呉世宗 오세종 OhSejong
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金石範生誕100年記念シンポジウムが無事に終了しました。

来場者、zoom参加者を合わせ200名超えとなりました。ありがとうございました。

登壇された伊地知紀子さん、中里久弥さん、鄭栄桓さん、高橋梓さんの金石範の思想や作品に直接的間接的に関わる報告は勉強になるものばかりでした。

また金時鐘先生の講演もすばらしいもので、金石範文学の本質を鋭く語る内容は、いつもながら大切な視点を与えてくれました。次は金時鐘先生の100周年記念イベントですね。

大阪公立大学文学部がある森之宮キャンパスは梁石日『夜を賭けて』の舞台が目の前にある稀有な場所です。大阪砲兵工廠跡の碑も近くにあります。
November 30, 2025 at 4:46 AM
金石範生誕100年記念シンポジウムを開催します。

今年100歳となる金石範先生ですが、新作「ゴルゴダの丘のゲリラ」を発表するなど、その創作意欲は衰えるところをしりません。本シンポジウムでは、パネラーの方々に四・三だけでなく猪飼野との関連についても話題を提供していただく予定です。また金石範先生と深い付き合いのある金時鐘先生のご講演も予定しています。ぜひご参加ください。

金石範生誕100年記念シンポジウム
日時:2025年11月29日(土) 10:00-12:30
場所:大阪公立大学森之宮キャンパス11階1101号室
Zoom同時開催
事前登録制(ポスターのQRコードをご利用ください)
October 22, 2025 at 3:31 PM
早稲田大学学で『島から島へ』上映会+トークセッションが開催されます。

◆日 時: 2025年10月25日(土)12:30~19:00
      第1部 『島から島へ』上映会(12:30~17:40、途中休憩あり)
      第2部 トークセッション:『島から島へ』と戦争の記憶(18:00~19:00)
◆会 場: 早稲田大学小野記念講堂(早稲田キャンパス27号館地下2階)
◆対象者: 早稲田大学生、教職員、一般の方
◆参加費: 無料(要事前登録)
      参加登録フォーム:https://qlear.cloud/sanbi/movie_waseda_joinform
October 12, 2025 at 8:22 AM
8月31日(日)にジュンク堂那覇店B1で尹東柱についての話をします。14:00からです(無料)。
「星をかすめたのは誰か――韓国国民的詩人・尹東柱とアジア・沖縄」

尹東柱の詩を読み直していますが、ちょっと掴めましたのでそのあたりのことを話してみようかと。お時間があればぜひ。

尹東柱の『空と風と星と詩』はいくつか翻訳がありますが、岩波文庫の金時鐘訳が入手しやすいかと思います。

11月に沖縄で公演となる青年劇場の演劇『星をかすめる風』のプレイベントとなります。原作はイ・ジョンミョンの小説『星をかすめる風』(翻訳あり)です。演劇の方もぜひ。
August 16, 2025 at 1:57 AM
早尾貴紀対談集『いつの日かガザが私たちを打ち負かすだろう』(青土社、2025)

タイトルは、サラ・ロイとイーヴァル・エクランドの言葉からです。これについて早尾さんは「厳密に言えば複数形のGazasだ。ガザ地区ではないし、ガザの人びとでもない。世界にあるガザ的なもの。〔…〕こうしたものが、イスラエル・欧米・日本を打ち負かすときがくるだろう」と述べています。

ガザがいまだ酷い状況にあるのは変わりなく、またガザ問題の専門家が日本にいないという早尾さんの発言も問題の深刻さを伝えています。とはいえ、この間の早尾さんの猛烈な仕事ぶりは専門家ならではですし、いつの日か専門家たちを誕生させていくはずです。
July 8, 2025 at 1:52 PM
早尾貴紀さんからいただきました。
ハミッド・ダバシ(早尾貴紀・訳)『イスラエル=アメリカの新植民地主義――ガザ〈10.7〉以後の世界』(地平社、2025)

