじめましてから始めよう。
November 12, 2025 at 6:07 AM
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オルゴール
その音色を例えるのは難しい。 例えば、星が瞬くときのおと。例えば、妖精の笑い声。例えば、朝露が花びらからこぼれて弾けるときの……そんなささやかな音色だ。 ちいさなものをしまっておけるボックスのかたちをしていたり、人形や動物のかたちをしていたり、大きなものではオルガンやピアノのかたちをしているものもあるよ。 螺子を回すと、櫛歯が弾かれて旋律を奏でる。その仕掛けは大抵内部に隠れているので、君は魔法か、と驚くだろう。 そうだね、もしかしたら。天から遣わされた音楽をあいする者が、そこを住まいとしているのかもしれない。 彼らはいつ螺子がまわされてもいいようにシリンダーやピンの手入れを怠らない。そしていざ回転がはじまると、その音色にうっとりと瞼をとじる。 オルゴールのおとのなかに閉じ込められた、記憶や思い出が音色と共に溢れ出す。あまやかで懐かしく、どこかさみしいそれにつかのま身を委ねる。 ゼンマイが解け、回転がゆるやかになり、やがて旋律は溶けるように終わる。彼らはまだ、瞼をとじたまま、思い出の余韻のなかにいる。
November 12, 2025 at 12:19 AM
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雪
朝目覚めると、世界が静謐のなかに沈められているような気配がする日がある。 まるで礼拝を終えた聖堂のように、耳鳴りがするくらいのしずけさが世界のすべてを呑んでいる。 カーテンを開ければ、一面の、白。灰色の空から落ちてきては白に吸い込まれて消えていく小さなレース。それが、雪だ。 硝子のようにつめたい空気のなか、絶え間なく降りつづく雪はやがて見ているものの心の中にまで 積もっていく。 その白い静寂を破ることが憚れて、私は成すすべもなくただ空から落ちる結晶を見つめることしかできない。 そうして心に降り積もった雪が、透明な雪解け水になるころ。 私は生まれ変わった心地で自らの裡にふかい沈黙を抱き込み、白の世界へ踏み出していく。 まだだれにも踏み込まれていない純白に、足跡がつく。─私はここに在る。
November 11, 2025 at 11:05 PM