部隊の機動は、領土とか空間の支配を争ってたら「近接エリア」、それ以外の機動は全部「マニューバーエリア」。
(ある意味「鉄砲玉」の特殊部隊を含む)射撃は、ぜんぶ「射撃エリア」。
射撃と機動以外は、全部「支援エリア」。
こう考えると簡単では?
「戦略」レベルと「作戦」レベルの区分は、ちょっとむずかしいけれど、それ以外は案外シンプルともいえそう。
細かい定義を言い出すと面倒なことになるんですけどw
部隊の機動は、領土とか空間の支配を争ってたら「近接エリア」、それ以外の機動は全部「マニューバーエリア」。
(ある意味「鉄砲玉」の特殊部隊を含む)射撃は、ぜんぶ「射撃エリア」。
射撃と機動以外は、全部「支援エリア」。
こう考えると簡単では?
「戦略」レベルと「作戦」レベルの区分は、ちょっとむずかしいけれど、それ以外は案外シンプルともいえそう。
細かい定義を言い出すと面倒なことになるんですけどw
繰り返しになりますが、このフレームワークの中の各エリアは、地理的な空間や関係によって定義されているわけではなく、あくまでも概念上で区別されています。
アメリカ陸軍は、このような概念図を使って、MDOを視覚化して整理しているんですね。
そして、このMDOフレームワークによって、MDOの指揮官は、味方と敵対者および敵の能力が相互に作用するあらゆる場所と時間を、図上に視覚化して把握できるようになる、としています。
といっても、すぐにはなかなか把握できないですよねw
繰り返しになりますが、このフレームワークの中の各エリアは、地理的な空間や関係によって定義されているわけではなく、あくまでも概念上で区別されています。
アメリカ陸軍は、このような概念図を使って、MDOを視覚化して整理しているんですね。
そして、このMDOフレームワークによって、MDOの指揮官は、味方と敵対者および敵の能力が相互に作用するあらゆる場所と時間を、図上に視覚化して把握できるようになる、としています。
といっても、すぐにはなかなか把握できないですよねw
こちらは、近接エリア、縦深マニューバー・エリア、縦深射撃エリアにおける作戦を支援して、それらを直接的に可能にしているエリアです。
敵は、通常の機動する(マニューバー)部隊に加えて、情報戦や不正規戦の能力、戦術的な火力(たとえば歩兵火器はこれに含まれます)、さらには作戦的な火力(前述の作戦的支援エリアを狙える射程を持つ火器はこれに含まれます)も、戦術的支援エリアの味方や住民、行政当局に対して指向する、とされています。
また、戦術的支援エリアの味方は、脅威となる射撃に耐えるとともに、敵の地上部隊の近接エリアへの潜入や侵入を撃退する準備をしなければならない、とされています。
こちらは、近接エリア、縦深マニューバー・エリア、縦深射撃エリアにおける作戦を支援して、それらを直接的に可能にしているエリアです。
敵は、通常の機動する(マニューバー)部隊に加えて、情報戦や不正規戦の能力、戦術的な火力(たとえば歩兵火器はこれに含まれます)、さらには作戦的な火力(前述の作戦的支援エリアを狙える射程を持つ火器はこれに含まれます)も、戦術的支援エリアの味方や住民、行政当局に対して指向する、とされています。
また、戦術的支援エリアの味方は、脅威となる射撃に耐えるとともに、敵の地上部隊の近接エリアへの潜入や侵入を撃退する準備をしなければならない、とされています。
このエリアには、アメリカ統合軍の指揮能力や射撃/打撃(ストライク)能力、それに各種能力を維持する能力のカギが数多く配置されています。そして、このエリアでは、敵は偵察や情報戦能力、さらには射撃(作戦次元の射撃で「作戦的(オペレーショナル)射撃」と呼ぶ)で狙っており、作戦的支援エリアで活動する味方部隊は敵と接触することもありえる、とされています。