2023年10月7日のガザ一斉蜂起以後にダバシがミドル・イースト・アイで連載した記事を集成した一冊です。

訳者まえがきの「〈10・7〉はいかなる意味においても「始まり」ではない」は基本中の基本であり、私たちに問題を歴史的に捉え返すよう促す一文です。少なくとも1948年のナクバから、さらには1917年のバルフォア宣言に遡る必要があります。

〈10・7〉を始まりにすることの問題については最初の記事をお読みください!
June 9, 2025 at 11:31 AM
6月21日(土)15時から文化センター・アリランで『沖縄 スパイ』に関連する話をします。

ちなみに話をするのはキム・スムさんではなく、わ・た・しです。なので作品についてもふれる予定ですが、その土台となる沖縄戦と朝鮮人についての話を主にします。作品については、私が思うところの解釈を少々話してみようかと。

今回のブックトークは慰霊の日の直前です。西田、神谷、中山(石垣市長、神谷と仲良し)の沖縄戦を巡る発言が問題となっていますが、朝鮮人についても目を向ける必要があります。

素敵なフライヤーを作ってもらいました。会場30名に加えオンラインでも参加できるようです。ぜひぜひ
May 21, 2025 at 1:06 PM
「ひめゆり学徒隊」に関連して、崎山多美さんの『石の声は聴こえるか』(花書院、2024)は大切な参照先だと思います。

本の題名は、「いわまくらかたくもあらむやすらかに ねむれぞといのるまなびのともは」という仲宗根政善のうたから来ている。仲宗根のうたは、沖縄戦で亡くなった「ひめゆり学徒隊」を石枕に寝かせる他はなかった思いをうたったものだが、崎山さんは石から、石と重なり合ったかもしれない彼女たちの声を聴き取ろうとする。

私はこの姿勢に感銘を受けるし、実際聞き取っているのではないかとすら思う。
May 14, 2025 at 2:12 PM
中村隆之さんからいただきました!
『ブラック・カルチャー――太平洋を旅する声と音』岩波新書、2025

ブラック・カルチャーを、アフリカ大陸、ヨーロッパ大陸、南北アメリカ大陸にまたがりつながる文化としてとらえ紹介する内容となっています。「環大西洋」がキーワードとなります。

前半はブラック・ミュージックを中心に紹介しています。ブラック・カルチャーのイメージとしてあっても、ではどういう音やリズムや声や音楽なのか、は、全く知らなかったりするので読むのが楽しみです。紹介されていたモリ・カンテ「イェケ・イェケ」を検索してみたところ、なるほど!という曲でした。紹介されている曲を検索する楽しみもありますね
May 8, 2025 at 1:27 PM
石純姫先生からいただきました。
清末愛砂・阿知良洋平編『北海道をひらく平和学――私たちの〈いま〉をとらえる』法律文化社、2025年。
ありがとうございます。

石先生は第2章「アイヌ民族と朝鮮人のつながり」を書かれています。1910年の併合条約以降、北海道にも多くの朝鮮人が来ることになりますが、アイヌの人々との関係も作られていきます。なかにはアイヌの女性と結婚する朝鮮人男性もいました。より詳しくは石先生の『朝鮮人とアイヌ民族の歴史的つながり――帝国の先住民・植民地支配の重層性』寿郎社、2017年をおすすめします。
May 6, 2025 at 9:51 AM
明日です!
キム・スム『沖縄 スパイ』刊行記念シンポジウム「文学に何ができるか――沖縄と韓国を結ぶ文学の可能性」

2025年4月19日(土)14:00〜16:20
沖縄県教職員共済会館八汐荘ホール

キム・スムさんと訳者の孫知延さんもいらっしゃいます。
直前となりますが、沖縄にいられる方で、ご都合がつくようであればぜひ。

『越境広場』14号に書評を書きましたので、そちらを読んでみてから『沖縄 スパイ』を読まれてもいいですし、その逆もありです!
April 18, 2025 at 1:47 AM
早尾貴紀『パレスチナ、イスラエル、そして日本のわたしたち――〈民族浄化〉の原因はどこにあるのか』(皓星社、2025)

著者の早尾さんからいただきました。ありがとうございます!