具体例をあげると、在日米軍やアメリカ空軍の第5航空軍の司令部(第5航空軍の司令官は在日米軍司令官を兼務)が置かれている横田基地や、有事の際にアメリア軍の兵站の中継点となる相模原総合補給廠なども、このエリアに含まれるかと思います。
このエリアには、アメリカ統合軍の指揮能力や射撃/打撃(ストライク)能力、それに各種能力を維持する能力のカギが数多く配置されています。そして、このエリアでは、敵は偵察や情報戦能力、さらには射撃(作戦次元の射撃で「作戦的(オペレーショナル)射撃」と呼ぶ)で狙っており、作戦的支援エリアで活動する味方部隊は敵と接触することもありえる、とされています。
具体例をあげると、在日米軍やアメリカ空軍の第5航空軍の司令部(第5航空軍の司令官は在日米軍司令官を兼務)が置かれている横田基地や、有事の際にアメリア軍の兵站の中継点となる相模原総合補給廠なども、このエリアに含まれるかと思います。
具体例をあげると、アメリカ本土を出発した遠征部隊の輸送船団が西太平洋に向かう航路は、この戦略的支援エリアに含まれます。敵は、その輸送船団を長射程の対艦ミサイルや特殊部隊などで攻撃して混乱させるとともに、上陸部隊を台湾本島などに送り込む、といったところでしょうか。
具体例をあげると、アメリカ本土を出発した遠征部隊の輸送船団が西太平洋に向かう航路は、この戦略的支援エリアに含まれます。敵は、その輸送船団を長射程の対艦ミサイルや特殊部隊などで攻撃して混乱させるとともに、上陸部隊を台湾本島などに送り込む、といったところでしょうか。
少し古い言葉でいうと「策源地」ですね。
少し古い言葉でいうと「策源地」ですね。
①戦略的支援エリア
このエリアは、統合軍司令部間の調整、海と空の戦略的な連絡線、そしてアメリカ本土のエリアです。
アメリカ側の核、宇宙、サイバースペースの各能力や重要なネットワーク・インフラのほとんどは、この戦略的支援エリアに配置されて管理されています。
①戦略的支援エリア
このエリアは、統合軍司令部間の調整、海と空の戦略的な連絡線、そしてアメリカ本土のエリアです。
アメリカ側の核、宇宙、サイバースペースの各能力や重要なネットワーク・インフラのほとんどは、この戦略的支援エリアに配置されて管理されています。
(1) 支援エリア(サポート・エリア)
支援エリアとは、アメリカの統合軍が行動の自由、スピード、敏捷性を最大限に維持するために、さまざまな領域で味方の部隊、インフラ、住民への攻撃に注力する敵に対抗しようとする空間の総称、とされています。
かなり抽象的な言い回しで分かりにくいんですが、少し乱暴にまとめると、統合軍の行使した能力が影響を発揮するのは既述の3つのエリア(縦深射撃エリア、縦深マニューバー・エリア、近接エリア)であり、その能力を低下させるために敵がアプローチしてくるエリアはすべて支援エリアに含まれる、と捉えていいかと思います。
(1) 支援エリア(サポート・エリア)
支援エリアとは、アメリカの統合軍が行動の自由、スピード、敏捷性を最大限に維持するために、さまざまな領域で味方の部隊、インフラ、住民への攻撃に注力する敵に対抗しようとする空間の総称、とされています。
かなり抽象的な言い回しで分かりにくいんですが、少し乱暴にまとめると、統合軍の行使した能力が影響を発揮するのは既述の3つのエリア(縦深射撃エリア、縦深マニューバー・エリア、近接エリア)であり、その能力を低下させるために敵がアプローチしてくるエリアはすべて支援エリアに含まれる、と捉えていいかと思います。
(1) 近接エリア(クロース・エリア)
こちらは、味方と敵の部隊(フォーメーション)やシステムが物理的に切迫して接触(コンタクト)しており、作戦目標を達成するために物理的な空間の支配権を争っているエリアです。
このエリアには、陸地に加えて海上の沿岸部やこれらの地域を覆う空域も含まれます。つまり、このエリアだけは物理的な地物が関係しているんですね。
逆にいうと、物理的な空間の支配権を争っていないエリアは、縦深マニューバー・エリアか縦深射撃エリアに区分されるはずです。
(1) 近接エリア(クロース・エリア)
こちらは、味方と敵の部隊(フォーメーション)やシステムが物理的に切迫して接触(コンタクト)しており、作戦目標を達成するために物理的な空間の支配権を争っているエリアです。
このエリアには、陸地に加えて海上の沿岸部やこれらの地域を覆う空域も含まれます。つまり、このエリアだけは物理的な地物が関係しているんですね。
逆にいうと、物理的な空間の支配権を争っていないエリアは、縦深マニューバー・エリアか縦深射撃エリアに区分されるはずです。
(1) 縦深マニューバー・エリア(ディープ・マニューバー・エリア)
こちらは通常のマニューバー(地上または海上)が可能なエリアです。
前述の「縦深射撃エリア」よりも多くの味方部隊とその能力が、このエリアに影響を与えたり活動したりできるレンジ(射程)とサバイバビリティ(生残性)を備えている、とされています。
言い方を変えると、前述の縦深射撃エリアは長射程の巡航ミサイルなどの射撃と特殊部隊のマニューバーに限定されているエリアですが、こちらの縦深マニューバー・エリアは一般の地上部隊や艦艇部隊もマニューバーが可能なエリア、ということです。
(1) 縦深マニューバー・エリア(ディープ・マニューバー・エリア)
こちらは通常のマニューバー(地上または海上)が可能なエリアです。
前述の「縦深射撃エリア」よりも多くの味方部隊とその能力が、このエリアに影響を与えたり活動したりできるレンジ(射程)とサバイバビリティ(生残性)を備えている、とされています。
言い方を変えると、前述の縦深射撃エリアは長射程の巡航ミサイルなどの射撃と特殊部隊のマニューバーに限定されているエリアですが、こちらの縦深マニューバー・エリアは一般の地上部隊や艦艇部隊もマニューバーが可能なエリア、ということです。
戦略的な影響を与える(情報能力や仮想能力の行使も含む)射撃は「戦略的縦深射撃エリア」に、作戦的な影響を与える射撃は「作戦的縦深射撃エリア」に、それぞれ含まれるわけです。
戦略的な影響を与える(情報能力や仮想能力の行使も含む)射撃は「戦略的縦深射撃エリア」に、作戦的な影響を与える射撃は「作戦的縦深射撃エリア」に、それぞれ含まれるわけです。
(1) 縦深射撃エリア(ディープ・ファイアズ・エリア)
このエリアは、通常戦力が実行できるマニューバー(機動)の範囲を超えているが、統合火力(ジョイント・ファイア)と特殊作戦部隊、それに情報能力および仮想(バーチャル)能力を使用できるエリア、と定義されています。
縦深“射撃”エリアと呼ばれていますが、特殊作戦部隊だけはマニューバーを行なうエリアです(逆に言うと、通常の部隊はマニューバーを行えないエリア)。
(1) 縦深射撃エリア(ディープ・ファイアズ・エリア)
このエリアは、通常戦力が実行できるマニューバー(機動)の範囲を超えているが、統合火力(ジョイント・ファイア)と特殊作戦部隊、それに情報能力および仮想(バーチャル)能力を使用できるエリア、と定義されています。
縦深“射撃”エリアと呼ばれていますが、特殊作戦部隊だけはマニューバーを行なうエリアです(逆に言うと、通常の部隊はマニューバーを行えないエリア)。
図の中央やや下寄りの左右方向に伸びる7つに区切られた帯状の部分。その右端2つの「戦略的(ストラテジック)縦深射撃エリア」と「作戦的(オペレーショナル)縦深射撃エリア」からです。
図の中央やや下寄りの左右方向に伸びる7つに区切られた帯状の部分。その右端2つの「戦略的(ストラテジック)縦深射撃エリア」と「作戦的(オペレーショナル)縦深射撃エリア」からです。