私は第二部「欧米思想史から見たパレスチナ/イスラエル」をとても楽しみにしていて、まっさきに読みました。分量的にはコンパクトなのですが、とても鮮やかな思想史となっていて、第二部のタイトルにあるとおり、欧米の思想史の根幹にはパレスチナ/イスラエル問題があるのを理解しました。ヨーロッパやアメリカの思想・哲学は、早尾さんのこの思想史をベースにして理解してみればいいように思います。パレスチナの歴史や現在を考えるうえでも。
April 16, 2025 at 1:06 PM
チョン・キョンスク『玩月洞の女たち――韓国の性売買サバイバーとともに歩んだ女性連帯の記録』(現代人文社、2025)

玩月洞は釜山広域市にある韓国最大級の性売買集結地です。「玩」はもてあそぶ、「月」は女性の隠喩的表現、というところからつけられた「地域名」です。ただし地図にその名が載っているわけではありません。

歴史を遡ると、日本の植民地支配を前後して作られた遊郭に由来する場所です。なので、呼び込みをする女性「ナカイイモ」の「ナカイ」が日本語の「仲居」由来かもしれなかったりします。

本書は、玩月洞で女性の人権を守る団体「サルリム」の活動とそこで「働く」「オンニ」たちの姿を伝えるものです。ぜひ
March 31, 2025 at 1:17 PM
『越境広場』14号が出ました。

特集は「「オキナワ文学」をひらく」です。
鼎談「沖縄戦後文学の軌跡と展望」は1950年代から始まって、近年の豊永浩平さんまでを語り合っていて、大変見通しのよい議論となっています。

論考は台湾、中国、韓国での沖縄文学の研究状況などが論じられており、まさに越境広場という雑誌名にふさわしい特集となっています。

私は長堂英吉「我羅馬テント村」についての論考を寄稿しました。

あとキム・スムさんの『오키나와 스파이(オキナワ スパイ)』についての書評を書きました。

近々books mangrooveで購入できるようになりますのでぜひぜひ。
March 24, 2025 at 10:35 PM
早尾貴紀『イスラエルについて知っておきたい30のこと』平凡社、2025

早尾さんよりいただきました。
この間の超人的な仕事ぶりには頭が下がるばかりです。もちろんそこには、「停戦」後にもかかわらず継続するイスラエルの蛮行や下がり続けるパレスチナへの関心に対する危惧があります。

少し前に早尾さんが翻訳をされた、ジョー・サッコ『ガザ 欄外の声を求めて』や今回の『イスラエルについて知っておきたい30のこと』など、かなり入りやすい本が整っていますので、ぜひ手にとって関心を持ち続けてほしいと思います。

『イスラエルについて〜』の目次です。読みたい項目からでいいのだと思います。
March 20, 2025 at 9:32 AM
キム・スム『沖縄 スパイ』(孫知延・訳、インパクト出版会、2025年)が出版されました。

1945年8月20日に起きた久米島での朝鮮人一家虐殺を中心に描いた作品です。沖縄文学においてこの出来事を正面から描いた作品はなく、画期的な一冊となります。

「島のどこにも人間はいない」(p.7)と冒頭で書かれ、凄惨な場面や息苦しい雰囲気に包まれているのでが、私は「人間」とは何かを人間に問いかけるそのような作品だと思っています。そこに「奇跡のような「連帯」」の可能性もあるかもしれません。

お近くの書店に配本されていると思いますので、ぜひぜひ
March 17, 2025 at 10:35 AM